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心にとっての自然さとは

 本日火曜日は肌寒い一日であった。間もなく深夜1時になろうとしているが、寝巻きの上に作務衣を羽織って靴下を履いた。作務衣を着ると道衣のように左右から包み込むようにして紐で結んでいるので、何ともいえない安心感と心地良さがある。今後は部屋着もこうした古い道衣や作務衣となっていくだろう。そういう意味では洋服を買ったりそういうお店に入ることはここ数年間完全に無くなった。

 今朝は電車に揺られ「高齢者のための剣術教室」に向かいました。道端にはツツジが綺麗に咲き始めており、桜に代わって彩り鮮やかとなってきました。今日は鶯の声を聞けずに会場へ到着。

 今日は全員参加となり新しい内容を取り入れながらいつものように盛り上がる講習となりました。Sさんは太腿に筋肉が付き、歩幅が大きく取れるようになったことから益々稽古への熱心さが高まってきております。休憩時間にNさんに姿勢について肩の廻し方をアドバイスさせていただきました。これは私自身もそうでしたが、武術稽古を初めて間もない頃、肩を落とせと言われても、どう落としていいのか良く分からないものでした。自分では落としていたつもりでも、ただ下に下げるだけでは納まるべきところに肩といいますか肩甲骨が納まっていなかったことに暫く経ってから気が付いたものです。

 ですが、その肩の納めどころを掴んだ時の心地良さというのは実感出来るもので、以来その位置というのをとても大事に動いていた記憶があります。休憩時間中にお伝えしたNさんから「あ、なんだか楽になったわ!」と笑顔になられたのが印象に残っております。その心地良い位置に動かしていく方法を今後も思い出したときにおこなっていただければ、効果が実感出来るのではないかと思います。

 そして、今日は杖の講習でSさんに両手で掴んでもらった杖を私が片足片手で引っ張って勢い余って転倒させてしまい、一瞬ヒヤリといたしましたが、あらためて立ち直れそうに見えてそうはいかないということが目の前でみたその光景からハッキリと分かることが出来ました。転倒しないためのリスクを冒さない状況に留まる、ということが自衛手段としては大事になるでしょう。

 そのSさんが今日は杖の突きから追い打ち、さらに開き打ちまでの連続した動きに目を見張るものがあり、私も駆け寄って褒めずにはいられないほど苦手とされる杖の内容では皆さんの中でダントツに良い動きとなっていました。帰り際にSさんから「先生、杖が最高に気持ちよかったです!」と仰っていただき、私としても感動を覚えました。

 難しい内容のものでも、難しいと感じさせずに「これだけです!」とお伝えしますと、私も内心「Gold Castle の生徒さんでも難しいのに、みなさん凄いなあ…」と思うこともよくあります。そういう意味ではこのところあまり考え過ぎずに動く事が自然と出来るようになってきているのかもしれません。動いてみてから考える、というのは重要なことですので、次第に動きながら考える、というふうになり、最終的に考えて動く、というふうになっていくのかもしれません。つまりは全部考えているのですが、動く前から仮定を立てるよりも、やってみて失敗してから仮定を立てたほうが引きずらないため、考えるのは後回しにしてしまったほうが精神的にも余裕を保てます。

 あっという間に時間が過ぎてしまい、今日は剣の講習が10分位しか出来ませんでしたが皆さんが盛り上がっていましたので、当然そちらを優先いたしました。玄関を出て会場を後に、50メートルほど歩いたところで、後ろから「せんせーい!」と元気なHさんの声が聞こえましたので振り返ったところ三人ほど外まで出てきてくださったようで手を振りながら「一週間後~!」と、私がいつも、来週まで元気でいて下さいね!と言っておりますので、そのことを遠くから仰っていただいたのかと感じ入りながら駅まで五分の道程を歩きました。

 今日は昨日の稽古で初めて斬り上げをおこないましたので筋肉痛ではないのですが、今までに無い部分の損傷というか軋みのようなものを感じ、軽い交通事故のような感覚です。その昨日の稽古を順番が逆になってしまいましたが続けて書きます。

 
 昨日月曜日は高田馬場で夜から後藤健太氏と稽古をおこなった。月曜日も夜からは混雑する日も増えてきている。来月から私の稽古会では、多少時間割の変更があり、月曜日は19時から21まで、火曜日と木曜日は今のところ毎週の稽古は予定が入っていないため無し(単発の非公開稽古はおこなっております)木曜日はこれまで通り、金曜日は第二週目と第四週目の17時から19時まで(場合によっては時間に合わせた対応可)となります。

 昨日の稽古では何と言っても剣術での斬り上げである。このことについては後藤氏の稽古備忘録に書き留められているので、そちらをご覧いただければ、内容の記述だけに留まらず氏の稽古にかける情熱も伝わってくる。あらためてこうした方と稽古という時間を共有しそこから生み出されるものを得ていく瞬間と言うのは「生きている喜び」を大袈裟でなく実感出来るものである。いつしか今過ごしている時間というものを顧見る日が訪れたなら、輝きと共に美しい時間の想い出となるであろう。今はそんな時間を経験させていただいている。

 いずれ斬り上げをおこなわなければならないとは感じていたが、それは突然に訪れた。

 昨日はたまたまT氏が体調不良でお休みだったこともあり、後藤氏との稽古の中でその空間の中で突如として身体がそれを開始した。おそらくは杖術での「上段扇抜き」による軌道もどこかで影響はしていたと思うが、色々な要素が昨日のあの時間の中で嵌ったのであろう。

 下段(無構え)からの斬り上げには、対象に届くまで僅かな距離しかない。そのため初速が高くなければ有効ではないし稽古としての興味も無い。一般的に威力を出すには切っ先の放物線軌道を大きく取る必要がある。だがそれでは対人間としての稽古を想定したときに改めるべき点も見えてくる。その威力と速さにおけるどちらを立てればいいのかという問題の回答は、根本を見直すことにある。つまりは力の発力法を変えること。質を変えることにある。

 まだ初めておこなった斬り上げなので今後変わっていく事になるかと思われるが、それにしても昨夜の斬り上げの速さと威力には私もそうであるが、後藤氏の驚きと感動が印象に残った。それは研究者としての研究意欲を掻き立てるものに十分な検証データだったのではないだろうか。後藤氏は私との稽古で、自身の斬法(きほう)研究に独自なものとして成果を出されているので、そうした互いの源泉に触れる貴重な稽古となっている。

 抜刀術では斬り上げに通じる「飛燕」をおこなったが、後藤氏の動きが別物になった。その瞬間後藤氏の表情が切り替わり、その一本でまさに切上げた。こういう場合は、あとは脳が勝手に働いてくれるのでここぞという瞬間に止める事が出来るかということを心得ている人であると感じたのである。

 昨夜も有意義な稽古が出来た。私の稽古会も遠方の方から問い合わせがあったり、昔を思えばありがたいと思う状況である。来月以降は少し稽古会の時間割を調整して、私自身の一人稽古やそれ以外の研究作業などの時間を作りたい。今夜フト思ったことであるが、自分がどう変わったのかについて考えてみたが、具体的な心理状態における変化や思考の変化に客観的に感じられるものは無い。それは変わっていないから感じられないのではなく、変わっているから今までの自分と比べることが出来なくなっているのではないかと考えるのである。子供の内は、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学(就職)など、否応無く環境が変わるので変わっていけるが、社会人として求めていく方向に変わり続けていくということはなかなか難しい。それはきっと、出会う人、出会った中で生まれる環境、そうしたことの積み重ねが徐々に自分の求める環境に近付き、そうした良縁環境の中で自分では気付かぬうちに変わっていけるのではないかと思うのである。だからこそ、社会に出て環境を変えるには、そうした良縁の出会い、良縁を呼ぶ環境が大事であり、そのなかでの循環が心を与えられた人間にとって自然でありそこに向かって生きていくことが目的であってもいいのではないかと私は思うのである。


2018年4月30日(月)&5月1日(火) 「関西特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2018年4月 稽古日程

2018年5月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2018-04-18(Wed)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなう。

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

2018年
『 関西特別講習会 』として人との繋がりを大事に遠方での講習会もおこなっている。

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