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稽古の醍醐味

 本日は夕方から高田馬場でI君、後藤健太氏と稽古をおこない夜からはT氏と稽古をおこなった。

 風邪の病み上がりでまだ体力が落ちていたI君と後藤氏とともに、蟹と雀を30m一気におこないそれを二回ずつおこなった。背中を練るための稽古では肩甲骨の可動域が関係しているが、それら周囲にある筋肉が細かく割れるように動かす事が出来るようになれば、これまでのような背中の張りはなくなってくるだろう。つまりはこれまで動かさなかった部位を杖の操法により動かさざるを得ない状況にもっていくことで、単なる肩甲骨の柔軟体操と比べ、他に主とする目的があればやった感(こんなにやった感)が無いため、その効果はいずれ体感(気付いたらそうなっていた)できるものと思われる。蟹と雀が脚部の鍛練なら、この流転法というべきか、この肩甲骨を動かして杖を操作する方法は背中の鍛練といえるだろう。

 杖術の「流転落とし打ち」では、上手の巻き入れ方がこの動きの一連を司る重要な操作であることが分かった。杖が身体の中心から離れない事が身を防ぐ事にも繋がると認識できれば、動きというものは変わってくる。不思議なもので、考え方が変われば苦手なものが得意になる事もあり、この方が動きやすく効果的であると身体が体感して初めて身につくこともある。そうなれば無意識の内にその操作に関わる身体の使い方が養われてくる。

 意識しないことと、意識する事の使い分けが身体の運用であったり、心理面の状態に影響を及ぼしてくるので、そのあたりを自分の都合の良いように(笑)解釈することは冗談ではなく効果的な方法である。

 待ちきれないので書いてしまうが、今日は「正面斬り」にさらなる進展があった。この正面斬りの進展は昨年の12月から始まりこれまでに留まる事を知らない。

 後藤氏と、夜から参加されたT氏との質問や感想の中で、両肘が内側に入る事で木刀の重さが感覚的に失われ、まるで自動的に上へと跳ね上がっているかのように、左手手の内の中に飛び込んでくる。あとは間髪入れずにMP関節の締めにより切っ先から瞬時に落ちていく。これまでにない感覚で正面斬りをおこなった。木刀の軽さ、振りの速さ、そして起こりの消え具合。肘の操作により肩を動かさないように木刀を跳ね上げることが出来ることが分かった。こうなれば、私も後藤氏もT氏も興奮冷めやらぬままひたすらに剣を振った。振っても振っても疲れずにビュンビュン振れる。一体なんなんだこの感覚はと信じられないほどである。

 肘が寄ることで腰が沈みそれに反作用する形で剣が上へと跳ね上がる、手順が始めの肘の操作後、後はどうやっているのか分からないほど自動的におこなわれている感じがする。試しにこれまでの左手の使い方で正面斬りをおこなったところ、左肩が上がり背中が伸びてしまうことで腰まで上がってしまっていることが分かった。新しい操法で後藤氏が腰が安定すると仰っていたので、さらにT氏「右肘は内側に入っているのですか?」という質問から、両肘が内側に入る事で自然に腰が沈む働きが得られることが分かった。同時に剣が跳ね上がることは大きな気付きであった。(後藤氏は剣に合気を掛ける)と冗談交じりに仰っていたが、面白い例えである。

 もうひとつ気が付いたことは、振り下ろしの最終位置がこれまでの水平位置よりも15㎝前後下がった事である。それは剣を振っていてこれまでの袈裟斬りや胴斬りのように剣に身体が引っ張られる感覚が、身体への負担を大幅に軽減させることをこの正面斬りでも考えたときに、どうもこれまでのように水平で止めてしまっては、まだ残っているエネルギーを身体が受け止めそれが身体への負担になっていると感じられた。それは振り方の変更も関連している。これまでのように背中で振り下ろす方法では柄頭から先に動いているが、MP関節の締め込みによる操作では切っ先から先に動き始め、そうした際の終着点は直感的に水平ではないと身体が感じ始めたのである。剣に体が引っ張られる感覚は、この15㎝程下に切っ先が落ちた際に身体になんとも言えない心地よさが訪れる。剣を跳ね上げる操作も大変心地良いが、振り下ろす体感もこれまでに比べ遥かに心地良いものとなった。MPは切っ先始動により速さが増す。MPの締め込みは私にとって無くてはならない操法の核と言えるものとなっているので、であるならば切っ先始動の感覚は今後も進展していくだろう。「こだわりに気付き、こだわりを無くしたとき、進展は突然に訪れる。」
 
 まだ書き記したいが、今日は敢えてこの思いを心に留めて結びとしたい。


2018年2月12日(月/振替休日)
「杖術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2018年2月 稽古予定

2018年3月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2018-02-06(Tue)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師

現代武術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
神田すずらん館にて「現代武術教室」講師を務める

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