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実感としての仕事はいつしているのか

 毎日藍染めの稽古着を洗っている。もちろん手洗いだ。好きな色だが洗濯は面倒。だがやるしかない。

 昨夜は夢の中で、稽古でご縁のある俳優さんが自主制作の映画で自費で海外に出演者を招いてそこで映画を撮り、その上映イベントを屋外でおこない、私もそこに参加してイベントの全てを取り仕切るその人物の姿にリアルに涙してしまった。おそらくそこで目が覚めていたら本当に涙が出ていたと思うが、昨夜の講習後に体験参加の方と海外のお話をしたことと、私の中で少なからず心配していた人物が重なって夢になったのだと思う。


 さて、暑さが戻った本日敬老の日は、祝日であることを今日気がついたが、いつものように月曜日は高田馬場での稽古に向かう。

 今日はT氏との稽古。いつものように脚鍛稽古から始める。T氏いわく、この脚鍛稽古で足が太くならずに逆に細くなったと言われる。私自身、大殿筋に効いているのを実感しているし筋肉が付いて大きくなってはいない。以前スクワットを少しおこなった時期があったが、太ももが必要以上に大きくなってしまったので今は普段の脚鍛稽古のみおこなうようにしている。

 今日は指の使い方の重要性にあらためて目が向き、ジックリとT氏と共に取り組んだ。MP関節を使い手首を使わないようにすることで、操作技術と新たな実感が得られる。そして杖の稽古では指先の感覚が養われるとこれまでに何度も書いてきたが、正確には指の内側の皮膚感覚が養われるということに気が付いた。この指先の内側の皮膚感覚が、手之内の締め具合を微細に調節し、その微細な感覚が腕全体の統御にもなっている。剣を振る際にもまず触れる部分であり、繊細な部分でもある。この皮膚感覚を育てるには杖という得物はまさに「うってつけ」であることは間違いない。

 さらに、杖の打ち込みでは、初動からの三分の一までが重要であとは、身体の計算に任せて自動的に最後の形になるように放っておくことが詰まり無く杖で練った身体を使うには良いように思う。何と言っても身体が「心地良い」と教えてくれるのでそれに従ってあげることが前に進むには大事である。

 そういう意味では、鍛練系の稽古と、技としての稽古を混同してしまってはいけない。それはつまり、その動きに必要な部位を育てるための稽古と、技として感覚的にも技術的にも進化していかなければならない稽古は違うからである。身体に無理があるのを鍛練系と混同して技の稽古として継続してしまっては、せっかく身体からの「これは無理があるよ!」というサインを見逃し、進展の機会を留めるばかりか怪我になる場合もある。まあ、そういう私もそういった経緯で右肘を痛めてしまったのであるが、疲労したり張ったりした状態で、過度のストレスを掛けてしまうと、身体は「だから言ったじゃない!」という結果を招いてしまう。身体はひとつであるが、心とは別でもあり、ちゃんと答えてあげなければ異変がおきてしまう。そういう意味では、身体は心よりも先に知ってしまっているということでもあり、身体に耳を傾けてあげれば色々な事が未然に防げるように思う。「さっさと寝なさい!」と身体はいっているのかもしれないが、「睡眠の質を上げるには書いてもいいよ。」という声も聞こえている…かな。

 今日もあっという間の二時間であったが、指先の内側の皮膚感覚の重要性にあらためて目が向いたのは大きかった。杖の「旋打」もおこなったが、やはり「やめられない系」の動きである。T氏も夢中になって取り組んでいた。

 稽古後は仕事がずいぶん進んだ。私の場合、何をもって仕事というのか定義が難しいが、稽古や講習を仕事と思いたくは無い。実際には仕事となっているのであろうが、私にとっての重要な仕事とは、頭の中のアイデアを具現化するための準備と調査と連絡などそうしたさまざまな手配段取りが仕事と思える。そういう意味では頭の中だけでの、実現に向けた、それが意味を成すものとしての計画が浮かぶことは重要な仕事である。そうした形作りが出来てしまえば、私の場合、まるで誰かが仕切っているような感覚で、それに従って稽古に集中して取り組んでいる。儲かるための運営や、先生と言われることに対する優越感などさらさら無く、それがいずれ身を滅ぼすことも判っている。一週間を終え、ありがたい気持ちが込み上げてくる生き方に変わるこれ以上の魅力は無い。

 今回ひさしぶりに、ある計画が重い腰を浮かして立ち上がらせた。私の場合そういうスイッチが入ると行動的になり、脳内がその事で占領されてしまう。そうなるともうワクワクしてしまい、発想を実現させるための課題を一つ一つクリアしていく作業に入っていく。今夜は頭の中だけであるが、24時間前と比べてかなり進んでしまった。人生と言うのは24時間後には何を考えているか判らないから面白い!考えること経験すること出会うことそれら全ては仕事とも言える。

 そうしたときにやはり、周りにどういう人が居てくれるかということが大事であり、人生はどういう人たちと共に歩めるかが日一日を豊かに、そして支えられて生きていけるのだろう。


2017年9月23日 「抜刀術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

2017年10月14日「杖術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2017年9月 稽古日程

2017年10月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-09-19(Tue)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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