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ずいずいずっころばし

 桜、ツツジと来て紫陽花の時期がおとずれました。今日のクラーチ剣術教室では、二階の窓から外を見下ろすと青やピンクの紫陽花が見え、教室内では「スミダノハナビってあったわよねぇー」というのをSさんが仰ってて、「へえ~そんなのがあるんですか?」と無知な私は額紫陽花の一種であることを学びました。帰ってスミダノハナビを検索すると、「墨田の花火」「隅田の花火」と二つあり、花火ならば隅田川ではないかと思うのですが、「墨田の花火」の方が検索数も多く単純な誤植ではないと思えます。むかしは墨田川と呼ばれていた時期もあったそうなので、時期的なものは不明ですが当時の言葉が使われて今に残っているのかもしれません。

 
 講習では、今回も「転ばぬ先の一歩」をおこないました。今回で三回目となりほとんどの方が重心を移さずにドンと沈むことが出来るようになってきましたので、今日は歩きながら右足、左足、両足と後ろの人が肩をタッチして一歩が出せるかをおこなっていただきました。これまで順におこなってきましたので、まずまずの歩の踏み出しになってきました。これは、転倒防止策の手立てとして最初の一歩が出せるか、そこに私なりの考えがあり、ふだん行わない動きを簡単なところから楽しくゲーム感覚で順を追って進めて来ております。
 
 続いて、杖を使っての「鶺鴒突き」をおこないました。これは手だけの動き、足だけの動きでは何ということは無いのですが、それらを組み合わせたときに、分かっちゃいるけど身体が言う事を聞いてくれない状態になってしまいます。そこに難しさと面白さがあり、こうした動きの調和を探っていくことが武術稽古としての特徴であると思います。みなさんが余りに熱心なので、心配して休憩を取りましたが、ほどなくして休憩中にふたたびこの「鶺鴒突き」に取り掛かっておりましたので、私もこのまま再度「鶺鴒突き」をお伝えいたしました。武術の技を組み替えずにそのままお伝えすることは中々難しいものですが、こうした難しいと思える内容を楽しめるようになってきましたのも、やはりこれまでの経験がみなさんの身体の中に入っているからであり、そのことに関して今日は感じ入るものがありました。

 あっという間に残り時間が少なくなり、最後に抜刀術「抜付」を、離れの直後、直角に留める内容をおこないました。

 ここで私自身に発見があり、「転ばぬ先の一歩」でおこなっていた脚足の使い方をこの「抜付」でおこなうとどうなるだろうかと思い、まず私自身の身体で試してみたところ、これまでにない感覚があり「浮きと抜け」が作用しているのではないかと私自身の進展に繋がる発見がありました。ここでは居合刀ではなく鞘付木刀でおこなっておりますので、その検証には至りませんでしたが、鞘付木刀での実感といたしましては身体の調和感覚がこれまでに無く心地良さを判定してくれました。

 みなさんにとりましても、「転ばぬ先の一歩」により順を追って膝を抜く稽古をおこなっておりますので、初動に用いる発力がまるで違うものとなり、重力がありますので重心と膝の抜き方が整っていれば速く抜けてしまうのです。前足は浮きを掛ける事でドンと落ち、後ろ足は重心が抜けることで滞りの無い滑らかな動きになります。これは私にとって初めて実感することが出来た感覚でした。これまでに無意識に動けていた部分もあると思いますが、意識として別々に浮き身を使うことで「抜けが得られる」ということが解ったのです。

 最後に三本、私の号令で抜いていただきましたが、発剣前の構え、意識のしどころとそれに対する集中。以前集中力は心理的なものというより、技術的なもの(身体的な)の要因が大きいと書きましたが、まさに、この転ばぬ先の一歩に対する準備と後ろ足の開き鞘の送り方など、具体的な動きの予知が事前にイメージできることで、そこに身体各部の集中が整います。そうした際の表情や眼というものはそれに即した状態となって表れるものですので、思わず最後の言葉でみなさんに向かって「感動いたしました。」と発してしまったほど良い時間でありました。


 講習後は、毎月第一週目恒例となっているお昼ごはんをみなさんと共にご馳走になりました。

 今回はTママさんが新玉ねぎやサラダを和えたものを作ってきて下さり、レストランの料理と合わせて美味しくご馳走になりました。やはり玉ねぎは頭がスッキリして思考の働きが良くなるような気がいたします。

 食後は今日おこなった「鶺鴒突き」の鶺鴒という漢字をお伝えし、そこからいろいろと話が飛んで「せきずいのずいという漢字はどう書きましたかねえ?」となり、みんなでああでもないこうでもないと言いながら、Sさんが他のテーブルから紙と鉛筆を持ってきてみんなそれぞれが思っている字を一枚の紙に回し書きいたしました。なかなか答えがハッキリしない中、レストランに別の教室の先生が食事に現れると、離れた席の私たちグループで、「ほら、あの先生、何の先生だっけ?」と誰かが発し、私の真正面に座っていたSさんが「あれは剣術の先生よ!」と発したのですかさず「剣術のせんせいはここに居るじゃないですか!」と私が自分を指差しながら言ったところSさん大笑い!「あら、やだわねえ、剣術が好きだから思わず出ちゃった!」と仰ってくださいましたが、みんなでゲラゲラと笑いながら、結局「せきずい」の「ずい」はその場で解らずじまいとなり、みなさんと玄関前でお別れした直後に歩いて帰りながら携帯でしらべたところ「髄」かあ~。となったのでした。

 ところで、「ずいずいずっころばし」ってどういう意味なんでしょうね。


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2019年6月15日(土)『杖術 特別講習会』のお知らせ
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金山剣術稽古会ホームページ
(お問い合わせ受付中)

2019年6月 武術稽古日程

2019年7月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-06-04(Tue)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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