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18歳の頃よりも

 杖の稽古を一時間ほぼブッ通しでおこなった。日によって集中してやりたい稽古内容が見つかる。毎回だが、稽古に入ってみないと自分のその時の興味がどこにあるのか自分でも予測できない。

 今回は杖である。新調した道着からの藍染の色落ちがまだあるが、最初に比べればはるかにマシになった。白樫の杖がそのうち藍色に染まるかもしれない。

 杖稽古では、ゆっくりと同速度で連動しながらカラダのまとまりが抜けないようにおこなう場合と、相手を想定し、面や胴に籠手などを狙った打ち込みや突きによる実戦感覚での動きや、杖の遠心力や慣性に極力逆らわず、身をあずけて我を出さずに動いてみることなど、さまざまな操法でおこなっている。大切なことは全体が動き続けることにある。

 今日はそんな中、新たに連動性のある技が生まれた。これは完全に、身体の連動性を模索している最中にパズルのように突然組み合わさり生まれたのである。手の内がどうなっているか、どのように繋がっているか、考えながらではなく、勝手にそこにおさまってしまうような動きの相性というか、再現性のある感覚が手に入った。しかし、左右対称にやろうとしても、反対に持ち替えるとまったく出来ない。気持ちがよくないのでやろうという気にならない。

 そして、今さらながら気がついたのが、極力肘が張り出してはいけないということ。手之内や手首の使い方により、肘が張り出さず、つまり肩が上がらずに突きや打ち込みをおこなう必要がある。これにより、起こりが小さくなり、疲労度もあきらかに激減してくる。細かいセンサーを兼ね備えた強靭な身体を身につけるには、抜刀術もそうだが、この杖術においても、稽古のしかたでカラダが変わってくるだろう。

 話変わって、今年に入ってからたまに垂直跳びをおこなっている。ほんの数回だが、今のところ63㎝である。18歳のころ体力測定で40㎝ぐらいだったと思うので、あれから20年経って約20㎝高く飛べるようになったのは、武術稽古以外何もやっていないので、稽古で身についた体の結果なのだろう。誤解されないように説明しておくが、私がおこなっている武術稽古において蹴ったりジャンプしたりする身体の使い方はしていない。では、なぜ記録が伸びたのか推察するところ、今年の1月に初めて飛んだときに50㎝ぐらい飛べたので、しばらくすると55㎝になり、3月には60㎝に達し、今日63㎝となった。最初は、身体が慣れないため、首や背中が痛くなってしまったが、そのうち、空中でも乱れることなく真っ直ぐにまとまって飛べるようになった。そもそも、チョットやってみようと思ったのは、浮き(離陸)の際の脚足の力と、剣術で身につけた体幹の強さとまとまりを検証できるのではないかと漠然と思ったからで、個人の研究稽古を進めていく中で、先に述べた二つが私のおこなっている流儀には欠かせないものだと理解し、それらを練るための稽古内容にしているので、その結果が垂直跳びに反映されていたのには正直嬉しいことであった。

 次の目標は70㎝だが、ジャンプの練習は一切せず、武術稽古で身体を練った確認として、10回程度飛んだ中でどれだけ伸びたかチェックしていく。一番飛べるのは、最初から5回目ぐらいであとは伸びない。余計な筋肉を付けたくもないのでたまにやるのがいいだろう。しかし、わずかでも滞空時間が長く感じられるようになったのは気持ちがいいものだ。蹴ったり飛んだりすることを禁じている身体の使い方が逆にジャンプ力を上げてしまうという面白い結果であった。

 18歳のころは、ボクシングをやていたので、体力測定において際立っていたのは、反射神経のテストと、片足立ちでのバランステストは今でも驚かれていたのを覚えている。だが、この二つはおそらく今のほうがもっと良い結果が出るだろう。しかしながら圧倒的なものを身につけるには、あと何年何十年かかるか判らないが、武術稽古に精進していかなければならない。楽しいということがなければ(楽しさの種類がさまざまにあるが)身体は受け入れてくれないし、そのような工夫や環境づくりが必要でもある。

 
2013-04-13(Sat)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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