年齢を問わず身体と縁のあるものに出会うこと

 月曜日から連日の雨、毎日傘を差して稽古に向かうのも珍しい。気温の乱高下が起きているが今年は例年に無くまだ体調を大きく崩していないので、気をつけたいところである。

 昨日水曜日の稽古では、体術に大きな進展があった。

 横方向へのエネルギー伝達法に、剣と同じく導かれて行く感じで試したところ、これまでにない通りの良さを得ることが出来た。W氏に試みる前に頭の中では考えていたが、実際に腕に伝わるロスの少なさに驚いた。あらためて、エネルギーの伝達には細かい手続きが最適なタイミングで働かなければならないことが解り、今回得たものはその手続きの入り口部分である。今後は、もっとロスが少なくなるように、どのタイミングで安定的に威力が伝えられるかを追求していきたい。これは、私がおこなっている袈裟斬りと非常に関連がある身体運用なので、剣術、体術どちらにおいても稽古になるものである。

 本日は稽古前に九段下の武道具屋さんに行き、杖を二本購入。九段下の駅構内で前方にいた日本人男性に見覚えがあり、五秒位考えたところ、数年前に銃器の扱い方の講習会で講師をされていた先生であったことを思い出した。たしか横須賀の米兵に銃の扱い方や、実戦での身のこなし方などを教育されている方だということで、見た目は柔らかい感じの人であるが、こういう人がスペシャリストなんだろうなという印象が当時の記憶として残っている。私は当時お世話になっていた方が、私にさまざまな武術やアクションに関わる環境を整えて下さり、アルニスやシステマ、中国武術(形意拳)など、それぞれ少人数または個人指導で特別に受けさせて頂いていた。私自身は高校から五年間ボクシングをやっていたので、すべてを続けていれば今頃はそれなりに知識は得ただろうし、それぞれの動きもそれなり程度には身についていたかもしれない。だが、私の中には、アクションとか俳優とか、そういったものよりも、剣術、杖術、抜刀術にしか興味が示せなかった。(S師範からは中国武術以外に体術を学ぶ機会は無かった)剣術に関しては一年~二年位示現流を併用して学んでいたが、やはり他の武術と同様に、後に続くほどのものには至らなかった。色々な中で唯一身体が選んだものは、甲野善紀先生「松聲館」の技法であったということである。武術稽古を始めた当時はS師範からそれを学んでいたので、30年以上前の松聲館の技を二年ほど集中的におこなった。この当時は私も柄を持つ両手を離して握り、足は爪先が外側に開くソ之字立ちで腰は反り前後の足幅を大きく空けて構えていた。

 二年後にS師範が会を離れ、一年半程私が指導員として会員に指導をおこなったいたが、やがて私も会を辞め一人独立と言う形となった。その当時は、甲野先生の受けを務める事もあり、最新の術理に触れる機会も多かった。そうしたことから、私としてはただ形を真似るのではなく、自分の身体を通じて身体から判定を仰ぐことを大事に一人研究稽古の日々が続いた。いまにして思えば、S師範から最初に学んだ、昔の松聲館の術理や身体の使い方を個人指導に近い形で学べたというのは本当に有り難い事であった。

 あれから数年が経ち、私としては稽古に没頭出来る日常を求めそこに向き合ってきたが、いろいろな人とのご縁が広がった。これからは色々な意味で質を上げていかなければならないと思っている。そのためにはやはり、心の純度を高めるための通り良い稽古空間を実践し、あらたなものを育てて行くことが今後の私に課せられているのではないかと感じている。

 話が思わぬ展開になってきたが、人生何が自分の身体と縁があるのか分からないものである。

 本日の高田馬場での稽古では、久しぶりに小太刀の稽古をおこなった。小太刀といっても、以前甲野先生の小太刀を拝見し、それを参考に体捌きを中心に稽古しており、現時点での私の身体にあるものから小太刀に応用したものを打太刀に合わせて幾つか対応すべく動きを稽古した。これは7月に計画している「剣術 特別講習会」が4時間確保してあるので、そのうちの一コマ2時間を小太刀の講習会にしたいと考えているところである。

 明日は、先日の関西特別講習会で世話人を務めて下さった川原田氏が井上欣也さんのところで稽古をおこない、その後高田馬場で稽古に参加される予定。久しぶりに私の稽古会での稽古となるためとても楽しみである。ジックリ詰めた稽古をおこないたい。


2018年5月12日(土)「杖術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2018年5月 稽古日程

2018年6月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2018-05-11(Fri)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなう。

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

2018年
『 関西特別講習会 』として人との繋がりを大事に遠方での講習会もおこなっている。

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