諸行無常とともに生きる

 二月も折り返しに入り、これから月末まで私としては重要な数日間となる。コンディションは整っている、後はその日を待つだけ。その他の状況が気掛かりであるが、その時はその時で対応したい。その後は、しばらく環境を変えるための準備に入る。同時に、私の中でこのところ精神的に何かが変わり始めているので、それが一体何に向かって行こうとしているのか、徐々に具体的になってくるだろう。全ては流れの中で繋がっている。諸行無常はこれまでの事を一切消してしまう事もあるだろう。だが、流れゆく雲のように、留まる事無く時は刻まれてゆく。だから一期一会を大事にその瞬間を生きていく。そして、その記憶、その時間を美しいものとして自らの心に微かでも宿すことをこれから生きていく中で大事にするのであれば、諸行無常から何を感じ、次なるものへのバトンタッチがスムーズにおこなえるかが、人が生きていく中で敏感に察知し決断し、もはや無くなってしまったものにしがみ付く反美徳な思考へとならないことが、これまで過ごしてきた時間に対する礼とも言えるだろう。

 厳しい中で生きていくには、一人になることを恐れず、その変わりゆく環境の中で勝ち続けて行かなければならない。それが今の自分の居場所となるからだ。怒りの矛先は自分の環境居場所であるならば、それを手に入れるために戦って行かなければならない。戦う相手は、むろん自分の心と曲げない芯と、そこでの結果である。

 強さとは、そうした負けない戦を知り、常に自身を知ろうと探究し、諸行無常から次なる勝ちを得るための飛躍へと自身をコントロール出来る術を備えた者ではなかろうか。だから、人間は不思議である。

 自身への探究心は、同じアンテナ同士通じやすいものである。その周波数にもよるが、場合によっては通じすぎてしまう事で何も発せないこともあるだろう。そこまで見えて(見られて)しまえば言葉にならない。その周波数は、人生の節目により変わる事がある。何も聴こえなくなったり、何も通じなくなってしまう事もあるだろう。それは悲しいことではなく、次なる同調を選ばなければならない時期が来ているということ。ただ、気をつけることは、それまでの思いを美しいものとして心に宿す事がこれからの人生の中で、ある時ある瞬間に蘇ってくるものなので、その転換期をスムーズにおこなうことがとても重要なのである。

 昨日木曜日は、高田馬場と住吉で稽古をおこなった。始めの頃は色々な動き方をお伝えしていくが、のちに自身の感覚に目を向けて研究していくことが稽古の中から普遍性を感じとり有意義な時間として学び向上していく場としている。だが、その辺りになると、何らかのスポーツや武道を学んだ人は、たちまち受け身から脱せず沈黙が続いてしまう。つまり、何か言われるまで待っているからである。もちろん、何かを言わせない空気を漂わしている指導者では難しいだろうが、何かを学びに来るということは、少なからず自分で疑問に思うことや、こうしたいという思いは持っている筈である。お子さんの難しいところは、親に言われて行かされているという、本人が別に興味を失った状態では、なんら得るものはマイナス面による今後の反省材料でしかなく、時間とお金の無駄といえる。悪徳な指導者なら、そんな事よりも一人でも多く人数を増やしたいと思っているかもしれないが、私の場合は一人でも嫌なのである。

 このような事を書いているので、計算高いSNSの使い方は私には出来ないが、不器用ながらも感覚的に感じている方々とのご縁は、きっとこれからの私の生き方に繋がってくるものと思えるし、益々同じ価値観で生きている人との時間を共有したいと強く思っている。それがこれからの私が費やす時間となり、次なる展開への扉となるだろう。

 結びとなりそうであるが、もう少し書かなければ忘れそうである。

 木曜日の高田馬場は、混雑する日もあればガラガラの日もあり、行って見なければ分からない。制定居合の学生が多いのはここ数年の流行であろう。誰も彼もビュンビュン振り回しているが、作法や礼というものが上辺の審査のためでない教えとして指導者が居るのなら、先輩が居るのなら、どうあるべきかを身をもって伝えるべきだろう。武道場から出てもである。

 殺陣団体も多い。このところ初めて見る団体が増えてきたが、SNSでこの場所がお勧めの場所として広まっているのかもしれない。「お前ら!」と普段から指導している指導者の傍で稽古するのは気分が悪い。これが殺陣師らしいということなのか…緊張感と統制は取れるが、実力の向上は頭打ちが近く、あとはその厳しい雰囲気の構築に殺陣らしさを見出すのだろう。もちろんそうではない動ける良い指導者の先生も知っている。だが、動けない、動きを見せない非常に疑問に思う指導者も知っている。そういう意味では殺陣の世界は体制が整っていないことが、良い面でもあれば悪い面でもある。指導者の動き、生徒の動き、教室の雰囲気、そうしたものを公開していくことが真っ当っであり誠実だと思う。居合であれ、殺陣師であれ、上辺で着飾っているのが、流行りという需要に供給できていない教えなのかなと思うこの頃である。

 住吉では、自主稽古に来ていたI氏と遭遇。感心した。

 そして一ヶ月ぶりとなるI氏と稽古。I氏はI氏の考えがあってこの稽古に参加されているので、私は技術を伝える云々というより、互いの意思を尊重し、頃合や間、そういったものから何かを感じながら進めている。端的に言えば感性の稽古である。だから、本来であれば静かな空間で僅かな袴の擦れる音や呼吸の音でも変化を感じるような環境でおこないたいが、隣で剣道が始まったら、ひとたまりも無く乱されてしまう。だがこれも、私がこういう場しか提供できないのが原因であり、それが今の私の力なのである。剣道の方を責める積もりは全く無く、自らの稽古場を持てない自分に責任がある。今抱える諸々の要因は、稽古場の空間にあるのかもしれない。私の稽古会は少人数(マンツーマンが多い)でおこなっているので、今後、家賃を払ってどこか稽古場を確保する必要を感じ始めた。そうすれば、毎回同空間内で稽古をおこなっている者を批判する私のマイナスと言える記事も書く必要が無くなってくる。

 そして本日は、表参道に行き十年近くお世話になっている方にカットしてもらった。ここでの会話と言うのは割り合い、人との接し方や、仕事についての考え方になる。スタイリストは人を気持ちよくさせる事に関して、物凄い経験値を重ね続けておられ、それは瞬間瞬間の表情からも感じとれるものである。惰性にならず毎日続けていくには実に大変な仕事であると思う。私ももしかすると、どこかでお客さんとしての対応を持つ必要があるのかもしれない。いや、お客さんというより、大事な人を「おもてなす」という部分が欠けている事は確かである。それはこれまでの私の考え方がそうしているのであるが、気を使うことでおかしくなる事もある。そのあたりの加減が難しいのであるが、基本的に諸行無常に関して私は一切そうなっても構わない。

 夜は高田馬場で稽古。金曜日は混むのでなるべくならここでの稽古はおこないたくない。おこなうのであればなんのためにやるのかが明確になっている必要がある。生産性の無い時間は人生の時間を無駄にしてしまう。私は私で生産性を上げる為の稽古を自身に課す。今は、私の流れがそうした状況になっている。そういう時期だということを感じている。それは、その後にそのバランスをキッチリととるための出来事があるから、そうした因果に取り巻かれているのだろう。

 一期一会と諸行無常が、日一日と安定などしていない日々をどう重ねていけるのか、そこには繊細な人間の心の表裏一体といえるものが隠されている。


2018年3月10日(土) 「抜刀術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2018年2月 稽古予定

2018年3月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2018-02-17(Sat)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


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1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなう。

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

2018年
『 関西特別講習会 』として人との繋がりを大事に遠方での講習会もおこなっている。

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