十年振りに、中村考宏先生とバッタリ遭遇!
昨日は、深川スポーツセンターでGold Castle 殺陣&剣術スクールの講習に行ってきました。昼間の天候は、日陰を探したくなるほどの快晴!午後から雷の予報と出ていましたが、妻に今日は懸けてみようと洗濯物をベランダへ!
東西線「門前仲町駅」に着き、いつもはそのまま道なりに会場へ向かうのですが、日差しが強かったので、反対側の歩道へ渡ろうと横断歩道まで少し反対方向へ歩く。
青信号となり、道幅の広い国道を渡っていると、○○さん、○山さん、金山さん!と自分が呼ばれていることに気が付き、あ、その声は!とすれ違う人々の中に中島章夫先生を発見!そしてその傍に、中村考宏先生が!
中島先生とは、最近ここで三回ほどお会いしていますが、中村先生とは約十年振りに再会!(もう十年以上経っていると思います)
中島先生は、動作術の会を主催されており、それ以前は半身動作研究会を主宰されている松聲館の大先輩であり、甲野善紀先生との関係も深い方です。中村先生は、えにし治療院の院長先生で、現在は三重県桑名市の方から月に一度東京へセミナーに来られております。毎月十年以上ですから、昨日偶然お会いできたのは、まさに縁だったような気がいたします。
天候が曇っていれば、横断歩道を渡らずにそのまま道なりに会場へ行ってましたから十年振りにお会いすることもなく、電車のタイミング、講習会場の選択、さまざまな条件が揃わなければ一致しなかった瞬間でした。

まだ武術を始めて間もない頃、大変お世話になりました。気さくで楽しい先生ですが、その身体に関する真剣さには凄みを感じていました。周囲を明るくさせていくパワーには、身体の事と同時に、治療とはこうあるものかと学ばせていただきました。名も無い私に書籍やDVDでモデルを務めさせていただきお世話になりました。握手をし、手を振ってお別れしましたが、その後会場まで妻と歩く道中、何という気持ちの良さと清々しさだったか、ありがとうございました!!
出会いとは、そのタイミングが縁であると、しみじみ感じ入るところです。
さて、講習記事に進みます。
殺陣クラスでは、昨年11月に体験参加に来られたOさんがご入会されました。会場までのアクセスが二時間ぐらい掛かるそうですが、数ある殺陣教室の中で選んでいただけたことは、他の生徒のみなさんもそうですがありがたいことであります。往復の時間が掛かってしまいますが、後悔させないよう務めて参ります。
この日はひさしぶりに、絡みの斬り方と駆け抜け方をお伝えしました。とくに、主役では無い役どころで、映像や舞台に出演される役者さんにとっては、斬る斬られるの技術も必要だとは思いますが、どのように剣を構えて歩くか、どのように走るか、その足捌きというのは、普段の身体使いとは異なり、重心で動く技術が求められます。意外にそのあたりをお伝えしている団体は、数多くある殺陣団体の中でも限られているのではないかと思われます。求められる演技のシチュエーションが多い身体使いとは?華麗な刀捌きばかりが仕事につながっていくのか?佇まいや雰囲気というのは何気ない動きの技術にあります。そしてそれは、短期間には身に付かないものであり、殺陣が出来るということは、すでにその部分が身に付いている必要があるということです。「好きこそ物の上手なれ」それに出会ったものを集中して学ぶことが一番かと思います。
さっきまでの快晴が、突然の雷雨に!(ヒョウも降ったそう)あぁ…洗濯物が…、天気予報は当たるもんだなぁ…と、負けを認めました。
生徒になって間もないKさんは、高校生になったばかりのMさんに教えてもらいながら、仲良く良い雰囲気で取り組んで下さいました。先週に続き殺陣クラス二回目となったKさんは、前回も仰って下さいましたが、「いやぁ、殺陣って面白いですね…」と、しみじみ。身体の使い方を学ぶために、剣術や杖術に取り組まれてらっしゃいますが、殺陣はまた一味違った身体使いがあります。それは自身のための身体使いというよりは、観ている人にとっての身体使いを学ぶということです。綺麗な動きというのは、全ての瞬間に隙が無く把握に務めていること。そのために、さまざまな動きを学び、身体使いを知っていく必要があります。Kさんが面白さを感じて下さったのは、空振りして駆け抜ける、振り向いて構える、相手を見る、その流れの中にある決まり事の重要性に、これまで知らなかった「そういうことなのか!」という、全ての説明がその端々にあることを感じられたからだと思います。
ですから、よく聞くのは「殺陣を学んで時代劇の見え方が変わりました。斬る人よりも斬られる人の動きに目が行くようになりました。」と、おそらく生徒の皆さんは、「そうそう!」と思われていると思いますが、間合い、タイミング、アングル、倒れ方、雰囲気作りなど、良い立廻りはどこでカットを繋いでいるかで判ります。なんだか良く見づらいアップや、カットが細かく散りばめられているものは、そうしないと粗が見えてしまうからです。もちろん、演出上の効果として使われている場合もありますが。やはり時代劇の魅力の最たるは、チャンバラの迫力であり、その迫力をどのように見せるかが、視聴者の層を考えたときに重要な気がいたします。(ただ激しい身体能力だけではなく、実際に動いている人の実技が伝わるもの、静かな迫力というものもあります)アニメだけで無く原作は山ほど良いものがあるので、それを魅せられる大人のチャンバラが、チャンバラだけで無く、そのような身体の使い方が出来るのか!と、そうしたワンカットでも伝えられるものがあれば、リアリティは増すのですが…そうした、俳優以外にゲスト出演出来る人材(身体使いの専門家)は沢山いると思いますし、YouTubeなど現代に合った流れの中で、俳優と専門家がマッチすれば、飽き飽きとした、「どうせこんな感じでしょ。」という見立てにならず、面白いものが出来ると思うのです。
そこには、それを見極める制作側の眼力が肝心であり、チープなものになってしまうか、これは面白いぞ!という長期に渡るシリーズになるのかの違いが分かれますので、監督や演出家にも、その界隈の情報に通じている人がいなければ難しいでしょう。もし、もしもですが、それが実現すれば、そこに「人の生き方」という、娯楽の裏にある学びが本質的なテーマとして、多くの視聴者に伝えられること。意義あるチャンバラ時代劇になると思いますし、専門的な体捌きには、日本にある身体使いの文化を学ぼうと、さまざまな武術に脚光が浴びるでしょうし、それは我々日本人としての文化の継承と、人材の確保に繋がっていくことになります。全く異なった視点で、しがらみの無い新しい人材で、未来に生産的な活力を与えるエンターテインメントは、絵に描いた餅なのか、可能性のある時期が訪れているのか、プロデューサーやスポンサーの力というものが待たれているかもしれません。
戯れ言を書いてしまいましたが、そのまま消さずに残しておきます。
杖術クラスではKさんがご入会されました。このところ入会ラッシュが続きありがたく感じております。しかし、コロナの影響は受けていたようで、まだまだ各クラスの人数には余裕があります。
先日開催した杖術特別講習会のおさらいをしながら、「姿勢は、最後の形であり、肝心なのは、その姿勢に至るまでの各関節の連なり方です。」と、お伝えしました。その連なりを導いてくれるのは杖(じょう)であり、そのことを深く理解できたことは私にとって大きな出来事であります。
中でも重要なのは手首の使い方です。姿勢の善し悪しを左右するといっても過言では無い、手首からの連なり。もちろん、全てがその通りではありませんが、実地で見ていて痛感に至るものであります。
後半は「三十連円打」をそれぞれに任せてやっていただきました。それぞれのペアで教え合う時間は空間がまた変わってきます。私はウロウロと邪魔をしないよう周回しながら、時折質問にお答えしております。
最後は、掴まれた際の対応をお伝えしました。勝ち負けでは無く、そのシチュエーションで、「こうなればそうならざるを得ない」というものは、身体を通じた互いの「感覚コミュニケーション」でもありますので、それは、技の出来不出来以上に重要な情報伝達が行なわれている時間でもあります。そのなかでも導きがどういうものであるか、それを皆さんに稽古していただいている(私も含め)ということになります。
たまに、厳しいことを言ってしまいますが、そこはバランスを取りながら見ておりますし、皆さんが思ってる以上に一人一人の事を詳細に考え推理しておこなっておりますので、怒ったり諦めるというようなことはまずあり得ません。どのような状況でも、どう考えればそれが生産的になるか。それは私にとっての武術稽古でもあるからです。
最後は写真を掲載します。生徒になって間もない八歳のSちゃんです。



Yちゃんを思い出すような天真爛漫さと吸収の早さです。先週ご入会いただいたばかりですが、二枚目の写真の逆手納刀の姿勢には感心いたしました。近年は、ドンドン若いお子さんが当スクールを見つけてご入会いただいております。身体使いの基盤は若い内に身に付けておくと長く身体に残るものです。動ける身体、把握出来る身体、役に立つ身体、身体が動けると心も元気になります!
Gold Castle 殺陣&剣術スクール
https://www.tate-ken.com/
東西線「門前仲町駅」に着き、いつもはそのまま道なりに会場へ向かうのですが、日差しが強かったので、反対側の歩道へ渡ろうと横断歩道まで少し反対方向へ歩く。
青信号となり、道幅の広い国道を渡っていると、○○さん、○山さん、金山さん!と自分が呼ばれていることに気が付き、あ、その声は!とすれ違う人々の中に中島章夫先生を発見!そしてその傍に、中村考宏先生が!
中島先生とは、最近ここで三回ほどお会いしていますが、中村先生とは約十年振りに再会!(もう十年以上経っていると思います)
中島先生は、動作術の会を主催されており、それ以前は半身動作研究会を主宰されている松聲館の大先輩であり、甲野善紀先生との関係も深い方です。中村先生は、えにし治療院の院長先生で、現在は三重県桑名市の方から月に一度東京へセミナーに来られております。毎月十年以上ですから、昨日偶然お会いできたのは、まさに縁だったような気がいたします。
天候が曇っていれば、横断歩道を渡らずにそのまま道なりに会場へ行ってましたから十年振りにお会いすることもなく、電車のタイミング、講習会場の選択、さまざまな条件が揃わなければ一致しなかった瞬間でした。

まだ武術を始めて間もない頃、大変お世話になりました。気さくで楽しい先生ですが、その身体に関する真剣さには凄みを感じていました。周囲を明るくさせていくパワーには、身体の事と同時に、治療とはこうあるものかと学ばせていただきました。名も無い私に書籍やDVDでモデルを務めさせていただきお世話になりました。握手をし、手を振ってお別れしましたが、その後会場まで妻と歩く道中、何という気持ちの良さと清々しさだったか、ありがとうございました!!
出会いとは、そのタイミングが縁であると、しみじみ感じ入るところです。
さて、講習記事に進みます。
殺陣クラスでは、昨年11月に体験参加に来られたOさんがご入会されました。会場までのアクセスが二時間ぐらい掛かるそうですが、数ある殺陣教室の中で選んでいただけたことは、他の生徒のみなさんもそうですがありがたいことであります。往復の時間が掛かってしまいますが、後悔させないよう務めて参ります。
この日はひさしぶりに、絡みの斬り方と駆け抜け方をお伝えしました。とくに、主役では無い役どころで、映像や舞台に出演される役者さんにとっては、斬る斬られるの技術も必要だとは思いますが、どのように剣を構えて歩くか、どのように走るか、その足捌きというのは、普段の身体使いとは異なり、重心で動く技術が求められます。意外にそのあたりをお伝えしている団体は、数多くある殺陣団体の中でも限られているのではないかと思われます。求められる演技のシチュエーションが多い身体使いとは?華麗な刀捌きばかりが仕事につながっていくのか?佇まいや雰囲気というのは何気ない動きの技術にあります。そしてそれは、短期間には身に付かないものであり、殺陣が出来るということは、すでにその部分が身に付いている必要があるということです。「好きこそ物の上手なれ」それに出会ったものを集中して学ぶことが一番かと思います。
さっきまでの快晴が、突然の雷雨に!(ヒョウも降ったそう)あぁ…洗濯物が…、天気予報は当たるもんだなぁ…と、負けを認めました。
生徒になって間もないKさんは、高校生になったばかりのMさんに教えてもらいながら、仲良く良い雰囲気で取り組んで下さいました。先週に続き殺陣クラス二回目となったKさんは、前回も仰って下さいましたが、「いやぁ、殺陣って面白いですね…」と、しみじみ。身体の使い方を学ぶために、剣術や杖術に取り組まれてらっしゃいますが、殺陣はまた一味違った身体使いがあります。それは自身のための身体使いというよりは、観ている人にとっての身体使いを学ぶということです。綺麗な動きというのは、全ての瞬間に隙が無く把握に務めていること。そのために、さまざまな動きを学び、身体使いを知っていく必要があります。Kさんが面白さを感じて下さったのは、空振りして駆け抜ける、振り向いて構える、相手を見る、その流れの中にある決まり事の重要性に、これまで知らなかった「そういうことなのか!」という、全ての説明がその端々にあることを感じられたからだと思います。
ですから、よく聞くのは「殺陣を学んで時代劇の見え方が変わりました。斬る人よりも斬られる人の動きに目が行くようになりました。」と、おそらく生徒の皆さんは、「そうそう!」と思われていると思いますが、間合い、タイミング、アングル、倒れ方、雰囲気作りなど、良い立廻りはどこでカットを繋いでいるかで判ります。なんだか良く見づらいアップや、カットが細かく散りばめられているものは、そうしないと粗が見えてしまうからです。もちろん、演出上の効果として使われている場合もありますが。やはり時代劇の魅力の最たるは、チャンバラの迫力であり、その迫力をどのように見せるかが、視聴者の層を考えたときに重要な気がいたします。(ただ激しい身体能力だけではなく、実際に動いている人の実技が伝わるもの、静かな迫力というものもあります)アニメだけで無く原作は山ほど良いものがあるので、それを魅せられる大人のチャンバラが、チャンバラだけで無く、そのような身体の使い方が出来るのか!と、そうしたワンカットでも伝えられるものがあれば、リアリティは増すのですが…そうした、俳優以外にゲスト出演出来る人材(身体使いの専門家)は沢山いると思いますし、YouTubeなど現代に合った流れの中で、俳優と専門家がマッチすれば、飽き飽きとした、「どうせこんな感じでしょ。」という見立てにならず、面白いものが出来ると思うのです。
そこには、それを見極める制作側の眼力が肝心であり、チープなものになってしまうか、これは面白いぞ!という長期に渡るシリーズになるのかの違いが分かれますので、監督や演出家にも、その界隈の情報に通じている人がいなければ難しいでしょう。もし、もしもですが、それが実現すれば、そこに「人の生き方」という、娯楽の裏にある学びが本質的なテーマとして、多くの視聴者に伝えられること。意義あるチャンバラ時代劇になると思いますし、専門的な体捌きには、日本にある身体使いの文化を学ぼうと、さまざまな武術に脚光が浴びるでしょうし、それは我々日本人としての文化の継承と、人材の確保に繋がっていくことになります。全く異なった視点で、しがらみの無い新しい人材で、未来に生産的な活力を与えるエンターテインメントは、絵に描いた餅なのか、可能性のある時期が訪れているのか、プロデューサーやスポンサーの力というものが待たれているかもしれません。
戯れ言を書いてしまいましたが、そのまま消さずに残しておきます。
杖術クラスではKさんがご入会されました。このところ入会ラッシュが続きありがたく感じております。しかし、コロナの影響は受けていたようで、まだまだ各クラスの人数には余裕があります。
先日開催した杖術特別講習会のおさらいをしながら、「姿勢は、最後の形であり、肝心なのは、その姿勢に至るまでの各関節の連なり方です。」と、お伝えしました。その連なりを導いてくれるのは杖(じょう)であり、そのことを深く理解できたことは私にとって大きな出来事であります。
中でも重要なのは手首の使い方です。姿勢の善し悪しを左右するといっても過言では無い、手首からの連なり。もちろん、全てがその通りではありませんが、実地で見ていて痛感に至るものであります。
後半は「三十連円打」をそれぞれに任せてやっていただきました。それぞれのペアで教え合う時間は空間がまた変わってきます。私はウロウロと邪魔をしないよう周回しながら、時折質問にお答えしております。
最後は、掴まれた際の対応をお伝えしました。勝ち負けでは無く、そのシチュエーションで、「こうなればそうならざるを得ない」というものは、身体を通じた互いの「感覚コミュニケーション」でもありますので、それは、技の出来不出来以上に重要な情報伝達が行なわれている時間でもあります。そのなかでも導きがどういうものであるか、それを皆さんに稽古していただいている(私も含め)ということになります。
たまに、厳しいことを言ってしまいますが、そこはバランスを取りながら見ておりますし、皆さんが思ってる以上に一人一人の事を詳細に考え推理しておこなっておりますので、怒ったり諦めるというようなことはまずあり得ません。どのような状況でも、どう考えればそれが生産的になるか。それは私にとっての武術稽古でもあるからです。
最後は写真を掲載します。生徒になって間もない八歳のSちゃんです。



Yちゃんを思い出すような天真爛漫さと吸収の早さです。先週ご入会いただいたばかりですが、二枚目の写真の逆手納刀の姿勢には感心いたしました。近年は、ドンドン若いお子さんが当スクールを見つけてご入会いただいております。身体使いの基盤は若い内に身に付けておくと長く身体に残るものです。動ける身体、把握出来る身体、役に立つ身体、身体が動けると心も元気になります!
Gold Castle 殺陣&剣術スクール
https://www.tate-ken.com/
2023-04-17(Mon)
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