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生き方のお題は身体の中に

 本日は夕方から品川区総合体育館剣道場でGold Castle 殺陣&剣術スクールの講習をおこないました。今日はひさしぶりの方もいらっしゃいましたし、昨日の杖術特別講習会に次いで川原田氏も参加されました。

 あらためて一時間の中でどこまでタイムマネジメントが出来るかが難しいところである。一時間半の講習と一時間では毎回必要な稽古というものと、新鮮な稽古というものがどの配分でどのレベルでおこなうかということに悩まされる。主宰者であり講師でもあるというのは、さまざまな事を考えながら真摯な思いでお伝えしていかなければならない。いろいろな教室や会に顔を出して得たものをそのまま工夫も無く横流し的に指導している人は多い。ホームページや格好だけ着飾ってはいるが、実際の中身は数ヶ月から数年経てば見抜けてしまう。だから、今流行の短期的な旅行に来られた外国人に指導するという流れになるのだろう。武道武術から学ぶものの根幹が何であるかを思えば本末転倒な場はいったい何のための場なのであろうか…。

 今後は脚部鍛練稽古、万乃型をもう少しテンポアップしておこなおうと思います。「払い五斬」は、今日はスローで自由なタイミングでおこなうようにいたしました。このことにより相手を観る習慣と、相手が目の前に立った場合の動揺が消えていくように心理的なものも含めて取り組みました。

 しかしながら、武術稽古のように有効であろう稽古法を考えたときに、どこまでを習得したいのかによりその内容がタイムマネジメントを考慮しておこなった際に果たしてどうであっただろうかと考えさせられることもあります。雰囲気を楽しめるが基礎的な技術への理解が進みにくいもの、或いは単調な基礎的な動きであるが、単調のままにしてしまっていること。そのあたりの、見極めも場の流れの中で臨機応変に変えていかなくてはなりません。

 剣術クラスでは、正面斬りから斬割り、胴斬りを続けておこないました。私がおこなう剣術は一振りで終わってしまうものが多く、カンカンと打ち合うような型稽古というのは皆無と言ってもいいかもしれません。そういう意味では私にとって「殺陣」というのは、剣術で考えられない動きの連続を形作ることが出来るので、これはこれで貴重な経験となっております。安易に剣術をそのまま殺陣に応用するというのは失敗いたします。殺陣をやっててほんの僅か古流の剣術をかじった程度の人は見た目の形だけで剣術とは言えないでしょうが、剣術の世界から殺陣をおこなうには、剣術の型や技を考えないことから始めます。そうしたものが剣術なのではなく、剣術で身についた体捌き、身体感、動きの連動手順などそうしたものが剣術と言えますので、リズムから構成を考え、そのリズムに沿う技を選ぶ、または作り出します。続いて、位置関係が大事になってきますので、舞台なのか映像なのか、そうなったときに動きの粗が見えにくい角度となる体捌きがリズムを崩さない中で必要になります。そうした限られた条件の中で自然と出来る動き、見せる体捌きというものが決まっていきます。構成のベースが出来た中で、それぞれの役割がよりよくなるための動きの工夫、配置の工夫、間の工夫がおこなわれ「立廻り」となります。殺陣をつくるとは、そうした全ての要素から問題点を解決できるための、アイデアと体捌きの引き出し、演者の技量に合わせた構成の変更などその場で解決に導くことが求められます。

 剣術稽古では、身体感を育てること、自分を観るという稽古から次第に相手が観える、さらには周囲が観えることに繋がってくると私は思います。稽古を始めたばかりの方にとっては、相手を観る余裕もなく、いっぱいいっぱいになって何とか間違えないようにしようとされるでしょう。身体に情報がインプットされていないのですから当然です。つまり、考えなくても考えられる部分や部位、そうしたものが自己を見つめる稽古の中で養われ、相手を観ることが出来るようになると思うのです。同様に、身体感が養われ周囲も観えるようになれば自分自身への見え方も変わります。こうしたものは、役者さんにとっても必要な眼の持ち方だと思いますが、客観的にいま自分に何を求められているのか、どうあるべきなのか、そうしたものは眼の持ち方を育てなければなりませんし、自らを観て、相手を観て、周囲を観て、そこから自らを観る。段階を踏まなければ観えてこないものだと思いますので、稽古に参加される方はこうしたことも同時に意識しながらおこなうと気が付けることも増えてくるでしょう。

 こうした稽古というのは、単に道具の使い方や身のこなし方を学ぶだけのものではなく、身体を通して問題点や解決法をさまざまなお題の中で解いて行くための思考の訓練法とも言えます。つまりはそれそのものが生き方となってくるのでしょう。


2018年9月08日(土) 「抜刀術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2018年8月 稽古日程

2018年9月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2018-08-13(Mon)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなう。

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

2018年
『 関西特別講習会 』として人との繋がりを大事に遠方での講習会もおこなっている。

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