人と場所との関係性

 本日は高田馬場で夕方から後藤健太氏と夜からはT氏とともに稽古をおこなった。今日の稽古では杖の「旋打」に別バージョンの動きが生まれた。別に考えていたわけでもないのだが、稽古の合間にフト足の使い方に浮んでくるものがあり、杖の操作と連動させるタイミングを後藤氏のアドバイスなども含めて考案した。これは身体の軸のブレを改善させるための稽古法としては有効である。動きの心地良さという面では採用に値するので、講習会などでもお伝えしたい。

 次に「四天誕杖」をおこない、最後の籠手打ちの強さを出すための下手側の腕の使い方に得るものというか具体的に説明しやすい操作法が分かった。それ以外にも、突きに関して精度を上げるには、やはり微妙な動きの手続きの流れが大事である。突き一つにしても考える事は多く、こうした点検稽古も進化(深化)していくものである。

 剣術に関しては、ひたすらに剣を振るというよりは、後藤氏も私も自分の時間で研究するというスタンスなので、会話も重要な稽古となっている。その話の中からそれぞれの稽古でヒントが見つかる事も少なくない。常に得るものを求める後藤氏の貪欲さに私も引き出されるものが多いのは誠にありがたいことである。

 夜からはT氏が訪れ、混雑してきた武道場の中集中して稽古をおこなった。

 流転体操の影響か、抜刀術の「巴抜き」が変わってきた。おそらく動きの中で自然と肩甲骨の位置が納まるところに納まるようになったのではないだろうか。最後の抜刀術では、「状態の把握」を常態化するようにお伝えし、これまでのなかでとても良い集中状態であったように思う。出来た出来なかった、ではなくそうした反応も含めて自身の状態を把握する事が稽古の中では大事である。私自身、自分がおこなう際もそうであるし、人に伝える際も観る際もそのことを意識しはじめたのは大きな収穫であった。

 この武道場は四階にあるが、夜になると窓の外に新宿の高層ビルやドコモタワーのイルミネーションなど普段は何も感じないが、都会の都心部で稽古をしているのだと感じた。電車を乗り継いで会場まで向かうのは当たり前といえば当たり前であるが、山手線の混雑や、電車の乗り継ぎ、ホームでの順番待ちなど、私が生まれ育った門司港ではあり得ない状況である。毎日がお祭り以上に人の多い街を歩き、都会では意外にも歩く事が多いという事に気付かされた。私の地元のような田舎では電車の数も本数も少なく、自動車が無ければ生活が成り立たない場所では歩く時間というのは少ないのかもしれない。こちらでは車に乗るということ自体私の場合少ない。電車移動のために駅を歩き階段を昇降し目的地へと向かう。歩くということは、それだけ人とすれ違うということでもある。車同士ですれ違っても、人とすれ違ったという実感は薄い。車が渋滞していても、あそこに人がいっぱい並んでいるという実感は薄い。もちろん建物についても同じであるが、人がどういう状況で存在しているかということに大きな違いがあると感じる。武道場においても、どういう場所に存在しているかによって、そこに訪れる気持ちというのは無意識の内に変わってくるように思える。あらためて、場所柄無意識の内に感じているもの、場所や空間によって人への感じ方が違う事、人と場所との関係性について、今後私が生きていく上でもう少し知りたいと思う今日この頃であった。


2018年3月10日(土) 「抜刀術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2018年2月 稽古予定

2018年3月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文



2018-02-20(Tue)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなう。

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

2018年
『 関西特別講習会 』として人との繋がりを大事に遠方での講習会もおこなっている。

――――――――――――――
    
ご質問や、稽古希望の方はこちらの【 お問い合わせ 】よりご連絡下さい。

その他ジャンルを問わずお仕事のご依頼や『 剣技指導 』などのご依頼も受付けておりますのでこちらの【 お問い合わせ 】よりご連絡下さい。

お問い合わせ

名前:
メール:
件名:
本文:

管理画面
金山孝之のブログQRコード
QR