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こんな時代を生き抜くために

 数年前に電車内のスマホを眺める光景が世の中のスタンダードになると書いた記憶があるが、もはや違和感を感じる事も無くなるほど当たり前になってしまった。自分の閲覧情報から関連する内容が自動的に目に留まるようになれば、依存症にならざるを得ないのも頷ける。今は歩きスマホも普通になってきたし、階段でもスマホを覗きながらゆっくりと降りている人も多い。この流れからすると、益々歩きスマホが増え、もはや「歩きスマホはやめましょう。」から「歩きスマホは迷惑にならないように気をつけましょう。」に変わるのではないだろうか。そうした世の中の光景は、人間がモルモットのように支配されてしまっているように思える。そうした哀れな世の姿にだけはスタンダードにならないことを祈る。

 私の携帯は3G型であるが(先日の懇親会で教えていただきました。)とにかくネット回線を携帯したくないので、そろそろ今の携帯もバッテリーが危ないため、いちど携帯ショップに行って見ようかとも考えている。

 おそらく私の場合は特殊なのかもしれないが(いやいやそんな事は無いはず)、自分の発想と行動で生き抜いて行かなければならないため、情報を強制的に与えられる事に強く危機感を覚えるのである。歳をとって機器が使えなくなることに不安は全く無く、むしろ使えないようになりたい。しかしパソコンは仕事柄向き合わなくてはならないので別段困ることは無い。時間の使い方が重要になってくる世の中といえるだろう。


 そんな時間の使い方であるが、今日一日は家の掃除関係や特別講習会の告知、お問い合わせの返信など、有意義に時間が使えた。昨夜は居合刀二振分の鯉口の緩みを補修した。夕方走りに出かけ身体の状態を整える。先月痛めた脹脛を徐々に慣らしている段階。常に動ける身体を向上させたいという思いは失わせてはならない。淡々としたことに感謝したい。

 ここ最近は、Gold Castleに若い世代のお申し込みが増えている。当然ご本人からではなく、親御様からのご連絡を頂いているのであるが、こうした教室の情報というのはなかなかインターネットだけでは分かりにくいものがあるので、こうした流れはありがたいことである。もしかすると猫の絵が招き猫となっているのかもしれないが、少しずつ少しずつおこなってきていることの結果が信頼となり、さらに何かを繋いでくれる良い循環がこの教室には流れている。

 先日はR君のお父様から近況報告をいただき、私としても本当に教室を開講して良かったと心から思える瞬間でありました。さらに本日はI君のお母様から久しぶりにご連絡を頂きました。これは先月、先々月と某出版社のYさんと打ち合わせをした際に、「今の世の中は数字に捉われすぎていますので、そうした表面的なものへの対応にばかり目が向いてしまっています。数字に表れないものへの意識や目先の対応に捉われないことが長い眼で見たときに重要になってくるのではないでしょうか。」というようなお話をいたしましたが、今の時代を生きている我々は完全にインターネットに支配されてしまっています。その支配からどう生き抜いていくのかが陰に隠れた重要な現代のテーマであります。

 社会に出るまでは、守られた環境で数字に立ち向かって行きます。社会に出て、数字以外のものにどう対応していくのか、そのことは同時に経験させておくことが重要です。これまで築き上げて来たものを捨てる事ができるのか、それとも築き上げてきたものを崩さずに耐え凌いでいくのか。何れにいたしましても心が強くなければ難しい局面に押し潰されてしまいかねません。

 生きることの価値観。お金?長生き?幸せな家庭?仕事?人間の欲は煽りに乗じていつの世も争いが絶えません。人として生まれ、人としてどうあるのか、地球に住む生き物の一員として人間という種はどう生きた方が良いのかを考えるには人間は大きくなり過ぎてしまったのかもしれません。

 武術稽古を通じて学ぶものは非常に大きいものと思われます。しかしその武術の体系がどういった精神の下おこなわれているかで、逆効果といえるものもあるでしょう。金銭や名誉、そうしたものとは無縁でなければ人の精神は養われません。勉強とは、求められた数字を達成するだけでなく、精神性というものも併せ持ってなければなりませんし、気合いや根性といった偏りの精神ではなく、総合的な判断力を持ち、誰が見ても良い心の配分力を持った人に育てる必要があります。つまりはすべてに対して気が配れる観察力洞察力をもち、それを瞬時に実行できる技量の持ち主ということです。

 自分さえ良ければ良い。自分達の組織だけよければ良い。そうした思考の育ち方では、いずれ苦しい状況に陥るものと思われます。見極め力は、純粋であるという心の純度も関係してきますし、大人になってからの経験もあります。心の純度が落ちてしまえば、求める体系はその状態に見合った精神の下へ向かい易くなるでしょう。ですから、自らと向き合える稽古が必要であり、そのなかで気が付けるもの、工夫して実感出来ることが生き方としての体系にも通じてきます。そうして純度を上げながら、出会いの中で体系を整え、そうした環境で「生きることの価値観」について再び考えてみてもいいかと思います。

 明日は、戸越体育館で講習をおこない、夜からは浜松町にある「カラバッシュ」というお店で催されるセネガルのトップアーティスト達のライブを観に行く予定です。


 金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』

(2019年5月20日より発売中)

2019年8月12日(月/祝日)『杖整体操』(お申し込み受付中)

2019年8月24日(土)『剣術 特別講習会』(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会ホームページ(お問い合わせ受付中)

2019年7月 武術稽古日程

2019年8月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-07-19(Fri)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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