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夏のおもいで

 八月最後の日は戸越体育館にてGold Castleの講習をおこないました。

 夏休みが終った生徒もいれば、まだ数日残っている生徒もいらっしゃいます。それぞれに日焼けして身長も伸び、一年のさまざまなイベントを経過して少しずつ逞しくなっているように感じます。

 今日の剣術講習では、「突返し」と「受け流し」「峰返し潰し」「受け流しからの峰返し潰し」をおこない、最後に「劉之型 霧」をおこないました。

 私自身気づくことが出来たのは、突返しにおける刃の物打所が払った刹那の巻き込み(粘りを掛ける)に効果的であるということが解りました。これは、木刀の反りが剣を回転させた際に中心部よりも先端に近い方が翻る移動距離が大きく取れるため、相手の剣を巻き込むように落としつつその螺旋軌道の中で突きに繋がっていきます。これは私自身鹿島神流の「突返」を参考に今の身体の使い方で工夫したものであり、名称は斬割り同様、運用の中での働かせ方が名称となっているので、呼び方はひらがなを付けた程度でそのまま使わせていただいております。

 そういう意味では受け流しも他流において幾つか用いられている型であり、私の解釈は入り身であるため、講習では入り身と受け流しの働かせ方と、その後の峰返し潰しをお伝えいたしました。

 最後は「劉之型 霧」をお伝えいたしましたが、やはりこれは特別講習会などで一つのテーマとしておこなったほうが良いように感じました。打太刀が甲野先生がおこなうような「影抜き」にて仕太刀の動きを引き出さなければならず、まずは打太刀の剣の操法になにがなんだか解らない状態になりかねません。実際になっていた方もいらっしゃったと思いますが、この「劉之構」はそうした抜き技などの変化に対応するための一つの新たな構えとして今年の冬に考案したものであり、対薙刀なども想定して今の形となりました。

 これは打太刀、仕太刀ともにいつ抜き技に入るか分からない状況でおこなうため、双方にとって身体の使い方が養われる(引き出される)稽古となります。もちろんすぐに出来る内容ではありませんが、それでも興味深く取り組めるものがこうした剣術の働きには備わっております。なんだか解らないけど不思議なものには、細やかな働きがそうさせているものであり、それを解らせないようにおこなうことに惹き付けられるものがあるのかもしれません。それは手品のようなものかもしれませんが、しかしタネを明かしても尚更興味深い働きの手順などを丁寧におこなっておりますので、より興味を持って稽古に取り組んでいただけるのだと思います。


 午後を過ぎると秋の気配を感じます。夜は過ごしやすくなり、外から聞こえる涼しげな虫たちの鳴き声はなんとも気持ちのいいものです。それぞれに思い出となる夏が過ぎてしまいました。

 明日は深川スポーツセンター柔道場での講習です。明日は殺陣クラスの講習風景の写真撮影と、両クラス揃っての集合写真を考えておりますので楽しみにお待ちしております。


 金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』

(2019年5月20日より発売中)

2019年09月28日(土) 『杖術 特別講習会』(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会ホームページ(お問い合わせ受付中)

2019年8月 武術稽古日程

2019年9月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-08-31(Sat)
 

抜刀術一人稽古

 昨晩はいろいろと体を動かしたため、今日は背中が寝床から離せないほど身体が休養を欲した。かなり眠ることが出来たが、その体を本日も気持ちよく疲れさせることが出来た。

 今日は夕方から高田馬場へ抜刀術の一人稽古に向った。昨日の稽古で、身体が抜刀術の感覚を欲していることを感じ、久し振りに私一人だけのために武道場で稽古することにした。

 納刀稽古では、一気に鯉口へと切っ先を入れるように体全体の感覚を大事におこなっているが、何度もおこなったのち、柄頭の辺りを持って長い刀を納めるように納刀をおこなってみた。測ってみると鍔元から約18㎝ほど柄頭寄りを持っていたので、六寸長くなり、私の居合刀の刃長が二尺七寸なのでだいたい三尺三寸の刀身を納める感覚ということになる。

 しかし、柄頭ギリギリを持つとなるとバランスが悪くかなり重い。三回ほど納刀してみたところで持ち手を元の位置に戻し、再度これまでのように納刀しようとするとこれが大変!手之内を始め身体各部の感覚が先の三尺三寸の感覚のまま残っており、そうした残留感覚が直ぐに切り替わってくれないところに、身体と脳の働き、昨日のタイトルで言うところの阿吽の呼吸が乱されてしまうのである。

 十回近くおこなったのち感覚は元に戻ったが、私が定寸の刀で稽古しないのも、今の二尺七寸の感覚を失わないためである。しかし、木刀などは定寸サイズでありながら抜刀術に影響しないのは面白いものである。脳が必要のために覚える感覚は、単に重さや長さではなく、その動作における全体の調和記憶なのだろう。

 今日の稽古で安堵したことは、最近おこなっている身体の調整運動の影響が無い事が確認できたことである。そのため昨夜は大いに動いたのであったが、張りはもうなくなり逆に広背筋が柔らかくなった。筋トレのように重さや負荷を掛ける動きでなく、瞬間的に浮きを掛けながら素早く肩甲骨を動かすのであるが、その際の衝撃が全身に響くものですぐに汗が吹き出してしまう。

 抜刀術では、十二本のうち十本をおこなった。その中でさまざまに得たものがあり、いつもおこなっている訳ではないが、こうして一人稽古のために自分の時間を存分に使って新たな気付きを得て行けるというのは贅沢なことでもある。

 大きく進展したのは「隅返し」である。以前は刃鳴りを意識しすぎていたせいか、大振りになっていたことに今更ながら気が付く。刃鳴りは僅かであるが刃筋が立っていれば、音の大小は問題ではない。そうしたことから、これまで違和感に感じていた抜刀時の力感や疲労感が、今日の動きでは心地良さに変わり、速さが圧倒的に変わった。これは現在2019年度版の抜刀術の映像を年内に差し替える際にその違いが確認されるであろう。やはり抜刀術といえる身体感覚には、身体が抜けている間の速さとエネルギーが技に値するかどうかであり、実感の先を行くような、なんだか解らないけど抜けていることが稽古の中では求めている部分である。

 その「なんだか解らないけど抜けている」というのは、身体各部との折り合いが、集中状態の中で、モヤモヤした何ともいえない形の感覚の中で矢が放たれるように動き出している感じである。

 それは何度おこなってもハッキリしないものであり、しかし雰囲気があるものでもある。おそらく身体の実感予測に意識を忘れ委ねることにより働きが生まれるのではないだろうか。当然、頭で考えた動きをヨーイドンでおこなってもこの働きは得られない。

 抜刀術を二時間おこなったが、二時間ずっと動き続けていた訳でなく、むしろ静止状態のほうが長い。だが、集中が最近経験してないほど深いものとなり、一時間ほどでかなり疲労感に襲われた。瞑想後の状態に近いものがあり、感情が無くなったような、周囲の空間が実感の無いような映像でも観ているような感じになり、その心地良いはずの状態でも長く続くと疲れるものである。

 あらためて一人稽古は貴重であると感じる。感覚を研ぎ澄ますにはやはりそのための働きを身体にいかに経験させるかである。見た目では解らない感覚をともなった身体をこれからも追求したい。


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2019年8月 武術稽古日程

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2019-08-31(Sat)
 

脳と身体における阿吽の呼吸

 八月は熱波と豪雨が例年通り発生している。今年も九州は豪雨災害に見舞われた。もはや異常気象ではなく、これが自然現象として普通のこととなってしまったのなら、毎年起こりうる地球の自然なるその状況に人々は覚悟していかなくてはならないのか・・・・・・

 人間の欲は地球に負担を掛けすぎた。分かっていることでも対処できないほど人間はその欲に生命の危機を晒している。地球はいたって自然である。異常なのは人間のほうであり、これほどの美しい惑星は他にあるだろうか。

 アマゾンの森林火災も心配であるが、その影響で多くの生き物が亡くなっている。地球温暖化にも一層拍車が掛かり、これからの社会や我々一人ひとりは何かを変えて行かなくてはならないだろう。世界が手を取り合って争いやメンツばかりで前に進まない世の中よりも、地球を具体的にどこまで回復させることが出来るか、そこがこれまでよりももっと全世界の世の中に求められているはずである。

 ここまで発展した人類の向っていく先は、人間にとっての過度な有益さでは無く、地球を健康にすることだと私は思う。


 稽古記事に入る。

 今週は、火曜日に「クラーチ剣術教室」をおこない、体験参加にお越しいただいたHさんが一時間講習に参加されました。その後自転車に乗ってスポーツジムに向われたそうですので、その元気さに驚かされました。

 私が思うこれからの高齢者の方を対象にした剣術や杖術を基盤にした教室では、私の進め方によって動きを覚え伝え方のリズムを掴まれた方が、自主的に教えていき、好きな稽古内容をそれぞれに取り組んでいただければと思います。

 もちろん私がそのようにして下さいと言っても、皆さん戸惑われると思いますので、自然発生的に、「三十連円打やってもいいですか?」とか「木刀で後ろに抜いて突いて行く(後方突き)のをやってもいいですか?」というふうに、グループ毎、個別ごとに、やりたい内容があればそれを私は喜んでやっていただきます。もうかなりの内容をこれまでおこなっておりますので、そうした興味のあるものを自発的におっしゃっていただければ、それに応じた動きの面白さ奥深さを少しずつお伝えできるものと思われます。

 一つの型を完成させるも良し、色々なものを体験するも良し、基礎的な動きを細かく分析するも良し、またはこういう動きがしたい、ここを鍛えるための動き方をオーダーするも良し、横並びに皆一緒でもそれはそれで教室の雰囲気としては一体感が生まれますが、「自分は駄目なんじゃないか」という余計な他人との比較が生じやすく、順を追っていかなければ当然出来ないものでも、その順が分からないと「諦め」というマイナスな方向になりがちですので、私の手の届かないところでは皆で教え合い、出来なくとも楽しめる状況を大事にしていければと思います。頭で考え指先を使い、肩甲骨を動かし繰り返しおこなうことが身体にとっては大いに刺激となっております。さらに笑いながら出来れば最高です。
 

 水曜日は戸越体育館で渡部氏と稽古。久しぶりにビデオカメラで撮影しながら、Gold Castleでおこなう立廻りタイプMのチェックをおこなった。(今週日曜日の深川スポーツセンターでの講習では状況を見て撮影するかどうかを決めますが、前半部だけでも撮れればパスワードで見られるホームページの「動きの確認」というサブページで見られるようにしたいと思っております。)

 続いて体術稽古をおこなう。前回からおこなっている正座での崩しを私なりに体捌きや接触の技術を練っていくものとして今後も、正面斬りや袈裟斬り、胴斬りと同じように、その動きの精度を突き詰めていくものとして練り続けていくつもりである。

 この日は、殺陣の確認と体術に時間を惜しむほどの新鮮さがあった。最後は退出時刻近くまで杖整体操をおこなった。肩甲骨の下辺りの杖乗解しでは、気持ちいいところではなく痛むところに合わせておこなった。その結果、首を寝違えたような引きつった感じが残ってしまい、あらためて杖整体操は気持ちのいいところだけを探りながらやらなくては失敗してしまうと痛感。


 そして本日木曜日は、高田馬場で渡部氏とA氏と稽古。時間前に抜刀術の一人稽古を三十分程おこなった。

 前回の稽古では、新たに身体の調整運動をおこなったことで、抜刀の感覚が悪くなってしまい「これはもう数日間、様子を見てから今後続けるかどうか考えよう・・・」としていたが、今日の稽古では、前回に比べかなりもとの状態に近づいていた。こうしたことから、抜刀術では身体が抜けていなければならないことをまさに身をもって感じたのである。身体に余計な張りが生じていると、無意識レベルでの統御に支障をきたし、なんとも鈍い感じにしかならない。だが、この身体調整運動は、わたしの勘では鈍い身体にならないものと思っているので、むしろ逆に下丹田に集約する身体の使い方を瞬間的に身体が記憶するものとして、その記憶が無意識レベルでの働きに活きてくるのではないかと思っている。張りが生じたということは、これまでにおこなっていない動きであったことと、それだけのエネルギーが瞬間的に身体に掛かっているためであり、これが身体に馴染んでくればおそらく抜刀術のような抜けの必要な精密な動作において問題なくこれまでのようにおこなえるものと思う。いや、これまで以上の性能を身体が得ていれば更なる進展が訪れる筈だ!その期待を持って稽古に望む。

 稽古では、渡部氏に昨日の体術の続きを受けて頂き、そのなかで新たな気づきもあった。そうしたことをA氏にも受けて頂いた。試行錯誤しながら何かを作っていくのはおそらく意識していない部分での脳内の情報が、失敗から進展に繋がる道筋を一つ一つ手繰り寄せるかのように順をおってしか得られないのかもしれない。だから熱意を傾けられる稽古内容であることが大事なのであろう。

 床の滑りがいい具合だったので久しぶりに「アメンボ」をおこなった。これは三歩でどれだけ移動できるかというもの。この稽古では、重心コントロールと、足裏の接地感覚、歩幅と内転筋の寄せなど、脚足の運用法を無意識的に身につけるものとしてただ三歩で壁まで届くかという、それを目指すだけで取り組んでいる。

 剣術では「突返し」をおこなった。右斜めに入りながらのものと、正面から真っ直ぐ入るものをそれぞれおこない、手之内の操法や重さ、粘りなどを確認した。

 続いてひさしぶりに「受け流しからの峰返し潰し」をおこなった。これは今週土曜日の講習でおこなう予定である。私にとって受け流しとは入り身の手段であり、その位置取りが続く峰返し潰しの利きに関わってくる。相手を殺傷するのであればリスクのともなう受け流しをせずに、そのまま斬り割るか突き入れるか、そういう太刀筋の間は受け流す動作に比べれば直ぐにおこなえる。切っ先を付きつけたり、斬り割っても向ってくる相手には、入り身で後ろを取る必要がありそのために受け流しを用い、相手の首に峰を返した剣を当てそのまま下へと潰すのである。今日は、その入り身から峰を返して潰す際の方向に気が付くことがあり、これまでよりも崩しやすくなった。

 最後は抜刀術をおこなった。一人稽古の際に「稲妻抜き」における右手の形に進展があった。これは、刀身の軌道に関わってくるものとして、たまに生ずる違和感の原因がこの右手の形にあったのではないかと考える。

 今日も次に繋がる稽古となった。あらためて身体の繊細さを痛感。それはおそらく「脳と身体における阿吽の呼吸」のようなものであり、そこを感じ取り育てて行くことが稽古の中では特に重要なことだと思える。脳だけ、身体だけでは駄目であり、脳と身体のやりとりが動きを導いてくれるものである。そこにどのように向かっていくか、そこにはおそらく心が関わっているのだろう。


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2019-08-30(Fri)
 

『杖術 特別講習会』のお知らせ

2019年9月28日(土) 品川区総合体育館 剣道場にて、杖術特別講習会を開催いたします。

講習では、これまでにおこなった技の中から幾つか抜粋しておこないたいと思います。初めて参加される方には、杖の基礎的な扱い方と手の内の使い所をお伝えしながら、幾つかの動きをおこないます。

初めての方や他流の方も歓迎いたします。
(貸し出し用の軽い杖を数本ご用意しております)


2018.08.11(土) 杖術 特別講習会
※写真はWEB動画「かざあな。杖術編」より
https://www.youtube.com/watch?v=BSYn3VawOaI


【開催時間】
15時00分~17時00分
18時00分~懇親会

【会場】
品川区総合体育館 剣道場


【参加費】
3.000円


【お申し込み方法】
ホームページまたは「こくちーず」より下記の内容を明記してご連絡下さい。
①「氏名」 
②「年齢」 
③「性別」 
④「杖の有無」 
⑤「懇親会の参加または不参加」

上記の内容を確認しましたら、こちらより折り返しご連絡させていただきます。


≪プロフィール≫
松聲館 剣術技法研究員
金山剣術稽古会 主宰
Gold Castle 殺陣&剣術スクール 主宰
高齢者住宅 クラーチ溝の口 剣術教室講師


≪参考動画≫
三十連円打

十一之型


2019-08-26(Mon)
 

生徒に恵まれていることに感謝

 八月最後の日曜日もお陰さまで賑わう講習となりました。

 インドネシア人の女性Wさんが今日で体験参加を終えられ武道具一式をご注文されました。私も2014年12月にインドネシアに五日間ほど滞在したことがありますので、あちらの国のお人柄など懐かしく思い浮んできます。

 今日の講習では、基礎的な体捌きに伴うリアクションや走り方を前半におこない、後半は二グループに分かれて立廻りタイプMと、生徒になって間もない方々には払いからの胴斬りなどをおこなっていただきました。

 続く杖術クラスでは、各種払い突きをおこない、膝を抜きながらの重心移動や手首の巻き込みに伴う杖の操作法などをおつたえいたしました。手元の操作に誘われて足の運びが乱れてしまう方が結構見受けられましたので、そこが切り離して動けるようになると結果として一つの動作に纏まります。

 
 帰宅後はホームページにある「こくっち!」を更新いたしました。その際に、どういう訳かコピー記事を掲載しそのまま変更を設定クリックしてしまうと、そのページ内の新たな文面の最後の方から過去の記事も含め全て消えてしまうのです。

 ですので残念ながら2019年の過去の「こくっち!」が消えてしまいました。

 今後は、コピー記事を掲載する際にはその範囲内の過去の記事も全てコピーして保管した後におこなうようにいたします。

 
 次回9/1(日)の講習は13時20分から深川スポーツセンターで開催いたします。Nさんにお願いして、2019年の講習風景の写真を撮影したいと思います。時間的には殺陣クラスの講習風景になると思いますが、今日のように賑わう中での撮影となればと思います。併せて殺陣クラスが終って、剣術クラスが始まる前に両クラスの生徒達と一緒に集合写真を撮りたいと思っております。参加出来ない方もいらっしゃると思いますが、また次の機会によろしくお願いいたします。写真NGの方がいらっしゃいましたらそのようにいたしますのでご安心ください。

 八月はまだ土曜日の剣術クラスの講習がありますので、戸越体育館剣道場で15時30分よりお待ちしております。本日もみなさま、お越しいただきありがとうございました。


 金山孝之 指導・監修 DVD
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2019年8月 武術稽古日程

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2019-08-26(Mon)
 

剣術の面白さと技の実感

 本日は品川区総合体育館剣道場にて『剣術 特別講習会』をおこないました。

 今回は、私の生徒以外でもリピーターの方が多くお越しになられ、三ヶ月周期で剣術、杖術、抜刀術をおこなっておりますが、特別講習会としてのリピーターや常連の方々が今後も増えていきそうな気がいたします。

 今日はそういった、小太刀も含めた剣術が初めての方々でも技の実感を楽しんでいただけたように感じます。こうした稽古の興味に繋がる部分と言いますのは、出来るか出来ないかは別としてその動きやそれに伴う事象に納得がいくかどうかであると思われます。

 小太刀におきましては、不利を生かした有利といいますか、技に至る逆算的伏線が構えの時点から始まっており、そのことが実感出来るようになってきますと面白みが湧き起こってきます。そうした理をジックリと丁寧におこなうことで、目には見えない圧や重心、力の方向というものを感じ、体感会得していくことになっていきます。

 今日は大刀の木刀における剣術(以下剣術と記す)と、小太刀、それぞれ一時間と延長分おこないましたが、短時間にしては伝えられるものは伝わったのではないかと場の雰囲気から感じております。講習の始めには、半身における姿勢と柄を持つ両手間隔、それと向え身から一.五歩右足が前に出た構えでの柄を持つ両手間隔、それらの操作法の違いを動きの中で説明させていただきました。
 このことはこれまでにも何度か文章で書いたことはありましたが、今日のように胸椎、腰椎、爪先、まで含めた構えの違いと動きの流れによる違いをお伝えできたことは、技をおこなう前に知っておく必要があると感じたからであり、そうでないと出来るもの出来ないものの区別が付き難いと判断したからでもあります。

 剣術では今回講習会では初めて「斬割り返し」をおこないました。斬割りでは、打太刀の正面斬りの発剣に対し仕太刀がまさしく斬り割って切っ先を首に突きつけるものですが、この打太刀の正面斬りを誘いとし、それを斬り割ってくる仕太刀の剣を僅か左に捌いて外しそのまま相手の籠手へ打ち下ろすというものです。つまり「斬割り返し」では打太刀と仕太刀が入れ替わることになります。

 この斬割り返しの技として大事な点は、相手に対し正面斬りをおこなうその軌道が精確であることと、正面斬りのための位置取りに足が残っていなければならず、打太刀が斬り割って来ようとするその直前まで身体が待てているかという点です。先を知っているから先先へと動いてしまいたくなるのものですが、それでは誘いになりませんので本当に自分は正面斬りに切り込んで、カーンという樫の打ち合う音と共に剣が払われる実感予測を立てながら技に入れるかどうかということです。「敵をだますには味方から」という諺があるように、自らの身体を自らが立てた実感予測に準備させておきながら実のところは別の動きをおこなう。もしくは瞬時に切り替わるということなのだと思います。(甲野善紀先生の「影観法」とは、これを実現レベルでおこなっているものであります)これは非常に難しい、心と身体との関わりを動きの中で表していくものでありますが、それぞれの段階に応じて少なからず得られる実感はあるものと思われます。心の持ち方と、それを実現させる技術の習得、動きにおける操作手順を全く考えなくとも感じた瞬間に動けるレベルにまで熟達すると、こうした本当の意味での「誘い」が掛けられるようになるものと思っております。

 剣術の最後におこなった抜き技では、両手を寄せて剣を持つことで、左手首の巻き込みによる切っ先の沈み込みと、右手首の巻き込みにおける切っ先の立ち上がりが小さく速やかにおこなう事が可能となります。

 これに足捌きをつけておこなうのですが、まさしくこうした技の特徴はその流儀にあり、両足が床を蹴らずに滑るように身を移動させながらおこないます。手だけ足だけの操作はいたって簡単なのですが、これらを合わせておこなうとなりますと、そこに「調和」が求められますので急激に難しくなってしまいます。その調和感覚を学ぶことが稽古であり、解っているけどなかなか手足はそのように別々に同調して動けないものです。そうした「今までにやったことのない動き」や「これまでおこなっていたものとは異なる動き」から新たな実感を身体に経験させていくことが重要になります。

 そしてその経験が「実感予測」として、無意識レベルで計算した現在の技量の中でおこなえる感覚を身に伝えてくれるのです。このようなことが稽古の中では大事になってきます。

 
 小太刀では、5/20に発売したDVD『古武術は速い』にも収録されている技「入身返し突き」や基礎稽古法としてもお伝えしてある「入り身と受け」による中心を取る稽古、そしてDVDの時にはまだ生まれていなかった、「波受け返し斬り」という技をおこないました。

 剣圧を抜く瞬間が技が決まる瞬間でもあり、そのための伏線として入り身から中心を取る姿勢と歩法があります。互いの接触圧が抜けた瞬間に、打太刀は前に崩されますし、仕太刀は入り身へと体の開きが連動して使えます。

 「波受け返し斬り」は、前回五月におこなった特別講習会で初めてお伝えしたものでしたが、その時は動きは金山剣術稽古会で練っておりましたが名前は決まっておらず、講習会が終って二~三日経ってから決まったように記憶しております。

 なぜ「波受け」なのかと言いますと、この場合の状況といたしましては、八相から一足一刀の間合いで打太刀が右袈裟に斬り込み、小太刀で下がりながら受けたのち、さらに一歩歩を進めた打太刀の左からの袈裟斬りを小太刀で受けた際にその衝撃を吸収するかのように身を沈めながら後ろへ重心を預けます。その流れから相手の大刀と力がぶつからないように小太刀の刃の部分を相手の物打ち側に滑り上げるように摺り上げながら、沈んだ後ろ重心の身体が伸び上がって覆い被さるかのようにその摺り上げた小太刀の刃を今度は相手の鍔元へと滑り落として行きます。その間も歩は進んでおりますが、この技の特徴は急ぐ必要性が無いという事です。なぜなら、相手は両手持ちの小太刀相手に片手を外すことが出来ませんし、ここまで接近されてしまうと剣を抜いて外すことが出来なくなるため、相手の圧を耐えるか後ろに逃げるか、選択肢が極めて少なくなるのです。

 小太刀の優位性はその両手持ちに於ける入り身からの接近位置からこれを片手で維持出来る事にあり、この講習会でお伝えするなかでも技術的な部分としてお越しいただいた皆さんには体感して頂くことが出来たと思われます。

 この大刀相手に対する小太刀の片手支持は、金山剣術稽古会の土曜日に開催した品川区総合体育館での稽古時に気が付いたものであります。どうしてこの形に至ったのかは私も不思議ですが、肩を詰めるように上げて良い働きを促すものはおそらくこれまで私自身経験したことは無く、そのため、肩を上げることは肩甲骨を開く際に必要な場合もあり、悪い動きだとは思っておりませんが、肩が頬に摺れる位の位置で働きがあることに気が付いた手首の角度も相俟って非常に強い片手支持となることが解ったのでした。

 先の内容に戻りますが、この「波受け」という形から身体が波のように寄せては返すその身体と小太刀の摺り上げから鍔元への滑り落しにより、自然と肩が上がった小太刀の片手支持としては強い形に入れます。近接間合いから相手が十分な強さで小太刀を片手支持されれば大刀側といたしましては相当不利な状況と言えるでしょう。そのまま相手の柄を左手で持ち、そこを支点とし小太刀で左下へ大刀を落とせばそのままの流れで相手の首に刃を付きつける事が可能となります。

 文章ですと非常に解り辛いものだと思われますが、今日講習に参加された皆様に取りましてはその動きの部分部分が頭に浮かんでくるものと思われますので、剣術に対する興味を持たれた方は、木刀を購入して一人稽古に暮れるも良し、講習会に参加されるも良し、その興味と体験で得られたエネルギーを何かに繋げて行っていただければ幸いです。

 
 懇親会では、いつものお店いつもの席で安心して皆さんと歓談できました。こうして月に一度でもこういう時間が過ごせることは私にとりましても幸せな時間であります。こうした時間をこれからも保ち、参加された皆さんが良かったと思って頂くためには、私は日々の稽古、日々の発見が全てを潤滑にするものでもありますので、日々の稽古、日々の発見が出来る心身の状態を常に心掛けておかなくてはなりません。ですので、こうした幸せなひと時というのは、そうした時間の積み重ねにおける神様からのご褒美なのだと思います。

 今日もお越しいただいた皆様、ありがとうございました!

2019.08.24 懇親会


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2019-08-25(Sun)
 

本日はゆるりと(追記あり)

(追記)
午後から現在21時においてホームページへのアクセスが出来なくなっております。
私にご連絡の方は、こちらのブログのお問い合わせか私のメールアドレスよりご連絡ください。
こちらのブログが見られた場合に限られますがよろしくお願い申し上げます。ご不便お掛けして申し訳ございません。 
(追記おわり)
※22時30分に復旧いたしました。


 お盆を過ぎ暑さも和らぐ。昨年にくらべれば過ごしやすい夏であった。

 昨日は高田馬場で渡部氏とA氏と稽古。同じ会場に殺陣無銘刀師範の河口博昭さんともお会いできました。こうして時の流れと共に剣術家や、殺陣師、パフォーマーの方々と親しくさせていただけるのはありがたいものです。ジャンルは違えど、人として「いいなぁ」と感じる方はこれからも親しみを込めてご縁を大事にしたいです。

 今日は事務作業を終え、ようやく本が読める時間が取れそうです。

 先日、身体の調整法としておこなった動きが、思わずやりすぎたのか、はたまた利きが強かったのか、肩回りと背中に張りと若干の筋肉痛が生じてます。昨日の稽古ではこれが剣の操作感覚に悪影響を及ぼしていたので、まあ、初めての動きで身体が戸惑っているのかもしれませんが、検証結果はまだこの先にあると思いますので、今よりも悪くなるのかそれとも一段階上がっていけるのか、そのあたりを身体に訊きながら、私自身新たな身体の獲得につながるかどうか興味のあるところです。

 
 明日は15時から品川区総合体育館剣道場にて、『剣術 特別講習会』をおこないます。

 大刀の木刀を使っての剣術と小太刀を一時間ずつおこなう予定です。小太刀の特徴は間合いと両手の使い所にあるかと思われます。その片手の変化に剣術と体術を併せ持つ働きがあるものと思われます。

 まだお申し込み人数にも若干余裕がございますのでご連絡お待ちしております。

 また、5/20に発売いたしましたDVD『古武術は速い』のなかに、基礎鍛練稽古や、杖術、剣術、小太刀、抜刀術とそれぞれの基礎稽古法や技の一部分をご紹介しておりますので、こうした講習会と併せてご覧になりますと説明の理解が高まるものと思われます。DVDでは何度も繰り返して説明を確認することが出来ますので、ご興味のある方はAmazonからですと定価よりも安くお買い求めできますのでお勧めいたします。(下記のリンク先がAmazonのサイトになっております)


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『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』

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2019年8月24日(土)『剣術 特別講習会』(お申し込み受付中)

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2019-08-23(Fri)
 

十三日目

 今日で13日連続での講習会や稽古会となる。独立したばかりの頃は、誰かと稽古が出来る環境を作りたい、そう願っていたが今は日々色々な方と稽古が出来ている。技にしても今まで出来なかったことが少しずつであるが出来るようにはなってきた。これもやはり願っていたことでもある。他にもいろいろあるが願いは叶えられている。欲を張らずに自分に出来ることを願えば、それは叶うものだと信じている。だから礼は欠かせない。


 深夜を回って日付としては昨日であるが、就寝前ということで今日の記事とする。

 本日火曜日は午前中に「クラーチ剣術教室」に行って来ました。今日は見学に一人お見えになられ最後まで興味深く観て頂けました。みなさん最初は遠慮がちに「いえいえ、私なんてとても…」という反応を示されるのですが、生徒のみなさんの様子を観ている内に楽しそうであったり、動きに興味を惹かれるものがあったり、徐々に心のバリアが取り除かれていきます。

 最後の剣術では、人数が少なかったこともあり、メンバーを見て「今日は技術的なことを集中的にやりましょうか」ということで、後方突きの右手手之内の押さえの掛け方と、鞘から切っ先が離れた瞬間の右手首も含めた右肘や右肩などの動きに私自身気がつくことがありました。

 とくにSさんの、理解における部分が表面的な形から身体内部の感覚に変わり始めてきたように見受けられます。それは表情を見れば身体を感じて動いていることが分かりますので、もともと覚えの早い方でしたが、中に意識が芽生え始めましたので、これから益々興味をもっていただけるものと思われます。

 こうしたことは、言葉で説明してもなかなかというか殆んど解ってもらえないものですので、ご自身で気がつけるような心と身体の状態になっていくことが大きな進展につながってきます。

 そう思い返しますと、以前は身体の中のお話や感覚的な説明をいたしますと、「シーン」と私だけが浮いてしまうような空気感に包まれたものでしたが、現在は理解してくださる方が増えてきましたのでそうしたやり取りの心地良さも感じながら進める事が出来ております。

 
 人は新しいものに興味は湧いてくるものです。その新しいものは自らの身体に感覚・知覚の統御を発掘していくものとして備わっております。そして、そうした感覚からなる身体の実感は、心の状態も出来不出来に関係しているものですので、出来た身体を手に入れたときには同時に心の状態も前に進んだものだと思われます。

 つまり、興味が感覚の実感に向い、障害となる心の在り方を取り除くことで前に進む喜びを得て行けるのだと思います。だけどもそれは、誰でも容易に出来ることではなく、一つ一つの段階を経てそこに近付いていけるのです。ですから、まず最初の一歩のキッカケというのはどんな理由であろうと大きな一歩であるのです。

 「心と実感」若いお子さんにも言えることですが、そこにさまざまな解決の糸口が見えてくるように私は思うのです。


 そして夜からは松聲館にて甲野善紀先生と稽古。

 今回もさまざまな発見があり、とくに帰り際、終電間際にもう一度先生と剣を合わせた時の先生の気付きの印象が強く残っております。私自身も、身体の働きや調整法に得られるものがあり、あらためて一部分に気がつくことで全体が変わるほどの身体の不思議さと優秀さと曖昧さ、そうしたさまざまなものが密接に関わり合って人はそのレベルに応じた調和感覚の中で生きているのだということを知るのでした。

 そのほかにも多くの技を受けさせていただき、突き、崩し、投げ、潰し、身体で感じた初動やエネルギーそして柔らかさ。そのどれもは他に経験できないものであり、私にも再現は出来ないものなのでとても得難い感覚として意識の中でも無意識の中でもその感覚の記憶は身に宿しておかなければならない。

 そうしたレベルの高い記憶の判定基準が、自らの稽古でも厳しいものとして出来ているか出来ていないかに判断出来る。数年前に臨書展に行ったときに、「これは型稽古と同じですね。」という感想を漏らしたことがあった。つまり、完全コピーに近いように書の筆跡を書いていくということは、筆の速度、大きさ、筆圧、行間、バランス、そういったものから書いた人のそのときの状態や心理が掴めてくるのではないかと感じたからである。

 武術稽古においても、動きの中で感じて初めて気がつくこともあり、そこから吸収して行く事は臨書のように深い部分も含まれているのだろう。だから意識も無意識も含め人と人とが直に触れ合うことは重要であり、これからの世の中便利な半面疎かにしてはならない部分である。

 まだまだ書き連ねたい思いであるが、大事な思いは書けないものでもある。連日の稽古が今夜で一区切りとなったが、最高の形で締めくくることが出来た。明後日は稽古であるが、明日(今日)の一日は脳を休ませてまた次の稽古三昧に向けて整えておきたい。

 今夜は、もうここまでが限界です。こうした稽古三昧の日々が送れていることに感謝しております。眠って脳内を整えます。みなさまありがとうございました。


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2019年8月24日(土)『剣術 特別講習会』(お申し込み受付中)

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2019-08-21(Wed)
 

五年ぶりの再会

 今夜はめずらしくタイトルを先に書いてから記事を書き始めた。嬉しい再会があったのだ。


 まず、今夜は高田馬場でT氏との稽古が始まる前に軽く一人稽古をおこなっていたところ、後ろから男性の声で「金山先生!」と声がしたので、誰だろうと思い振り返ったところ、懐かしい青木一弥氏であった。

 声を掛けられる暫く前からそこに人が居たのは感じていたが、私は全く気がつかずに木刀を振っていたため、驚きと共に「青木さんじゃないですか!いやあ、ひさしぶりだねぇ!」と嬉しさのあまりに一気に空間のバリアが取れたような親しみをもって会話に興じた。

 青木氏との出会いは2014年に溯り、最初のキッカケはGold Castle 殺陣&剣術スクールに来て下さったところから始まった。そして直ぐにまだ金山剣術稽古会と名を表していなかった頃の私の個人稽古会に来られるようになり、この高田馬場の道場で2014年の12月まで参加されていたのであった。

 あの頃はA氏とイニシャル表記で稽古記事を書いていたが、現在は「東京浅草剣舞会エッジ」を主宰され、殺陣・舞踏パフォーマンス集団として海外でも活動されている。私の生徒達でも知っている方はいるかもしれない。

 そんな青木氏との想い出はやはり五年前のここでの稽古である。


 当時の私は、2012年の10月に当時所属していた会を離れ(2013年の2月に一度稽古場に行ったが、そこで決定的なものとなった。)、2013年の10月にGold Castle 殺陣&剣術スクールを立ち上げた。2014年の春以降生徒が一気に増え始め、その経緯のなかでの出会いであった。

 青木氏はいつも手帳とペンを用意し、私に生き方や、人としての成長など、時に更衣室の中でもメモを取られていた。まだ稽古会としての名前も無い頃だったので、そういう方は私にとっても初めてであり、私も時間を掛けながら考え言葉を丁寧に探し出すようにお応えしていたように覚えている。

 その姿は真剣そのもので、訴えが突き刺さってくるような、そうした時間は忘れられないものである。

 不安の中で、もがき、悩み、苦しみ、そうした思いはまさに私が通ってきたばかりの道でもあった。だから、青木氏には私の想いをそのままにお伝えし、私も一緒に考えるような、そんなやりとりが稽古の中では常であった。私が、2015年11月に「金山剣術稽古会」を発足させ、すでにその形は出来ていたものの、門人の方にとって会の名前が無いのは申し訳なく思えたため、なんの飾りも無い名称であるが、私が剣術を主体に稽古をおこなう会としてそのような名称にしたのであった。

 そして、この金山剣術稽古会では、「現代における武術稽古の必要性を、また「感じる心」を育むものとして、身体と心で学ぶ場としております。」ということを重要視しており、少なからず青木氏が私に真剣に訴えかけてきた道程等に関する質問へのお応えなどの経験が活きている、ただ技だけをおこなう場ではなく、身体を通じて感覚に目が向き、そうした自己との向き合いから気づくこと学ぶことがあり、それを生きていくための学びとして実践していけるか。それには私だけでは何も出来ないので、訪れた方がどういう思いで稽古をされているのかということが、結果としてそこに結びつくのかつかないのかに関わってくる。「生きることは学ぶこと。学ぶことは生きること。」それが武術稽古という内面を掘り下げ身体観を養う作業では、身体そのもの自分そのものが教材であるため、学んだことは心と身体に直に働いてくるのだろう。

 今日は稽古の最後にT氏とそのようなお話をした。T氏は、私が口から先に話し始めるような状態になると、モードが変わったかのように聴き始めるため、私もどうしたらいいのか分からず口に委ねて自分の声を聴くしかない。もちろんどこかで考えながら話しているのだが、何を話しどう終らせるのか分からずに直感的(無意識の予測)に任せて話しているのでこのようなときは、自分でも驚くような言葉が出てくることが少なくない。おそらくは、武術稽古における感覚と会話における感覚が通じてきているということなのだろう。だがこれは相手次第といいうところも大きいので、生き方という点で共感するものがどこかにあれば自ずと言葉が機を見て出てくるのだろう。

 
 青木一弥氏は役者であり殺陣師であり、今は主宰者となって日本と世界で忙しく公演を続けておられる。その需要は海外でも多いそうである。先日ある方が私をニューヨークに連れて行きたいと仰って下さったが、私の場合活動の基盤は日本であると感じているので、今関わっている方々に迷惑が掛からない程度の日程であるなら海外での何かしらのご縁は繋げて行きたいとも思う。私の生徒達でも、役者の方で海外で殺陣やパフォーマンスをおこなうように活動の方針が変わる人も出てくるかもしれない。思い悩んだこれからの道程に、殺陣や剣術が新たなる道を切り拓いてくれるかもしれない。今の稽古を通じて自らの可能性に気がつき、そこでどう動いていけるかも才能の一つと言えるだろう。

 先日は大阪にある劇団そとばこまちで殺陣師を務められている井本涼太氏が剣術や杖術を学びに来られ、昨年は、海外で殺陣やパフォーマンスをおこなっている名古屋唯彰氏も抜刀術特別講習会に参加された。彼もまた十年前からこの高田馬場で時折顔を合わせ挨拶を交わしていた間柄であり、青木氏と同様に主宰者となって海外などでも活動されている。

 私の状況も少しずつ変化してきているが、周囲にいた方々もそれぞれ進んでおられ、時の流れを感じながらもその想い出の風景と共に今を喜べるのは嬉しいものである。

 世界は広いようで狭いものなので、そうしたご縁を大事に良き人達を繋いでいけるように、そうしたネットを介さないネットワークもリアルな情報の伝達としては大事なのである。

 五年ぶりの再会で写真を送っていただきました。

2019.08.19 青木一弥氏と

 これからもご活躍を願っております!


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2019-08-20(Tue)
 

心が成長する時期に何を学ぶか

 ここ数日間世間の注目を集め続けた男女がいたが、重要なことは、この人物に限らず本性を隠してそれなりの立場になっている、或いはなろうとしている人間が増えているという事。そしてそれが比較的容易に自分で出来るということにある。気をつけなければならないのは、①確証の無いもの。②実態の解らないもの。③名称が何度も変わるもの。これらは本当に解りにくいものなので、距離感に気をつけ、年数を掛けて様子を見たほうが安全である。インターネットの情報は着飾りと装いに惑わされやすい。今回話題になった事件では、そうした本性が一つのドラマのように垣間見ることが出来たが、他人事ではなく、似たような人種が多く存在していることに気を付けなければならない。

 時代はいつしか情報が常に人々を支配するようになってしまった。情報が必要なときに得られることがこれまでの常識であったが、必要が無くとも情報から目を離させまいと人々の関心を夢中にさせる。人間は恐ろしいものを作った。それは、人々が街中や電車内でスマホという画面に捉われる異様な光景は今だけのことでは無く、おそらくこれから先も長く続いていくだろうから。そのことが異常だと感じている私が「変わり者なのか」と自分でも疑いたくなってしまうが、自ら心をコントロールする時間を失うことで、負の連鎖が起こり易くなるだろう。もちろん、上手く活用されている方も多いとは思うが、便利さと同程度の弊害も持ち合わせているという事が、自然の法則に適っている事実なのだから。自らと向き合い、見極める力を養わなければ、これからの時代は益々生き抜くのが困難になってくるのではなかろうか。

 
 気を取り直して、本日日曜日は品川区総合体育館剣道場にてGold Castle 殺陣&剣術スクールの講習をおこないました。

 今日もそれぞれに基礎稽古から立廻り組と個別抜き出し組とに分かれて稽古いたしました。今回おこなう予定だった「空抜け」と「払い抜け」をいたしませんでしたので、次回の殺陣クラスの講習では実施したいと思います。

 全体的にですが少しずつ進んできているように感じます。各人それぞれが置いて行かれない内容でおこなっておりますので、私も息つく暇も無い感じで立廻り組、個別抜き出し組、体験参加組、初心者組など観て行かなければなりませんので、全力疾走しているような感覚でおこなっております。ですので、効率良く時間を使い、全体に伝えられる時間を確保すべく私も鍛えられております。こういった場面で通り良くおこなえる団体に伸ばしていくにはまだまだ私の力量では時間が掛かりそうですが、以前に比べれば、それぞれが意識して行動出来るようになったと感じております。

 七月はお休みされていた中学二年生のR君が八月から復帰されましたが、今日は殺陣クラス、剣術クラス共に成長を感じました。内面の成長が動きに表れておりましたので、今日私が一番嬉しかった事はそうしたR君の成長を感じたことでした。剣術クラスでおこなった抜刀術「巴抜き」(斬り上げから斬り下ろしまで繋がった技)では、「これは、彼自身が興味を持って取り組まなければ絶対にここまでの動きは出来ないだろう。」と断言できる良い動きとなっておりました。そうなりますと、その動きを見るたびに「うん。うん。」と反射的に何度も頷いてしまうものです。

 中学生となりますと、反抗期や思春期などで難しい時期だと思われますが、ご本人が「やりたい!」と熱望するものであれば、その気持ちから引き出されるものがありますので、Gold Castleの若い生徒達は良い成長を遂げてきていると思われます。このことは、私だけでなく生徒の皆様も感じ取って頂いているものと思われます。人から愛されるにはどうあるべきなのか。八方美人では見透かされてしまいますし、自己顕示欲が強い人は利害関係が無ければ人が離れてしまうでしょう。人から愛される人間となれるように、自らと向き合い相手を察して行く心の透明度が金銭や名誉よりも長きに渡り幸せを導いてくれるものであると私は思っております。

 情のある人間関係を育むには、直接人と人が顔を合わせることであり、そこで芽生えた感情が人として大事な何かを忘れさせないように機能しているのだと思うのです。インターネットの弊害は情を置き去りにした安易なる攻撃性にあります。それがインターネットに留まらず現実社会の中でも情のない行為が目立ち始めてきております。我々はそういう時代に巻き込まれてしまっているという事を踏まえ、これからの時代を受けていかなければなりません。

 若い世代の生徒が増えてきたことは嬉しい事です。その成長の瞬間は感動的でもあります。内面の成長、それに通じる動きの進展。表情が活きたものとなり、動きを通して心が通じ合う瞬間でもあります。そこに打算は無く、純粋に伝える心と学ぶ心が反応し合い、真剣さと笑顔によって十分確認できております。まあ、私も書き過ぎるきらいがありますが、まだまだ未熟の証として素直に書き連ねて行きます。

 今日もみなさまお越し頂きありがとうございました。真剣さの中、それぞれの表情が脳裏に残っております。海外でお仕事されるため、今月末で最後となっていたKさんも、出国ギリギリまで参加したいということで来月一杯まで延長してお越し頂くことになりました。寂しいのですが嬉しいご連絡でした。興味を持って取り組んでおられますので、あっという間かもしれませんが良い日本の想い出に少しでも貢献できればと思うところです。

 いろいろな方々がいろいろな思いを持って参加されております。そうした方々と毎週顔を合わせられることは幸せな事であり、自省と勉強に繋がります。もちろん直接顔を合わせ、動きを通じて心のやりとりがありますので、情も自然と湧いてきます。こうした日々から学び培ったものを私なりにいつしか還元出来るように、今はシッカリと日々を大事に噛み締めて行こうと思っております。


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2019-08-19(Mon)
 

足袋の効用

 捨てるものを増やしていく。これは昨日の打ち合わせで伺った言葉であったが、捨てるものを増やし捨てていた時間を取り戻すということにも繋がってくる。安易で便利となった世の中は、余計なものに目を向けやすくなってしまう。しかし、そこで少しでも断ち切ることが出来れば、日々の余分なストレスは開放されるだろう。SNSもそうだがテレビも同様。あらためて本がいいなあと思うのである。


 さて、本日は戸越体育館でGold Castleの講習をおこないました。今日はこの六年近くで初めて足袋を忘れてしまい裸足でおこないました。とはいえ、金山剣術稽古会では昔は高田馬場や住吉の稽古は裸足でおこなっておりました。武術を始めた当初はずっと裸足が当たり前であり、足袋を履いておこなうという考えは全くありませんでした。

 当時学んでいた鹿島神流の剣術でもそうであり、足袋を履いておこなっているほうが少ないかもしれません。私が足袋を履き始めたのは、当時の会を離れ独立し、一人稽古に明け暮れる日々の中で、これまで刀を持っていた両手の間を寄せる研究が進んだのだと思います。独立してもずっと甲野先生の所へは変わらず稽古に参加させていただいておりましたので、そうした影響もあったと思います。

 しかしながら、両手を寄せて剣を持つというのは、これまで離して持っていた感覚からすれば、違和感が強くこれをやろうという気にはなかなかならないものでした。独立して一人稽古に没頭することが今を生きる術でしかなかった私にとって、ジックリ時間を気にせずに取り組める中で、いつしかそうした一人稽古が私を次に進めるためには必要な時期だったのだと数年経って気づくことになりました。今では贅沢な時間であったと思います。

 そうした一人研究稽古の日々は発見の連続でもありました。両手を寄せて持つということは、つまり半身の体を転回させる使い方から体を前方へと移動させる使い方に切り替えなければならないということが解りました。そのため、両足はつま先を外側に向けたソ之字立ちから、つま先を真っ直ぐか時にやや内側へ向ける立ち方となり、歩幅も一直線上にあった前後の位置が、両足の間に足が二足分納まる位の幅に広がりました。

 それにより、以前までの半身から前足を一歩踏み出し後ろ足をその場で開いておこなう体捌きから、向え身から前足を1.5歩分前に出したことで自然と同側の肩と腰が前に出るぐらいの構えとなったことで、前足が一歩踏み出した際に後ろ足を寄せる働きがこの構えでは必須になってきます。

 つまり床を滑っていくような「縮地」というものに近い歩の伸び方が全ての動きに関わっているのだと、両手を寄せることで足の向きが変わり、それに応じた腰と背中の働きを活かすために両足が地を滑る動きが特徴であるのだと思います。そして、この身体の使い方は半身での操法とは全く異なりますので、混ざることの無い流儀であると言えるのではないでしょうか。そうした両足の移動法が、私が独立して最初に取り組んだ解体からの組み立てであり、胸を伸ばして腰を反っていたのも流儀が変わったことで、胸を凹ませ背中を張り腰はやや後傾させるようになりました。爪先を外に開き腰を反ることで、半身での体捌きにおける股関節の働きを活かすことになるのですが、爪先を開かずに骨盤を後傾させることで、逆に股関節を働かせないようにロックさせ、張った背中と共に身体を纏めて構造を強く維持して移動いたします。そのため、床を後ろ足で蹴ってしまいますと、纏まった身体の構造が一旦前に進む側と、後ろに蹴り出す側とで開いてしまい、体が整わない状態で移動いたしますので身体の働きは活かせないことになってしまいます。そのため、前足は引き上げるように使い、後ろ足は蹴らずに速やかに寄せる、或いは慣性に任せて引かれるようにおこなうようになりました。そうしたさまざまな脚足の運用法、移動法が非常に重要なものでしたので足袋を履くに至ったという訳であります。

 床を蹴る癖がついておりますと、滑る床の上で足袋を履くと心理的にも緊張が伴うものです。しかし、これが普段から履いておりますと床を蹴ると危ないということになりますので、自然と意識しなくても蹴らない足使いに切り替わっていきます。おそらく、滑らずに動き続けるには無意識レベルで脚足のさまざまな部位が働いているものと思われます。剣道は裸足でおこなっておりますが、滑る床で足袋を履いておこなうと、これまでの脚足の使い方が仇となると思いますので、そうなった状況ではどのように動かれるのか興味深いところです。

 
 今日の講習では、背中が引かれる正面斬りをお伝えいたしました。袈裟斬りも同様に残り身が引かれるようにお伝えし、かなり時間を割いておこなったように思います。意識して操作していることと無意識で自然とおこなっていることなどに目を向け、視覚の集中配分を極力減らして感覚と知覚に委ねるように観察することで新しい発見を自ら手に入れることに繋がってくるものと思われます。すなわちそれは、自己を分析し掘り下げる学びの時間でもあるのです。

 型稽古では、「劉之型 月」をおこないました。小太刀から得たこれまでになかった剣の使い方に私自身不思議な感じがいたしますが、このところよく書いている「実感予測」に対する実際の実感が、判定の是非を決めてくださっております。

 最後は「連続切り返し」をおこないましたが、この稽古は体全体で剣を扱うための身体を作りながら同時に操作精度を高める稽古にも繋がっております。さらには浮き身の稽古にもなりますので、脳の手続き処理能力の向上も含め、総合的に効果的な稽古法であると私自身は感じております。

 型稽古も重要ですが、こうした動きの基盤を向上させていく稽古法は自らと向き合う時間にもなりますので欠かすことの出来ない稽古であります。

 さあ、明日も品川区総合体育館剣道場にて15時から講習をおこないます。今日も暑い一日でしたが、お越しいただいた皆様ありがとうございました。来週の土曜日は『剣術 特別講習会』を開催いいたします。他流の方や初めての方も歓迎しておりますのでご連絡お待ちしております。


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2019-08-18(Sun)
 

疲れる稽古が疲れないように疲れる稽古を選ぶ

 心地良い疲れに懐かしさを感じる。やはりこうした追い込むような稽古は私の好むところである。

 
 昨夜は連日の稽古のため23時前には床についた。慣れない時間に夜中何度か目覚めてゴロゴロしていたが、それでも十分に休息をとることが出来た。

 そのお陰で今日は午後から編集者のYさんと三時間近く集中した打ち合わせが出来ました。たまたま今日は月刊秘伝9月号の発売日でもあったので、本屋さんで購入しお渡しすることが出来ました。打ち合わせでは懐かしい想い出の記憶が蘇ってきたり、その中から思いがけぬ秘密の略語が出てきたときのYさんの表情が印象的でした。今、学生当時の私が目の前に現れたら、一体どんなふうに見えるのか、基本的なものは今と変わっていないと思いますが、何かに対する気合いのようなものは感じられたのかもしれません。若さゆえの純粋なエネルギーのぶつけどころが私の場合はボクシングに全てを捧げることが出来ましたので、ボクシングと出会えて本当に良かったと思います。

 人間の資質や性分、そういったものと学びが繋がっていけば、人生学び続けることで救われるのかもしれません。そうした学びに出会えることが大きなテーマになりますが、今日の打ち合わせでも話題になりましたが、何を捨てていけるかが自らにとって必要なものに気付かせてもらえる一つの手立てであると思います。

 教えていることや宣伝していることの真逆を実践している指導者もよく見聞きしておりますが、それはそれで需要が成り立つのであれば私が言う事ではありませんが、器機の進化や時代の流行に今一瞬の間風が吹き込んでしまっただけであり、その後のことがなぜだか見えていない方も感じられる世の中になってきました。しかしながらそうしたことは私が感じるように多くの方も感じていることだと思いますので、元号が令和になった新時代に向けて、情報過多の時代から何を選び得て行くのかを見極めることが大事になってきます。結局のところは、その人に合った学びと出会い、実践継続していく中で見極める感を養い、こうした時代を生き抜いてゆく術を身につけて行かなくてはならないということだと思います。

 より、捜し求めることが困難な時代だからこそ、信頼信用を得ていける生き方が判断材料になりますし、そうした中で周囲に関わってくる人も整ってくるということでしょう。そうして整った方々と世の中に対し何ができるのかということが、多くの責任ある関わりの中で真剣な生き方に向き合っていくことになるのではないでしょうか。

 
 打ち合わせの後は高田馬場に移動して郁己君と川原田氏とともに稽古をおこなった。

 今日でまたしばらくお二人とは稽古が離れてしまうこともあり、身体への置き土産となるキツ目の稽古をおこなった。武道場の長い距離を使って「蟹の前歩き」「雀」「蛙」をおこなったのち、杖による「馬突き」「旋風」などを「蛙」以外は長い距離を使っておこなうことが出来た。

 剣術では、「十文字斬り」「陰陽之太刀」「陰陽之祓い」「陰陽之型」などお二人にとって初めてのものばかりをおこなった。とくに杖術では郁己君の成長ぶりに驚く。今日初めてお伝えした動きでも三回見せただけで理解し動けるようになっていた。脳も含めた身体の性能が向上したことで、これまでおこなってきて身についた感覚が、稽古をしていなくても上達に通じるのだという事実を見せられた気分だ。これは私にとっても初めての経験だった。

 彼のこの一、二年の成長は目覚しいものである。その期間実質稽古をおこなったのは数回程度だが、完全に動きそのものが進展しているので、身体と心の成長は動きの進化へと自然と繋がってくるのだろう。尤も小学生から中学生に掛けての成長期なのでそれは大いにありえる事だと思うが、それでもやっていないのにいい動きになっているというのは驚いて然るべき事実といえる。

 川原田氏も今日は午前中に本厚木で井上欣也さんと稽古をおこなってきたので、長丁場での関東での締めとなる稽古になったが、熱意は昔から変わらず、今日私の口から出た言葉に、「実感予測に対し、それを上回れば心地良く感じられ、足りなければ違和感や心地悪さが感じられるものであり、実感予測を高めるには、日々の稽古で無意識レベルで吸収したものが、いつしか整理が付いたときに、出来るかもしれないという実感予測に変わり、あとはそれに対する技法を探すことが稽古です。そのため、実感予測を邪魔するように意識の介入思案思考などの分析が先に立ちますと、その先からのお膳立てを無視して、今まで経験したことに縋っていくことになってしまうのです。自らを変えていく、克服していくには、無意識の支えが必要ですので、そこの働きを信用信頼し共に作業していくことが大事であると思うのです。」というような内容を発したと思うが、中学二年生の郁己君が真剣にその話を聞いておりましたので、彼の中にも感ずるものがあったのなら今日の稽古は活きたものとなっただろう。

 抜刀術をおこなった後、最後に「連続切り返し」切り返し四回を百回おこなった。一回毎の身体に掛かるエネルギーは大きいもので、私としても合間に数回一呼吸置かなければ息が上がるため、今後はどれほど楽にシッカリと四回切り返せるか、力の抜きどころを探って稽古をおこないたいという興味も湧いた。もちろん数のために手を抜いてしまっては本末転倒なので、前回よりも息が上がらない身体の使い方を得ていくことで、六回、八回、十回に対する切り返しの精度が高まるのではないかと感じている。同時に心肺機能も鍛えられるため、私のオリジナルの稽古法の中でもこの「連続切り返し」は、今後も身体作りと剣の操作精度を高めるものとして取り入れて行きたい。

 それにしても、郁己君の成長と体力には驚かされた。週に七日間(長いときは一日十二時間)はバドミントンの練習をおこなっているそうだが、なんでも東京都内から自転車で友達と高尾山まで行き、頂上まで登った後再び自転車で帰り、さらにボウリングに行ったそうだ。こういうことは私も嫌いではないが、生涯忘れない想い出の一つになっていくのだろう。今日も身体への置き土産にと、脚鍛稽古と最後の切り返しなど多めにおこなったのであったが、ケロッとしていたのでお土産にならなかった可能性が高い。私も緩い稽古をしているつもりではないが、今日の稽古は私にとっても大きな刺激となった。次にお会いするときには置き土産を渡せるように私自身励んでおきたい。
 
 お盆最終日に合間を縫って稽古にお越しくださった郁己君、最後にお越しいただいたお母様、去年と同じく今年も関西からお越しいただいた川原田氏に感謝いたします。また次回稽古が出来る日を楽しみにしております。


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2019-08-17(Sat)
 

稽古が出来ることのありがたさ

 本日は高田馬場にて金山剣術稽古会の稽古。今日はめずらしく四名が訪れる。

 武道場も混雑しており、盆休みとはいえ稽古の優先順位が高い人にはあまり関係ないようだ。

 私自身今日で八日間連続で講習会や稽古会が続いている。おそらくこのままの日程で行けばあと五日間続くため十三日間連続となる。

 明日は出版社の方と打ち合わせの後、高田馬場で稽古の予定。

 稽古後に、渡部氏と川原田氏とともに会場から駅に向かう道すがら、空模様が怪しくなってきたため駆け込むようにレストランへ飛び込んだ。飛び込む前にはすでに降り始めてきたが、程なくしてスコールのような雨が幾度と無く続いた。

 夕方であったが、三人で乾杯をした。今日の参加者でお酒を飲める年齢は我々だけであった。先に帰られた二人も雨に濡れたかもしれない、それぞれに集中して稽古をされていた。一杯しか飲んでいないが連日の疲労も重なり今夜は頭が回らない。だが、今日もありがたい時を過ごさせていただいた。

 今夜は早めに就寝し、明日の打ち合わせと稽古に備えたい。


2019.08.15 新宿スポーツセンター


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2019-08-15(Thu)
 

直感と無意識の教え

 本日水曜日は戸越体育館で渡部氏と川原田氏とともに稽古をおこなった。

 体術稽古から始まり、私自身最先端のものを身につけるというより体術稽古としての基礎的な動きの精度を自己分析できるものを求めた。剣術でいえば、正面斬りや袈裟斬りに胴斬りのような生涯追求し続ける基準の動き。

 身体の求めに応じるように、受けと取りのやりとりを今の私の身体感覚で何を吸収しようとしているのか、そこに私自身興味がある。

 関西から帰省中の川原田氏に、まだお伝えしていなかった組杖をおこない、続いて一人稽古で取り組まれている「三十連円打」をおこなった。最後まで動きはほぼ覚えておられましたので、滑らかな重心移動や杖の打ち合わせる位置など、そういった精度が上がってくればもっと良くなると思います。

 その後ひさしぶりに「十一之型」をおこない、渡部氏も川原田氏も動きは入っているので、合気道をされている川原田氏ということで、思わず「膝行でやりましょうか。」と、私もふだんは殆んどやらない膝行での十一之型をおこなった。十一之型自体は武術を始めた十年前から数え切れない程おこなってきているが、膝行では数えても二十回はやっていないだろう。

 膝行自体も十年前は稽古前に必ず新宿スポーツセンターの端から端(時計から時計)まで三~五往復はおこなっていた。これはかなり足にきたが、それが終ってから稽古に入るのが普段の流れであった。現在は膝行に代わって「蟹の前歩き」や「雀」に「蛙」となったが、「十一之型」を膝行でおこなうのは動き方も含め良い稽古になりそうだ。なにより、苦しいはずのものが興味深く取り組める。

 今回、どういう動きになっているのか休憩の合間に渡部氏にスマートフォンで撮影して頂いたが、合気道家の方に杖術は興味を持っていただいているので、膝行でおこなう今回の動きは稽古法の一環としても興味を持っていただけると思う。私もほとんど練習をせずにおこなったので動きは粗いが、いずれ精度が上がってきたら映像を差し換えようと思っている。
https://www.youtube.com/watch?v=2EUy-aNE9fQ
 

 最後は抜刀術を稽古。

 「懐月」で唯一有効だった「鞘出し」をお伝えした。私がおこなっている稲妻抜きに渡部氏の動きがかなり近付いてきた。そして懐月も格段に向上した様子だ。

 川原田氏の要望で「鷲眼一閃」をおこなった。これは昨年の暮れ頃に少し構えの角度を変えて中丹田の意識で姿勢を少し高めにとりおこなっていたが、移動距離に捉われ抜刀術における調和感覚が失われつつあった。そのことに気がつきしばらくこの技はおこなわずに寝かせておいたのであるが、今日ひさしぶりに集中的におこなってみて、名前の由来にもなった猛禽類が攻撃する前に身を屈めるような姿勢を取ることで、抜き打ちに鞘から奔った剣にアソビを取ったその姿勢から身が引かれるとも追従しているともどちらともいえない一体感の中でおこなっている。あらためて、身体が感じ教えてくれる心地良さというのは、動きの方向性を左右するものでありその感覚は大事にしておかなければならない。動きの予測、それは無意識の計算力からなる実感予測であり、それを実際に上回るか同等であるかにより心地良さが感じられるように思うのである。その実感予測に到達しないものは違和感や不満となって身体が教えてくれる。そんなときは時期が来るまで待ったほうがいい。不思議なもので時期はだいたい訪れる。何度も例えているが、ジグソーパズルと同じように、どうしても解らない箇所は他から埋めていくことで見えてくるものだ。だから他の稽古をする。


 抜刀術の後は「杖整体操」をおこなって終了。先日の講習会でおこなわなかった二人一組での垂直上げをおこなった。これは受ける側は特有の気持ちよさが得られるし、操作する側は真っ直ぐに立つ実感が得られる。個人差はあるかもしれないが、渡部氏も川原田氏もその変化は感じ取られたようだ。

 明日は高田馬場で稽古。台風の影響で連日突然の豪雨が降り出しているので、明日も雨具は用意しておこう。


 金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』

(2019年5月20日より発売中)

2019年8月24日(土)『剣術 特別講習会』(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会ホームページ(お問い合わせ受付中)

2019年8月 武術稽古日程

2019年9月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-08-15(Thu)
 

情という人のすばらしさ

 先週の土曜日から6年使用してきたプリンターが故障し、日曜日は手書きで間に合わせ、本日火曜日に買い換えた。2019年8月の最新モデルが安く売ってあったのでこれでしばらくは安心である。しかしながら、電源を入れれば直ぐに使えるものと思っていたのだが、2時間位はなかなか印刷できず、ネットで調べて勘でインストールしたところで使えるようになった。説明書もごくシンプルで、プリンターにも文字が殆んど無くマークしかない。スマートフォンもそういうものだと聞いたことがあるが、うーん、これから益々新しいものは使い辛くなりそうだ。

 
 今日は雨に降られた。午前中と夕方に短い時間であったが本降りの雨に当たった。まあでもお陰でその間は涼しく感じられたので、打ち水と思えば気持ちのいいものだ。


 そんな本日は午前中に「クラーチ剣術教室」に行ってきました。今日は、約一年振りに郁己君が夏休みということで、お仕事の調整をして駆けつけて下さったお母様とともに、津田山駅から一緒に会場へと向かいました。

 この一年間で身長が9㎝伸びたという郁己君は、みなさんに驚かれそして喜ばれておりました。背が伸びるということは別に珍しくもなんとも無いことなのですが、一緒に稽古し一緒にご飯を食べた仲ですと、そこに自然と情が湧いてきますので喜ばしいことも悲しいことも共有していけるのだと思います。そうした和の中で芽生える情とういうのは、人と人とが生きていく中で大事にしていかなくてはならないものであると感じます。

 講習では、郁己君やOさんなどに指導を任せながら、私はサボって(笑)、なるべく眺めるようにしていました。今日は85歳のIさんが後半体調が少し悪くなってきましたので、一緒に椅子に座って様子を見ながら、少しお話が出来る時間も取れました。今日のような感じは全体的に良いものですので、誰か私に代わって指導する人が現れてくれたら、私は椅子に座ってお話したり、たまに全体的な流れを整えたりするだけでいいのですが…(笑)

 郁己君やお母様のお陰で講習は和やかに楽しく進みました。(いつもそうですよ!)勉強やスポーツはもちろん大事ですが、彼には優しさがありますので、その輝く個性はこれからもずっと大事にして頂きたいと思います。お母様も愛情一杯に叱っておりますのでご本人もきっと感じ取っていると思います。

 講習後は皆さんとともにレストランで食事をいただきました。顔を見知った間柄ですのでワイワイと楽しく時が流れていきます。私がここで教室をおこなうに至った経緯を簡単に記しますと、映画監督で今は小説家Oさんの奥様がこちらでデッサン教室をされており、私をモデルに呼んでいただいたことからデッサン教室の生徒であるOさんを通じ以来五年間講師を務めさせていただいておりますし、郁己君とは、金山剣術稽古会に参加されていた俳優M氏のご紹介で門人となっていただきました。そうしたさまざまな繋がりが一つの形となって場を生み出し、和が整い情が生まれることに人間の良さ、素晴らしさを感じることが出来ております。

 今日は、郁己君のお母様からお土産を皆さんでいただき、冗談でWさんに「お酒のアテになりますね!」と言ったところ通じず、三回ぐらい言い直したのですが、どうやら「アテ」が東京では通じないことが今日の今日分かりました。Sさんも「アテ」を知らず、私としてもこの歳になって、思いも寄らぬ発見があって嬉しいような不思議な気分でした。「酒の肴」や「つまみ」は勿論使いますが、雰囲気的に「アテ」と言いたくなるシチュエーションもあり、今日のようにチョットからかう感じで使うにはやはり「アテ」が浮んできます。もしかすると東京の方で知らなかった方も意外に多いかもしれませんので、使える機会があれば一度お酒の席で「アテは何がいいですか?」というふうに使ってみると話題が一つ出来そうですね。地方によれば自分のことを「アテ」というところもありそうな気がしますが…その場合肴は「アテ」が当て嵌まらないんでしょうね。


 最後に今日の記念写真を掲載させていただきます。


2019.08.13 クラーチ剣術教室

2019.08.13 クラーチ剣術教室②


 こうしたお写真は数年後感じ入るものになってくると思いますので、これからも日々を積み重ねそれぞれがそれぞれに人の良さを感じられるように生きていきたいと思います。今日も教室のみなさま、そして郁己君とお母様、ありがとうございました。また次回お会い出来る日を楽しみにしております。


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2019-08-14(Wed)
 

『杖整体操』はその方に合わせた自由な姿勢でできます

 三連休最終日は品川区総合体育館柔道場にて『杖整体操』の講習会をおこないました。

 家を出かけようと表に出ると、ポストに先日注文した藍染のシャツとBABジャパンから月刊秘伝9月号がご恵贈されておりましたので、急遽引き返し、早速シャツと月刊秘伝9月号をバッグに入れて会場に向かいました。

 今月号では、ボディーワーカーの藤本靖さんのコーナーで忍者 青龍窟こと五十嵐剛さんがゲストとして登場されています。五十嵐さんとは甲野善紀先生のDVD撮影の中で井上欣也さんとともに、2013年から毎年ともに受けを務めさせていただいております。今年も8/16にDVDが発売となりますが、2013年から毎年同じメンバーで参加させて頂けるというのにも不思議なご縁を感じております。井上さんとは、以前は数年間にわたり毎月一回二人で交流稽古をおこなっておりましたし、五十嵐さんとは数年前に何度か田端にあった忍者道場で稽古をさせていただいたこともありました。お二人とも僕より十歳以上若いのですが、教えて貰うことばかりで温かさや優しさを感じ心から安心できる存在です。

 月刊秘伝に登場される方で、知っている方が多くなりましたし直接お会いしたことのある方も少なくありません。合気道の白川竜次師範は、以前Youtubeでたまたま演武を拝見し、こんなカリスマ性のある方がいたのかと驚きました。今月号でインタビュー記事が掲載されております。

 
 さて、今日の講習会に戻ります。

 始めは杖乗解しからスタート。今回はこれまでと違って私を中心に皆さんを円形状に配置しておこないました。周りの人の心地良さや雰囲気に感化されやすいように、私と皆さんという視線よりも、私を含めた皆さん同士が視界に入ったほうが良いだろうと思ったからであります。

 杖乗解しでは、講師としては不安な時間でもあります。それは、ただ横になっているだけで講習会として参加費を頂いてもいいのか…という思いが少なくとも脳裏によぎってしまったからです。しかし、これまでにいろいろな動き方を試しながら今のスタイルに落ち着きましたので、最も楽に気持ちよくなれる=副交感神経が優位になる という条件を始めに作ってから、そのあとの姿勢に入っていくことが重要であると思い至った訳であります。

 その後に続く幾つかの姿勢をおこないながら、身体を杖に委ねていくように身を乗せ預けていきます。そうして、杖整体操独特のものといえる二人一組、或いは三人一組になっておこなう「寝返し」や「両手持ち上げ」などをおこないました。これは、委ねる心理的信仰が整っていますと目がトロンとなり表情が弛んできます。私自身、日によって効きかたは異なります。

 最後のほうでは、自由にこれまでおこなった内容でやりたいものをそれぞれにやっていただく時間とし、その中で開脚をおこないたい方は私と一緒におこなうという風にいたしました。私自身、開脚についてはまだ解らない部分もあり、何かの姿勢で不都合がなければ別段開脚がさほど開かなくてもいいのではないだろうかと思っておりますが、不都合が生じている方も少なくありませんので、まさしく杖(つえ)として、開脚のサポートをしてくれております。

 今回は開脚の辛いFさんが参加されましたが、片足だけの開脚で痛みの無いようにおこないましたところ、左右ともに出来る形が見つかり、最後に両足を開いていただいたところ「さっきまで痛みがあったのに、無くなりました!ありがとうございます。」というさっきまでとは違う感想をいただき私も一つでも得られることが出来て良かったと安堵いたしました。

 身体の硬い方は、やはりどこかコンプレックスのようなものを感じていらっしゃると思いますので、どこかで「自分はどうせ硬いから駄目なんじゃないか…」と思われているかもしれません。それでも講習会に参加されるというのは、大きな一歩でもありますので、出来ることを見つけてあげてそれを実感出来るものとして初めての経験を体感していただくことに、この杖整体操の意義があるように感じます。

 私自身身体は硬いほうです。身体の柔軟性は生まれ持ってのものがありますので、そうした自分の中で必要なところまで解すことができればいいと思います。柔らかさに目が向きがちですが、硬さも必要な要素でありますので、一部分を切ってまで柔らかくするのとは違い、身体全体の詰まりを解し本来自分が兼ね備えている柔軟性の中で取り戻していければと考えております。

 杖整体操の講習は、不定期に数ヶ月おきに開催を検討しておりますが、今日おこなってみて効果が出てきている方や、次回を希望される初めて参加された方もいらっしゃいましたので、また日程を見つけて開催したいと思います。身体の硬い方、開脚の苦手な方でも諦めずに出来る方法が今日のFさんのお陰で見つかりました。Fさんがお越しにならなければ成果が検証出来ませんでしたので諦めずに取り組んで下さりありがとうございました。

 関西から戻ったその日に参加していただいた川原田氏も唯一の男性参加者として、私をサポートしていただきありがとうございました。杖があれば家でも出来ますが、効果的に感じられるのはやはりこうした畳の広い場所ですので、フローリングやカーペットの部屋ではなかなか難しいものと思われます。そして心身を導入させていく流れもありますので、リラックスした状態に持っていくことと、その後の予定が無い時間帯からおこなうことが理想です。稽古前や仕事前は無意識のうちに身体がそれを許さないと思いますので。

 また次回開催の時には、身体の硬い方やお知り合いの方などをお誘い合わせの上お越しいただければより心地良い空間が共有されるものと思われます。杖は貸し出し用の物が数本用意してありますので、このブログを通じて興味のある方は、しばらく先になると思いますが、第一歩を踏み出されることをお勧めいたします。

 本日も暑い中、そして連休中にも関わらずお越しいただきありがとうございました。


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2019-08-13(Tue)
 

山の日は盛況に包まれました

 三連休中日、今日は少ないものと予想しておりましたが蓋を開けてみればいつも以上の賑わいとなりました。

 殺陣クラスでは、基礎稽古内容として「万乃型」そして「払い五斬」をおこない、立廻りタイプM組と一対四瞬殺組とに分かれておこないました。タイプMでは、私が序盤を変更に変更を重ねましたので、覚えていただくまであまり進んでおりませんが、完成形の動きをイメージした時に、どうしても変更したほうが良いと判断いたしましたので、せっかく覚えていただいた動きを変更するのは忍びないのですが、流れ自体は変わっておりませんので、次回以降もよろしくお願いいたします。

 一対四瞬殺組につきましては、一応この立廻りは全員おこなうものとして考案しておりますので、今は分かれておこなっておりますが、状況を見ながら全員完成度を上げながら出来るように目指していくものとしております。

 ですので、現在の殺陣クラスでは、基礎的な構え、斬り方、刀の納め方、払い方などをおこないながら、後半は立廻り、タイプMと一対四瞬殺の二つをおこなっております。タイプMが難しい方にはまずは一対四瞬殺の方を覚えていただき、立廻りに慣れていただきたいと思います。

 続く杖術クラスでは、剣山による身体調整をおこなったのち、松聲館の杖術「下段抜き」をおこないました。その場でおこなう下段抜きは身体が整う感じがいたします。これまであまり感じなかったのですが、弛んだ身体の弊害を感じてからは、逆に内に集約するような、纏まるような身体の使い方が武術稽古に入る際の身体と気持ちのスイッチがONとなった感じを受けます。いまこうして書いてみてハッと気がついたのですが、フローに入るための心身の整え方に「その場での下段抜き」が有効であるように感じます。あらためてこうした動きを考案された甲野先生は凄いなと思うのです。

 次に、相手を付けての打ち込みと突きをおこないました。今日は私にしては珍しく、それ以外の技や型稽古をおこなわずに、基礎的な打ちと突きに時間を費やしました。今日は新たにお二人の青年が生徒になられましたので、彼らに向き合う時間も大事にしながら全体を注意深く観て行きました。

 二時間があっという間に過ぎ、生徒の皆さんそれぞれに感じる部分の合った講習だったと思います。今日はWさんが四百回生となられました。あまりこうしたことを発表されるのは苦手なWさんですが、全体を観る目は養われてきております。他にも三百回生、二百回生、百回生と受講回数を積み上げられている古参生徒も増えてきております。日々色々と状況の変化が生じる中で長く安定的に継続して続けられるのも簡単なことではありません。生徒が生徒を呼ぶものですので、稽古を通じてさらなる心身の発展に努めていただければと思います。そこから私も学ばせていただきたいと思います。

 明日は、15時30分から品川区総合体育館柔道場で『杖整体操』の講習会をおこないます。今日とは打って変わって気持ちよく身体を解すように横になったり、持ち上げられたりしながらおこなって参ります。明日までお申し込みは受け付けておりますので、ご都合のよろしい方はお待ちしております。杖をお持ちの方は飛び入り参加でも大丈夫です。もちろん初めての方も大歓迎です。


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2019-08-11(Sun)
 

稽古という人生の共有時間をともに

 すでに深夜の二時半を回っているが、土曜日の記事として記したい。

 今日から世間では三連休、そして盆休みの長期連休へと入りました。生徒達も何人か帰省されており、講習に来てくださった方も含めてさまざまな連休の過ごし方となっていることでしょう。そんな私は今日から三日連続で講習会を開催。関西からは川原田氏が杖整体操や金山剣術稽古会にお越しになられる予定。明日は、新しく生徒になられる十代の青年達と、体験参加に訪れる二名の女性陣達とフレッシュな面々となりそうです。

 今日の講習ではひさしぶりに「剣山」をおこないました。ひさしぶり過ぎて間違えて鍛練稽古である「飛び石」と勘違いしておりましたが、予測に対する実感を一剣山~七剣山まで素早くおこなうものです。考えて動く時間がありませんので、雰囲気を感覚的に掴みそれに対しどういった実感を得るのか、身体の張りと適度な緊張状態を引き出し瞬間における手続きを沢山増やすことで身体の調整をおこなう意味も含まれております。この剣山は明日の杖術クラスでもおこなう予定です。

 杖術では、基礎的な打ち方や突き方、それに対する構え方を確認。稽古で得た感覚がいつしか予測を引き上げ、そこに対する実感が予測に比べて辿り着いてないものであれば違和感を感じ始めるのだと思われます。ですが、その引き上げられた予測は、出来るための脳の先回りでもありますので、違和感を覚えたということはその予測に匹敵する実感を得るための気付きがどこかに隠されているのです。動きの心地良さというのは、予測に対する実感が匹敵している、或いは少し超えているものであり、何度でも続けたくなる稽古の部類になります。稽古と脳の関係は密なものであり、脳の働きを信頼し、どう意識と無意識を役割分担させることができるか、そこに身体の不思議さ面白さを感じずにはいられません。


 今宵はさまざな情報を。

 まずは、BABジャパンから発行されている『月刊秘伝9月号』(8/16発売)に金山剣術稽古会主宰として私がこれまでおこなってきた剣術について、それぞれの得物から学んできたものやそれぞれの特性など記事として掲載していただいております。

2019.8/16 発売 月刊秘伝9月号

 今回は、表紙に名前が掲載されており、私の木刀や袋竹刀にイスノキの原木に近い木刀などが表紙に飾られております。稽古における同志ともいえる得物が、毎月刊行されている武術雑誌として他に類を見ない月刊秘伝の表紙に掲載されている姿を目にするのは簡単には言葉に出来ない想いがいたします。講習会では普及型の一般的な木刀を用いておりますが、それ以外の得物でも集中して稽古をおこなって参りました。剣術に興味のある私の生徒達や門人の方々にも目を通して頂ければ幸いです。 


 そして、『かざあな。抜刀術編』の1分34秒辺りから聴こえて来る声は、この作品の音楽でお世話になっているMariさんと親交のある上野貞文様の「大祓の祝詞」を一部使用させていただきました。映像の中には入っておりませんが、ご許可を頂き動画サイトの方にクレジットさせていただきました。雷といい鹿島神流といい上野様といい何かこの作品には縁を感じます。あらためて、ご縁を繋いで下さったMariさんに心からお礼申し上げます。


 そんなMariさんがTakaさんとのユニット『TAMTAM』の25周年アコースティックLiveがYoutubeで観られます。
 TAMTAM ~25th Anniversary Acoustic Live Clips~

 「友達でいいから」は、きっと知っている方も多いはず。そう、作詞作曲はTAMTAMで、楽曲提供されていたんですね。本家本元はやはりそよ風のように心地良く内面に響いてくるものがありますね。お人柄が溢れ出る歌と映像でした。

 そんな方がGold Castleの生徒だということに驚きますが、現在は仕事がお忙しくなられ講習に参加できる時間が取れなくなってしまいましたが、それでも「生徒でいさせて下さい!」とこれまでに幾度と無く仰って下さり、MariさんとUmiちゃんは本当に私を影で支えて下さる生徒でございます。こんな若輩者の私が言うのも気が引けますが、どうか、これからも身体を大事に良いお仕事を続けて行って下さい!
 
 こうして沢山の生徒達とご縁が生まれ、続いていけるというのは本当にありがたいことであり、ジャンルは違えど生き方の共感の中で俳優さんであったり、イラストレーターであったり、ミュージシャンであったり、会社勤めをされている方であったり、引退された方であったり、若い学生であったり、さまざまな方が若輩講師である私を支えて下さっております。

 私にとっての財産は、そうした出会いの中で築いて来れた皆さんとのご縁であり信頼であります。これからもそうした方々とともに稽古という、人生の共有時間をともに過ごしていければと思います。

 こんな時間になってしまいましたが、日曜日もよろしくお願いいたします!


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2019-08-11(Sun)
 

身体の今も一期一会

 さあ、今夜も道衣を洗い終え一日最後の記事を書き始める。

 今日の金山剣術稽古会は、中学二年生の郁己君とパーソナルトレーナーのM氏とともにおこなった。

 郁己君とは今年の四月以来の稽古となったが、前回からさらに背が伸びていたので驚いた。会話も雰囲気もずっと落ち着きと余裕が感じられ、良い日々を過ごしているんだなと安心した。

 訊くと週に七日間はバドミントンの練習をおこなっているという。部活としての練習よりも自分達で集まって練習している時間の方が圧倒的に多いそうだ。長いときは朝9時から夜9時まで12時間。青春ですね!

 顧問の先生が練習を自由にやらせてくれるそうで、自分達で練習法を考え楽しんでやっているという。そのせいかみんな仲が良くダブルスは誰とでも組めるそうだ。実力は三年生よりも郁己君達二年生のほうが高いそうなので、来年の大会での成績は今よりも良くなると自信を持っていた。

 そういう意味では、私の稽古会でも興味を持てる内容を考え、真剣さの中でそれらを楽しめるようにおこなっている。嫌な事を我慢してやらず、興味のあることを存分に夢中になってやることで、結果として嫌々やったものよりも、時間も集中も増し進展に繋がってゆく。そして、そうした身体性からなる発想や思考法は、ものごとを上手く運んでいける術を同時に養っているのである。嫌な我慢よりも良い我慢を。良い我慢は我慢と感じない。だから心が育まれる。

 三十連円打では、前回四月に二十番以降の三十番目までお伝えしていたが、短い時間でしかお伝えしていなかったにも関わらず忘れずに動けていたので、さすが私と小学校五年生の頃から毎週二時間マンツーマンで一年間を通した生徒であると感心。

 見た目も中身も完全な青年となったが、笑顔は小学校五年生の頃と変わらずにニコニコと可愛いものである。

 今日はパーソナルトレーナーのM氏も一緒だったので、筋肉に関する専門的情報を得ながら基礎鍛練稽古、杖術、剣術をおこなった。杖術では抜き技、「鶺鴒突き」「影突き」をおこなった。バドミントンでもフェイントや相手を騙すフェイクも技術の中にあるだろう。そうしたフェイクも、視覚的に騙すというよりは、相手の反射反応を引き出すような肩の動きであったりそれらを、出すも出さずも有効に使えるものがあるかもしれないよとお伝えした。

 杖の抜き技を受けての説明だったので、それを聞く郁己君の眼が印象に残った。M氏には基礎的な動きを稽古していただき、同じ一足の足運びでも、ただ突くだけなのか、それとも誘いを掛け抜きながら突くのか、始終一致を変えずに突きを変えること。その身体感覚の調整を感じていただきながらお伝えした。

 この杖の抜き技では、攻め手側も受け側も互いに良質の稽古となる。気配を出さずに変化させる工夫や、打とうと思って抜く、或いは、抜こうと思って打つ、そうした意識における無意識レベルでの身体の整い方が相手の反射反応を引き出しはしないかと、そうした甲野先生の影観法とまではいかないが、なるべく意識を本来の動きに介入させないように、杖術の型稽古の中で意識しておこなっている。これは相手にとっても、抜かれた瞬間に対する反応が間に合っているのか遅れているのか、はたまた抜かれていないのに、抜かれた際の対応に動いてしまわないか、など非常に集中と身体の咄嗟の対応を養うものとして予定調和に無い稽古法として互いに技を掛けられるか、それに対し見極めることができるか、そういう攻防が稽古の中で養われる。

 合間に体術「蠢動」をお伝えし、郁己君やM氏に違いを体感していただく。最後に剣術「連続切り返し」をおこない、四回の切り返しを五十回おこなった。M氏はほとんどやったことが無いため、二回の切り返しにて一緒におこなった。

 以前は郁己君と百回おこなったが、一回一回が大変なので、これを五十回おこなうといっても結構大変なものである。しかし、やりながら「ああ、これは身体を練る稽古だけでなく、身体調整法としてこれからも必要なものになるな…」ということに気がついた。

 つまり、今週の月曜日におこなった稽古前の杖整体操による解しが利きすぎてその後の稽古に支障をきたしたことからもそうであるが、これはそれ以前からすでにその兆候に身体が染まりかけていたのかもしれない。身体がどういう状態であるかが重要で、硬すぎても駄目であり、柔らかすぎても駄目である。どの動きに対しどういう感覚で動きたいかが身体からのサインであり、そのサインが稽古内容を決定するといっても過言ではなく、私がおこなう武術稽古の方向性として、今後どのように身体を調整しておかなければならないのかということに気がつかされた気がする。人体のバランス性というのは、いつかの記憶どおりにならないもので、今の今ある状態にとって必要なものが大事であるということ。きっと「身体の今も一期一会」なのだろう。

 今日の稽古も得るものがあった。夏休みの期間を利用して稽古に来てくださる郁己君とご両親様のご理解、同じ身体を使う仕事をされているパーソナルトレーナーのM氏、それぞれの人生ひとときの時間を共有して学ぶこの瞬間をこれからも大事にしていきたい。


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2019年8月12日(月/祝日)『杖整体操』(お申し込み受付中)

2019年8月24日(土)『剣術 特別講習会』(お申し込み受付中)

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2019-08-10(Sat)
 

稽古法で如何なる身体性を身に宿すか

 昨夜はどうにも眠れず、四時半頃から蝉が鳴き、小鳥がさえずり始める六時頃にようやく意識が落ちたものの八時過ぎに目が覚める。そこからモゾモゾと寝たか寝てないかの間ぐらいで9時過ぎに起き、合わせても三時間弱しか眠れなかった。しかし床に入る五時間ほど前から何も食べていなかったのでそれほど身体が重たくなっていない。内蔵は十分休めたという事か。

 起床後はいろいろと連絡をおこない、ホームページのページの追加など眠れない間に考えていたことをおこなった。殺陣と剣術の違いはよく訊かれる質問であるが、これを端的に説明するのはどうしても長くなってしまう。人によっては、殺陣はお芝居で剣術は実戦などと安易な回答で済ませるが、剣術にも演武があり実戦の演武とお芝居の殺陣はどう違うのか?という疑問もとうぜん沸いてくるだろう。長く言葉で説明すれば解決することであるが、昨晩は布団の中でフト突然に「そうか、殺陣は身体の外側を稽古するものであり、剣術は身体の内側を稽古するものなのだ。」という言葉によりこれまでの端的に説明するための難問が払拭された。

 つまり殺陣は見た目を重要視し、その見た目を集団で作り上げるために構成と拍子を考えそれに見合う動きを当て嵌める。安全かつ見栄えのいい動きを身体の使い方と剣捌きにより表現していく。それに対し剣術は、自らの身体を細かく観察しそこで得られる感覚を大事に身体統御をおこなえるように稽古する。見栄えという発想は無く、結果として見栄えが良くなるものであり、とうぜん鏡を使って視覚に頼る稽古は極力避けている。

 このように、殺陣と剣術における違いは自らの身体において、外側の意識なのか内側の意識なのかによって大きく異なる。そういう意味では、剣術で内側を練りながら稽古し、殺陣により外側を意識して稽古をおこなうことはGold Castleならではと言えるだろう。

 さて、本日の金山剣術稽古会は高田馬場で渡部氏とA氏とともに稽古をおこなった。

 開始前に誰も居ない武道場で五十分ほど一人稽古をおこなったが、今年からエアコンが付いたとはいえかなり汗をかいた。帰宅して風呂敷から道衣を取り出したが思ったよりも汗で湿っているのでこうして記事を書きながら洗濯していることもしばしばである。

 稽古では、今週月曜日の稽古前におこなった身体を解し過ぎることの弊害を意識しながら、適度な緊張を保ち意識的な動作より若干先に行っている位の速度で動けることを淡々とできるか。そうした身体の状態が整えられているか。それらを考えながら渡部氏にお伝えし、A氏にはまずは基礎的な動きをおこなっていただいた。

 休憩時に思わず、現代における武道武術が求められているものとは?また、時代に対応するもの(生き抜く術)として武術が存在するのならば、今の時代は戦後の昭和と掛け離れてしまっていることは言うまでも無い事であり、不便な時代だからこそ通用していた考え方と、余りにも便利な時代となった今、通用しなくなってしまったこともあるだろう。辛抱しなければならなかったものと、辛抱しなくても済ませられる事などなど…

 もちろん辛抱は必要であるが、どういう状況で辛抱を育てていけるかにある。嫌な事を我慢してやり続ける辛抱なのか、自らのやりたいことの中で一つ一つを確実におこなっていけるか、待つことができるか。

 ハラスメントがこれだけ騒がれるようになったのは、時代の転換期における価値観の違いもあるだろう。子が親になったときに言われている虐待の連鎖のように、気合いや根性で身に付けた身体性はおそらく相手に気合いや根性を求めてしまうのではないだろうか。私はかつてボクシングをやっていたので、気合いや根性というのは当たり前のように意識していたし、ボクシング以外でも緊張感のある学校や土地柄でもあったので、気合いや根性が無ければ見抜かれ危険な目にあってしまうという、子供の頃からそうした意識の持ち方は自然に養われたのかもしれない。

 近年の稽古では技術の追求が気合いと根性を押さえ込んでいるような気がしている。つまりは、集中して自らの身体をつぶさに観察し続けることが稽古の中では何よりも重要なものであり、気合いと根性というより、「静なる覚悟」が技術を狂わせないものとして気合いと根性に変わり今の私を司っているように思う。もちろん大きな声を出すこともあるが、それは出しているというより出てしまうものであり、身体の自然な働きとしてその場その瞬間に応じた最適な発声(呼吸)となっているようにも思える。

 ただ、うるさければ良いという発声は声ありきの考え方なので、身体感覚の追求を求めるならば、そのあたりを冷静に考え納得出来るものでありたいと思うのが自然だろう。これからの時代に対処できる身体性はどのように身に付けていく必要があるのか、その時代に求められるものが武術にあるのならば、これからの時代を見据えた身体性を養う稽古法が重要であると考えている。(ここでいう身体性とは、身体を通じて感じられる発想であり、その人物に擦り込まれた性質や法則に作用する核の部分である)

 まだ若いA氏であるが、これからの稽古においてさまざまな発見が自らの身体と向き合う事で得られるものと思われる。一人でも黙々と楽しめるタイプは、独自の世界観を構築していける可能性が高いので。

 自らの一人稽古、門人や生徒達への指導、そうしたことが自然と身体を通じての学びとなり続け、これからの私を形付けて行くだろう。私自身も不思議に思うが、どうやらそういうふうになっているらしい。


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2019年8月12日(月/祝日)『杖整体操』(お申し込み受付中)

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金山剣術稽古会ホームページ(お問い合わせ受付中)

2019年8月 武術稽古日程

2019年9月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-08-09(Fri)
 

2019年9月 武術稽古日程


9月01日 日曜日  Gold Castle 殺陣&剣術スクール
         13時20分~14時50分
         深川スポーツセンター 柔道場  
         15時10分~16時40分
         深川スポーツセンター 柔道場


           
9月02日 月曜日  金山剣術稽古会
         17時00分~21時00分
         新宿スポーツセンター 剣道場



9月03日 火曜日  クラーチ剣術教室
         10時00分~11時30分          
         クラーチ溝の口

         金山剣術稽古会
         19時00分~21時00分
         江東区スポーツ会館 剣道場



9月05日 木曜日  金山剣術稽古会
         14時00分~16時00分
         新宿スポーツセンター 剣道場

         19時00分~21時00分
         江東区スポーツ会館 剣道場



9月06日 金曜日  金山剣術稽古会
         17時00分~21時00分
         新宿スポーツセンター 剣道場



9月07日 土曜日  Gold Castle 殺陣&剣術スクール
         15時30分~17時00分
         品川区総合体育館 柔道場 

       

9月08日 日曜日  Gold Castle 殺陣&剣術スクール
         18時00分~20時00分
         品川区総合体育館 剣道場



9月09日 月曜日  金山剣術稽古会
         17時00分~21時00分
         新宿スポーツセンター 剣道場
         


9月10日 火曜日  クラーチ剣術教室
         10時00分~11時30分          
         クラーチ溝の口

         金山剣術稽古会
         19時00分~21時00分
         江東区スポーツ会館 剣道場
         


9月11日 水曜日  金山剣術稽古会
         12時00分~14時00分
         戸越体育館 柔道場



9月12日 木曜日  金山剣術稽古会
         19時00分~21時00分
         江東区スポーツ会館 剣道場



9月13日 金曜日  金山剣術稽古会
         17時00分~21時00分
         新宿スポーツセンター 剣道場



9月14日 土曜日  Gold Castle 殺陣&剣術スクール
         12時30分~14時00分
         戸越体育館 剣道場

         金山剣術稽古会
         15時00分~17時00分
         戸越体育館 剣道場



9月15日 日曜日  Gold Castle 殺陣&剣術スクール
         15時00分~17時00分
         品川区総合体育館 剣道場



9月16日 月曜日  金山剣術稽古会
         17時00分~21時00分
         新宿スポーツセンター 剣道場



9月17日 火曜日  クラーチ剣術教室
         10時00分~11時30分          
         クラーチ溝の口

         
         
9月19日 木曜日  金山剣術稽古会
         14時00分~16時00分
         新宿スポーツセンター 剣道場

         19時00分~21時00分
         江東区スポーツ会館 剣道場



9月20日 金曜日  金山剣術稽古会
         17時00分~21時00分
         新宿スポーツセンター 剣道場



9月21日 土曜日  Gold Castle 殺陣&剣術スクール
         12時30分~14時00分
         戸越体育館 剣道場

         

9月22日 日曜日  Gold Castle 殺陣&剣術スクール
         12時00分~14時00分
         品川区総合体育館 柔道場



9月24日 火曜日  クラーチ剣術教室
         10時00分~11時30分          
         クラーチ溝の口

         

9月25日 水曜日  金山剣術稽古会
         12時00分~14時00分
         戸越体育館 柔道場



9月26日 木曜日  金山剣術稽古会
         14時00分~16時00分
         新宿スポーツセンター 剣道場

         19時00分~21時00分
         江東区スポーツ会館 剣道場



9月27日 金曜日  金山剣術稽古会
         17時00分~21時00分
         新宿スポーツセンター 剣道場



9月28日 土曜日  杖術 特別講習会
         15時00分~17時00分
         品川区総合体育館 剣道場
         18時00分~ 懇親会



9月29日 日曜日  Gold Castle 殺陣&剣術スクール
         15時00分~17時00分
         品川区総合体育館 剣道場



9月30日 月曜日  金山剣術稽古会
         17時00分~21時00分
         新宿スポーツセンター 剣道場






 金山剣術稽古会 入会希望の方へ


【 新宿スポーツセンターでの稽古時間 】
◇(月曜日・金曜日/毎週)17時00分~21時00分
毎月第四月曜日は休館日のためお休みとなります。
(第四月曜日が祝日の場合は翌火曜日がお休みです)

◇(木曜日/毎週)14時00分~16時00分 


【 江東区スポーツ会館での稽古時間 】
◇(火曜日・木曜日/毎週)19時00分~21時00分
月曜日が祝日の際は翌日火曜日が振替休館日となりお休みとなります。


【 戸越体育館での稽古時間 】
◇(水曜日/隔週)12時00分~14時00分 


完全予約制ですのでお早めに御連絡下さい。
前月までに御予約の入っていない日はお休みとなる場合が御座います。
お申し込みは金山剣術稽古会のサイト
https://www.kanayama-kenjutsu.com より御連絡下さい。

都合により日程が変更となる場合がありますので御了承下さい。


2019-08-07(Wed)
 

クラーチ剣術教室 五周年

 本日の「クラーチ剣術教室」では、約半年振りに体調不良によりお休みされていたMさんが復帰されました。Mさんも八十歳代ですので、ほんとうに良く参加されたと思います。入会された当初は、ネガティブな言葉が多かったのですが、この半年の間「復帰したい!」と帰りの道中など外でお会いする度に伺っていたものでしたので、その内面の変化に教室の意義を感じましたし、益々こういった方が続いて下さると、こんな私でも僅かながらの社会貢献にはなっているのかもしれない。と思うこともあります。しかし、社会貢献のためではなく、身近な方がご縁の中から心身ともに元気になり、尽きぬ向上心が芽生え始めたことにより、人生の活力が湧き始めたような元気さが安定しております。そうした気持ちの面での変化は体調のトラブルもほとんど見受けられることが無くなり、そうした「奇跡」に近い実際の変化が、私にとって高齢者の方々と稽古をおこなう目的でもあります。

 先日の記事でも書きましたが、出来るだけでなく出来ない時間も楽しめるようにおこなうことが大事です。粗探しをして、注意ばかりしてしまうと、嫌気が差してしまいます。出来なくとも楽しめているならその時間を大事にし、表情に変化が表れ始めたときにお伝えするのが理想だと思います。間違わずにおこなうことでの脳トレ的な作用もありますが、間違うも間違わないも得物を扱うことで刺激のあるうちは、自分で何かをやろうとすることのほうが重要です。これらは私自身に述べている言葉でもありますが、そうした相手の状態を観察しながらタイミングを計っていくことが指揮者でもある指導者の仕事ぶりです。

 克服された方の姿というのは、同じような経験を辿ってきている方にとっては一つの光でもありますので、その光を消してしまわないように、私だけでなく皆さんからの支えがこれからの方々に身体を通して救われる結果に繋がっていくものと考えております。それはすなわち、自らも救われるということになるのだと思います。あとは運命が決めることですので、チラシの絵の吹き出しに一言「がんばらなくていいんだよ~♪」という言葉が30分から始められる教室として、ご本人の大きな第一歩につながることを願っております。

 
 講習後は第一週目恒例の食事会。やはりこういう場で一緒に話を楽しんでいると、昨日で丸五年を迎えたのだという実感がいたします。これまで病気や体調不良などで心身ともに弱くなることも観てきました。上達するのは結果であって、私としては皆と共に寄り添っていける活動でありたいと思っておりますので、そうした弱い方を第一に皆で支えていけるような空間にしたいと思います。先にも述べましたが、それは必ず自らの支えにもなりますから。


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2019-08-06(Tue)
 

身体の反応から前へと進む

 まだ情報公開にはなっておりませんが、Gold Castle 殺陣&剣術スクールの生徒のS君が一年間放送されるテレビドラマに出演されることになりました。私もまたテレビで観られるのを楽しみにしております。

 もうお一人、生徒の大西統眞君が8/14~8/27の間公演される舞台『ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~』にご出演されます。
会場は前回観に行かせていただいた日比谷にあるシアタークリエです。主演は岡田将生さんです。統眞君のご活躍を今後も楽しみにしております。興味のある方はサイトを通じてお問い合わせください。

 
 さて、昨日月曜日は高田馬場でT氏と稽古。その前に45分程一人で「杖整体操」をおこなった。今回は感動的なあの気持ちよさを得られることが無く、ただのストレッチのような感じになってしまった。あの感動的な気持ちよさが訪れるときは、身体が非常に疲れているときや、しばらく杖整体操をやっていなかった時などに訪れやすい。私としては今月12日に杖整体操の講習会があるため、新たな動きなど模索しながら定期的におこなったことが、感動的気持ちよさを得るための貯金を使い果たしてしまったような気がしている。コリや詰まりの蓄積が貯金というのもちょっと可笑しいが、あの気持ちよさが得られないのは残念である。だが、武道場が最近の月曜日にしては人数が多く賑わっていたので私の集中が身体に向かっていなかったのかもしれない。しかし、あの感動的気持ちよさはそんなことは問答無用に訪れるので、やはり身体の中の流れというか、やはりそうした貯金というか蓄積した物質が関係しているように思える。だから、この杖整体操の講習会頻度は毎月おこなっていたものから、最近は間を空けて不定期におこなうこととしている。

 あの感動的な気持ちよさを味わうと、「これをやらない理由は見当たらない」と思うのであるが、大した気持ちよさを得られなかった昨日のような場合は、感動が無いので義務的なストレッチのような感じが残った。まあ、それもそれでいいかと思っていたが、その後の稽古で考えさせられる結果となった。


 T氏との稽古では、杖術の打ち込みや突きなど形を見ながら、歩を付け私が受け手としておこなった。「三十連円打」では十四番目まで相手を付けておこなった。この「三十連円打」では先日タイの方から金山剣術稽古会のサイトを通じてとても丁寧な感想を送って下さった。DVD「古武術は速い」を購入され、その中にある相手をつけての三十連円打や一人でおこなっているものなどを観ての感想と感謝の言葉であった。

 今の時代はドラえもんの世界に近付いたような便利さで、翻訳機能を使えば私のように英語が出来なくても、相手の言葉のおおよそは理解も出来るし、私の文も英語に変換しておおよそは伝わっているものと思う。私は持っていないがスマートフォンのアプリでは話した言葉が外国語に変換され声に出てくるので、外国の方とのコミュニケーションが取り易くなったということは画期的なことだと思える。外国語教室の運営会社にとっては脅威かもしれないが、それでもビジネスシーンなど常にスマホ片手にやり取りする訳には行かないので、一定の需要は維持されているだろう。

 話が逸れたが、この「三十連円打」は私が公開している動画の中でも反応が高いので、今後機会があればこの三十連円打を詳しく解説しておこなうような流れがあればと思っている。

 続く抜刀術の稽古では、先週「懐月」で鞘引き前の鞘出しが有効であったことが確認できたので、今回「巴抜き」で鞘出しを試みたところ右肩に激痛が走った。これは以前「趺踞からの抜刀」でも右肩を痛めた抜きをしてしまったのであるが、抜き手の角度と、それに応じた鞘の位置が高すぎるところにあると肩を壊しかねない気がしている。鞘出しにより出す長さは微々たるものであるが、なんらかの身体的調和感覚が乱れ、発力のエネルギーが身体への負担となってしまう。それを身体が「もうやめてくれ!」と猛烈に教えてくれたような感じだった。それと今回、稽古前に「杖整体操」を45分間おこなっていたため、抜くための感覚が失われており、なんとかしてやろうという気持ちにもならず、T氏の動きの相手として形を丁寧におこなうに留まった。

 これは、とうぜん解りきっていたことであるが、あらためて身体がゆるんだことで瞬間的な感覚の統御が失われたことに、武術における準備運動の弊害として実感したのであった。ちろんそのようなことはずっと解っていたことであったが、実際得物に力が通らなかったり、調和感覚が失われてしまったことから、「ここまで、遣えなくなるものか…」と愕然とさせられたのである。これは、一律に弊害があるわけではなく、その身体の使い方の特殊性において必要なジャンルのものもあれば、身体感覚を変えないように、手続きを速やかにおこなえるための身体として稽古に備えておかなければならない場合もある。

 そこで逆に、「じゃあ、極力アソビの取れた身体だとどうなるのだろうか…?」という考えが頭をよぎったが、やはりそれは、稽古の動きによって作られた身体の状態がもっとも理想であると今は考える。筋トレもそうであるが、どういう身体の使い方で身体を作っていくかということであり、柔軟性も然りで、どういう動きで柔らかさを得ていくのか、これも今後の稽古法の中で、「技術の裏にある身体の作り方」として常に頭の片隅に置いておきたい。

 しかし、身体のケアという意味では柔らかさは必要になってくる。杖整体操は稽古後におこなうと帰りの道中でも嘘のように身体が楽であるし、夜一日の終わりにおこなえば睡眠にも入りやすく、また寝返りが楽なのである。(!)ここに来て気がついたが、稽古前の杖整体操がどうして感動的な気持ちよさを得られなかったのかというと、これからおこなう稽古に身体が備えておかなければならない筈のものを、私の意識で稽古に適さない状態へと導いていることに対する身体の反応メッセージなのではなかろうか。「これから稽古をおこなうのに、私たち、そんな悠長な気持ちよさにはなれませんよー!」たしかに、そうである。

 そういう失敗も大きな気付きであり、これからの稽古への整え方や、稽古後のケアなどに活かされてくる。あらためて身体は優秀であり、それに気が付いてあげられる意識を忘れないことだ。

 昨日は巴抜きに関しては鞘出しが怪我のもとになるのと、杖整体操では身体とともにおこなうべきものであり、稽古前には効果が上がらないことなどがわかった。そういう意味では失敗から学んだ昨日の稽古であるが、前に進める事は成功も失敗も変わらない。


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2019-08-06(Tue)
 

稽古の面白みとは

 盆踊りにお祭りや花火大会、夏は全国各地で催しが開かれている。八月といえば終戦を迎えた月でもあり、毎年夏のこの時期というのは、賑わいながらも悲しみを風化させない人々の心がどこかで漂っている。

 味覚も好みが変わり、季節の花々に目が向くようになり、夏の華やかさにどこか涙腺が刺激されているような感がある。歳を重ねるということは、見落としがちなことに目が向きやすくなるということなのだろうか。日本らしさ、時代は変わっても姿形は大して変わらない人々の束の間の非日常な笑顔や寄り添う風景はつい忘れてしまっていた。

 
 本日は品川区総合体育館柔道場にてGold Castleの講習をおこないました。
 体験参加に14歳と15歳の男の子達が訪れ、お二人とも次回には武道具を購入して入会されることになりました。若い生徒達がハツラツと気持ちよく稽古し、それに刺激を受ける大人の生徒達の様子が見られる日も楽しみであります。

 六月に生徒になられたKさんが、今月一杯で海外へ渡られるため休会となってしまうのが残念ですが、海外で頑張って行かれる事を願いながらもまたいつかお会い出来る日が来ることを楽しみにしております。

 殺陣クラスでは、基礎的な動きに時間を割いておこないました。斬ることと斬られること、それだけでも楽しめる生徒達を観ながら、この楽しさを失わせずに技術を上げられるようにしなければ…と、私の使命として感じるところがありました。

 剣術クラスでは、生徒達は「陰陽之太刀」「陰陽之祓い」「陰陽之型」をおこない、体験参加のお二人には体捌きを含めた納刀法を幾つかおこないました。生徒達には8歳のYちゃんもいましたし、11歳のK君もいましたので、そうした若い二人が大人と組んで型稽古をおこなっている様は力はとうぜんありませんので大人は抑えて行っておりますが、体捌きや手之内におきましては大人も驚くような動きを見せることがあります。これは私が、稽古内容として、大人もお子様も高齢の方も一律にお伝えしておりますので、伸びているものと思われます。身体の使い方は年齢を問わず共通するものですので、その年齢に応じて可能である動きならば、難しいと思われるものでも反応を観ながらお伝えしております。つまり、出来る理由と出来ない理由が感じられていれば、出来ない間も楽しめるものであるということです。もちろんその前提には前に進めるということが無ければなりません。その出来ない間の時間を指導者がどう観ていられるかが私にとっても重要な部分であり、指導者としてまだまだ甘いところがありますが、生徒達が伸びてきていることからも、出来るための理由を説き続けるよりも、出来ない間も楽しめる時間を見極めておくことも必要であると指導者よがりにならない自身の心にも目を向けておかなくてはなりません。

 ジクソーパズルでも、全てのピースの場所が予め解っていたら面白みは無くなってしまう筈です。自分でどうすれば答えの場所が見つかるかを工夫して、色別ごとにピースを集めたり、特殊な形状ごとにピースを集めたりしながら、答えに近付いていくのです。どうしてそんな手間を掛けることの方が面白いのかというところですが、もちろん、手間が掛かりすぎてしまえばもう嫌気が差して止めてしまうこともあるでしょう。ですが、簡単すぎても面白くなく、難しすぎても面白くない。その作業の中で「前に進んでいることの実感」が楽しさに置き換えられ、「自分のチカラでやった」という全ての作業の方法や法則など有効な手立ての発見が面白みに作用しているのだと思います。

 稽古も同様に、最初の頃は色々と身体の使い方などをお伝えしていかなければなりませんが、そこから先は自らの身体を観て感じながら手順や調和感覚など、身体各部のピースを合わせていくような工夫を自らおこなっていかれると、稽古の面白さ身体の面白さにもっともっと気が付かれると思います。

 
 剣術クラスの最後に「鍔競り合いからの崩し」をおこないました。今日は場の空気が整っていたせいか、かなりの方が良い形でおこなっておりました。こうした身体の使い方で強引に行かずとも相手を崩せる意外な動きというのは、人の興味を惹くものですので、技を掛ける側も掛けられる側も活き活きとしてきます。その活き活きが心のなかにある何かを拭き払い、良いものを導き出してくれるような気がしています。8歳のYちゃんが11歳のK君に指名して技を掛けていたのも楽しい一コマでした。体験参加のお二人も目の色が変わって興味深く取り組んでおられました。

 若い生徒が増えてきましたので、心身ともに育っていける、そのための身体との向き合い方を講習ごとに私も注意して観て行きたいと思っております。

 本日も暑い中お越しいただきありがとうございました。


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2019-08-05(Mon)
 

和装にまぎれるこの季節

 本日土曜日は深川スポーツセンターにてGold Castleの講習をおこないました。

 ひさしぶりに土曜日も殺陣クラスをおこないましたが、日曜日と変わらないほどの賑わう講習となりました。

 殺陣クラスでは、血振りから納刀まで八種類の所作をお伝えいたしました。殺陣をおこなう教室や団体の多くは、二天一流などの軽くて細い木刀を使用しておりますので、鍔も鞘も無い状態で軽い竹光刀を想定しておこなっております。

 私がそうした木刀を使って稽古しないのは、軽い竹光を想定した剣捌きには剣術本来の体捌きや手之内の技術が損なわれてしまうからでもあります。私自身剣術を基盤としておこなっておりますので、そうした体捌きや手之内の技術というものを押さえたうえで動けることが殺陣には必要であると考えているからであります。

 とくに刀と鞘は切っても切り離せないものですので、鞘の扱い方も含めた上で稽古をおこなう必要があります。納刀は基本的に静の動きですが、立廻りの中で動から静へとお芝居の中で観ている人を惹きつけるシーンでは納刀というのはとても重要です。

 派手な納刀を好む方もいらっしゃいますがそれは別として、斬った後にどのような気持ちで刀を鞘に納めるのかということが大切であり、そのためには精確で安定した技術を身につけておく必要があります。心の心情と動きがリンクしたときに、立廻りにおける納刀の理解が出来たといえるでしょう。

 後半おこなった立廻りでは、序盤の動きが変更になったため、スムーズな流れとは行きませんでしたが、全体的な動線は掴めてきたように感じます。皆それぞれに、芯と絡みA~Dの合わせて五人分の動きを覚えていただき、後半はこの立廻り稽古の完成度を上げていけるようにして行きたいと思います。

 
 剣術クラスでは、「正面斬り」「斬割り」「胴斬り」「突返し」をおこないました。最後におこなった「突返し」では、終了時刻の五分前に、技を変更してしまいましたが、これは今後どちらの動きも採用に通じるものと感じております。

 あらためて、刃で当てて巻いて引っ掛ける(粘りを掛けるともいいますが)瞬間の太刀捌きには浮きも兼ねておりますので、手順と調和と心地良さが技の道理として身体に教えてくれております。

 全体的に観て剣術クラスでは動き方の良くなった生徒がいい意味で目立つようになってきました。そうした動きの進展は、眼の隅でも視野に入った瞬間に解るものです。私にとっては嬉しい瞬間でもあり、ご本人にとりましてもそうしたこれまでとは異なる実感を感じているものと思われます。

 
 さて、明日は12時から品川区総合体育館 柔道場で講習をおこないます。明日も良い一日となりますことを願っております。


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2019-08-03(Sat)
 

DVD『甲野善紀 技と術理2019―「教わる」ことの落とし穴』 御予約受付中

今年も甲野善紀先生の技と術理シリーズのDVDが夜間飛行から8月16日に発売されます。


(ご予約や内容紹介動画はこちらです)
http://kono.yakan-hiko.com/

 
甲野先生の進化の過程をこのDVDシリーズで観ることが出来ます。そして先生のインタビューもこのDVDでは貴重な映像であると思っております。毎年その場に参加させて頂けることに感謝し、365日の中でも特別な一日と捉えております。

ご年齢に逆行していく技の利きに驚きを禁じ得ません。シリーズをご覧になられた方には説明は不要ですが、初めての方には驚かされる映像だと思われます。武道武術に関係せずとも、生き方として感じるものがあるDVDだと思われますので、多くの方の手に取っていただけることを願っております。


2019-08-02(Fri)
 

岐路と景色と愛情

 八月は私にとって昔から大きく物事が動いてきた月でもあり、チカラをいただける月となっている。今年はどうであるのか不明であるが、四十代も半ば近くとなり、二十代、三十代を過ごしたあの頃が今を生かしてくれている。

 人生の岐路は人との出会いであったり、考える時間が増えてきた中で行動に移りやすくなる。それは、不安や焦りもあるかもしれないが、もっと大きな視野で捉えるならば、訪れるべくして訪れた必然の時期ともいえる。

 人は感じるも感じないも、核(魂)の部分で何かを捉え、そのことについて水面下で熟考している。それが必然といえる出会いや、整理できる時間が与えられたときに岐路となる瞬間に立ち会うのだろう。

その立会いは真剣であり、情熱的でもある。それは真摯に生きている人に訪れる迷いや悩み苦しみ、そういった不安と焦りの中で、自ら選択し新たなる道程を歩き切り拓く覚悟が条件だからだ。

 時間は良くも悪くも慣れさせてくれるもの。あの頃良いと思っていた事が今では全くそのようには思えなくなったこともある。道程が変わればそこから見える景色にも気が付いた。

 願い続けていくこと、願い続けられること、それだけでも岐路が訪れ選択した答えを感じられる。真摯な心で望めば苦しみは去っていくし苦しむ理由が幸せに感じられる。苦しみではない向き合い方の心が、いつかの自分を助けてくれる。

 私にとって幸せに感じられることは、期間を設けず今の生き方が続けられること。そしてその中で出会えた真摯な心の持ち主である方々と永く関わって生きて行けることにある。喜びを共有し悲しみを共有する。子は大人になりやがて年老いてゆく。そうした中で受けた愛情が愛情をでもってお返しすることが出来る。そうした愛情の循環は世の平和を保つ大きな要因でもある。打算の無い愛情が感じられる世の中になるには、親の愛、家族の愛、そうしたものが何より大切なのだ。

 
 それでは昨日の稽古記事を記す。

 昨日は高田馬場にて渡部氏と初参加のA氏と稽古をおこなった。

 若いA氏であるが、私の稽古会のほうを選んで参加されたのでいろいろな経験から勇気を出して参加されたように感じる。稽古では時折緊張をほぐすために渡部氏にいろいろと見ていただいたが、私よりも渡部氏のほうが上手に進められている。私自身全く初めての人に教えていくことの難しさをあらためて痛感する。そもそも教えるということを前提にしてはいけないのだ。教わるということが前提なのだから。

 渡部氏との稽古では剣術「斬割り返し」で歩をつけておこなった。次回8/24(土)の『剣術 特別講習会』でお伝えする予定である。

 この日一番の出来事は抜刀術「懐月」での鞘出しが採用に至るほど有効であることが確認できた。試しに映像を撮ってもらい後で確認したが、これまでの抜き方では動きが良く見えるのだが、鞘出し後の鞘引きでは、離れから切っ先が前に向くまでの一連の動きが良く見えない。何度観ても捉え難い動きに、抜いた実感と同様に鞘引きにおけるなんらかの手順の変更が、調和感覚なのか抜きに大きく関係していることが「懐月」においては確認できた。今後、これが他の抜刀術においてもどのような働きを見せるか解らないが、柄頭方向への鞘出しが可能な技に関しては、有効なような気もしている。次回の一人稽古で検証したい。


 明日は深川スポーツセンターで殺陣クラスと剣術クラスの講習をおこないます。土曜日ですが会場の都合で13時20分から殺陣クラスをおこないますので、ご都合のよろしい方はご参加お待ちしております。15時10分からは剣術クラスの講習をおこないます。今週は居合刀は必要ありません。

 みなさま、熱中症には気をつけて無理をなさらぬように願います。


 金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』

(2019年5月20日より発売中)

2019年8月12日(月/祝日)『杖整体操』(お申し込み受付中)

2019年8月24日(土)『剣術 特別講習会』(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会ホームページ(お問い合わせ受付中)

2019年8月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-08-02(Fri)
 

星の欠片と無慈悲な辻褄

 たった二日間でも盛り沢山な情報量。時間にしてみれば合計十時間足らずであるが、現在進行形を常としなければならない生活において、この数時間というのは生きている今を無駄にはしていないと思う。今の今はこれまでの結果であり、良くも悪くもその瞬間をどのような気持ちでおこなえているかに人生の今を知る。


 先ずは昨日火曜日から。

 今年に入って退会者が相次ぎ半数にまで落ち込んだ「クラーチ剣術教室」での講習。引越しや病気のために数名の方がやむを得ず退会され私も心を痛めておりましたが、いちどそうした流れになってしまいますと、少しの病状の気配から突然お辞めになられた方やそれに続く方もいらっしゃり、八十歳台の参加者の方々でも元気に楽しくおこなわれているものと、まだまだ大丈夫だと思っておりましたが、私にとって初めての経験でもある高齢者の皆様との稽古でこれまで五年間毎週月に四回おこなってきておりますが、さまざまに考えさせられました。

 元気に楽しく、気が付けば心身にとってプラスとなる効果が期待できるものとして武術を基盤とした運動をおこなっておりますが、そうしたなかで、運動の一環レベルでしか伝えられないもどかしさもあります。とはいえ、それ以上の事を望まれる方もいらっしゃいませんし、私もおこなうつもりもありませんが、まったくゼロではない部分もありますので、これからの他での活動も含めた経験材料としてこれまでの状態を焼き付けておこうと思います。

 そんなことから、体験参加のお知らせと新たな時間割に基づいた料金設定の改定をお伝えし掲示板に貼っていただいたところ、二年ぶりに新しい方が参加されました。

 他にも数名の方が外から様子を見に来られておりましたので、また再びワイワイと賑わう空間になることで講習効果が倍増いたしますのでそこに向けて関係者の方々にはご協力を願いたいと思います。

 
 夜からは、松聲館へ伺い甲野先生と稽古。

 私の生き方、思想、身体における日々の循環的発見は、この今を生きているからに他ならない。

 私という育ち方をしてきた人間が、今の時代でこれからどういう風に生きていくのか、それは今日の稽古明日の稽古が導いてくれるものであり、近道など無い。

 身体という発見は、人間への興味、生き方への探究につながっていく。さまざまな争いやいざこざも、必然的におこりうるものとして、道行く流れを選別している。知能、知性、それとはまた違った視野で観ていくことも大切だといえる。

 「人間は星の欠片で出来ている。」と、先日NHKでブラックホールの新事実について番組内で例えられていたが、超新星爆発による元素の放出が巨大なブラックホールから噴出されるジェットの影響により元素の種類と割合が広大な宇宙空間でも均一なものとなった。それが我々人類の誕生には不可欠であったと知る事になったのであるが、いずれにせよ、星も人間も無慈悲な辻褄のもと今に至っている。それが自然でありそれが今なんだという事。それぞれが同一方向では成り立たない、同一方向を目指しても何らかの事情や出来事により軌道修正しなければならなくなる。その軌道を見つけるのが人生なのかもしれないが、そうした軌道(運命)というのはその時にならなければ解らないものだろう。良いも悪いも無くそのようになるために時間が流れ動き続けているのだろう。


 話が大きく逸れてしまいましたが、先日刊行された甲野善紀先生と前野隆司先生の共著による新刊『古の武術に学ぶ無意識のちから』がワニ・プラスより発売されております。

 また、8/16(金)に夜間飛行からのDVD『甲野善紀 技と術理2019』も発売されますが、こちらはあらためて告知させていただきます。


 そして本日水曜日は戸越体育館柔道場にて渡部氏と稽古。

 昨夜の稽古で身体と心が、大事にこのことを整理しようとしていた感じがあり、三時間程しか眠れなかったが、それでも眠れないストレスはまったく無く疲労感もあまり感じられなく稽古に向かうことが出来た。

 立廻りの研究では、タイプMの序盤を若干修正した。前回の講習で刀を抜いた後、二人続けて躱していた動きを、一人目は払い、二人目を躱すことにした。さらにその直後の刀の突きつけ方も若干修正し、全体的な角度とキッカケのタイミングなど微調整した。

 続いて、今週土曜日に深川スポーツセンターでおこなう講習内容に「血振りからの納刀」のバリエーションが八つ程あるので、再点検した。これに関しては、先日おこなった倒れ方のバリエーションのように、安定した技術を習得することで現場で役に立つものとしてお伝えしたい。

 続いて体術の稽古をおこなう。「蠢動影絵」による構造の強さを再確認し、今回はあまり長くはおこなわなかった。仰向けからゆっくりと足を伸ばしたまま起き上がることに私の身体がどうしてか関心を持っているので、渡部氏と共にしばらく楽に起き上がれる動き方を模索。これは昔から私の体格的なものなのか苦手とする動きでもあるので、それがなぜなのか解った上で、なにかしら得るものがあるかもしれないので身体を観ながらしばらくやっていこうと思う。

 最後は「杖整体操」をおこなった。今日はまた新しい動きを考案したが、肩を楽しく解すような動き「ぶらぶら」と「ゆすり」である。次回8/12(月)に杖整体操の講習会でそれを取り入れようと思っている。

 今夜はここまでとしたい。完全に体内時計が狂ってしまっているが、どこかで戻さなければならない。明日は高田馬場で稽古。今年からエアコンが導入されたので嘘みたいに快適な稽古環境となった。これでエアコンの無い稽古場が皆無となったが、これも時代の変化であり適応しなければならない事案である。


 金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』

(2019年5月20日より発売中)

2019年8月12日(月/祝日)『杖整体操』(お申し込み受付中)

2019年8月24日(土)『剣術 特別講習会』(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会ホームページ(お問い合わせ受付中)

2019年8月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-08-01(Thu)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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