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精神性を置き忘れた文明の発展とそれにともなう学びという名の罪

 本日は約一ヶ月ぶりとなる深川スポーツセンターでの講習でした。NHKの大河ドラマ『いだてん』第五話で北海道の佐々木役を演じられたTさんが一年半振りに復帰されました。個性派俳優としてこれからのご活躍が楽しみであります。

 殺陣クラスでは、タイプMの抜き出し稽古から通しに近い絡みABCまでの最後をおこないました。生徒になって間もない方は、芯の動きと部分的な抜き出し稽古をおこないました。八歳のYちゃんも大人と一緒に、回転受け流しや胴斬りからの袈裟斬りまでをおこないました。伝えたことを直ぐに吸収し、間違うと笑顔で「あっ、まちがっちゃった!」と気が付けますので、これからが本当に楽しみであります。通常十歳以下のお子様は、教室の運営スタイルからご遠慮いただいておりましたが、Yちゃんに関しましては舞台に出られているお子様ですので、一度体験参加の様子を観て十分出来ると判断しご入会いただきました。

 抜群に動ける若い生徒を観てみたいという私の欲求もあります。精神面と身体観は通じるものがあると思いますので、そうしたことからも若いうちに経験して学んでいただきたいと思っております。

 中学二年生のK君と、中学一年生のS君も集中して立廻りを稽古いたしました。中学生となりますと、いろいろと難しくなってくる年頃でもありますが、私の所に来られている生徒達は子供らしさが伺え、始めは人見知りだった子もそうしたバリアがすぐに無くなり出来ないことで悩み考え、出来たことで喜び意欲が湧き起こります。そのどちらも大切ですので、私は答えを教え過ぎないように気をつけなければなりません。笑顔で挨拶ができるようになり、率先して会場の準備を手伝うお子さんもいらっしゃいます。これからも、そうした心が育まれる空間として子供たちの眼を身体に受けて指導させていただきたいと思います。

 剣術クラスでは、正面斬り、斬割りをおこない、後半は各種納刀法と抜刀を幾つかおこないました。講習中にもお話いたしましたが、抜刀術は止まっている時間が長い稽古ともいえます。その静止状態における構えの中で一瞬の刹那におこる身体への指令をどのようにおこなうのか、そうした自己との向き合いが技に表れるものですので、自らの身体を掘り下げ同時に心に対する視点も変わって来ます。そうした主観と客観の狭間で何を思うのか。解らないからこそ得られるもの気づけるものがあり、考えを当て嵌める事無く、その瞬間を大事に集中いたします。

 何かを学ぶときに、その学び方が解らなかったりなかなか人よりも遅いという悩みを持たれた方は少なくありません。私もどちらかと言えば遅い方下手な方であり常に苦手意識に苛まれておりました。

 まず大事なことは、自分を知るということです。自分を知るのは難しいものです。自分を知るには客観視する力を持たなければなりません。日本がどういう国であるのかは世界を見てそうした文化や国民性に触れることであらためて日本という国や日本人という国民性に気がつくことが出来るのだと思います。自分を客観視するためには、自分がどうなっているのかを知るということから始めると良いのかもしれません。自分の動き、言葉、感情、反応、視野、そうしたことを分析し、自分だけの世界でなく、周囲の人、友人知人、尊敬する人、そうした人の事を良く考えますと、先に述べた自分の分析から気がつける事があります。そうして人間は心を取り戻し学び方が整うのだと思うのです。そうした心の基盤なくして学びは形だけになってしまうものですので、私がこのところよく思う精神性を忘れずに生きて行くということだと思うのです。現代の学びはそうした精神性を無視してきたのかもしれません。尤も私は学生時代、机の上の学びを放棄して来ましたので学びがどうであるのかを言う資格は無いのかもしれませんが、精神性が置き去りになった学びのツケが今の時代、これからの時代において、我々に圧し掛かってくる問題となるでしょう。そういう意味では、草花の彩りや野鳥の声、山があり、川のせせらぎ、空のうつくしさ、そういった自然の恵みが人間の精神性に働き掛けていた部分はあったでしょう。AIの進歩は、人間がみずから地球にとっての害であることを証明していくことになるでしょう。人間の全てをAIが超えてしまったとき、果たして人類はどのような決断を下さなければならないのでしょうか。


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『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』

(2019年5月20日より発売中)

2019年6月15日(土)『杖術 特別講習会』のお知らせ
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会ホームページ
(お問い合わせ受付中)

2019年6月 武術稽古日程

2019年7月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-06-10(Mon)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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