自然の中での稽古は私に合っている

 本日は、午後からO氏と屋外稽古。まるで貸し切りのような広い空間でおこなった。
 遠くに富士山の山頂が見える。上を見上げると空は真っ白で、色々な造形の雲が空一面を覆っている。地面にはシロツメクサの花が空に負けじと一面を覆う。風は強く、ときおり体が持って行かれそうなほど。

 杖術の稽古を行っていたときに、一眼レフのカメラを持ったご年配の男性が「すみません、写真を撮ってもいいですか?」と声を掛けられたので、「ああ、どうぞ。」とお応えし、そのまま基礎稽古をジックリとおこなった。

 いろいろな鳥たちが、近くで虫でも食べているのか、あまり警戒心を感じない距離感にいる。ここでの稽古は、室内稽古と違うばかりか、これまでおこなった屋外稽古とも違い、自然が近くに感じられる。ずいぶん先に自然豊かな地へ住みたいと考えているが、それは東京から離れた場所。今はまだ東京に居なければならないので、東京でも自然を感じられる場所の近くに住みたいという、これまでアクセス最優先だった地の利も、優先順位が変わりそうな気分。気軽に出かけられる距離で、辺り一面の空が見渡せて、広い大地を見渡せる環境は魅力的だ。現在は自宅最寄り駅から20分で到着できるが、やはり住んでいるところがそういう景観であるかが大事。

 今まで考えたことも無い。広い空の下、広い大地の上、風を感じ、鳥たちが飛び交い、そしてついばむ。裸足で土を踏み、草を踏み、匂いを感じ、汚れた足も喜んでいるだろうなぁと思える。荷物を置いてある傍の蟻たちも可愛く思えてしまう。そんな屋外での稽古から感じること。

 雨が降れば稽古は出来ないが、やろうと思えばその状況での稽古も稽古になる。照明が無いので日没前には終了しなければならない。これも同様に真っ暗な中で稽古をやっても、道場の暗闇とはまた違うものを感じるだろう。自分だけではない、自然の場で恵みを感じながらおこなう稽古は全くこれまでとは違うものだ。

 昨夜は、自宅でWi-FiをONにした際の体調の異変が治まらず、その後有線LANに切り替えるも、すでに敏感になってしまったことで、(しばらく体に残った状態で、敏感になってしまう)自宅に居られなくなり、近くの公園まで行き20分ほど外で過ごす。ベンチが無いので適当なコンクリートの段差に腰を下ろし、深夜というか未明というか3時30分過ぎまでそこに居た。それだけに、今日の稽古で、自然の有り難さ、恵み、広々とした空での暮らしが武術稽古と一体となっていけないだろうかと考え始めたのであった。集合住宅が密集し、電線は束になってまるで蜘蛛の巣のように空を覆っていると言っても過言では無いほど張り巡らされている。これは尋常では無い風景だ。

 今日は大家さんとも相談したが、今後の展開は私の体調により決まって行くだろう。自然が身近に感じられる場所で生活するという憧れがますます強くなる。古民家への憧れもある。だから今は東京で踏ん張る!


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2021年5月 武術稽古日程

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甲野善紀先生からの紹介文

2021-05-17(Mon)
 

有線LANでなんとか症状は落ち着いた

 自宅のWi-Fiを無線LANから有線LANに切り替えた。

 先週の木曜日、稽古が終って帰宅後夜にパソコンを起動した際に頭に「アレッ?」っと思う感じがあったが、その夜はそのまま就寝。翌日起床してパソコンを起動すると、すぐに体の異変を感じた。その日はしばらくパソコンをつけず、本日日曜日に別段体に異変を感じなかった。安堵したのも束の間、パソコンを起動するとやはり駄目であった。とうことは、私の使っている機器が受信している回線が、これまでと違うものに変わった可能性が考えられる。

 つまり、私がパソコンを起動していない状態では、今のところほとんど異変を感じないが、先週の木曜日あたりから、これまで大丈夫だったはずの、UQWiMAXが1月の光ケーブル回線を自宅に引いた時と同様に、Wi-Fiを飛ばすと体に明らかな違和感を感じ始めた。

 前回の記事では、私がWi-Fiを使用していなくても、狭いアパートを通して影響を受けたように思ったが、私がWi-FiをONにした際に人体に何らかの違和感を感じることがわかった。これで、家にいられるという安心は得たが、今後どうなるかわからない。おそらく、今までと違う回線を私のUQWiMAXが拾っているとしか思えないため、現在有線LANに切り替えてWi-FiをOFFにしてこの記事が書けるようになった。

 先週の木曜日以前までは、何時間作業してもまったくそのことを感じなかったのに、何かが木曜日を境に変わったようだ。まあしかし、有線LANでは今のところ体が落ち着いているので安心している。私の家以外でこのようなことを感じたことは無いので、おそらく私の家の何かに原因があるのだと思われるが、同じようにめまいや頭痛、手の震えに動悸がしている人は、まずはWi-FiをOFFにして有線LANにすることをお勧めいたします。思考力も落ちてしまうので、あの状態では記事も書けなくなってしまう。

 そういうことも含めて、そろそろ本当に引っ越しを検討しなければならないかもしれない。そのことは何度も何度もこれまでに書いてきたが、その時が来たら速やかに実行する予定。きっと、私以外にも同様の症状に悩まされている人もいると思うが、あの状態を何時間も耐えられるものではないと思うので、知人宅へ泊めてもらうとか、どこかで寝泊まりするしかなくなってしまう。

 とにかく原因が分からない、目に見えない、聞こえない、臭わないものなので、体内に変化が起きるバロメーターが分からない。

 他の住人の体調がどうなのか気になるところなので、確認調査していただこうと思っている。


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2021-05-17(Mon)
 

20年振りに

 今日は起きてからずっと体調がおかしい。これは今年の1/19~1/21の間に悩まされた光ケーブルによる頭痛その他諸々の症状にちかい。さいきん、私が住んでいるアパートに新たに2世帯の入居者が加わり、もしかすると、光ケーブルによるインターネット回線が再びなんらかの症状をおこしているのかもしれない。原因は不明であるが、光ケーブルそのものというよりは、この住居になんらかの問題があるのかもしれない。例えば屋根に大きなアンテナがあったり(たしかにあるが…)とか、この家以外では何も問題は無いので、光ケーブル自体というよりは、何かが関係して体に悪影響を及ぼしているのだと思う。このことについては1/19~1/21の間に何度も何度も確認したので気のせいや別の症状では無い。

 何日か様子を見てみるが、1/19~1/21のときと比べて、頭への影響はまだ低い。今回は確証がないので何とも言えないが、最悪引っ越さなければならないかもしれない。まあ、それも運命だろう。 


 先日、壊れかけのガラケーを新しくしたので、(といっても2015年モデルであるが)2026年まで壊さないかぎりは安心して使えそうだ。そうしたこともあってタイミング的に携帯電話のメールアドレスを約20年振りに変更した。

 まだ所沢に住んでいた時代、20代半ば頃、夢を追い求めて生きていた時のアドレスは、30代後半から40代になって段々と恥ずかしくなってきたので、いつか変えなければと思っていたが、色々な人との縁が切れてしまうような気がしてなかなか変えられずにいた。しかし、あれから20年が経ち、変えても何の問題もないことに今更ながら気がつき、(まあ、全然考えていなかっただけですが…)ようやく気になっていたアドレスを変更することにした。

 20年のアドレスは長かったなぁと思うが、別段愛着はない。作った当初の記憶が朧気にあり、あの頃、所沢で過ごしていた記憶が蘇ってくる。

 現在住んでいる家も17年目に突入。すぐに引っ越せるように、昨年暮れに大まかなものの荷造りは済ませてある。最低限のものに囲まれ現在を生きているが、河川敷の傍に住んでみたいという思いも湧いてきた。まあ、どうなるのか自然に任せるしかないが、体あってのものなので、そこはちゃんと面倒を見てあげたいと思う。


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2021-05-14(Fri)
 

情報化社会は善悪がごちゃ混ぜになった社会

 小雨の降りしきる一日となった木曜日は、中学生のお子さんの個人指導に行ってきました。今の時期集団での稽古は難しくなってきましたが、マンツーマン、または少人数で稽古が出来ている環境が私にとっては大変ありがたいものであります。

 現状収入は半分以下になりますが、それでも体を動かせることはありがたいものです。もちろんそれは一人でも出来ることですが、稽古を待ってくれている人がいるということが大きな活力になります。

 人生さまざまなことを乗り越えて行かなくてはなりませんが、その乗り越え方は人それぞれにあり、それぞれにとって自然に任せることが一番であると思います。その自然とは、放っておくということではなく、その人の中でその人に適った方法になっていくということです。

 どんな状況であれ、問題というのは常にあるものです。ただそれが、事前に分かっているものなのか、地震や交通事故のように突発的に起こってしまうものなのかという違いであり、突発的に起きたことは、諦めが付きやすく覚悟が出来ますが、事前に分かっているものは、その問題だけではない部分に沢山の弊害があり、何重にも大変なことにしてしまっているのです。

 情報化社会の進歩は20年~30年前と比べるとまったく違う世の中になってしまいました。いとも簡単に世界の人と繫がることができるなんて想像もしておりませんでした。しかし、過度な情報は余計な事態を招いてしまいます。電車内ではほとんどの人がスマホを見て、歩きスマホの人もかなり多く、人間は画面の中にしか興味が無くなってしまったようにさえ感じてしまいます。

 ビジネスとしても画面の中に興味を引き込む世の中でもあり、このブログ自体もそうですが、怖ろしい世の中になってしまったと思うのです。身体を使うこと、身体のことを考えることを日々おこなっていなければ、私は一体どうなってしまうのだろうかと怖さを覚えます。

 ベルギーでは、赤身の牛肉が沢山取れるように牛を品種改良して、全身筋肉質で凶暴になってしまった牛が存在しています。美味しい赤身の肉が食べたいという人間の欲望で、生き物を改造し、身体も心もおかしくなってしまった牛を誕生させ、やがてそれを殺して食べているのです。もちろん、私自身も肉は食べますが、必要以上なことをして、人間の欲のために生き物の姿を変えてまでしてやる必要は無いと思います。フォアグラも然り、贅沢のために何も悪くない生き物に地獄を味わわせる人間の業の深さ。生きるために生命を殺傷してしまいますが、贅沢のために余計なことをして殺傷してしまうのは罪深いものと思います。

 そのような人間が、すでに同じ人間に対しても罪深いことをしているのではないでしょうか。もちろんとうの昔からそうだと思いますが、その規模や影響というのは現在のように誰もが情報を手に入れられる世の中では桁違いになってしまいました。

 インターネットの普及で人々の生活、街ゆく人々の景色は変わってしまいました。いま、こうしてコロナが訪れ、画面に夢中となった私たちの思考はどのようになっているのでしょうか。

 いろいろなことが、欲深くなりすぎてはいませんか。そういう世の中に生きているということを考えながら、人間らしさとはなんなのだろうかと、自然に生きられる世の中でありたいと私は強く願います。

 いい時代は必ず来ると信じております。ですから、今の過ごし方が、やがて訪れるその時にどう反映されるのか、自然に身を任せ納得できる生き方は、悔いの無い最期を迎えられる唯一の方法かもしれません。今を納得できなくていつ納得できるのか、不満と悔いの中で、“やがて”は訪れません。前に進むためには、自然に身を任せ納得できる生き方こそが輪廻転生において最も自然であるように感じるのです。


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2021-05-14(Fri)
 

正面斬りが進展

 昨日は渡部氏と柳澤氏と他流からO氏とともに、屋外稽古をおこなった。

 やはり、みな稽古に飢えていたようで、杖にしても木刀にしても一振り一振りに伝わるものがあった。この水曜日の常連の方々のアクセスに合せて、先週の場所とは違うところで待ち合わせ。先週に続き初めての場所となるが、電車を乗り換え、集合場所の駅の幾つか手前の駅で停車した際に、「目の前のホームに似たような袋を持っている人がいるなあ…」と1秒くらい思ったら、渡部氏だった。

 同じ電車でも驚くが、それが同じ車両の座席の目の前で止まったからさらに驚く。渡部氏も驚きながら車内に入ってきて、「こんな偶然もあるんですね!」と驚いた様子だった。私も驚いたが、こういう経験はこれまでにもあったので笑うしかなかった。

 裸足の稽古では、摺り足や両足が地を滑るように移動する脚足の使い方が、室内稽古と同様の感覚でおこなえるものであり、これは思っていた以上に滑りよいものであった。

 杖の稽古を終え、次の剣術の正面斬りで気づきがあった。

 目を閉じ、風を感じ、大地の接触を感じ、閉じられていない空間を感じながら、これまでに気がつかなかった些細な肩の力みに気がついたのであった。

 それは、今までの環境でおこなっていては見落としていた些細なものであり、環境が自然な屋外に変わったことで目線が変わったのかもしれない。この肩の力みは慣性に乗せる背中の働きに抵抗するものであり、この肩の力みを抜くためには背中や腰の働きが慣性に委ねられるものでなければならない。その操作は何年も前から気がついていたが、そこに肩の力みを抜く働きもあることはこの日初めて気がついたのであった。

 この操作により、今までよりも正面斬りが楽になり、それはおそらく誤った実感に縛られていたものだと思うが、体への負担はより軽減されるだろう。そして何より実際に木刀へ打ち込んで何度か確認したが、力を押さえて打ち込んでも、打ち込みの重さが増したのである。楽になり重さが増すという、しばらく停滞していた剣の操作がまた一つ、進むことになった。見た目には同じであるが体の中である肩の抜けが背中や腰の働きにより可能となる。今後、杖も含めた操作に応用出来ればと思うが、しばらくは肩がブレーキになっていたことと、それを抜くことで背中の働きがより活きてくるということに注目して稽古に取り組みたい。

 稽古後は、足を拭いて履き物を履き駅へと向かっていくが、合気道を5、6年やっている柳澤氏が「ふだん裸足で稽古してますが、こんな感触は初めてです。足がポカポカと暖かいですね。」と感想を述べられていたが、私も今回で2回目の裸足での屋外稽古だったが、その後数時間ふくらはぎから足裏にかけて、ポカポカと気持ちのいい暖かさと、フワフワとした足裏の柔らかさを感じていた。しかし、2時間強の稽古時間でもなんだか体が疲れていた。今までに無い経験で脳内の情報処理などで使われる部分はきっとあるだろうから、それは当然といえば当然といえるだろう。日差しという部分もこれまでとは条件が異なる。何事も経験だ。

 平日の少人数での屋外稽古は、なんとか可能だという判断がついたが、土日に5人以上となると厳しいように感じる。Gold Castleの生徒達との稽古環境を思案しているが、6月も休館となれば、平日も含めた少人数での屋外稽古を検討せざるを得ない。屋外稽古は、裸足でおこなうと体にとって非常にいいものだと実感したが、少人数での稽古会と異なり、多くの生徒達がいる教室では、難しい部分もある。椅子が無く、更衣室も無く、遅刻すれば現地のどこに居るのかを探さなければならない、雨だと中止になるという不安定さもある。しかし、今までに感じたことの無い心地良さは、先日配信した私の動画を観て頂いても伝わると思う。

 今夜も親御さんから御依頼いただいた個人稽古がありますが、マンションの共有スペースなど稽古環境があれば、平日の夜からでも私は動けますので、ご連絡をいただければ、個人指導が可能な場合もあります。そうした場所が使えて稽古が出来る方は、私が伺いますのでご連絡お待ちしております。


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2021-05-13(Thu)
 

自然さと無意識の関係

 一昨日火曜日の夜は、松聲館に伺い甲野先生と稽古。先生がこの日初めて試みる技を受けたり、先生の術理にある飛観法の展開から新たな動きが生まれ、それには驚きというか、見とれてしまうような感動がありました。そうした技が生まれる瞬間というのは、私自身稽古をおこなう者として、その過程や突然生まれ来る技との因果関係など、研究稽古のスタイルから何かを感じ取っているのだと思います。

 終電に間に合い、電車の中で稽古の余韻と感じたことを文章に纏めているとあっという間に到着してしまいます。その時間感覚は1時間が10分位に感じるもので、この時の脳内と身体の状況は、普段はなかなか作り出すことが出来ません。この集中状態が、稽古をしているときも、そうでないときも大事なのではないかと考えます。それは表の集中、表の稽古であり、まったく考えていない間は無意識的な状態で脳内が表の集中から得た情報を手掛かりに整えてくれているのだと思います。それが裏の集中、裏の稽古と私は考えます。表裏は一体となっているもの。無意識的に脳内で整えてくれるということは、その人にとっての自然な作用であり、自然であることが表裏一体となった日々の循環の中で形作られていくのではないかと思うのです。もう少し書きますと、表裏は一体のもので両方を同時に存在させることはできません。ですから表が介入しすぎないことが裏の働きを円滑におこなわせるものであり、逆に表が足りなすぎても裏は情報不足で停滞してしまいます。寝かせる時間というのは、そういう表裏が一体となった働きに関係しているのではないかと、最終電車の中で気がつきました。その人にとっての自然な生き方が、その人にとっての表裏を形作って行くのではないでしょうか。

 このことに気がつけたのは、先週の5/5におこなった「土を踏み山を観て風を聴く」河川敷での稽古が関係していると思います。自然を感じられる環境で、無意識的に裏の集中が何かを感じ取ったのだと思います。裸足でおこなうことにより、自然との接点が足裏を伝って身体を駆け巡りますので、室内での裸足稽古とはまったく異なる実感を得るのでしょう。

 便利な世の中であることは有り難いのですが、自然の恩恵を実感できる生き方は、その人にとっての自然さを身につけていくことでもあると思います。あらためて「自然」という言葉の感じ方がこれまでよりも変わってきた今日この頃です。


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2021-05-13(Thu)
 

苦しい状況でどう楽しむか

 本日5/11まで、都内各区の施設が休館となっているため、昨日サイトが更新されていない各施設へ確認の電話をおこなった。

 緊急事態宣言が延長となり、おそらく休館も延長するだろうと、その想定通りの休館延長。最初からGW期間だけのように見せかけ、ズルズルと延長していく昨年同様のやり方。当然それに対する補助など無い。

 オリンピック開催地という今となってはジョーカーを引かされて、「日本国民を守る」べきはずのこの国の在り方が、本気になって取り組まなければ、この先の日本も想定外の出来事が起こりうるかもしれない。

 旗色が変わって初めて、さも始めから国民の味方ですというような政治家や、それに追従するジャーナリストも出てくるだろう。嫌な気分だが、早くそうなって欲しいので、やはり影響力のある人物がこのオリンピック開催についての疑問をドンドン投げかけて欲しい。人々の不幸の上にある平和の祭典などありえないのだから。

 そんなこんなで、生徒や門人達に一斉メールをおこないました。ホームページも書き換え、5月の稽古日程も大幅に変更。さまざまな事情で休講中の生徒達には送っておりませんので、生徒達への一斉メールの一部をここに掲載いたします。

自らの体と向き合う習慣というのは、心を正常に保つ時間でもあります。
現代は、あらゆる情報が心を萎えさせようとしておりますので、家の中でも出来る範囲で稽古を続けてください。
杖整体操を経験された方はお勧めです。私も日々のパソコン作業で体が痛むときは、杖の上に横になって気持ちいい所で留まるだけでもかなり回復いたします。
習慣が変わると、なにかしらの変化が生じますので、よい変化となるよう、自らと向き合う時間を稽古時間だと思って費やしてください。
今後の予定は、またあらためてホームページや一斉メールでお伝えさせていただきます。
それぞれに大変な生活を迎えていると思いますが、時の流れを信じてそれまで前向きに生きていきましょう。

(掲載終わり)


 さて、本日は「クラーチ剣術教室」に行ってきました。行きの電車では、東京間の路線はかなり座席が空いていますが、神奈川をまたぐ南部線は座れないほど埋まっていました。やはりテレワークをしている人が多いのでしょう。

 今日はいつものように杖をおこなったあと、剣の講習に入りましたが、後半はテスト撮影のため、私だけが動き、みなさんがそれを見学するという時間になってしまいました。
 
 徐々に盛り上がりつつある「尺八奏者との演武映像撮影計画」は、私もそうですが皆さんも初めての体験。直感的に「これは能面だ!」と思いましたので、皆さんで好きな能面を付けて幾つかの動きを組み合わせて形にしたいと考えております。

 今日は、帯刀したまま杖の「繋之型」をおこないましたが、難しい部分もありますので、得物はそれぞれ持ち直しておこないます。

 ここに書いてしまいますが、現在の映像イメージを申し上げます。


 人数的には少ないと思いますので、カメラに全体が入るには、正面を仕切りの位置ではなく、窓側にいたします。つまり、入口側から撮影していただきます。

 次に、入場ですが、舞台と違い室内では必要がありませんので、(絵的にない方がいいと思います)参加者全員後ろ(窓側)を向いて杖を持ったところから始まります。(剣は正面奥に置いておきます)

 カメラが回り、尺八の演奏が始まったところで、正面へ振り向きます。(ここで、能面を付けていることがわかります)

 すでに左右の人との前後位置関係は作っておきますので、そのまま「繋之型」の演武に入ります。

 演武が終わり、杖を置いて後ろを向いたまま剣を帯刀いたします。(こういうところも練習です。黒子をつけましょうか…笑)

 正面に歩き、右を向いたと同時に「後方突き」の構えに入ります。

 号令と共に抜刀。そして逆手廻し納刀。

 間をとりながら続いて「ぬきつけの型」をおこないます。

 元の位置に戻り最後に「あかぎの山」をおこないます。

 最後に元の位置に戻って逆手納刀。礼をして、そこで終了です。

 おそらく3分~4分ぐらいだと思います。

 杖の「繋之型」だけ参加される方もいいですし、能面は全員で無くても大丈夫です。急ぐ必要はありませんので、一発撮りでなくても、何回か合わせてみて、それで皆さんの悔いが無いところで完成にしたいと思います。(終らないかも…笑)

 僕の想像では、きっと楽しめるものになると思いますし、想像しているよりも良いものになると思います。能面は、マスクを隠せますし、目線や表情の粗(あっ、失敗しちゃった…とか)を隠してくれます。視野の問題もあるかと思いますが、購入を考えているものは安いものですので、まずは僕が買ってみて皆さんにご判断して頂きたいと思います。お祭りのお面みたいだったらどうしよう…!


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2021-05-11(Tue)
 

すべては自然

そもそも自然ってなんなのだろうか?

抗うも抗わずも結果としてそのようになっていくもの。

芽が出て花が咲き、新緑に衣替えし、彩りを変えやがて散る。

地震も豪雨も、大地の形成やさまざまな恵みに必要なもの。

循環は光と影のように、その対極の中でどちらにも関わり合い補っている。

どのように生きてもそれは自然の中の一部でしかない。

喜ぶときは喜び、悲しむときは悲しむ。それも自然。

抗うも抗わずも自然は自然でしかない。

自然に意思を感じるなら、それは喜怒哀楽のように、人々の心を動かしてゆく。

都会も自然。醜さも自然。対極の中で循環するために自然と形作られたもの。

わたしにとっての自然は?

生きるも死ぬも自然。魂という木の中で、次への循環を繰り返していく。

同じ自然の中でも、大自然といった、空に海に山、そこに住まう数々の生命。

人間の自然さは、不自然な自然。

その不自然な自然を作り上げていくことが抗っているということ。

この世は自然のもの。

破壊しないことが自然なのか、破壊することが自然なのか、そのどちらも自然なのか、わからない。

ただ、雨よりは晴れの方がいいし、強風よりは穏やかな日がいい。しかし、それでは困る場合もある。

あるがままにしかない。

善と悪、その循環の中で抗いながらも今を生きていくしかないのだろう。

願わくば、無垢な子供のように自然でありたい。


2021年5月15日(土)『抜刀術 特別講習会』(お申し込み受付中)

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2021-05-10(Mon)
 

土を踏み山を観て風を聴く

 緊急事態宣言が予想通り延長となり、今後の予定もまだ不透明なまま。しかし、私自身にとっては大した問題では無い。Gold Castleの生徒達や私の稽古会の門人達と稽古が出来ないのはとっても寂しいが、人生とはいろいろな出来事が想定外に起こりうるものである。

 生きるということは、受け入れていくということでもあり、それは納得したいからにほかならない。納得できないことでもどう納得していくか。もちろん何でも容易に受け入れるわけにはいかない。私もそういう生き方だった。納得して生きて行くには自分の意思で決断すること。それについては6月刊行予定の本に書いているが、決断には行動がともない、行動するには選択しなければならないことがある。何を選びどう生きていくか。それが若い内だけでは無くこれからもずっと選択し実行できる生き方でありたい。

 先日、とある河川敷で屋外稽古をおこなった。生憎の雨だったが、潤った大地とは裏腹に私の身体は乾ききっていた。現地までうっとうしかった雨が、稽古を始めるとまったく気にならない。この感じはひさしぶりの稽古というよりも、裸足で「土を踏み山を観て風を聴く」この自然とともにおこなうことが、身体にとって最高の条件なのではないかと感じたのであった。

 雨は次第におさまったが、風は剣が流されそうなほど。しかし、裸足でおこなった事は大正解であり、身体の唯一外部と接触し続けているのは足の裏。その足の裏が生で、今までに無い情報をキャッチするので、その情報収集力は普段の数倍にもなっているはず。予定調和で無い足場の環境は常に速やかな情報を送らなければならず、身を守る、重心を知らせる、姿勢を作らせる、それらを動きの合間に猛烈な速さで情報探査している。

 驚いたのは稽古が終って帰る際の足取り。

 稽古中は気づかなかったが、三時間の稽古後、軽く足を拭いて、足袋を履き雪駄で歩いていた際に、足裏がフワフワと柔らかくなっている。さらにポカポカしており、身体全体が喜んでいる。帰宅して寝るまでずっとそのような感じが残っていた。裸足で走るということが身体本来の働きを蘇らせると聞いてはいたが、今回の稽古ではまさにそれを体感できた。天候の影響か、周囲にほとんど人が居なくて、今夜20時にその動画を配信予定だが、なぜ今までこういう稽古をしなかったのかと思うほど、ビル群や人混みから解放されたこのような稽古が今後も出来ればと願っている。

 この広い大地を走り回り跳んだりしながら、杖術や剣術をおこなった。遠くに見える山を観て、足元に広がる草花を観て、猛烈に吹きすさぶ風の音を聴きながら、未だかつて感じたことの無い感覚で稽古が出来た。それは、ずっと前から望んでいた環境でもあった。そんな中、想像以上だったのは、同じ裸足でも畳や床とはまったく異なる稽古後の足裏の感触。整備された地面では足裏の能力も性能を活かしきれていないのかもしれない。その足裏への情報探査力と、それを活かせる皮膚ないし、感度の調整は、私の想像では精神的にも良いものであり、心の不具合もかなり改善するのでは無いかと思う。「得るものがあれば失うものもある」時が経てば「得ていたことで見失うものがある」裸足での河川敷稽古は、まさに実感を持ってそのことを気づかせてくれた。


2021年5月15日(土)『抜刀術 特別講習会』(お申し込み受付中)

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2021-05-07(Fri)
 

趣味の悪い時代をどう生き抜くか

 深夜2時近くとなり、このブログの掲載日時は5/5水曜日となっていると思われるが、就寝前なのでまだ火曜日とさせていただきたい。

 さて、本日火曜日は、「クラーチ剣術教室」に行ってきました。昨年、今年と緊急事態宣言で合せて3ヶ月と少しお休みいたしましたが、再開後みなさん元気にお越しいただけております。しかし、数ヶ月間でもなにかしらの変化というのは生じるもので、もし、これが半年、一年となると、想像以上の変化が起きている可能性があります。生きているリズムとして、毎週同じ時間に適度に身体を動かし、なおかつ刺激があること。お話しができて、笑いが起こり、出来ないときは悔しがる。これがいいんですね。

 人が互いに会って伝え合う情報というのは、意識していない部分でも多くのものを感じ取っているはずです。それはおそらく意識して感じているものよりも多いのではないでしょうか。ですから、生きている中で人が直接会うということは、ふつう我々が思っている以上に多くの情報伝達を無意識的にもおこなっているのです。

 話は逸れますが、今年の1/19にネット回線を光ケーブルに切り替えたときに、Wi-Fiを飛ばした瞬間に私の頭が腫れたようなズーンという響きと頭痛に襲われ、その原因が分からず我慢していると手足の痺れ、震えが起き始めまました。当初は、せっかく工事して光回線に変更したのに、これが原因でないことを願って、何度も何度もWi-FiをONにしたりOFFにしたりして試すのですが、何度やってもONにした瞬間に頭に無音の響きがジンワリとやってくるのです。もう、考えることも出来ず、ただ寝るだけしか出来なくて、しばらく身体に残ってしまうその状態に限界がきてしまい、僅か三日後の1/21には解約の手配をとりました。そのことは1月の記事に書いたので、再び同じ事を書くつもりはありませんが、ここで得たものが一つだけありました。

 それは、Wi-Fiを飛ばしたときの私の頭にズーンと何とも言えない何かをキャッチしている状態は、今までに無いものであり、それがその後、人からも何となく感じ取れるようになってきました。もちろん、Wi-Fiほど強くなく、微々たるものですが、外を歩いていて数十メートル向こうの人がこちらを意識しているときとしていないときの頭に飛んでくるものが、あの時の感じと似ていることに気がつきました。おそらく、感覚の鋭い人は(特に女性は)相手に対する察知力は高いものと思われますが、私の場合、Wi-Fiから飛ぶ電磁波なのか何かが人体の危機を感じたことから、人に対しても「ああ、Wi-Fi飛ばしてきてるなぁ…」なんて(ちがったらどうすんだ!)感じながら、ある人はそれを「気」というかもしれませんが、私は理由は分かりませんがただ感じるようになたことが、唯一あの苦しみの三日間から得たものであります。

 つまり、意識と無意識についてのことになっていきますが、無いものに気がつくためには、実はあるものを無いようにしている可能性が非常に高いのでは無いかと考えます。それが意識と無意識であり、意識をいかに無くすか、書いていて結局甲野先生の影観法に向かって行くのですが、それは書いていて「やっぱりそうか」となったものであり、これまでの解釈の感じとは具体的にどこがどうとは説明出来ませんが、身体の感じ方がチョット異なっております。

 こうしたものは、何を書いているのかサッパリ分からないと思いますが、これを具体的に分かりやすく説明することは別物になってしまいますので不可能です。つまり、感覚的なものの文というのは文章表現としてはおかしなものであり、それは言語、言葉としてのルールに変換して表現するため、無理が生じてしまうのです。ですから、感覚的に何かをキャッチするためには、よく会話の途中で横槍を入れてせっかくの流れが途絶えて雰囲気が台無しになってしまうのと同じように、つい言葉で頭でそのことを理解しようと横槍を入れてしまい、駄目だと決めつけてしまうか、惜しいところで納得してしまうのです。ですから、沈思黙考、横槍を入れそうになる己自身を観察すること。そういう稽古が出来る環境であることが大切です。

 いつもの如く、記事が流れ流れて漂ってしまいましたが、それがブログの自由さということでご勘弁を。
 しかしながら、一部の人にしか分からない表現というのは、こうしたブログなどでは己の自己満足と思われてしまっても仕方が無いのですが、書籍のように本となって多くの方々に買っていただくということになりますと、よほど専門的に詳しく調べ、時間を掛けて行かなければなりませんが、それでも基本的に無いものを生みだしていくものには、感覚的な表現になりやすく、しかもそれは科学的でも無いその場の身体の具合から最適な言葉の調子を選んだものであり、これぞ!という言葉を作って行かなければならない場合もあります。しかしながら、多くの方にそれをお伝えするのは困難です。6月に刊行予定の拙著では、表現を誰にでも想像が出来るように書いております。身体の使い方や技法といった本では無く、生きていく上でのアドバイスとなればと願った本でもあります。

 現在三度目の緊急事態宣言が発令され、今後の見通しもハッキリしておりません。このような状況で、今までのルールで生きてきた人にとって今を無情に感じる人も少なくは無い筈です。難しいことは書いておりません。難しいことを目指そうなどともお伝えしておりません。私が生きてきた人生は逆境が多く、エリートとは正反対の下積み人生でしたので、弱い立場を不器用なままで生きてきて、それを今、私の考えでお伝えすることにより、多くの方々に伝わりやすい本になっているのではないかと思います。

 これからますます趣味の悪い時代になるでしょうが、その流行を選ぶか否かは自分次第。これまでの価値観の見直しが迫られているでしょう。


2021年5月15日(土)『抜刀術 特別講習会』(お申し込み受付中)

金山孝之 YouTubeチャンネル

金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は美しい』~合理性を追求した身体の芸術を身につける~


金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い』~型の手続きを追求した剣・杖の実践的な体使い~


金山剣術稽古会

2021年5月 武術稽古日程

2021年6月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文

2021-05-05(Wed)
 

変わっていくために変わらぬもの

 稽古会や講習会がストップして曜日感覚がなくなってきた。もっともゴールデンウィーク中なのでなおさらだ。

 そういえば一週間前の4/26で武術を始めて丸12年となった。あの頃から思いは変わっていないし、当然今もこの道を続けていることは想像していた。ただ、どういう状況になっているかは全く想像がつかなかった。

 あの頃の目標や課題から今の目標や課題に至るまで、それらは一年ごとに変わり続けてきた。そこに変わりがなくなってしまえば「危ない」という危機感は常に頭の片隅にあった。すべては明日の一歩、今日の一日、その一歩をどういう一歩にして二歩三歩と続けていくか。それは次の一歩が導き、さらに次へと繫がっていく。だから年月が経っても変わらないものもある。その変わらなさが明日への一歩を踏み出すのだろう。


 今日はひさしぶりに甲野善紀先生の番組取材のアシスタントとして都内某スタジオに行きました。気がつけば先生と初めてお会いして11年。毎月のように松聲館へ伺うようになってから今年で10年目となりました。これまでに、先生の本の撮影やDVDの撮影、今回のように番組の撮影や、講座などで先生の技を受けたり袋竹刀で打太刀を務めさせていただきました。その現場から学ばせていただくものは貴重な経験であり、技だけでなくその全ての対応に毎度驚かされます。先生のアシスタントでは私などまだまだ及ばない先輩方もいらっしゃいますので、何を吸収し自分の中で消化していくのか、ひとそれぞれのものがありますが、それを自分で考えて血肉としていかなければなりません。

 そういう節目の年に自身初の本を出すことになったのも何かの流れなのかもしれません。年齢が40歳よりも50歳の方が若干近くなりましたが、客観的に何かが少し変わってきたような気がいたします。それは年齢によるものなのかどうか分かりませんが、今まで思っていた自分と今感じるようになった自分は何か別のものになったような気がします。それが何なのかは分かりませんが、私の場合、30代から40代になった途端に人付き合いが楽になりましたし、年齢により、生物として何かが少しずつ変わってきたということだと思います。ですから、歳を取るのも悪くないという実感です。

 そういう意味では、おそらく今後も歳を重ねる毎に変化をどこかで具体的に感じられる時が訪れるでしょうし、それは全く嫌なことではなく、寧ろ楽に感じられたり、喜びや感謝を信じられるものとして、生きている瞬間のそこにある喜びや感謝にその日一日がこれ以上ない幸せに感じられるのです。年月というものはお金では買えませんし、時間のかかるものです。だからこそ、年月という掛け替えのないものをどのように過ごすか、そこに大きな差が出てしまうものとなります。
  
 一歩というのは微々たるもので、大した変化は何も感じませんが、一歩がなければそこで終ってしまいます。その大した変化が感じられない一歩を、如何に変化を促すための一歩にしていけるか。年月というのは一歩の積み重ねでもありますので、次のさらに全く予想の付かない10年後に向かって、変わらぬ一歩を踏み出していこうと思います。


2021年5月15日(土)『抜刀術 特別講習会』(お申し込み受付中)

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甲野善紀先生からの紹介文

2021-05-04(Tue)
 

休日は自分を守るために

 ゴールデンウィークとなったが、生活はいつもと変わらず。だが、誰かに雇われているわけでは無いので、自分で全てを決めてやっている。身体と心と情報発信。気がつけばそうしたことが仕事になってきた。

 現在の私の大一番は、今年の6月に刊行予定の本の完成。すでにネットでは予約受付となっているが、出産日が決まっているのに、まだ赤子は腹の中といった感じか。私にとっては初産なので、産みの苦しみを味わっているが、それでも私の苦しみなど微々たるもの。本を出すということはさまざまな方にご協力をいただいており、編集者さん、カメラマンさん、デザイナーさん、その他にも沢山の方々が持ち場の中で一冊の本のために動いて下さっている。まるで刀のように、分野ごとに職人が付いている。

 それだけではなく、お力を貸して下さる方のご協力無くして、この生まれてくる子供は生きてはいけない。感謝や感動は言葉にしやすいものであるが、それを本当に感じたときには言葉にすることが軽く感じてしまう。武術の礼、仁義、それが当たり前に身に備わっているか、そこは、雇われずに生きている者として絶対に忘れてはならない。

 
 今日の事務作業では、7月の会場手配が完了しました。7月は品川区総合体育館がオリンピック関連の為9/11まで利用できないため、その他の戸越体育館なども抽選倍率が高まり、この期間はひさしぶりに利用する会場が幾つかあります。
 品川区ではスクエア荏原、文京区では文京スポーツセンターと文京総合体育館がひさしぶりとなります。その他はいつもの深川スポーツセンターです。戸越体育館はありません。

 全て行ったことのある生徒達もいますし、初めての生徒もいるでしょう。全ての会場は綺麗で広めです。それぞれに街並みの特徴がありますので、あそこに行ったら帰りはあのお店に行こうと予定を立てるのも楽しいでしょうし、それが各地でおこなう講習の楽しみ方の一つでもあります。

 「かざあな。三部作」で音楽を制作して下さったTAMTAMの新しいサウンドトラック映像が、TAMTAMのYoutubeチャンネルBaby Angelで配信されています。先ほど深夜に映像を観て、心安まる映像と音楽に、まるで心身の詰まりが抜けるような感じがしました。僕がTAMTAMをリスペクトしているのは、根本に愛情や優しさを感じるものがあり、それが押しつけたものでなく、自然体であること。人なんですねやっぱり。親しくさせていただいておりますが、ほんとうに優しくて明るくて素晴らしい方々です。

 休日は「休む日」。休み方ってあんまり教わらないものです。無理をしない、頑張らない、目標を決めない、そういう日だと思います。イスラエルでは週に一度安息日が設けられ、金曜日の日没から土曜日の日没まで働いてはいけないそうです。日本ではお正月でも働いている人がたくさんいます。このゴールデンウィークでもそう。

 だから自分の休日が大事。人は休まなくては無理がきます。その休みは肉体的なものでは無く心理的にも必要。私がスマホを持たない理由の一つには、オンとオフがあることで、精神的にも自分だけの時間を確保出来る安心感があります。もちろん、メールや電話はありますが、ネット環境は必ずそこに気を向かわせてしまいます。その弊害を感じる人は時代と共に段々少なくなってくると思いますが、休日休養を与える隙の無い世の中は、自分で自衛していかなければなりません。

 休日とは、自分を守るために使いたいものです。


2021年5月15日(土)『抜刀術 特別講習会』(お申し込み受付中)

金山孝之 YouTubeチャンネル

金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は美しい』~合理性を追求した身体の芸術を身につける~


金山孝之 指導・監修 DVD
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金山剣術稽古会

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2021年6月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文

2021-05-02(Sun)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1990年
高校から実業団まで5年間ボクシングに専念する

1999年
中田秀夫監督との出会いにより映画に出演。上京後モデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2010年
甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務める

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンDVD
『古武術は速い』指導・監修

2020年
BABジャパンDVD
『古武術は美しい』指導・監修

2021年
「日本公認会計士協会(JICPA)」プロモーションビデオ出演

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