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二尺七寸で練られた感覚

 本日は高田馬場にてK女史とMさんとの稽古をおこなった。今日は金曜日にしては珍しく空いており広く会場が使えたのはなによりであった。そのため杖においては足運びをメインとした稽古内容とし、後脚の寄せが私の杖術や剣術にはもっとも重要であることにあらためて気が付いた。それは、打ちにしても突きにしても斬りにしても全て後脚の寄せによる垂直方向の重力の力が、体幹部を通じ腕を通じ寄せた(もしくは寄せていく)持ち手による得物に繋がっている。

 垂直方向に伝えていくエネルギーに重要なのは、爪先、膝、股関節、を含めた下体の使い方が大事であり、上体部の使い方はそれらを活かせるようにおこなうこと。体の移動に関しては、今この瞬間にあらためて確信しているが、足先の向きではなく、膝頭の向きが始めに進路を向かなければならない。だが、上体と下体のエネルギーを繋ぐには再度脚足を整えなければならない。

 それにしても私はどうやら稽古指導が好きなようである。いや、正確にいえば真剣な思いが伝わればそれに応えずには入られずなんとか応えようとしてしまうのだろう。だからどんな人にでも教えたがりであるということではない。この指導というのも、いつか私が衝撃を受けるほどの間違いに気付かされるような気がしている。それは、自分で気付かせるという選択肢を無くしていないだろうか?親切心が不親切になっていないだろうか?私はこれまでいろいろな方の教えを見たり体験したりして、その中から見える本音の部分が良い部分も悪い部分も含め心に刻まれている。私自身武術稽古者としてまだまだ果てしない修練を積んでいかなければならないが、同時に抜群の使い手を育てたいという欲求も沸き始めている。私如きがなにを言っているのかと思われるかもしれないが、もしそういう人物とのご縁があった時に私はどのような稽古をすべきか、どのような対応になりどのような指導法になるのか今のところ想像もつかない。こればっかりは若いセンスの良い方を何人か知ってはいるが縁がなければ始まらない。

 まず、K女史との久しぶりの稽古であるが、打ちにしても突きにしても足との連動が合わなくなっていたので私の後脚の寄せによる動きは、K女史の体が覚えてしまっている動作には相性が良くないようである。使い分ける事が出来れば身体操作の基本的な部分において幅が生まれてくるとは思う。K女史の苦手な杖の型稽古に入るとしばらく迷いの森に入ってしまうのでその間にMさんへの集中指導をおこなう。Mさんも間を空けずに参加されているので、少しずつであるが得意な部分については良くなってきている。驚いたのはMさんが趺踞(ふきょ)の座り方で安定して座ることが出来ていたことである。巴の足運びも割りとついて来れているので以前おこなわれていたヨガの影響もあるのかもしれないが、練られている部分があることは今後の動きの習得に関わってくるだろう。後半おこなった袋竹刀による打ち込みも前回よりも少し良くなってきた。

 K女史への抜刀術指導のため、昨年の5月29日に二尺七寸の居合刀を購入して以来一度も抜刀していなかった二尺四寸五分の居合刀を抜いた。

 自分で想定している速さより速く抜け「やっぱりこっちの刀の方が速いな・・・・・・」と思った。というのも、二尺七寸の居合刀でも短い刀と同様の速度に感じられていたから、今日の抜刀で感じたのは以前よりも速くなってしまったということだと思う。ただ、なぜだか全く嬉しい思いがせず速さに操作が追いついてない感じもあるが、刀が刀のように感じられず(刀に悪いが)「よくこんな物で稽古やってたなぁ・・・・・・」と思わざるを得ない感触なのである。だからどうしても二尺七寸での感覚を忘れないために本気で抜刀することはためらってしまう。ゆっくりと次の居合刀を探すつもりであったがそう悠長にしていられくなった。以前の二尺七寸の刀と同じ感触のもの、または他にあればそちらを購入したいが、長さは二尺六寸五分か二尺七寸がいい。体を練るなら七寸、操作性を良くするなら六寸五分、そのどちらかだろうか・・・・・・真剣の購入時期なども考え気が付いたら最近は頭の中がこのことばかり考えてしまう。あまりこだわったところで、居合刀ならば私の場合おそらく1年~2年の短命で終えるだろう。鞘が割れるとか、刀身が曲がるとかだったら、技術を上げて寿命を延ばすことが出来るが、刀の返しに刀身が耐え切れずハバキの付け根と鍔の間から折れてしまうのだから今後ますます短命になる可能性もある。

 明日は以前発注していた白樫の杖が届いたため3本購入しに行く予定だ。真っ直ぐなものを手に入れたいので都城から取り寄せていただいた。これまでに購入された方には申し訳ないと思うが、私もいろいろとお店を探し直接交渉したりして、何とか僅かな値上げ分で良質の杖を手に入れられるようにと動いた。

 今夜はなぜだかまた扁桃腺が調子悪い。またぶり返すのかとウンザリしてしまうが、これも40代寸前に控えた年齢からくる何かの洗礼なのだろうか・・・・・・?だが、数字は数字なのでそこに意識を合わせる必要も無く、私の身体と私の心の赴くままに強く生きていく!


2015-02-14(Sat)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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