ドゥルガ、マジスパ、ボンベイ

 昨日、一昨日、そして今日、三日連続でカレーを食べた。意図したわけでなく偶然そうなった。一昨日は戸越公園駅近くにあるインドカレー「ドゥルガ」に行った。午後2時過ぎごろであったが、店内の電気が点いてなく、「すみませーん」と声を出すと、たちまち営業をしてくださった。たまには一人でここのランチバイキングを食べるものいいものだ。なんでももうすぐ十周年になるそうで、そのお祝い期間はサービス料金になるらしい。しばらくすると、マスターから瓶ビール(マハラジャ)のサービスがあり、すでに栓が開いていたので遠慮なくいただいた。平日の午後からビールとは海外にでも行った気分であるが、たまにはこんな日があってもいいだろう。それにしても。このお店はマスターはじめ店員さんが皆優しくて居心地が良い。窮屈感も無くゆったり過ごせるので、同じインドカレーのお店でもここはお勧めの店である。ナンも種類があって美味しい。

 そして昨日は、午前中に高田馬場で後藤健太氏と稽古。

 午前中の武道場はやはり空気が気持ち良い。人の心も朝、昼、夜とではおそらく違ったものになっているのだろう。会場に向かう途中、高田馬場駅の改札を出る際に、前方に盲導犬を連れた女性の方が歩いており、その方が改札を通る直前に、その後ろに居た会社員の女性の方が、さり気なく右肘を持ってICカードが反応しやすいように誘導し、そのまま無言で去っていきながら、数十メートル先から心配そうに振り返りながら出勤されている姿を見て、なんとも心が洗われたような感動を覚えた。

 そうした自然な行動がなんの躊躇も無く咄嗟に出来る姿は感動的である。その誘導の仕方のさりげなさと、言葉を交わすことも無く去っていきながら振り返って安全を確認する姿に、その方の後ろを歩きながら私は心を打たれてしまった。誰が見ているわけでもなく、評価されるわけでもなく、混雑した朝の通勤途中にそのような優しい心で手を差し伸べる事が出来るこの方は素晴らしい。

 そうした感動があってからの稽古はやはり良い状態でおこなえる。

 昨日は抜刀術「稲妻抜き」について、一昨日の夜からどうしても今現在おこなっているものが果たしてこれでいいのかという思いにかられ、寝ていてもその事が頭に浮んできて、途中で目が覚めてしまうような始末。そうしたことから、今日の稽古ではこの抜刀術「稲妻抜き」について集中的に取り組まなければならないと感じていた。

 この稲妻抜きは私が武術稽古を始めた頃にS師範から学んだもので、おそらく昔の松聲館の流れを汲むものであったと思われる。この技は抜刀術の中でももっとも稽古した技であり、こだわりのある技でもある。その後、私なりに試行錯誤しいろいろと形を変えてきた。打太刀をつけておこなった際に、何ともいえない違和感に襲われ、その違和感がずっとここ最近の私に取り憑いており、前夜の脳裏に浮び続ける動きの見直しが、昨日の稽古で結果的に初期の形に戻る事となった。

 とはいえ、足の位置、重心の使い方、その他自然に反応する感じは昔とは明らかに違うものとなっているが、これまで何年もおこなっていなかった動きがすんなりと落ち着くから不思議なものである。これはやはり昨日の稽古で確かめて良かったし、なんだかそうなる運びにあったような気もしている。

 杖術稽古では、後藤氏にひさしぶりに「二十連円打」をお伝えしていたところ、私の中に「来たか!」という感覚があり、後藤氏が一人集中して確認稽古している間、二十分ほど二十一番目から二十六番目までが浮んできた。だが、一日経った今日、これを二十四番目までに纏め、また新しい動きが四つ加わる事になった。したがって講習会で二十一から二十四までおこなうことになるだろう。動きの流れと、同じ動きが無いように、そして最後の終わり方が最後といえる形になることから考えると、あともう少し手が増えそうであるが、とりあえずは今後「二十四連円打」と呼ぶことになるだろう。語呂的には二十八か三十までにしたいのであるが…

 稽古後は一旦帰宅し、夜からは下北沢にある「マジックスパイス」という大変繁盛しているスープカレー屋さんでフォトグラファーの尾崎誠さんと打ち合わせ。26日におこなう撮影に関しての打ち合わせであり、プロの方とのお話は緊張も伴うが大変学びになります。尾崎さんとは2013年8月13日に神社での演武映像を尾崎さんの方から「なにか撮りませんか?」と仰って頂き、謝礼も辞され撮影から編集までお忙しい中大変お世話になりました。その恩義に報いたいと、GM happyコラボレーションで、奇跡的に「春花園BONSAI美術館」を借りることができ、尾崎さんとともに共同のイベントをおこないましたが、報いるどころか素晴らしい写真に素晴らしい現場の空気間とさらにお世話になってしまいました…。そうしたことからも、今回の撮影では準備を入念におこない、お仕事としてお願いすべく、私の信頼している方々と共に良いものを作りたいと強い思いで望んでおります。

 気がつけばお酒も飲んでいないのに熱い想いを語っている自分がいました。下北沢という街は、そういう気持ちになりやすい街なのかもしれません。たまに行くと、何かを思い出させてくれる街なんだと昨日はあらためて気がつきました。

 そして本日は高田馬場で青木さんと最後の打ち合わせ稽古。

 金曜日にしては空いている武道場で、26日におこなう技の確認。今回で四回目となるがこれが良い稽古になっている。その昔、ともに示現流など稽古した稽古仲間であるが、私の事情である団体から離れてしまい、独立(孤立)という形を取らざるを得なくなった。だが、ここから私の人生は大きく進んでいったように思う。そういう人の繋がりが変わり行く時期を経ても、変わりなく続いていける人というのは稀有な存在であり深い縁を感じてしまう。今夜は川原田喬生氏と電話でお話をしたが、一人で活動をおこなうようになって、出会う人というのは明らかに日常の考え方や生き方など、時間軸が同じというか、生きている空間が同じというか、そういう人と出会う機会が増えてきていることは確かである。それはSNS時代という現代において、人と出会うこと、出会ってからのことが、非常にスピード感のある事態の進行になっていることからも、その人の本質とバランス力が問われる時代であると言えるだろう。これからはそうしたことを見据えて周囲の事の成り行きを見つめていけば、いろいろと学ぶ事はある筈だ。

 青木さんとは良い稽古が出来た。稽古後は、帰り道にある「横浜ボンベイ」というカレー屋さんへ。ここは一人でも何度か行っているが、ランチタイムでは無料で食後のコーヒーが出るのだが、ドリップしてたてたコーヒーがなんとも美味しい。メニューに無いのが残念である。今夜は、青木さんといろいろお話をしながら、ライターでもある青木さんについいろいろと喋ってしまう心地良さのなか楽しい時間を過ごせた。あとは26日を待つばかりだ。

 さて、明日は深川スポーツセンターでGold Castle 殺陣&剣術スクールの講習をおこないます。先週は少なかったので賑わう講習になればと思います。おそらく四日連続のカレーはないでしょう。


2018年3月10日(土) 「抜刀術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2018年2月 稽古予定

2018年3月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2018-02-24(Sat)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなう。

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

2018年
『 関西特別講習会 』として人との繋がりを大事に遠方での講習会もおこなっている。

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