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これからの時代における剣術稽古の必要性

 2月も残すところ僅かとなってきたが、来月は今までで最も忙しくなるかもしれない。もちろんそれは私が望んできたことなので、そのように願ってきた日々が現実になりつつあることに感謝して取り組んでいきたい。昨日のブログに3月の稽古日程を配信したが、水曜日に新たな展開がありそうなのでそうなると木曜日だけが稽古の無い曜日となるが、高田馬場の個人指導希望者が増えてくると木曜日の開催も考えなくてはならない。つまり毎日稽古ということである。

 もちろん急な仕事の以来に合わせて、私の個人指導の曜日を調整してそれらに対応する事も出来るので、毎日稽古となってもそれなりに融通は利くのである。今後、ホームページやブログを見て仕事の以来が来る可能性も考えられるが、連絡先は、ホームページかこのブログでしか直接アクセスが出来ないので、一度連絡を頂いたのち、個人連絡先をお伝えする運びとさせていただいている。現在どのような方々がブログを見ているのか分からないが、私は日々の出来事を記し、武術稽古という学びに対し、身体の面と心の面の両方から未だ見ぬ先の一歩へ向かって進んで行きたいと思う。

 今日の「高齢者のための剣術教室」では、杖の「前後突きからの巴」を新たにおこなった。ムードメーカーのSさんが、「なんだか物足りないわね!」といつにも増して今日は元気であった。前後突きからの巴では、突き終えた状態から手前側の手を内側に巻き込みそのまま杖を立て背中を通し前に打ち下ろすのであるが、この場合足が動く必要はない、そのためSさんが物足りなく感じたのであろう。だが、こう感じられるということは大きな成長の証でもあり、今後も笑いの提供と共に皆を引っ張っていただければと思う。

 今日の講習の中で、いつも静かに黙々とされているSさんが、胸を入れることで太腿の付け根が屈曲し、背中が曲がらずに腰を落とすことが出来ることを実感し、その姿勢について理解されたことが大きな収穫であった。座って稽古をされているAさんが毎回仰られるのは、「杖をやりだしてから肩がずいぶん楽になりました。」と言われ、当初周りの参加者の方々も心配していたほど、この講習に参加する事に賛成ではない意見もあったかもしれない。だがご本人の熱意が非常に強かったので、私はその思いを断ち切ってまで大事なものとは何なのか・・・と考えたときに、私の考えを推し進めた感があったが、ご本人の熱意を尊重させることにし参加していただいてのであった。現在までほぼ毎回自分のペースで無理なくおこなっていただいておりこれで良かったと思っている。

 今夜はたまたま点けていたNHKの番組で、認知症について取り上げていた。時間帯的に見ていた方も多かったかもしれないが、2012年の時点で日本国内における65歳以上の認知症の人口は462万人だというデータが発表されている。軽度の認知症はさらに400万人になるという。そのデータを元に2025年今から10年後のデータを弾き出すと、団塊の世代がこれに当てはまり、認知症の患者数は700万人と推定され、65歳以上の方の5人に1人は認知症であるというデータとなった。

 これは認知症になった当人だけでなく、家族を含めた周囲の人間にも関わってくる身近な出来事である。今後10年間の間に、どのような対策がなされるのか分からないが、根本的には生活環境の見直しを自分でおこなう必要があるのではないかと思う。今日の番組の最後に認知症予防に効果がある方法として、頭を使いながら運動をおこなうということを専門化が話していたが、一年間継続しておこなったデータの中に記憶力の向上が見受けられたそうである。ただ、実際に頭を使いながら運動をするということはなかなか続けられるものではなく、しりとりをしながらの踏み台昇降や算数をしながらの踏み台昇降では続かないだろう。やはり、夢中になれるものがたまたま頭と身体を使うものであったというほうが、結果として認知症予防に効果的であると思われる。今後そういう意味でも、65歳以上の方でも緊張感と責任を維持できる仕事が雇用として必要に思われる。五反田の駅前にあるモスバーガーでは敢えて高齢者の方を雇用してある店舗であり、お客さんからの評判もいいとある情報番組で取り扱われていた。実際に私もよく打ち合わせに使わせていただいているが、輝いて見える高齢者の姿はこれからの雇用のあり方について、また時代の変化について、今後さらに求められてくるものであると思う。

 今私がおこなっている「高齢者のための剣術教室」も、ご参加いただいている皆さんは感じていると思われるが、私の実感よりも皆さんのほうがより敏感に感じられているのではないかと思われる。それは、杖や剣を使った動きの中になんとも言えない気持ちよさがあり、その気持ちよさを実感するためには頭を使い続けなくてはならず、両手両足、重心などさまざまに動かしていくのでとても難しいのであるが、しだいにその動きに魅せられていくのである。

 なによりそのことはご婦人Oさんを筆頭に、皆さんも少しずつ変わり始めてきていることを私は実感している。この「高齢者のための剣術教室」はこれからの時代には色々な意味で残して行きたいものである。外国の武術が人気を得ている昨今、あらためてこれからの日本の問題に対し日本の武術それも王道といえる剣術で斬り開いていけないものだろうかと思案しているところである。

 午後からは高田馬場にてMさんとの個人稽古をおこなった。Mさんはgold castle 殺陣&剣術スクールからの追加指導という形でおこなっていたが、お仕事の関係で土日が難しくなり、こちらの高田馬場での個人稽古一本に絞られたのである。現在は週に二回の稽古ペースで既にかなり進展している。

 個人稽古生となったことで、これからはM氏という表記にさせていただくが、私もおかげで気付いた点は、杖の打ち込みの際の下側の持ち手の握り方、杖と手の角度が、打ち下ろしの際に体幹が効くか効かないかに大きく関わっている事に気が付いたのである。私自身意識しないところでおこなっていたが、これから指導していく中で短時間で人を伸ばしていくにはいいヒントになった。「結局のところは手の内にあり」ともいうべきか。

 袋竹刀による「袈裟割り」は、また一段と力強くなってきた。そして今日は速さが一段階上がってきた。この足運びでそれなりの速さで対応出来るようになったのは、少なくとも脚足の使い方の技術は身に付いてきている。私もつい熱が入ってしまうが、特に女性の場合打太刀を付けることで人が変わったかのように動きが別人となることがある。振りかぶる癖を無くし、重心を落としたまま後ろ足の寄せで斬っていくようにおこなうこと。タイミングでおこなうのではなく、相手の起こり(気配)を感じておこなうこと。今後のM氏の成長に期待したい。

 高田馬場での個人稽古前の30分間、先日購入した新しい居合刀での抜刀稽古をおこなった。柄の感触は以前のものよりやや太くなっているが気にならない程度である。バランスは悪くないので、二尺七寸でも扱いやすい。この辺は以前の刀と同じである。重量は持った感触ではほんの極僅かこちらのほうが重く感じる。だが、一通りの抜刀をおこない全てが問題なくおこなえたので、ようやく安心するとともに今後の抜刀術のテーマを進めていかなければならない。中断していた発掘作業がまた始まったような感じだろうか。


2015-02-25(Wed)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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