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直感と無意識の教え

 本日水曜日は戸越体育館で渡部氏と川原田氏とともに稽古をおこなった。

 体術稽古から始まり、私自身最先端のものを身につけるというより体術稽古としての基礎的な動きの精度を自己分析できるものを求めた。剣術でいえば、正面斬りや袈裟斬りに胴斬りのような生涯追求し続ける基準の動き。

 身体の求めに応じるように、受けと取りのやりとりを今の私の身体感覚で何を吸収しようとしているのか、そこに私自身興味がある。

 関西から帰省中の川原田氏に、まだお伝えしていなかった組杖をおこない、続いて一人稽古で取り組まれている「三十連円打」をおこなった。最後まで動きはほぼ覚えておられましたので、滑らかな重心移動や杖の打ち合わせる位置など、そういった精度が上がってくればもっと良くなると思います。

 その後ひさしぶりに「十一之型」をおこない、渡部氏も川原田氏も動きは入っているので、合気道をされている川原田氏ということで、思わず「膝行でやりましょうか。」と、私もふだんは殆んどやらない膝行での十一之型をおこなった。十一之型自体は武術を始めた十年前から数え切れない程おこなってきているが、膝行では数えても二十回はやっていないだろう。

 膝行自体も十年前は稽古前に必ず新宿スポーツセンターの端から端(時計から時計)まで三~五往復はおこなっていた。これはかなり足にきたが、それが終ってから稽古に入るのが普段の流れであった。現在は膝行に代わって「蟹の前歩き」や「雀」に「蛙」となったが、「十一之型」を膝行でおこなうのは動き方も含め良い稽古になりそうだ。なにより、苦しいはずのものが興味深く取り組める。

 今回、どういう動きになっているのか休憩の合間に渡部氏にスマートフォンで撮影して頂いたが、合気道家の方に杖術は興味を持っていただいているので、膝行でおこなう今回の動きは稽古法の一環としても興味を持っていただけると思う。私もほとんど練習をせずにおこなったので動きは粗いが、いずれ精度が上がってきたら映像を差し換えようと思っている。
https://www.youtube.com/watch?v=2EUy-aNE9fQ
 

 最後は抜刀術を稽古。

 「懐月」で唯一有効だった「鞘出し」をお伝えした。私がおこなっている稲妻抜きに渡部氏の動きがかなり近付いてきた。そして懐月も格段に向上した様子だ。

 川原田氏の要望で「鷲眼一閃」をおこなった。これは昨年の暮れ頃に少し構えの角度を変えて中丹田の意識で姿勢を少し高めにとりおこなっていたが、移動距離に捉われ抜刀術における調和感覚が失われつつあった。そのことに気がつきしばらくこの技はおこなわずに寝かせておいたのであるが、今日ひさしぶりに集中的におこなってみて、名前の由来にもなった猛禽類が攻撃する前に身を屈めるような姿勢を取ることで、抜き打ちに鞘から奔った剣にアソビを取ったその姿勢から身が引かれるとも追従しているともどちらともいえない一体感の中でおこなっている。あらためて、身体が感じ教えてくれる心地良さというのは、動きの方向性を左右するものでありその感覚は大事にしておかなければならない。動きの予測、それは無意識の計算力からなる実感予測であり、それを実際に上回るか同等であるかにより心地良さが感じられるように思うのである。その実感予測に到達しないものは違和感や不満となって身体が教えてくれる。そんなときは時期が来るまで待ったほうがいい。不思議なもので時期はだいたい訪れる。何度も例えているが、ジグソーパズルと同じように、どうしても解らない箇所は他から埋めていくことで見えてくるものだ。だから他の稽古をする。


 抜刀術の後は「杖整体操」をおこなって終了。先日の講習会でおこなわなかった二人一組での垂直上げをおこなった。これは受ける側は特有の気持ちよさが得られるし、操作する側は真っ直ぐに立つ実感が得られる。個人差はあるかもしれないが、渡部氏も川原田氏もその変化は感じ取られたようだ。

 明日は高田馬場で稽古。台風の影響で連日突然の豪雨が降り出しているので、明日も雨具は用意しておこう。


 金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』

(2019年5月20日より発売中)

2019年8月24日(土)『剣術 特別講習会』(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会ホームページ(お問い合わせ受付中)

2019年8月 武術稽古日程

2019年9月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-08-15(Thu)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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