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三段活用を破る「玉簾」の発見

 本日は神保町にある「神田すずらん館」にて館長の後藤健太氏と稽古。この2月から毎週月曜日19時00分~21時00分の時間帯に「現代武術教室」として杖術、剣術、抜刀術などをおこなっている。

 他の曜日では、甲野先生のDVDで2013年から毎年ご一緒させていただく五十嵐剛さんと井上欣也さんも、「忍術教室」や「身体術教室」をおこなわれている。

 こうした人との出会いから物事が発展して行くというのは武術的進展に共通するものであり、それぞれがそれぞれに自在に働けるからこそ、各部分がレベルアップし、それを技という名の生き方や活動に変換して行けるのだろう。

 
 本日も技の進展があった。

 後藤氏との稽古はほとんどの確率で何かが生まれる。

 それを準備している訳でもなく、そうなるように期待していることも余計な心理状態になってしまう恐れがあるため考えないようにしているのであるが、意識とは違うところで瞬間的に何かが断定的な発見をしてしまうのである。

 杖術で新しく考案した「入身撥ね上げ突き」という技があり、それを後藤氏にお伝えしていたところ、最後の突きに関して「もう少し納得してもらえる突きにはならないものか」と考えていた。後藤氏から「突きは一度戻してから突くのですか?」と訊かれ、自分自身動きを確認したところ、「いや、戻す時間はありませんのでそのまま突きます。」とお答えし、そこから私の身体が考え出し、その条件の中で鋭く突ける身体の使い方が自然に出てきたのである。

 もちろんそうしたことは、これまでの経験がどこか身体の中にストックされているからであるが、相手が付いた実戦的限定条件の中で、どのように身体が納得出来る動きを導き出せるかということが、現代武術教室としての身体的対応力を養い実践する場として求められている。

 杖の操法において、通常私の場合「手首の三段活用」として、「巻いて返して巻く」という連続的な動きが、相手の得物を杖で払って戻して突くという、威力と速さにおける理に適った動きになっているのであるが、新しく考案した「入身撥ね上げ突き」では、その三段活用が通常より入り身に接近することで、一拍間を詰める必要が生じたのである。

 そのため、手首を巻いて返した状態で突き入れなければならくなり、その際の速さは得られるが威力についての問題が今日の稽古で解決したのである。

 それは、後ろ足の踵を上げながら腰を開きその張りが体側部を伝って腕へと繋がるのである。この動きには妙な心地良さを身体が感じ、杖を突く際の中心側に近いほうの手は、通常手前に引き寄せることで威力が発せられるのであるが、この後ろ足の踵を上げて腰を開くことで、そのまま重心を前方へと移しながら両腕ともに突き入れていく形となった。

 これには後藤氏も身体の実感を通じて感激され、後ろ足を開くことで半身になり相手からは見え辛い形となることも解った。三段活用を二段活用とし、それを補う後ろ足の使い方が今後の杖術などにおいて新たな展開へと繋がっていく可能性も感じる。この技は「入身撥ね上げ突き」としていたが、この最後の新たな突きの発見から技名を「玉簾」(たますだれ)と改名した。

 最後に後藤氏と玉簾の撮影をおこなう際に、これまでの構えた状態からではなく、片手持ちで地に立てた杖を足で蹴ってその反動から技に入る動きが瞬間的に生まれた。

 まったく予定していないこれまでにもやった事の無い動きが、身体の納得了承を経て突如として技になるから不思議なものである。だが、これこそが現代武術稽古と言えるのだろう。


2019年2月16日(土)「杖整体操」のお知らせ(お申し込み受付中)

2019年3月09日(土)「杖術 特別講習会」のお知らせ(お申し込み受付中)

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2019年2月 武術稽古日程

2019年3月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-02-12(Tue)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師

神田すずらん館特任講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
「神田すずらん館」特任講師となる

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