FC2ブログ

失敗するためのアイデア

 今日は久しぶりに午前の部を戸越体育館でおこない、講習後は稽古着のまま歩いて昼間の部を品川区総合体育館でおこないました。道すがら子供達が「剣道?」と話していましたが、今日は雨用の雪駄を履いていたのでスタスタと急ぎ足で25分位で到着いたしました。
 
 まずは、戸越体育館での講習から。

 戸越開催での常連、YさんHさんとAさんがお越しになり、あらためて開催会場によるご縁というのを感じます。毎週土曜日と日曜日に開催しておりますが、安定開催のため会場が一つに安定しないということもあり生徒の皆様にはご負担お掛けしております。11月には会場予約の都合から文京区での開催を1、2回予定しております。これまでの文京総合体育館ではなく、今年改修工事が終わったばかりの文京スポーツセンターです。長い期間利用出来なかった施設ですが、文京区の施設では最も広い武道場ですので問題は無いかと思われます。最寄り駅は丸の内線「茗荷谷駅」から徒歩5分です。

 講習内容に戻りますが、今日は五ヶ月ぶりに役者のCさんが復帰されました。やはり久しぶりにお会いすると嬉しいものです。先日一年ぶりにTさんからも復帰のご連絡がありましたので楽しみにお待ちしております。

 体験参加のTさんは本日二回目の参加となりました。簡単そうな動きでも、一つ一つ意識して考えながらおこないますと中々身体は思うように動いてくれないものです。ですので、この教室でおこなう内容の一つとして大事な部分は、一つ一つの動きの中で、それぞれを理解出来るように言葉と動きで説明し、生徒が自然と意識を奪われすぎないように動けるよう、迷わずにおこなえる方法をお伝えすることを大事にしております。ある程度の段階になりますと出来ない壁が訪れます。その時に、なぜ出来ないのかを少し戻して考え、その原因を突き止めそこの部分をそれぞれに稽古いたします。今日の杖術クラスでも言いましたが、目を使いすぎると、そこに神経を奪われ自分の身体を観ること感じることが失われ易くなります。身体各部分の状態を把握することが大事であり、稽古の中で「背骨がどうなっているか感じてみよう。」「膝がどうなっているか感じてみよう。」「重心がどう変わっているのか感じてみよう。」などなど、他にもさまざまに目で見ることが出来ない部分に神経を集中させながらおこなっていかなければ、出来ない部分にぶつかった時に、その原因究明が分かりにくく段々嫌になってしまいがちです。

 稽古の中で熱中することが出来る要因の一つに、原因がハッキリしていることが挙げられます。出来ない原因が分かれば、具体的にその部分に対し稽古に取り組むことができ、出来る可能性の無いものをやっても気持は離れてしまいますから、可能性のあるものまで巻き戻して行く事で、前に進める喜びや楽しさを継続的に味わうことになり結果として上達となります。

 今日の杖術クラスでは、そうした「目のお話」を何度かいたしましたが、何人かの方は深く納得していただけたように感じます。面白いもので、身体を動かさなくても考え方が変わっただけで急に動きが良くなることがあります。「固執」するには固執することで得られる結果がどれ程のものなのかとうことがまずは大事です。

 稽古とは、あらゆることを試す場、実験することが出来る場でもあります。未だ知らないものを得ていくにはそういう事から得られることも多いのです。研究とは、数ある失敗の中から思いもしなかったことが突如として発見されるものでもありますので、失敗するためのアイデアを楽しみ、その失敗の中から一欠片のヒントを探します。

 そのヒントを探すには、「感覚に目を向けること」が大事になってきます。さらに、その感覚に目を向けるには「目で見ようとすることに神経を奪われないこと」が大事になります。とくに、真面目な方やずっとそうした方法で鏡の前や手元を確認する習い事の初期の習慣がやがて癖となってしまい、長いことそれを守り稽古法として固執してしまっている可能性も考えられます。

 ですから、今日杖術稽古の間に挟んだ体術稽古では、力の通し方に神経を使い、身体の状態を観察し効きがどうであるのかを身体全身で集中して観察する習慣が身に付く利点があります。こうした体術稽古でおこなっている自身の身体を観る感覚を、得物を使う稽古でも同様に、視覚に神経を奪われすぎず、得物との触覚や重心位置の調整、肩の状態、腰の状態、足裏の状態、等々まだまだ沢山ありますがそうしたものを感覚で観察し、人間の持っている優れた無意識の計算力にそれぞれをインプットし、技となる際に身体各部で統御されたものが一致の中でアウトプットされることが、稽古の中で避けては通れない道筋ではないかと私は思っております。

 整理いたしますと、「感覚というインプット」と「技というアウトプット」ということになります。

 稽古が研究であるということは、すなわち技の実践向上のためのインプットからのアウトプットという仕組みが、身体や脳に法則として確たる信頼と実績がその作業を中断することなくおこなうものとして、流れと稽古と時間が、研究成果を滞ることなく発表していけるのではないかと思います。ですので、「インプット無き稽古ではアウトプットも無い。」という結論になってしまいます。

 そうした観点から、体術稽古の重要性というのもあらためて感じます。

 今日は久しぶりに杖の「旋打」をおこないましたが、とくにこの稽古では視覚に頼らずに、身体を観察し動きの細部に気が付けるかということを学び得ていくものとして取り組みました。

 最後におこなった「巻き上げからの裏お辞儀潰し」では、巻き上げの感覚、裏お辞儀潰しの感覚、それぞれに難易度の高い内容ですが、一つ一つのインプットを増やし、技として効きが得られるようにいろいろ試してみることもいいでしょう。私自身もとくに裏お辞儀潰しに関しては、ちょっと気が付いたことを直ぐに試してはさほど効果が得られなかったことを繰り返しておりますが、現時点での技のベースを超える何かを失敗するためのアイデアの中から模索し、思いも掛けぬ発見を得るためにその事が常に無意識下の状況でも頭の中でアンテナを張っております。

 本日も殺陣クラス杖術クラスともに充実した講習となりました。明日は深川スポーツセンターで開催いたします。殺陣クラスでは、その日のメンバーによってベストな内容を組んでおこないます。杖術クラスでは、今日のように時間があれば体術もおこなう可能性があります。気温は少し下がりますが急な豪雨も考えられますのでお気をつけてお越し下さい。


2018年9月08日(土) 「抜刀術 特別講習会」(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会 「土曜日稽古会」(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2018年9月 稽古日程 加筆修正いたしました

2018年10月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2018-09-02(Sun)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなう。

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

2018年
『 関西特別講習会 』として人との繋がりを大事に遠方での講習会もおこなっている。

――――――――――――――
    
ご質問や、稽古希望の方はこちらの【 お問い合わせ 】よりご連絡下さい。

その他ジャンルを問わずお仕事のご依頼や『 剣技指導 』などのご依頼も受付けておりますのでこちらの【 お問い合わせ 】よりご連絡下さい。

お問い合わせ

名前:
メール:
件名:
本文:

管理画面
金山孝之のブログQRコード
QR