個人稽古

 本日は二週続けてアメリカから帰国された加藤氏との個人稽古であった。帰国して限られた日程の中で私との個人稽古を希望されたため、私としても熱の入る稽古となり、今回も三時間を超える稽古となった。

 やはり加藤氏の熱意は素晴らしく、ほとんど休憩無しの稽古であったが(休憩を入れても直ぐに私が何かやり始めてしまうため結局続いてしまう・・・)集中力が途切れること無く、ドンドン進んでいく。前回の稽古後、加藤氏が白樫の杖を購入されたため、杖術の稽古を一時間半ほどおこなった。

 私がおこなっている杖術は、体の開きをほとんど使わないため、向かえ身に近い身体の使い方に変わってきた。これは、剣術がそう変わったことで、杖術や抜刀術にも自然と変化が生じるようになったためである。

 今回の加藤氏へのテーマは『膝の抜き』である。今日おこなった杖の「打ち」と「突き」は私が現在おこなっている操法で、膝抜きの連続である。一度の突きや打ちで膝を二回細かくトントンと抜いている。これは、向かえ身でのエネルギーの使い方であり、甲野先生の「綴れ足」からのヒントでもある。

 「巴」では、脚が前へと身体全体と調和をとりながら動き続けることが重要で、大腿部の付け根を屈曲させることがいろんな場面で重要であるため、この「巴」では、後ろ脚が前へ出る途中の両足が揃った位置が、もっとも疎かにしてはならない練るための重要点である。

 そして、膝を抜いて両足を動かす際の注意点は、そのまま同時に最短距離で動かそうとすると、ゆっくり動かす事が出来ず、瞬間的に勢いをつけざるを得ない。そうなってくると、上体との連携にバラツキが生じ身体が纏まらなくなってしまう。そうならないようにするためには、やはり身体の中心に脚足を集めなければならず、その際に脚を寄せたことによる身体の伸び上がりを防ぐため、大腿部の付け根を屈曲させておかなければならない。これには股関節の可動域もかかわってくる。寄せた脚を滞ることなく所定の箇所へ開いてゆく。つまり足裏を完全に地面から離れることなく、滑らせることで速度調節が出来るのである。

 抜刀術では、前回生まれた「滝壺」からおこない「懐月」「津波返し」「隅返し」「鷲眼一閃」とおこなった。加藤氏とは、出会って今日で二回目の稽古とは思えない不思議な感覚である。やはり、剣術を専門に修練されている方とは話が早く、もっと稽古機会があれば抜刀術は伸びるだろう。

 剣術では、前回同様「無構え」からの潰し技や、抜き技を幾つかおこなった。身体を前へ進めるための、重要な部分が、大腿部の付け根、膝、踵、それらが繋がり、現状では、「おそらくこうではないだろうか」という構えの際の脚足の置き方が整ってきた。

 質問されることで、身体感覚と脳が整理され言葉となり、操法が整ってくる。これは普段の研究稽古があってこそであるが、蓄積されたものが相手を通じて表に出てくることがある。今回の個人稽古に参加された加藤氏に感謝したい。次回帰国された時には、私も大きく進展していたいものである。


2013-12-07(Sat)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


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1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなっている

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

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