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季節の変わり目と人生の変わり目

 先日火曜日に喉の激痛があったが、その日の晩急速に回復に向かい水曜日の朝には嘘のように痛みが引いた。本日木曜日はその事を忘れているほど治ってきた。

 気温が下がり涼しい今夜は体調を崩しやすいので気を付けたいところである。さて、本日の高田馬場での午後からの稽古では、W氏K氏後藤氏の三名と稽古をおこなった。もはや木曜日の午後は混んでいるのが通常となってしまったため、いつもの脚鍛稽古がおこなえず、杖を用いての差し替え突き、敢えて回数でおこなった下三方突き、旋打をおこない一瞬で汗と疲労感が押し寄せるようにおこなった。

 そして動画にもある「杖 十一之型」をおこなった。実際に巴や巴からの追い打ちなどで打ちの威力を確認したが、放物線の大きさは威力となり、人間を相手にするなら速さが求められ、その威力と速さという矛盾にどう辻褄を合わせるかという問いに発想を広げ結果の為にこだわりや思い込みを捨てなければならない部分も出てくるものと思われる。ある時は「動きの質」を変えることで発力法が変わり矛盾の解決に近付くこともある。だがこういうことは巡り巡って元の動きに戻ることもあるが、技の効きとしては進化しているので決して質が戻っているという事ではないだろう。すなわち、動き方と質というものは異なるものであり、動き方を変えることで質を感覚的に身体が知り、そうして手に入れた身体の計算力が問いに対して現時点での回答を示してくれているものと思われる。

 このところ左腕による体術の「切り落とし」を試みているが、ある角度にておこなうと、刃筋が通ったような貫通力が実感出来た。まだ三人としかおこなっていないので何とも言えないが、右とは通り方が異なることは私や受けて頂いた三名の方からも窺い知る事が出来た。これは不思議なもので杖の打ち込みからして左腕の落ち方と右腕の落ち方では右では何かが邪魔をしているような詰まりを感じ、左は気持ちよくストンと落ちる。以前は利き腕が右であるため、右腕の方が圧倒的にやりやすかったのであるが、どうしてここ最近になってそのように変わってきたのかはハッキリとは判らない。ただこのところ意識していることは、剣や杖以外で体を作ろうとか部分的に強化させようということを一切止めた事である。それは以前は肩甲骨の体操のついでにいろいろと得物を使わずにさほど負荷を掛けず背中を強化させようとおこなっていた時期があり、久しぶりに杖の一人稽古を集中的におこなったところ、愕然とするほど感覚が変わり、長く続けられない筋疲労が訪れ、「これはマズイ!」ということから剣を振ったり杖を使って感覚を養うことのみに時間を費やすようにしたのである。だが、今度はそれをやりすぎてしまい右肘を痛めるという事態になってしまった。幸いにして2013年8月に痛めた右手首に比べれば痛みの度合いはかなり優しいし、安静にしていればかなり和らぐ。しかし、負荷を掛けてしまうと「まだそこまでやるな!」と身体が訴えかけてくるので、まだ様子を見ながらおこなわなければならない。しかし、2013年8月は神社でおこなった動画撮影の数日前に右手首を負傷し、かなりの痛みを堪えて撮影に望んだ。そのため抜刀術ではどうしても出来ない技があり変更することとなった。そして今回も、じつは撮影を計画しているのであるがここに来てまた負傷してしまっているのでなんとも因縁を感じてしまう。

 講習後、外は強風が吹き荒れており、思わず後藤氏に「季節の変わり目というのはどうして天候が荒れるんでしょうかね…」と発し、続いて「それはきっと人間も同じで何かの変わり目には状況が荒れることがよくありますが、私も経験から荒れた後には必ず良かったといえる状況になっています。ですから、状況が荒れるということはきっと自然の摂理であって、良くなることが決まっているとも言えるのではないですかね…」と、無責任にもそのような言葉を直感的に発してしまったが、それは後藤氏のお人柄や活動を伺っているからこそ自然にそうなっていくという私にしてみれば確信がゆえの言葉である。

 現代における刀の戦い方は闘い方となり、ある意味刀を通じて闘いは続いている。私は、意義のある闘いでなければならないと思うし、何処に向かって、何に対して闘わなければならないかということが、これは私自身にも問われている部分であるが、己を見失わなず、あの頃の思いを忘れず昇華させ、人と向き合って生きていくならば、それに応じた人間に日々反省の心を忘れず遊び心も失わず愛情を常識的に注げる人間へとなりたいものである。

 そういう意味ではやはり、これから実力と人望のある人は「守っていくための使命」というあまり具体的には記さないが、被害のある人が少しでも減少しまた未然に防げるように、閉塞感のある世界に風穴を空けるための闘わずして勝つという、多くの人の支持が得られる存在が求められるように思う。

 ずいぶん話が逸れてしまったが、私自身意味のある一日であった。こうしたことを考える日々が送れるというのも有り難いことである。


2017年10月14日「杖術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2017年9月 稽古日程

2017年10月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-09-29(Fri)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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