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秋分の日の三百回生

 今夜TBSの情熱大陸を見ましたが、尾畠春夫さんあらためて凄い人だと思いました。番組の尺が足りなさ過ぎますが、これで十分とも思えます。私なりに思う「何のために勉強をするのか」という問いには、「人の役に立てることを納得して生きていくために学びがある。」と言えるのではないでしょうか。人の役に立たず、納得も出来ないもののために何を学ぶのか、せめて納得出来るもののために学びを得たいものであります。

 
 さて、本日秋分の日となりましたが、Gold Castle 殺陣&剣術スクールではWさんが三百回生となられました。未だに私の頭の中には、戸越体育館柔道場でおこなわれた土曜日の剣術クラスの見学に来られ、その日は柔道場に収まりきれないほどの参加者だったので、途中から申し訳無さそうに帰られたお姿をよく覚えております。

 その時はまさか三百回生となって、殺陣も剣術も杖術も抜刀術もかなりの成長を遂げて行かれるとは思っても見ませんでした。技量もそうですが、Wさんのもっとも素晴らしいところはお人柄だと思っておりますので、以前にも生徒さんから「Wさんが居るとなんだか安心します。」と仰っていましたので、そうした心の部分が初めから備わっていたのは生徒になられた当初から感じておりました。ですから、初心者の方とペアを組んでいただいたり、体験参加の方の帯を締めていただいたり、そうした不安な思いを持たれている方のお相手をお願いしております。皆さんに動きの説明をおこなう際には打太刀が必要な場合、だいたいWさんにお願いするのも、技量と信頼があってのお願いであり、私にとりましても大変助けられております。

 私の教室の特徴といたしましては、年齢や年数、技の技量で上下関係を一切持ち込まないところです。別段私がそのようなことを教室で口にしたことはありませんが、自然とそのようになっているのは皆さんが「どうなってはいけないのか」が私の講習の雰囲気と対極にあるものとして想像出来ているからだと思います。そういう意味では、Wさんが三百回生となられそうした方が優しく謙虚に控えめであるというのは、今日の情熱大陸の尾畠さんではないですが、周囲を幸せな雰囲気にし場がより良くなり、そうした場で出会う人との思い出は深いものになっていくものです。価値のある三百回だと思っておりますので、これからも皆さんが安心出来る存在として得たものをさらに昇華させて行けるようにご精進下さい。

 
 講習では、体験参加のTさんと久しぶりに殺陣も参加されたキックボクシングを終えてはしご稽古のSさんと、殺陣が上達してきたWさんとSさんとYさん、動きに慣れてきたYさんにMさんにCさん、それぞれ組に分かれてさまざまに動いていただきました。

 殺陣クラス、剣術クラスとそれぞれ意識をする部分が異なりそれがどういうところか出来なくとも明確になっていくことが大事です。そこの原因を逆算し、その部分を稽古して行きます。殺陣に大事なのは、動きと表現を炙り出す作業です。ゆっくりおこなうことでその動作と表現が浮んできます。ゆっくりおこなうことは意外にも難しいことと言えるでしょう。剣術では、重心移動とそれにともなう身体の把握が重要になります。分かっちゃいるけどなかなか身体は言う事を聞いてくれません。そこに新たな動き方の手順と言うものを身体に経験させ、脳がそれを選ぶようになる稽古をおこないます。一つ一つの手続きを身体に入れながら、実際に相手が付いたときにその手順が正しくおこなえるか、心理的な情報が統御の邪魔をしてきますので、それに動じない心身の状態を稽古します。

 一見難しいと思える稽古かもしれませんが、人は無意識の内に難しいことを沢山おこなっています。意識をして計算してやろうとするととんでもなく難しいことでも、その感じでやるという身体の経験からなる計算力に身を任せ、その部分を思考が邪魔しに行かないように、準備だけ整えておけば感覚が答えを教えてくれます。ですから、難しいか簡単か考えるよりも、まずは動いて身体に情報を体感させることです。未経験の感覚では操作は何も分かりません、ですが感覚を意識しながら経験してくことで少しずつ見えてくるものがあります。稽古の面白さはそうした、技に繋がるであろう感覚を手に入れることでもあります。その判定は味覚のように違和感や心地良さで身体が教えてくれます。そうしたことはこれまでに何度も書いていますが、稽古で得た感覚は稽古だけでなく、日常の状況判断や予測における判断対応にも関わってきます。逆に言えば、感覚を鈍らせるような稽古が染み付いてしまえば、日常における判断や対応も異なったものとなるでしょう。そこに「生き方と言える分かれ道も存在している」ものと思われます。


 秋の良さは過ごしやすい気温もそうだが何といっても夜に聞く涼しげな虫達の声声声。春は、冬を乗り越えさあこれから!という明るさが感じられるが、秋となると、華やかな夏が終わり余韻の中で短くなっていく陽の光を感じながら、コオロギや鈴虫たちの合唱を聞き冬の到来と一年の終わりを考える。いずれにしても、一年の中で美しい花が咲き、儚くも枯れては散ってゆく、やがてその姿を変えるかのように若い緑が栄え、枯れる前に色鮮やかに化粧をし、そしてすべて散ってゆく。人間もそれぞれの年代に応じた華やかさがあるものだと思う。人生まだまだこの先どうなるかは分らない。花が散っても、新緑の美しさもある、若さを失っても紅葉は生き様の美しさである。そしてすべてが無くなり儚くも散ってゆくのは生あるものの定め。だから生きている間は輝いていたいものである。


2018年10月7日(日) 「杖整体操」のお知らせ(お申し込み受付中)

2018年10月13日(土) 「剣術 特別講習会」(お申し込み受付中)

2018年11月22日(木)23日(金) 「関西特別講習会」(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会HP

2018年9月 稽古日程 加筆修正いたしました

2018年10月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2018-09-24(Mon)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなう。

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

2018年
『 関西特別講習会 』として人との繋がりを大事に遠方での講習会もおこなっている。

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