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稽古三昧猛烈な日々

 今日でお盆が終わりそれぞれにいろいろな過ごされ方をされたと思う。私は今日で八日間連続講習会や稽古会が続いており、あと五日間連続で残っている。毎日仕事をしているということであるが、気分的には好きなことをしているだけである。その代償に生き方を決めているところがあるので、そのあたりの差し引きを考えると幸せなのかどうかは分からない。ただ、それが自分の生き方だと感じているのでそれに身を任せていくしかない。

 まずは昨日の稽古から。

 昨日は戸越体育館で渡部氏と稽古をおこなった。今最も興味のある身体の質量が高まる稽古をおこない、あらためてその違いに驚く。渡部氏も感覚的に掴みやすくなってきた部分があるので、その形をおこなっていただいたところ、身体を一歩も動かすことが出来なくなってしまった。もちろん私も足を動かさずにという条件であるが、暫く考えたのち上体の使い方で崩すことが出来た。

 その後は、いろいろと身体を強くする方法を考え、アシモの初期の頃のような歩き方や、振動しながらマイケルジャクソンのスリラーのダンスのような腕の動きなど、渡部氏が笑いを堪え切れないなか、渡部氏から「機械のようです。」と言われたように身体が硬く強力になった動きで渡部氏を吹き飛ばしながらアシモ歩きで整えては吹き飛ばすというようなことをおこなっていた。

 笑いの多い稽古であったが、得たものは以前から知っていたものをより具体的に身体に取り込むことが出来たことは大きかった。身体というのはちょっとした姿勢の実感を知ると重さというか質量がまるで変わってくる。そこに至る過程で足の裏への意識というのはこれまでに無かったものなので、今後はそこにもっと精度を高められるような実感を得られるように稽古したいと思う。

 そして本日は新宿スポーツセンターで渡部氏と稽古。まず杖術の「巻き上げからの裏お辞儀潰し」を稽古した。あらためて裏お辞儀の潰し方は考えないようにおこなうことと、精密に考えておこなう事の両方がバランスよく混ざっていることが大事である。つまり、どうして効くのか解らないが感覚的には掴んでいると言う感じ。しかし、この通りおこなえば必ずこうなるという風におこなうと実感が離れていく感じがある。そこは難しいところであるが、なんとなくそういうものであると理解しているので、解ろうとすることで遠のいていくということが感覚の中にはあるのではないかと思うのである。感覚という原初的な澄んだものから、思考を介入させ過ぎてしまうことで感覚が遠のいて行くように感じられることがある。お辞儀潰しも裏お辞儀潰しもそうであるが、私自身日によって効きが異なることがある。これは今後の稽古の課題でもあるが、感覚に対する理解度をどのあたりに留めておくのか、脳とは優秀であるがそれ故に誤ったことでも信頼させられてしまうものである。

 剣術では「斬割」をおこなったが、あらためて昔の剣の操法では「よくこれに熱を込めてやっていたな…」と思わずにはいられない。精度、速さ、威力、身体の使い方の手順、そうしたものが稽古の中で一つ一つ組み変わり今に至っているが、今後も少なからず変わっていくものと思える。その時にも今の操法に「よくあんなことをやっていたな…」と思えるような稽古の進展をして行かなければと思う。

 抜刀術では、渡部氏に一番から十二番まで通しで抜刀して頂いた。これはおそらく誰にもやってもらったことが無いが、私も久しぶりに通しで抜刀した。思いがけず一回だけ撮影していただき、今現状の状態を確認するために2017年1月17日以来、十二本の抜刀術をおこなった。

 動画にある映像は十二本で4分07秒位掛かっており、4分は切らないと駄目だと思っていたので、全て抜いた後に3分台半ば位かと思っていたところ、2分40秒程だったので、これには自分でも驚いた。何せ久しぶりに一回だけ撮影してもらったものなので、動きの中で角度を直したりしながらでもかなり短縮していたことに驚いた。

 だがしかし、静から動への移り変わりにまだまだ動きの細かな部分で納得が行かないので配信することは控えるが、全体的な部分の精度で2017年1月17日の動画を凌いでいた事に、この通し稽古を集中的に取り組んでいなかっただけに驚いたことは確かである。アソビの取り方に身体の抜けが使えるようになったことが構えから抜きの短縮に関連しているかもしれない。

 最後に杖整体操で身体を整えて終了。この杖整体操をおこなった後に真っ直ぐ立っている感覚が実感出来るのは、おそらく開脚して前方へ倒れる可動域が向上することと同じように、背中や体幹部の引っかかりを杖整体操で解すことが関係しているように思われる。開脚からの前方への倒れ込みが、肘が床に着かなかった私が数分後頭が床に着いてしまったのは、太腿の筋が伸びたのではなく、そこは痛いから伸ばさずに、背中が気持ちよくなるようにジッと良い所で留まっていただけであるが、そうした引っ掛かりが解けただけでも可動域はかなり向上する。だから真っ直ぐ立った際でも、気付かないうちに背中や体幹部の引っ掛かりが重心を僅かにずらし、それを認識出来ないまま過ごしている事でそれが普通だと思い込んでしまっているのだろう。だから杖整体操後の真っ直ぐ立った際の「真っ直ぐ感」は、これまでに無い感覚として実感出来るのだろう。気持ちが良いだけで可動域が向上したり、真っ直ぐ立つ感覚が得られるのは、そうした理由があるからだと今のところの検証結果からは言える。

 夜からは会場を江東区スポーツセンターに移して川原田喬生氏と稽古。私の稽古会の会員同士として渡部氏も川原田氏にご挨拶がしたいということで共に参加。川原田氏も同様にご挨拶がしたかったと仰っていたので良き場となった。

 稽古では、水曜日におこなったアシモ歩きとスリラー振動で川原田氏を吹き飛ばし、その後姿勢など細かく観ていった。ここで自分の足の裏だけでなく相手の足の裏もコントロールすることが出来るか出来ないかに大きく関わって来る事が解った。だが、下手におこなうと自分の形が崩れてしまい逆に弱くなってしまうので、そこに気をつけて身体の使い方を稽古していけば出来なかったことが出来るようになる瞬間を味わうことが出来る。

 明日神戸に帰られる川原田氏に杖術の「三十連円打」を最後までお伝えした。今回の帰省中に私の特別講習会に二回、Gold Castle の講習会、クラーチ剣術教室、金山剣術稽古会、とフルコースで私の稽古に参加してくださった。それぞれの私の対応の違い、講習内容の違い、そうしたものも感じ取って頂けたのではないかと思う。

 次に小太刀を稽古。ずらした接点圧が身体を自然と移動させることが解った。あらためて小太刀は力の伝わり方逃がし方、それにともなう右手と左手の使い方、脚足の連動、そうした大刀剣術とは異なる体捌きや感触を身体が待ち望んでいたような感覚として吸収されていく。

 次に抜刀術をおこなった。私の右肘がほぼ完全に治ったので午後の稽古で撮影した際にも抜いた「鷲眼一閃」をおこなった。

 これは右肘を痛めていたため、昨年の9月5日以降ほとんど抜いていない。つまり一年近く全力で抜いていなかった。お陰で得たものは、肘の可動限界角度を知ったこと。ある軌道では完全に伸展させてしまってはならない。

 続いて「趺踞からの抜刀」をおこなった。これは袴捌きをしないことで、体軸が整ったまま引き上げて座することが出来る。袴捌きは所作として格好良く見えるものであるが、捌かなくとも茶道ではそのまま座るし別段困ることではない。

 最後は「杖整体操」をおこなった。余り時間が無かったので、二人一組の操作をおこない川原田氏の操作を受け杖整体操特有のトロンとした心地良さに見舞われた。今後関西の方でも簡単におこなえる杖整体操を深め研究していただければ私としても嬉しい限りである。よりこの体操の特徴を活かせる様に背中や体幹部の引っ掛かりを解し、腿の筋だけを伸ばさない可動域の向上や真っ直ぐ立てる感覚、そのほか心理的な解しも可能であると思われるが、そのあたりの臨床はまだ進んでいない。少しずつ快さがバリアを抜け出す「快放状態」となっていけば、強張りや緊張といったものも、身体のほうから先に効き、同じくして心理面に作用してくるのではないかと私は推察している。次回川原田氏とお会い出来るのは、11月22日(木)と23日(金)に予定してある関西での講習会である。行く度に思いの強まる関西での講習会なので覚悟して行かなければならない。またお世話になります。川原田氏には今回の帰省に伴う稽古の熱意には頭が下がります。あっという間の日々でしたが得られるものは大いにありました。帰省中にも関わらずお時間を割いてくださり誠にありがとうございました!


 さて、今夜も遅くなってしまったが間もなく朝がやってくる。9時間後には井上欣也さんと稽古をするために新宿駅から小田急線に乗る予定。稽古三昧猛烈な日々を過ごさせていただいております。ありがたいことです。


2018年9月08日(土) 「抜刀術 特別講習会」(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2018年8月 稽古日程

2018年9月 稽古日程 加筆修正いたしました

甲野善紀先生からの紹介文


2018-08-17(Fri)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなう。

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

2018年
『 関西特別講習会 』として人との繋がりを大事に遠方での講習会もおこなっている。

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