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軸足の使い方

 今日4月1日は久しぶりの研究稽古であった。まず新調した道着と袴で稽古をおこなう。動きやすさに支障はないか気にはしていたが、まったく問題はなかった。ただ、袴などまだ固いため着崩れがしやすい。そしてそれを直していると正藍染めの藍が手についてしまい困ってしまう・・・・・・まぁしかし、一人稽古であれば藍が落ちても誰にも迷惑はかからないだろう。しばらくは一人稽古用として使用することに決めた。

 自身の研究稽古期間が空いてしまうと身体がウズウズしてしょうがない。家で得物に触ってもやはり全然違う。おそらく身体が、いつもの稽古空間でいつものカラダと脳の感覚を早く味わいたくて、周期が遅れてしまったものだから、なにやらストックがいっぱい溜まってきているような消化不良な感じを覚えるのである。

 まさに今日はそんなストックから、今後の稽古で身体を練るために重要な自得があった。

 タイトルにもあるように、「軸足の使い方」の重要性に気がつき、抜刀術や杖術すべてに有効であった。

 まず、先日から意識していた「腹」についての感覚が抜刀術の「逆手前方抜き」という(このブログの映像リンクにある動画の5番目の抜刀術)抜刀の際に、「腹」の感覚を変えないためには、瞬間軸足になる左後ろ脚の使い方に気がつき、有効であるという実感があった。この抜刀は、胸元辺りを突いてくる相手に対し、逆手で右斜め前に移動しながら縦に刀を抜き相手の左腕に刃筋を合わせ、柄を下げることでこの腕を斬り上げるか、もしくは相手に向けた切っ先でそのまま突き刺すように考えた抜刀である。

 この抜刀の重要な点は、体の開きによる剣の走りを用いず、右前脚の膝抜きと、まとまった体幹部からなる重心移動をそのまま抜刀のエネルギーとしている。この抜刀での左後ろ脚の使い方を、他の抜刀術でも試みたところ、全てにおいてまとまりと、速やかな移動が実感できた。ある抜刀では、居つく感覚がどうしても払拭できないため、後ろ足の踵を上げていたのだが、今日初めて、踵をつけたままでも居つかず抜けたのである。おそらくこれは自分にしかわからない信じられない感覚であった。

 今までにも、袈裟斬りの研究などで後ろ脚の使い方は気づき始めていたのだが、やはり「腹の意識」という需要がより具体的に「軸足の使い方」という供給に結びついたのではないかと思う。もちろんこういった脚足の使い方は、驚くほどのことでもないし、甲野先生なら当たりまえのように捉えられていると思う。しかし、さまざまな導きや資料から実感として自得があったものは大切にしていきたい。私の身体は私にしかわからないので、実感できるものは、追求して自得につなげたい。

 杖でも同様に軸足の使い方で、よりまとまったまま連動することが出来た。いろいろ試してみたが、あきらかにこの使い方でなければならないと確信した。しかし、この脚足の使い方は、抜刀術でも杖術でも剣術でもすべて有効だが、身体が練られる喜びの反面、今まで楽な稽古をしていたと思ってしまうほど、身体にビシビシ疲れが迫ってくる。まだ余計な力みなどがあるからだろうが、しばらく帰りの際の歩き方が変わってしまうほど、邪魔にならない運用法ではある。この稽古から今後どのように身体と技が変わってくるかわからないが、非常に楽しみである。ただ、怪我や故障をしないように無理だけはしないように、「腹の意識」から身体を点検していけるようにしたい。


2013-04-02(Tue)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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