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望むものと望まれるものその先にあるものは

 一昨日住吉でおこなった稽古による筋肉痛などは臀部に僅か感じたもののもう既に治まっている。意外な結果となった。

 本日は高田馬場と住吉で稽古をおこなった。

 まず、高田馬場ではこれもまた意外に武道場が暖かく、暖房の風など吹き込んでいる感じはしないのであるが、外からの陽射しなどを受け、動けば直ぐに汗ばむほどであった。今日は先日突如生まれた杖の操法「流転落とし打ち」をW氏とともにおこなった。この動きは、両手の手の内が目まぐるしく変化するため、稽古をおこなうたびに気が付く部分も多い。これまでに無かった杖の操作法でもあるのでこの稽古をおこなうことにより、次なる動きへの手掛かりを養うことになるだろう。これまで杖が損傷した事はほとんど無かったのであるが、W氏の杖にヒビが入り修理が必要となった。私も先日自分の杖を直したところである。手の内や重心の使い方が得物の破損に繋がっているように感じている。同じく、「横鹿威し」をおこないW氏に受けてもらった際にもW氏の木刀にヒビが入ってしまい、もうこの鹿威しは私が受け用の木刀を用意しておこなわなければならないだろう。

 抜刀術では、打太刀を付けて集中的におこなった。やはり打太刀を付けると危険度が増すため、これまでにない感覚に自分自身動いた後に気付かされる。昔に比べて抜刀術稽古に時間を掛けていないが、稽古をおこなう毎に気が付くことは、稽古を集中的におこなっていた時と比べて大して変わらない。技術というより、身体の状態が動きに大きく左右されている気がする。そうした状態を整えていくことがこれからの稽古では必要だと思えるし、そのための日常の送り方も稽古に繋がるものとして価値観に差を付けてはいけない。

 夜からは会場を住吉に変えて二ヶ月ぶりにI氏と稽古。その前に居合刀で八相からの胴斬りを稽古した際に、手首の角度に気付きがあり刃音が安定的に鳴るようになった。この右手で振る八相から左への胴斬りはなかなか難しいのであるが、今日の手首の角度の信頼性は高い。居合刀とはいえ二尺七寸は身体への負担も大きいのであまり無理は出来ないが、両手第二関節辺りにたくさんマメが出来てしまった。嬉しきマメである。

 私自身この数年間素振りはイスノキの木刀(木刀というよりはそのまま木の枝)を使って体幹と身体の調和を養うことを主題として取り組んできたが、今では刀の形状をした一般的な木刀か居合刀や真剣などを使って刃筋への意識が強くなった。だが、羽音の大きさに意識が強くなると振り方が変わってしまうので、そのあたりはこれからまだまだ精度を上げていかなければならない。

 I氏との稽古では脚部鍛練稽古から、杖による体操、単体技をジックリとおこなった。稽古の合間に会話を挟みながら、直感的に今おこなうべき稽古が見えてくる。それは本当に直感的なもので、私もその瞬間は突然なんでこれをやろうとしたのだろうかと思うこともこれまでにあったが、終わった後にそういうことかと自分の事ながら気が付くことも多い。考えていた内容を押し通すより、その瞬間に口が先に発した事を実行したほうが良い場合が多いし、私はそれを信用している。

 稽古空間は多種多様であり、大勢とおこなうものであったり、マンツーマンでおこなうものや、高齢者の方とおこなうものもあれば、小学生とおこなうこともある。さらには、技術を求められ、それについて私も引き出されるように湧いてくるものもあれば、その言葉や沈黙、そうした内面における感性のやりとりのようなものもある。そうした稽古空間の積み重ねにより私は何処に向かって行こうとしているのか自分でもわからない。ただ、先日知人から「そうした稽古を続けていく中で、人として厳しくなると思いますか?それとも優しくなると思いますか?」という思わぬ質問を受け、間髪入れずに「それは優しくなると思いますよ。」と即答したが、それは今でも私の頭の中に残っている。知人はおそらくそうではないと思っておられたようであるが、これは私がそうなりたいと思っている願望なのかもしれない。強さとは優しさでもあり、厳しさの上に優しさはあっても、優しさの上に厳しさがあっては救われないように思う。その優しさの定義にもよるが、見た目の態度や言葉ではなく、愛情がどれほど深く己の心に育つべきものとして養われているか。ではなかろうか。であるならば、稽古を通じて優しくなるのか、厳しくなるのかというより、愛情が深まるということなのかもしれない。それは感謝の積み重ねでもあり、感動からなる誠実な反応でもある。そうしたことの行く末にこれから先の私は何をおこなっていくのだろうかと考える時間も増えてきた。それはきっと、私が求めることではなく、そうした状況に自然と導かれていくことになるのだろう。これまでがそうであったように。


2018年2月12日(月/振替休日)
「杖術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2018年1月 稽古日程

2018年2月 稽古予定

甲野善紀先生からの紹介文


2018-01-26(Fri)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師

現代武術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
神田すずらん館にて「現代武術教室」講師を務める

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