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同一空間内でそれぞれを伸ばせるためには

 7月の第一週目が終わり、ホッと一息がつける日曜日の深夜である。日々稽古や講習なのであるが、日曜日の深夜が一番リラックスできる。そんな今日は今年に入ってもっとも暑さの厳しい、湿度の高い一日であった。夜になってもいつもの日中よりも暑く、今日の講習に参加された皆様は道中大変であっただろう。

 昨日のNHK Eテレで放映された甲野善紀先生と片桐はいりさんの対談番組で、「見当違いの努力」について甲野先生の今年1月に発刊された著書「できない理由は、その頑張りと努力にあった」にも記されているが、この「努力」ということについて思考が盲目になってしまわぬように考えていかなければ、むしろやらない方がいいと言える誤った(見当違いな)頑張りや努力になってしまい、そのことについては私もいろいろ書きたいことはあるが、書けない事情もあるのでその辺りは、心中辛い思いをしている。

 さて、本日の講習では昼間の部、夜間の部ともにほぼ同じ参加人数であった。両方とも体験参加の方が多く来られ先週に続き賑わった講習であった。私としてはこのgold castle 殺陣&剣術スクールの運営方針として、基本的にこの教室の活動時には、この教室の今の今を考え、その現状に対してどのように講習を進めるか、見直していくか、おかしな雰囲気となる会話になっていないか、取り残される人が居ないか、 そうした訪れた方々に対する気持ちに「慣れ」や「怠慢」がないだろうか、など日々反省し、修正していかなければ、失った信頼を取り戻すのは至難であろう。今でも思うのは、この教室の盛況はホームページのおかげであり、特別何かをしている訳ではないので、たまたまなだけである。

 昼間の部では、ご婦人Oさんに進展が見られた。胴斬りについては、私も心を鬼にして厳しく見てきたが、最後に相手を付けた状態でおこなうことにより、引き斬りによる剣の軌道と、それにともなう後ろ足のスライドが可能となった。一人でおこなうとどうしても、剣が前に行き過ぎてしまい、その結果腰が引けて上手くいかなかったのであるが、今日は、私の胴に剣を当ててはいけないという心情から、引き斬りに持って行くしかなく、そうしたことで腰が抜けず、足の移動が連動しておこなえたように思う。

 今後の自主稽古では、今日おこなったように、割り合い近い間合いで相手を付けておこなうことで(胴に当てないように)今日のような身体の使い方となっていくように思う。

 後方突きに関しては、鞘引きによる重心移動と左足の開きのタイミングが掴めたようである。その手順がスムーズにいった際の、滑らかさに「!」となった瞬間を互いに感じる事が出来たのは良かった。

 Oさんもこの2年8ヶ月間の稽古と、約2年間、週2~3回のペースで剣術稽古をされているので、筋力もついており、今まで出来なかった足の開きや、重心移動についても、これまでと違う動きが少しずつ出来るようになった喜びを実感されているように思う。このところ、毎回の講習で汗をかくようになり、これまでにも多少はかかれていたと思うが、髪の毛を湿らせるほどの汗は私の記憶に無い。暑さというのもあるかもしれないが、冷房の効いた空間でおこなっているのでさほど差はないだろう。そして食事の量も増えたのを感じているので、体重は変わらないと仰っているが、代謝は上がってきている。私はどうも付いて来て下さる人達には厳しくなってしまうことがしばしばあるので、あきらめずに付いて来ていただきたいと思っている。

 やはりこうした一回一回の真剣な取り組みは、私の望む空間であり、その瞬間の発見や、何か持ち帰ることが出来た喜びというのは、指導させていただく立場として嬉しい瞬間である。もう少し継続したのち、また新たな内容に入っていきたい。今度はもう少し苦しまない内容のものにしたいところであるが、その時に何が見つかるのか今はまだ分からない。最近はI姐さんという良き稽古相手もいらっしゃるので、さらに良くなっていくものと確信している。無理だけはしないでいただきたい。

 今日は「起こり」をテーマに、自分の身体の動き出しについて観察する内容とした。起こりを出さないための身体各部の意識というのは、今回のテーマ以外に於いても、視覚に頼らずに身体を観察する目を育てるものとして取り組んでおかなくてはならないものでもあった。見当違いの努力にならないためにも、視覚以外でも身体の各部分を把握し、その動きを客観的に判断できるところにまで目で見ない目を育てていかなければ、センスという名の感覚も育たない。

 そういう意味では、今日の昼間の部でWさんの起こりを消した剣の振りには私は何度も外すことが出来なくて、見事に打たれてしまった。脇構えからも上段からも外すことが出来なかった。さらなる今後の進展に期待したい!

 夜間の部では、先週から新たに参加された中学1年生の生徒さんがお父様が見守る中参加され、こうした大人だらけの環境で一人混じっておこなうのは緊張するかもしれないが、自信を付けていくことで、いろいろなこれからの広がりが生まれてくるので、このお子さんとの時間というのは私にとっても重要に考えている。そういう意味では中学3年生のK君も2年前の7月から参加されており、あの当時を思えば、体も大きくなったがずいぶん精神的にも成長したように感じる。受験勉強など、これからもいろいろと大変な時期を迎えると思われるが、この教室ではいつもと変わらず安心できる場所として存在できるように、私としてもそういう方々の思いを胸にこれからも精進して運営していきたい。

 これから2年目を迎える生徒達が増えてくるだろう。そうした方々にとって、前に進めるための講習を提供して行かなくてはならない。体験参加の方が途切れない中で、それぞれに前に進めるための同一空間内でおこなえる講習というものは工夫次第で、このgold castleの運営でおこなえるし、そうしなければ不誠実である。講師も成長し、そのための結果を、付いて来てくれている方々に感謝の気持ちとしてお返し出来るようなものを提供する努力を、(ここでは敢えて努力と言おう)することが、私の思う教室運営の自然な姿であると思う。私としても今後の講習内容の展開に見直しをしなければならないように感じる。


 2016年7月16日(土)
 「抜刀術 特別講習会」

 (お申し込み受付中)

 2016年7月18日(月)海の日
 第8回 GM happy コラボレーション 「剣術と立ち回り」
 
 (お申し込み受付中)

 「金山剣術稽古会」 
 (会員希望者受付中)

 7月稽古日程

 8月稽古日程


2016-07-04(Mon)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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