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心地よい武道場での濃密な稽古

 今日も運よく雨に当たらずに稽古に向かうことが出来た。涼しく気持ちがいいが夏にしては少々寂しい気もしている。そんな夏の稽古環境としては最適な本日は、井上 欣也さんとの交流稽古を高田馬場の武道場にておこなった。

 まずは、足裏の内側のエッジを使う感覚が、身体の纏まりにも関連していることを井上さんに体術を試みて確認する事が出来た。その中で、どうも足裏の内側と足首の角度をふだんおこなっている感覚で正座の状態でおこなっても、その感覚が肚を整えるような働きがあることを、井上さんからのご指摘で分かった。その影響であろうか最近はこの足の使い方をおこなうようになって、腹圧というものを意識するようになり、ただ膨らませるということではなく、肩の力みが抜けるような腹圧の使い方と重心を下方向に落すことにより、移動における纏まりをつくる感じを、無意識の中で感じていたように思う。

 今後はこれにこだわることなく、さらに発展していけるための身体の運用法を模索していかなければならない。次に杖術では、今日は井上さんにお伝えする内容が盛り沢山ストックしてあったので、かなり杖に時間を割いたように感じる。手首の捲きこみからの連動技や、相手の首を押さえ潰す技など、井上さんもかなり興味深く取り組まれたようで良かった。剣術では、胴斬りによる足の使い方と、居着きを無くすための身体の運用法を井上さんから「ああ、なるほど!」と思うヒントをいただき色々とトライしてみた。

 私が突然思ったのは、静から動に移る瞬間には、その静の状態というのは完全なる静ではなく、動に向かうためのアシストを何処かでしているのではないかということ。それが不安定の使い方なのか、細やかな振動的な各部の連動なのか、真下に沈む感覚を、カーブを描いて角が出ないように横方向に転換するのか、その沈みから横方向への転換については、井上さんからのヒントで気がついたが、この胴斬りについては、安易な身体操作で終えるのではなく、甲野善紀先生がおこなわれている「太刀奪り」のように、さまざまに試行錯誤しながら、動きを追求していく稽古として今後おこなっていきたい。

 体術では、井上さんからストーンバランシングのお話を伺い、私なりに感じたことは、完全なる力の通る道筋がピンポイントに精確に決まればその物体の質量エネルギーを無駄なく使えるのではないかということ。つまり、体幹部と腕と相手との接触点が、ストーンバランシングのように、無駄なくつながるということ。それ以外にも同時に地面からつながる脚部との関連も同様に質量を逃がさない立ち方、動き方というものがあるように思える。

 そうした、井上さんからの「接触面を優しくする」ということが、相手の身体を通っていれば優しく維持できるが、通らなくなると、接触面にぶつかりが生じ、力んだ圧力が掛かってしまう。幾つか教えていただいた稽古法は、非常に精度と感覚が磨かれるものであり、それは互いにとっておこなえるものなので、今後の研究稽古に使わせていただきたいと思う。

 今回も井上さんとのお話が長くなったが、稽古始め当初から感じていた、井上さんの言葉の表現が以前と変わり始めてきており、それが非常に的を得てかつその言葉しかないようなピンポイントな表現となっていらしたので、そうした井上さんの進展を拝見し、私としても大いに学ばせていただける時間となっている。稽古指導についていつも考えていらっしゃるので、私にとっても大変参考になるものばかりである。企業でないからこそ伝わるものや、対応の早さや自由さ、それらは指導者が指導者としてふさわしき人物であれば、そうした環境であるからこそ、無駄のないハッキリとした心地よさと、純粋な思いでいられる強さ、決まったことだけでなく、臨機応変に内容を変えることが出来るのは、予定調和にない対応力を問われるものであり、そこに対して即座に対応出来るということは、ふだんの研究量が豊富にあるからであり、そこに、その人物の取り組み方の誠意が見て取れるのである。

 体裁に捉われずにいられるのは、そうした圧倒的な取り組みの姿勢と経験値が、その人物のトライ&エラーによる前向きな思考として、見る目が養われるからなのかもしれない。つまりごまかしたところで、すべてはお見通しなので、どういう取り組み方で問題を解決していけるかということが、心と身体に密接なつながりを持って示してくれる。

 井上さんが帰られた後、U氏が訪れ稽古をおこなった。今日は杖のみの稽古となったが、これから覚えることが沢山あるので大変かと思われるが付いて来ていただきたい。

 井上さんと恒例となった月に一度の、身体と心のつながりを稽古で確認できる方というのは、他にいないと言っても良いほど、貴重な稽古となっております。神奈川での講習会も一度おこなってみたいですね。今日も遠い所ありがとうございました!8月11日のハピコラVol.9では宜しくお願いいたします。サザン会タイミングが合えばよろしくお願いいたします。本日は遠い所ありがとうございました。

 明日の、抜刀術特別講習会はおかげ様で賑わいそうなお申し込み数となりました。明日は15時から17時まで品川区総合体育館剣道場でおこないます。皆様、宜しくお願いいたします。


2016-07-16(Sat)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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