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風穴を開けろ!

 このブログの日常録カテゴリとして記事を書くのは稀であり、以前書いた記事が懐かしいと思えてしまう。ふだんは稽古記事がほとんどのため、日常録というのは私にとってオフの時間の過ごし方ということになるのだろう。

 今日は19時から約四ヶ月振りに青木賢治さんと新宿で待ち合わせをし、以前入ったお好み焼き屋にてこれまでの近況報告から映画の話や役者時代の話、青木さんが受講された武術講習会などの話に花が咲き、ライターが本職の青木さんとは何とも心地良い呼吸で言葉がスラスラと出てきてしまう。

 青木さんとはかつて共に武術稽古に励んだ「武友」と言える親しい間柄であり、共に汗を流し示現流など激しい稽古をおこなってきた思い出は今となっては掛け替えの無い記憶となっている。今夜お誘いしたのは、今度の私の企画にお願いすることがあり、その事について私の頭の中にあることを全てお伝えし、青木さんの了承を頂くことが出来た。

 数年ぶりにもんじゃ焼きを食べた。鉄板での作り方もさっぱり分からず、青木さんにお願いして四苦八苦しながら二人で焼いた。ビールを飲みながらこうした食べ物を焼くという共同作業の中での打ち合わせは自然と会話になりやすく、伝えたいことがストレートに発しやすい。気がつけば22時位になっていたのでお店を後にし駅で握手をして別れた。

 流れを感じ、金銭的な面も含め、今出来ること、能力ある人たちの力を借り、人として愛すべき人達との共同作業に何を創造しようか…閉塞感のあるバランスに風穴を開けるためには全てを感覚的に、調律を合わせ、クリエイティブな価値観を忘れず、多くをそして遠くを観て時の流れが教えてくれる機を感じ、そこにただ準ずるが如く従っていくのみである。


2017年10月14日「杖術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2017年9月 稽古日程

2017年10月 稽古日程

2017年11月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-09-30(Sat)
 

2017年11月 武術稽古日程

『 金山剣術稽古会 』 に関する見学、または参加希望の方はこちらの
「お申し込み専用窓口」よりご連絡下さい。
(詳細につきましてはこちらをご参照下さい。)



                            

11月3日(金曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
           12時30分~14時00分
           戸越体育館 剣道場  
           15時30分~17時00分
           戸越体育館 剣道場



11月4日(土曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
           13時20分~14時50分
           深川スポーツセンター 剣道場  
           15時10分~16時40分
           深川スポーツセンター 剣道場


                
11月5日(日曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
           13時20分~14時50分
           深川スポーツセンター 剣道場
           15時10分~16時40分
           深川スポーツセンター 剣道場



11月6日(月曜日)『 金山剣術稽古会 』
           17時00分~21時00分
           新宿スポーツセンター 第二武道場



11月7日(火曜日)『 クラーチ剣術教室 』
           10時00分~11時30分

          『 金山剣術稽古会 』
           19時00分~21時00分
           江東区スポーツ会館 剣道場



11月8日(水曜日)『 金山剣術稽古会 』
           12時00分~14時00分
           戸越体育館 柔道場



11月9日(木曜日)『 金山剣術稽古会 』
           14時00分~16時00分
           新宿スポーツセンター 第二武道場



11月10日(金曜日)『 金山剣術稽古会 』
            17時00分~19時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場



11月12日(日曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
            13時20分~14時50分
            深川スポーツセンター 剣道場  
            15時10分~16時40分
            深川スポーツセンター 剣道場  
 


11月13日(月曜日)『 金山剣術稽古会 』
            17時00分~21時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場

              

11月14日(火曜日)『 クラーチ剣術教室 』
            10時00分~11時30分

           『 金山剣術稽古会 』
            19時00分~21時00分
            江東区スポーツ会館 剣道場



11月16日(木曜日)『 金山剣術稽古会 』
            14時00分~16時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場



11月17日(金曜日)『 金山剣術稽古会 』
            17時00分~19時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場



11月18日(土曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
            13時20分~14時50分
             深川スポーツセンター 剣道場  
            15時10分~16時40分
            深川スポーツセンター 剣道場  



11月19日(日曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
            09時10分~11時10分
            戸越体育館 剣道場  
            12時00分~14時00分
            戸越体育館 剣道場+柔道場



11月20日(月曜日)『 金山剣術稽古会 』
            17時00分~21時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場



11月21日(火曜日)『 クラーチ剣術教室 』
            10時00分~11時30分
           
           『 金山剣術稽古会 』
            19時00分~21時00分
            江東区スポーツ会館 剣道場



11月23日(木曜日)『 金山剣術稽古会 』
            14時00分~16時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場



11月24日(金曜日)『 金山剣術稽古会 』
            17時00分~19時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場

           

11月25日(土曜日)『 剣術 特別講習会 』
            15時00分~17時00分
            戸越体育館 剣道場

            18時00分~懇親会(予定)



11月26日(日曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
            13時20分~14時50分
            深川スポーツセンター 剣道場
            15時10分~16時40分
             深川スポーツセンター 剣道場
 


11月28日(火曜日)『 クラーチ剣術教室 』
            10時00分~11時30分

           『 金山剣術稽古会 』
            19時00分~21時00分
            江東区スポーツ会館 剣道場



11月29日(水曜日)『 金山剣術稽古会 』
            12時00分~14時00分
            戸越体育館 柔道場



11月30日(木曜日)『 金山剣術稽古会 』
            14時00分~16時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場






【新宿スポーツセンターでの稽古時間】
(月曜日)17時00分~21時00分
※17時00分~19時00分は現在受け付けておりません。
※第四月曜日はお休みとなります。
(木曜日)14時00分~16時00分
※木曜日は定員となりました。 
(金曜日)17時00分~19時00分

【江東区スポーツ会館での稽古時間】
(火曜日)19時00分~21時00分

【品川区戸越体育館での稽古時間】
(隔週水曜日)12時00分~14時00分

完全予約制ですのでお早めにご連絡下さい。
初めての方はこちら「金山剣術稽古会について」をご参照の上
「お申し込み専用窓口」よりご連絡下さい。

※稽古場所の詳細や稽古内容、稽古時間のご相談、道具類その他のご質問等につきましてご不明な点がありましたら、ご連絡下さい。

※都合により日程が変更となる場合がありますので御了承下さい。


2017-09-29(Fri)
 

季節の変わり目と人生の変わり目

 先日火曜日に喉の激痛があったが、その日の晩急速に回復に向かい水曜日の朝には嘘のように痛みが引いた。本日木曜日はその事を忘れているほど治ってきた。

 気温が下がり涼しい今夜は体調を崩しやすいので気を付けたいところである。さて、本日の高田馬場での午後からの稽古では、W氏K氏後藤氏の三名と稽古をおこなった。もはや木曜日の午後は混んでいるのが通常となってしまったため、いつもの脚鍛稽古がおこなえず、杖を用いての差し替え突き、敢えて回数でおこなった下三方突き、旋打をおこない一瞬で汗と疲労感が押し寄せるようにおこなった。

 そして動画にもある「杖 十一之型」をおこなった。実際に巴や巴からの追い打ちなどで打ちの威力を確認したが、放物線の大きさは威力となり、人間を相手にするなら速さが求められ、その威力と速さという矛盾にどう辻褄を合わせるかという問いに発想を広げ結果の為にこだわりや思い込みを捨てなければならない部分も出てくるものと思われる。ある時は「動きの質」を変えることで発力法が変わり矛盾の解決に近付くこともある。だがこういうことは巡り巡って元の動きに戻ることもあるが、技の効きとしては進化しているので決して質が戻っているという事ではないだろう。すなわち、動き方と質というものは異なるものであり、動き方を変えることで質を感覚的に身体が知り、そうして手に入れた身体の計算力が問いに対して現時点での回答を示してくれているものと思われる。

 このところ左腕による体術の「切り落とし」を試みているが、ある角度にておこなうと、刃筋が通ったような貫通力が実感出来た。まだ三人としかおこなっていないので何とも言えないが、右とは通り方が異なることは私や受けて頂いた三名の方からも窺い知る事が出来た。これは不思議なもので杖の打ち込みからして左腕の落ち方と右腕の落ち方では右では何かが邪魔をしているような詰まりを感じ、左は気持ちよくストンと落ちる。以前は利き腕が右であるため、右腕の方が圧倒的にやりやすかったのであるが、どうしてここ最近になってそのように変わってきたのかはハッキリとは判らない。ただこのところ意識していることは、剣や杖以外で体を作ろうとか部分的に強化させようということを一切止めた事である。それは以前は肩甲骨の体操のついでにいろいろと得物を使わずにさほど負荷を掛けず背中を強化させようとおこなっていた時期があり、久しぶりに杖の一人稽古を集中的におこなったところ、愕然とするほど感覚が変わり、長く続けられない筋疲労が訪れ、「これはマズイ!」ということから剣を振ったり杖を使って感覚を養うことのみに時間を費やすようにしたのである。だが、今度はそれをやりすぎてしまい右肘を痛めるという事態になってしまった。幸いにして2013年8月に痛めた右手首に比べれば痛みの度合いはかなり優しいし、安静にしていればかなり和らぐ。しかし、負荷を掛けてしまうと「まだそこまでやるな!」と身体が訴えかけてくるので、まだ様子を見ながらおこなわなければならない。しかし、2013年8月は神社でおこなった動画撮影の数日前に右手首を負傷し、かなりの痛みを堪えて撮影に望んだ。そのため抜刀術ではどうしても出来ない技があり変更することとなった。そして今回も、じつは撮影を計画しているのであるがここに来てまた負傷してしまっているのでなんとも因縁を感じてしまう。

 講習後、外は強風が吹き荒れており、思わず後藤氏に「季節の変わり目というのはどうして天候が荒れるんでしょうかね…」と発し、続いて「それはきっと人間も同じで何かの変わり目には状況が荒れることがよくありますが、私も経験から荒れた後には必ず良かったといえる状況になっています。ですから、状況が荒れるということはきっと自然の摂理であって、良くなることが決まっているとも言えるのではないですかね…」と、無責任にもそのような言葉を直感的に発してしまったが、それは後藤氏のお人柄や活動を伺っているからこそ自然にそうなっていくという私にしてみれば確信がゆえの言葉である。

 現代における刀の戦い方は闘い方となり、ある意味刀を通じて闘いは続いている。私は、意義のある闘いでなければならないと思うし、何処に向かって、何に対して闘わなければならないかということが、これは私自身にも問われている部分であるが、己を見失わなず、あの頃の思いを忘れず昇華させ、人と向き合って生きていくならば、それに応じた人間に日々反省の心を忘れず遊び心も失わず愛情を常識的に注げる人間へとなりたいものである。

 そういう意味ではやはり、これから実力と人望のある人は「守っていくための使命」というあまり具体的には記さないが、被害のある人が少しでも減少しまた未然に防げるように、閉塞感のある世界に風穴を空けるための闘わずして勝つという、多くの人の支持が得られる存在が求められるように思う。

 ずいぶん話が逸れてしまったが、私自身意味のある一日であった。こうしたことを考える日々が送れるというのも有り難いことである。


2017年10月14日「杖術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2017年9月 稽古日程

2017年10月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-09-29(Fri)
 

怪我をしてもタダでは転ばないこと

 本日の「高齢者のための剣術教室」は、杖を使っての「一本足左右の持ち替え」を90度転回しながらおこないました。これはさらにバランス力が養われるため、その場での片足上げが難無く行える方は、転回しながらおこなっていただくとより効果的です。

 「反転打ちからの追い打ち突き」は、SさんとNさんがこの名前を覚えるのに苦労されていましたが、帰り際まで「はんてん…なんだっけ?」という感じで、まるでコントのような面白さがありました。

 その反転打ちからの追い打ち突きでは、やはりほとんどの皆さんが追い打ちから突きに入る際の杖の回転と右足の送り方に苦労されていました。足の送り方はシンプルに変更しておこなっておりますが、この部分は皆さんにとっても一つの課題になり、また熱を入れて取り組める対象になるのではないかと思っています。

 最後は抜刀術をおこない、鞘の引き方に対する腰の開きを重点的にお伝えいたしました。木刀が重いと思われますので、右手は抜いた木刀が直角になるところで姿勢を確認していますので、右手は手の内を締めるだけとなっております。左手の鞘の引き方と足と腰の開きをおこない、剣の感覚がある程度記憶されたら、木刀を使わず鞘だけの操作でも十分稽古になります。

 もう一本別の抜刀をおこなおうと思っておりましたが、みなさん熱中して取り組まれておりましたので、そのまま最後までこの抜付の抜刀をおこないました。


 帰宅後は、諸々の用事を済ませて夜からは住吉でI氏と稽古。

 先日の日曜日から左の扁桃腺が痛み出し、年に二~三回細菌による扁桃腺の痛みに悩まされる。これがまた痛くて、唾液を飲み込むこむ際にも激痛で、月曜日に病院へ行ったがいつもの薬がほとんど効かず、左耳までズキズキと痛み出す始末。明日は安静にして様子をみるしかない。

 I氏との稽古では、斬り結びを丁寧におこない、その際の剣に掛かる圧力を散らさずに前後に移動する稽古をおこなった。これにより、剣から腕、腕から背中に通じる力の通り道を感覚的に掴みやすくなり、それが斬り結びにおける剣の軌道と腕の使い方になってくる。

 胴斬りでは切っ先が沈む事無く水平に振れるようになった。肘が外側に張ることも無くなったので次の段階へと進むことが出来る。最後は納刀を幾つか稽古した。踵を上げずにおこなうことで腰の開きを腸骨筋に働きかけながら動きを育てていかなければならない。そのためには、膝を伸ばさず踵を上げない足の開き方が重要である。

 私としては右肘の状態がかなり改善されたことが明るい状況である。これが完治しなければ今計画していることを実行するまで待たなければならず、今は流れを感じているので、この機を逃さずにおこなうには右肘の状態をベストにしなければならない。

 しかし焦る事は無い。それは斬りで培った身体というのは、それ以外で身に付けた身体の強さを凌いでいることを実感したからである。これまでほとんどの体術稽古は右でおこなっていたのであるが、どう言う訳であるのか全くおこなっていなかった左が右を凌ぎ始めたことに驚きと、いままでの稽古はなんだったのかというショックとが入り混じった心境である。そういう意味では今回右肘を痛めたことは、左の斬りからの身体感に気が付けることになったので、非常に良かったと思う。だが私の場合、2013年10月8日におこなった体術稽古で左の大胸筋が一部断裂しており、あるべき部分の筋肉が(ズレているため)極めて少ない。そのため左に関しては慎重におこないたい。


2017年10月14日「杖術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2017年9月 稽古日程

2017年10月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-09-27(Wed)
 

賑わう夜間の部

 本日のGold Castle 殺陣&剣術スクールの講習は、午前の部と夜間の部を品川区総合体育館でおこないました。今年の品川区総合体育館の利用も残すところ10月8日(日)の講習で最後となります。私としましてもこれまでホームグランドとして利用してきましたので、来年の4月頃まで利用できないのは残念ですが、その間は江東区の深川スポーツセンターが主要会場になるかと思います。一応12月一杯までは主要会場として予約をしております。

 こうした区の施設では、会場予約の都合で時間帯が変動してしまうため生徒のみなさまには申し訳なく思っております。そのため、土曜日と日曜日合わせて週に四コマ開催しておりますが、それぞれにクラス分けをしておりませんので、ご都合の良い時間帯でお越し頂くようにしております。そうなりますと、初心者から経験者まで同じ空間での稽古となりますので、そうした中で、その場その瞬間にやれることの判断を即決で決めて行かなければなりません。もちろん、それらを想定して講習内容を考えておりますが、細かい部分はその現場で判断していかなければなりません。私は、そういう意味では全員に喜んでいただきたいという「欲」があるのかもしれませんが、これはおそらく私の性分の一つであると思っております。昨年まで私の知っている方をお招きした共同講習会として「GM happyコラボレーション」というキャッチーな講習会を開催しておりましたのも、参加された方々、そして我々講師陣も含めた全員が楽しめるものとして誰一人残念な思いをさせることなくおこなうものとして毎月開催しておりました。

 私自身といたしましても、武術稽古とは違った面において、毎週四コマ七時間全体を見ての状況判断にはまだまだ反省点がありますが、少しずつ確実に全体をより良くしていくための空間作りと、皆で成長を分かち合う場として、笑い溢れながらも真剣に集中した中で相手を思いやれる心を養いながら共に人生の共有時間を大事に過ごしていきたいと思っております。

 状況の中から何を選択し実行するかということは、役者時代もそうでしたが何事においても磨いておかなければならない部分だと思います。とくに今の時代は誰もが情報をそれらしく発信出来る時代ですから、個人の判断力が求められます。「読み抜く力、見極める力、秘する力」そうしたものが、情報発信フリーの時代には気を付けておかねばなりません。

 そうした意味でこれからは、信頼できる人とのネットワークが第三者にとっても安心できるものとなるでしょう。そうしたコミュニティは以前からありますが、実名で世間的にどういった活動や仕事をしているかということが関わってくる人にとって重要です。生きているとさまざまな影響を受けるものですが、インターネットだけではない、リアルな現実の「信頼」というネットワークが生きていく上において、豊かな心と愛情を育み、そうした仲間と気持ちの面で支えあっていけることは感動に値します。ですから、そういう場を持ち、限られた出会いの数の中でどういう人と出会っていけるか、それが今、私の生きている中で大事に思っていることの一つでもあります。

 講習内容からずいぶんと掛け離れてしまいましたが、午前の部では少ない参加人数でしたので、集中的に殺陣クラスと杖術クラスの講習をおこなうことが出来ました。月末恒例立廻り講習では、この日に限りましては基礎的な部分をおこなわず、テーマとなっている立廻りをおこないます。基礎稽古は月末以外でおこなっておりますが、お芝居もそうですが実際に芝居をやってみませんと、発声練習や滑舌練習ばかりでは、自身の弱点が分かり難いものですので、その弱点を普段の基礎稽古で直していけるように取り組んでいただきたいと思います。

 動きを覚えるためには、基礎の部分が出来ているか出来ていないかで大きく変わってきます。ゆっくりとおこなうことは、自分の苦手なものや癖をあぶり出し、稽古のポイントを探すものでも有ります。速く動くことで動き方に行き詰まりが出てきたら、半分以下の速度でおこなうと良いでしょう。その代わり、速度が遅くなっても止まったり詰まったりしてはなりません。気が付ける時間を持つことがあぶり出し稽古とも言うべきでしょうか、大事になってきます。

 夜間の部では、多くの方がお越しになり細かくグループを分けておこないながら最後は2グループに分けておこないました。このところは夜間の部が多くなってきております。杖術クラスでは、みなさんそれぞれに楽しんで頂いたようです。やはりこの教室の特色として殺陣と剣術または杖術がおこなえるものとしてこれほどの盛り上がりを毎回経験出来ることは主宰者であり主催している者といたしまして誠にありがたいことです。

 これからも、変わるものと変わらないものを大切に、みなさまと共有する時間を大事に過ごしていきたいと思います。本日もお越しいただいた皆様、ありがとうございました!


2017年10月14日「杖術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2017年9月 稽古日程

2017年10月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-09-25(Mon)
 

2017 秋分の日 抜刀術特別講習会を終えて

 すっかり秋めいてきた本日は戸越体育館にて、抜刀術特別講習会を開催いたしました。

 参加人数も程よく、武道場の両面を使って集中的におこなうことが出来ました。今日は、初めてお会いするAさんとの出会いもありましたが、刀を抜く際の身体の使い方に練られたものを感じ、所謂全剣連の居合いの癖は無く、私がおこなう抜刀術の吸収の早さに驚きました。幼少期から刀にずっと興味を抱いてきた若手のSさんも恐らくこういう場を求めていたのではないかと思われます。怪我を押しての参加で存分には出来なかったと思いますが、どういうものかお伝えすることは出来たかと思います。

 私自身といたしましては、右肘の故障があり、そこに負担の少ない内容のものを七本程おこないましたが、私も講習をやっていて思わず口に出してしまいましたが、「本当は教えたくないのですが、嫌な人にはなりたくないので全部言います。」と半分冗談半分本気で発した言葉には、出来て貰うために指導しているので、出来て貰っては困るような指導と言うのは、指導していて全くつまらないものであり、人生の時間を無駄に、悪いものを得るための武術稽古にだけは絶対にしたくないという、これまで考えることもありませんでしたが、あらためて多くの方にどうして全てを伝えているのだろうかという思いが一瞬頭をよぎり、それは私が会などの縛りを掛けていないからそう思ったのだと思います。

 出来て貰って困るようなものなら、直ぐ出来るというのはその程度のものであるし、自分自身が向上するという事を信じていればその過程はもはや必要のないものであり、後に残し伝えるべきものだと思います。ですから、懇親会でも言いましたが指導者はどのぐらい出来るのかを誤魔化さずに見せるべきです。ミュージシャンの世界は恐らくもっと厳しいでしょう。持っているものを出さなければいい曲にはならないし、全て出してしまえば真似されてしまうだろうし、真似されても平然としていられるほどの実力があれば、むしろ真似をしているほうがいつまでも追い越せないという術中に嵌ってしまいます。ということはすなわち、真似から自分のオリジナルを創り出せるか、自分の身体にある流儀を創り出せるかということが肝心だと思います。

 もちろん、私自身模索しながらの日々を送りながら、そのような段階には中々入っていけませんが、そこにはセンスと地道な修練が求められ、どういう向き合い方をしているかが後の自身の言葉になってくるのではないでしょうか。世の中にとって良い事が拡がって行くのであれば、そうした真似から創造したものは拡がって行くべきであると思うし、そこに邪悪なものが無ければ人は自然と集まるように思われます。

 懇親会では、講習に参加された方全員が参加され、私がこれまでおこなってきた懇親会の最多人数ではないかと思われます。初めての中華料理屋さんで、円卓テーブル二台、いつものデニーズと違って全体が良く見えて、場もSさんのプロ並の、いや、もはや手品師といえるレベルの手品を体験し非常に盛り上がりました。寡黙な俳優Sさんとも静かに語り合うことが出来ましたし、その後ドクターNさんとテーブルをチェンジして、本日初参加のAさんとこれまであまり懇親会などで話さなかった濃い話が出来ました。隣の席のまだ生徒になって間もないTさんは、明るいキャラクター全快で若さのすばらしさを感じながら、落ち着いたフカフカ姉妹や、イラストレーターのYさんとほとんどお話が出来ませんでしたが、本来、懇親会で私が求めていた質問であったり会話の内容であっただけに、意義ある懇親会となりました。

 俳優Sさんが参加されるときは私も瓶ビールを飲むと決めていますので、今日は気持ちよく酔いました。家でお酒を飲むことはほとんどありませんが、ごくたまにBarに行ったりすることはありますので、以前に比べ飲めるようにはなりました。ですが、今日の帰りの山手線では、品川から乗車し渋谷駅で椅子に座り、新宿で降りる予定が気付いたら「つぎは、大塚~♪」というアナウンスで目が覚め、原宿、代々木、新宿、新大久保、高田馬場、目白、池袋の間完全に寝落ちしていました(笑)。

 来月10月14日(土)は、文京総合体育館剣道場で「杖術 特別講習会」をおこないます。懇親会はアジアン料理のお店を予約しております。次回も、集中した講習と、笑い有り、語り合うも有りの懇親会となればと思います。

 本日お越しになられたみなさま、あらためましてありがとう御座いました。


2017-09-23(Sat)
 

左の効きに驚く

 秋雨の本日は夕方から高田馬場でI君と稽古をおこなった。このところ居合の学生達が多く、15名近くはいたのではないだろうか、金曜日は夜から混雑してくるが、19時前には40名近くになっていたので、さすがに団体では稽古に支障をきたすだろう。

 そんな事から私の稽古日程では基本的に金曜日の夜はおこなっていない。夕方も含め、金曜日は月曜日の休館日等の振り替え用として空けている。

 今日も杖術では「旋打」をおこない、I君は初めてのためしばらく跳ね上げの部分に妥協せず時間を掛けておこなった。そのほか杖を掴まれた場合の対応を幾つかおこなった。これは日曜日のGold Castleでおこなう予定である。

 剣術では「斬割」と「峰渡」をおこなった。峰渡りは初めてのI君にしては良い動きだった。

 最後は、稽古スペースが狭くなってきたので残り三十分体術稽古をおこなった。私自身驚いたのは、右肘を痛めているため、左腕でおこなった幾つかの技の効きが右より良いことに驚いた。むかし左でおこなったことはあったが、全く話にならなかったので試すことも無くやっていなかったが、杖の打ち込みにしても、表裏展廻においてもこのところ左の方が力を感じるから不思議である。おそらくは、剣の操作における身体の使い方が、右よりも左の方が斬りという点において通りがいいのかもしれない。これは今後も検証したい。


 明日は12時から14時まで戸越体育館武道場にて「抜刀術 特別講習会」をおこないます。柔道場と剣道場の両面でおこないますのでスペース的には大丈夫かと思います。お陰様で参加人数も揃ってきました。懇親会は過去最多になるかと思われます。円卓テーブルでのコース料理となりますので、15時からですが、みなさまお腹の調子をそこに合わせてお越し下さい!それでは明日、雨が上がることを祈ってみなさまお待ちしております。


2017年9月23日 「抜刀術 特別講習会」
(受付は終了いたしました)

2017年10月14日「杖術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2017年9月 稽古日程

2017年10月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-09-22(Fri)
 

一つとして同じ稽古にはならない

 本日は高田馬場で午後からW氏、K氏、T氏、後藤氏の四名での稽古をおこなった。四名となると、「会」という感じが出てしまうが、基本的には私の稽古会は個人稽古スタイルでマンツーマンから三名ぐらいまでの間でおこなうものとしている。今回はたまたま重なってしまって四名となったが、少人数のなかでも、マンツーマンに近い心情で互いにおこなえる空間まで育てば、その「場」はかなりのレベルに達するものとなるだろう。今の参加メンバーであればその日もそう遠くないかもしれない。

 本日も高田馬場の武道場は平日の午後にも関わらず20名位は居ただろうか混雑していた。そのため余りスペースが広く使えず申し訳ない思いがあったので、今日は私としては珍しく「松聲館剣術技法研究員」として松聲館の技法を私なりに研究しておこなったものを皆さんにお伝えしながら私も稽古に励んだ。先日甲野善紀先生のメールマガジンの動画にあった杖術「下三方突き」と「下段抜き」に「影踏み」をおこない、剣術では「影抜き」を稽古した。

 私としては杖に関しては指の内側皮膚感覚からなるMP関節の使い方や、それを踏まえてのジャイロ回転が杖の操作において外せない部分である。剣術では手の内のMPによる締めが刀の軌道を変化させるものとして私なりに考えていたが、後藤氏ともその辺りについての刃筋の変化における「じつは…」という部分が重なり非常に興味深く得るものがあった。

 今日の稽古では周囲に大きく動く稽古が難しいため、落下に関する稽古を集中的におこなった。始めにおこなった杖の端を両手の間隔を寄せて持ち、大きく振り上げた状態から、浮きととも床面スレスレで平行にピタリと止める内容や、その場での下段抜き、抜刀術での「稲妻抜き」と最後におこなった「滝壺」など全て浮きを掛けてドンと沈むものであり、後藤氏の太腿にかなり筋疲労がおこっていたようだ。

 それ以外の内容では、「差し換え突き」、「二十連円打」、「旋打」などをおこなった。技の動き全体としての興味もあるが、そこに行くための、手の内であったり、浮きであったり、細かい部分における納得が、こうした少人数での稽古では得られ易いものと思う。
 
 稽古を終えて会場を住吉に移動して、今日が初めての稽古会参加となるI氏と稽古をおこなった。

 木曜日の住吉の稽古は私の稽古日程の縮小化のため止めていたが、I氏の事を思うと月に一回程となりそうであるが、集中的に見なければならない使命感のようなものを感じ限定的に開催することにした。鍛練稽古にジックリと時間を費やし、身体の使い方においていろいろな症状をチェックしながら、武術的な動きの為ではなく総合的な面においての向上を目指したものとして考えている。私としても生き方についてI氏の繊細さと真剣さに感じるものが少なくないので、言葉のやりとりでも油断すれば切っ先がスッと喉元に突きつけられるようなそういった真剣勝負で生きている間合いを感じてしまう。私自身としてもその間合いでI氏と向き合っていきたい。


2017年9月23日 「抜刀術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

2017年10月14日「杖術 特別講習会」
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金山剣術稽古会  

2017年9月 稽古日程

2017年10月 稽古日程

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2017-09-22(Fri)
 

今夜は新月

 先日六本ほど削除した私の動画であるが、どうやら海外で同じものを配信している方がいるようで、こればかりは私の責任ではないのでチャンネル登録をされていた方は、私の名前を検索して「動画」を選択するとほぼ全てアップされているので視聴出来ると思う。日付は全て2016年6月25日に配信されている。

 私の稽古会に参加されている後藤健太氏のブログは私も拝読させて頂いているが、物事の本質の捉え方が氏の本職からして的を得ていて私も熱くさせられてしまう。私自身、以前このブログに記した「俳優時代の告白」http://kanayamatakayuki.blog.fc2.com/blog-entry-1127.htmlでは、これでもまだ部分的であるが、それなりに色々と経験をしてきた。武術を始めて八年と五ヶ月に近付いているが、この間もさまざまな事があり、これらの出来事もやはり普通ではないことも多々ある。当然嫌な出来事もそれなりにあったが、結果が付いてきているので敢えてそれを書く必要も無い。心の苦悩や葛藤もそれなりにしてきたつもりなので、いずれ数年後にはそれらの出来事を全て公開したい。

 さて稽古記事に入ろう。

 昨日は「高齢者のための剣術教室」に行き、OさんとHさんがいつものように自主稽古をおこなっており、その最中に会場に入るのが通例となっている。考えて見ればOさんは現在Gold Castle 殺陣&剣術スクールに来られている生徒の中ではIさんが腰痛で離脱しており、2013年11月から参加の最古参生徒でもある。土曜日日曜日と連日参加されることが多く、2014年8月からスタートした高齢者のための剣術教室が毎週火曜日のため週に三回稽古されており、たまに木曜日も数名集まって自主稽古をされているので、週四日ということもあるらしい。Oさんのことを知っている方なら驚くだろうが、これは本当に凄いことである。

 休憩時間にMさんとお話をし、つい私も以前の自分の過去を振り返って呆然となってしまうことの無意味さを語ってしまった。今がどうであるか、今が新しい自分なのだから今やれること楽しめることを大事にして、過去と比べずに、今と向き合っていくことで、その先が変わってくるというような言葉を、若輩も甚だしい私であるが敢えて言わせていただいた。

 長い年月を掛けて思いの固まった心理状態を氷解させていくには、時間を掛けて行かなければならないが、お会いする度に変わってきているのを微細に感じている。当たり前のように元気に動かれている皆さんも最初の頃と比べると相当な変化である。

 今回から新たに、「反転打ちからの追い打ち突き」をおこなった。いずれ受けとなる側の動きも覚えていただくので、またしばらく盛り上がる講習となるだろう。最後の「鹿威し」では、Nさんの姿勢が良いのは以前から感じていたが、その姿勢の良さからなのか、体幹がしっかりしているのを剣の振りとその際の身体全身の状態から確認することが出来た。姿勢というのは、動作においてどの部分に働いてくるかということに関係しているため、育って来る部位も姿勢によって異なってくるものである。自然な形というのは重要であり良く出来ているものである。

 一旦帰宅し、夜からは住吉でI氏と稽古。

 ジックリと脚鍛稽古をおこない、正面斬り、斬割、胴斬りなど時間を掛けて点検し修正していった。先日に比べて見違えるほど変わってきたが、動きの癖というものがI氏の中で苦労しているようだ。癖というのは、これまでの動き方の引き出しでもあるので、焦る必要は無く、新たな動きの引き出しを増やしていけば自然と身体が順応していくものである。これは私自身、学生時代と社会人でボクシングをおこなっていた経験から実感している。踵を上げしまう癖や顎を引いてしまう癖はなかなか消えにくいものであったが、今では完全に切り替わっている。だがおそらく殴らなければならない状態になった場合はボクシングのそれになるだろう。

 前回の記事で指先の内側の皮膚感覚の重要性を記したが、正確には「指の内側全体の皮膚感覚」となる。手首の角度というのも、肘、肩の位置を決めるものなので非常に重要である。つまりは全ての微細な位置角度というものが全体の統一体というのか、調和が纏まりをもって実感出来る。それが構えであり、構えと言うのは進展していくものである。

 最後にアメンボの稽古をおこなったが、この稽古で足裏の張りを無意識の内に作っていたことが判った。さらに床との接触面をなるべく点にすべく微細な調整を足裏の皮膚感覚でおこなっているのだと実感。そして腿の付け根を引き上げることで、足裏と床との摩擦係数を減らすように自動的に計算していることも実感出来た。逆に腿の付け根を全く使わずにただ滑ろうとしても直ぐに足が床に食い付いてしまう。アメンボは一見遊んでいるような稽古であるが、足裏の皮膚感覚を養うには効果的であり、そこで得られた脚部の移動法は、床を滑るように伸びて移動しておこなう技には不可欠なものである。

 I氏いわく、脚鍛稽古よりこのアメンボを用いた「三進五退」の方が疲れますと言っていたので、かなりこの稽古を集中的におこなっていたのだろう。日本に戻って来てまだ何ヶ月も経っていないI氏であるが一週間ごとに成長は見て取れる。日一日を精一杯送っているのだろう。

 そして本日は、戸越体育館にてW氏と稽古。

 まずは二時間殺陣の研究稽古からおこない、ここで絡みBに対する手が一手増えた。これはリズムを考えた時に、もう一つ変化とともに同じテンポでおこなえるものが必要と感じたためである。それと同時に新たな「受け方」を10月からおこなう稽古内容として予定している。

 そしてその後のCとDの流れについては、ほぼ完成しているので多少の細かい動きのタイミングや位置の修正ぐらいである。この立廻りは正面から固定で撮影してもバレる(斬っていない、突いていない部分が見えないこと)事無くおこなえる位置関係で構成しているので、いずれは撮影して見てみたいものである。

 そして本日の大きな収穫は、突然に絡みCとDの手を全て変える発想が浮んできたことにある。それはこれまでと違ったものにしたいという欲求が生まれてきたせいもあり、そのための動きを一からW氏にお願いして検討した。これまた不思議なものでこれまでにおこなったことの無い動きが突如生まれ、最後の最後は場所を変えたお店の中で頭の中でしか試していないが、今日一日としては十分なほどの材料が降って来た。これはCとDに対するBパターンとして来年あたりからおこなおうと思っている。

 続く二時間は体術の稽古をおこなった。本日は始めにゆっくりと肩甲骨と股関節などの可動域を上げる体操からおこない、まるで井上さんとのハピコラでおこなっていた時のような雰囲気で呼吸とともにそれぞれが自分の身体に向き合って静かに取り組んだ。

 その後は、前回の稽古で得た背中と脚部の関係について検討し、あらためて「浮き」に捉われて他の可能性に目が向いていなかったことにハッとなる。こうした体術稽古は微細な変化や効き方の違いが検証出来るので、トライ&エラーで出来ないことを恐れずに「試してみる」ということが、どのような立場になっても忘れてはならないことだと思う。先日の甲野先生との稽古で、少なからずこの場でおこなっている研究、検証の成果が出たように思う。先生の稽古相手として少しでも新たな技の生まれるキッカケとなるように、私も剣術を通じて得た感覚を体術でも応用出来るための稽古として深めていきたい。

 明日も濃い一日となりそうである。どういう一日となるのか全く予測できないが素晴らしい一日にしたい。


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2017年9月 稽古日程

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2017-09-21(Thu)
 

実感としての仕事はいつしているのか

 毎日藍染めの稽古着を洗っている。もちろん手洗いだ。好きな色だが洗濯は面倒。だがやるしかない。

 昨夜は夢の中で、稽古でご縁のある俳優さんが自主制作の映画で自費で海外に出演者を招いてそこで映画を撮り、その上映イベントを屋外でおこない、私もそこに参加してイベントの全てを取り仕切るその人物の姿にリアルに涙してしまった。おそらくそこで目が覚めていたら本当に涙が出ていたと思うが、昨夜の講習後に体験参加の方と海外のお話をしたことと、私の中で少なからず心配していた人物が重なって夢になったのだと思う。


 さて、暑さが戻った本日敬老の日は、祝日であることを今日気がついたが、いつものように月曜日は高田馬場での稽古に向かう。

 今日はT氏との稽古。いつものように脚鍛稽古から始める。T氏いわく、この脚鍛稽古で足が太くならずに逆に細くなったと言われる。私自身、大殿筋に効いているのを実感しているし筋肉が付いて大きくなってはいない。以前スクワットを少しおこなった時期があったが、太ももが必要以上に大きくなってしまったので今は普段の脚鍛稽古のみおこなうようにしている。

 今日は指の使い方の重要性にあらためて目が向き、ジックリとT氏と共に取り組んだ。MP関節を使い手首を使わないようにすることで、操作技術と新たな実感が得られる。そして杖の稽古では指先の感覚が養われるとこれまでに何度も書いてきたが、正確には指の内側の皮膚感覚が養われるということに気が付いた。この指先の内側の皮膚感覚が、手之内の締め具合を微細に調節し、その微細な感覚が腕全体の統御にもなっている。剣を振る際にもまず触れる部分であり、繊細な部分でもある。この皮膚感覚を育てるには杖という得物はまさに「うってつけ」であることは間違いない。

 さらに、杖の打ち込みでは、初動からの三分の一までが重要であとは、身体の計算に任せて自動的に最後の形になるように放っておくことが詰まり無く杖で練った身体を使うには良いように思う。何と言っても身体が「心地良い」と教えてくれるのでそれに従ってあげることが前に進むには大事である。

 そういう意味では、鍛練系の稽古と、技としての稽古を混同してしまってはいけない。それはつまり、その動きに必要な部位を育てるための稽古と、技として感覚的にも技術的にも進化していかなければならない稽古は違うからである。身体に無理があるのを鍛練系と混同して技の稽古として継続してしまっては、せっかく身体からの「これは無理があるよ!」というサインを見逃し、進展の機会を留めるばかりか怪我になる場合もある。まあ、そういう私もそういった経緯で右肘を痛めてしまったのであるが、疲労したり張ったりした状態で、過度のストレスを掛けてしまうと、身体は「だから言ったじゃない!」という結果を招いてしまう。身体はひとつであるが、心とは別でもあり、ちゃんと答えてあげなければ異変がおきてしまう。そういう意味では、身体は心よりも先に知ってしまっているということでもあり、身体に耳を傾けてあげれば色々な事が未然に防げるように思う。「さっさと寝なさい!」と身体はいっているのかもしれないが、「睡眠の質を上げるには書いてもいいよ。」という声も聞こえている…かな。

 今日もあっという間の二時間であったが、指先の内側の皮膚感覚の重要性にあらためて目が向いたのは大きかった。杖の「旋打」もおこなったが、やはり「やめられない系」の動きである。T氏も夢中になって取り組んでいた。

 稽古後は仕事がずいぶん進んだ。私の場合、何をもって仕事というのか定義が難しいが、稽古や講習を仕事と思いたくは無い。実際には仕事となっているのであろうが、私にとっての重要な仕事とは、頭の中のアイデアを具現化するための準備と調査と連絡などそうしたさまざまな手配段取りが仕事と思える。そういう意味では頭の中だけでの、実現に向けた、それが意味を成すものとしての計画が浮かぶことは重要な仕事である。そうした形作りが出来てしまえば、私の場合、まるで誰かが仕切っているような感覚で、それに従って稽古に集中して取り組んでいる。儲かるための運営や、先生と言われることに対する優越感などさらさら無く、それがいずれ身を滅ぼすことも判っている。一週間を終え、ありがたい気持ちが込み上げてくる生き方に変わるこれ以上の魅力は無い。

 今回ひさしぶりに、ある計画が重い腰を浮かして立ち上がらせた。私の場合そういうスイッチが入ると行動的になり、脳内がその事で占領されてしまう。そうなるともうワクワクしてしまい、発想を実現させるための課題を一つ一つクリアしていく作業に入っていく。今夜は頭の中だけであるが、24時間前と比べてかなり進んでしまった。人生と言うのは24時間後には何を考えているか判らないから面白い!考えること経験すること出会うことそれら全ては仕事とも言える。

 そうしたときにやはり、周りにどういう人が居てくれるかということが大事であり、人生はどういう人たちと共に歩めるかが日一日を豊かに、そして支えられて生きていけるのだろう。


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2017-09-19(Tue)
 

鮮度は瞳に表れる

 突っ走っていけることはありがたいことである。そして突っ走れるものがあるのは幸せなことである。

 そこに足枷を掛けようとする出来事も自然の流れ。だが、既にこの突っ走っている現状からは世界観の違いを感じる哀れむべき忘れ去られるものとなっている。

 私もそうした個人事業主の一人であるが、ありがたいことにそのような僅かな出来事よりも圧倒的に多い日々の出会いや稽古から感じる感動と質の高い志を持った方々との交流が私に追い風を与えてくれている。

 これまでの人生もそうであるが、これからの人生はより相手にしていく事柄について、無駄な時間と思考の邪悪化に引き込まれることを無くし、本来の強さを実感維持していくための人としての生き方をしていきたい。私はそういう人たちと人生の時間を共有したい。

 
 さて、本日日曜日は台風18号の影響がさらに濃くなり、現在深夜1時を回ったところですが外は激しい雨音と風に台風が近付いて来ているのを感じます。講習ではまず、午前の部を品川区総合体育館でおこない、五反田駅に着くと雨がほとんど止んでおり、傘を差さずに会場までたどり着くことが出来ました。仲良しのWさんとYさんが会場前の入り口にいらしたので軽く談笑。程なくして開場となり道衣姿のままの私はそのまま直ぐに会場受付準備に取り掛かります。

 今日は天候も悪く朝からの講習ということで、皆様にお礼を述べ講習をおこないました。今の殺陣クラスの流れといたしましては、これまでおこなってきた立廻りの序盤芯と絡みABCDに対する体捌きをおこなうグループと、進んだ方はその後の絡みAとの場面、さらには続くBとの場面をおこなっております。特にBとの場面では一つ一つにまだまだお芝居としての間と身体の位置関係や姿勢に稽古が必要です。CとDとの動きの兼ね合いも出てきますので、このBとの場面は丁寧に先を急がずによりよい動きを目指して取り組んでいただきたいと思います。先に先にと急ぎますと、おそらく手を覚える事で達成感を感じてしまい、動きの追求、発掘という今の動きをどう考えているか、という点に目が向きませんとそのうち飽きが出てくる恐れが有ります。そのためにも、今は効率を考えて殺陣クラスの講習をおこなっておりますが、「飽き」が出ないためにも、一旦間を空けて技能向上のための内容を挟んでも良いかと考えます。そうした意味では今は「三歩拍合」を取り入れておりますが、そうした歩数と拍子をさまざまに考案しても良いかもしれません。また刀そのものの操作技術におきましても、思うように扱えていない方が多く見受けられます。もちろん思うように扱えれば苦労しないのですが、今よりもそれぞれが少し操作技術を高められる内容も考案しなければなりません。今は立廻りからの抜き出し稽古としてそうした部分をおこなっておりますが、技術を上げる前に「飽き」がこないか危惧しているところでもあります。

 斬り方と動きの魅せ方という点に共通点があることも収穫になりました。それは切っ先を先に下ろすような肩が上がりやすい斬り方だと、そもそもの斬りとして成立しないのと、肘と肩が固まってしまうため動きに自由度が無くなり流れるような動きとなりません。これはやはり剣術稽古にある「斬割」が剣の振り方を導いてくれるものであり、芯をもって中心を奪う斬りが求められ、自ずと身体の使い方が身に付いていきます。

 胴斬りも同様に、私がおこなっている胴斬りは軸足を支点に回転するものではなく、両足がスライドしながら斬っていきます。そのため、初めは皆ふだんやならい足運びですので苦労されますが、両足がスライドする足運びには軸足を支点に回転する動きと比べて動きの質が異なりますので、質の違う動きは見ていて心地良さが感じられます。もちろん動いている当事者も質の上がった動きが身に付けば心地良く感じられます。

 最後に体捌きの各種納刀法を幾つかおこないました。踵を上げずに扇状に足を開く動作は腸骨筋に効いてくるものと思われますので、初めは難しくとも踵を上げずに足を開き腰を開く体捌きを稽古していけば身に備わってくるものと思われますので、次第に楽に動けるようになると思います。

 身体が出来ていないと動けない動きというものがありますので、可動域を取り戻し姿勢を変えることやインナーマッスルを使うようにし、動きやすい体と重心操作をコントロール出来るようにしなければなりません。その人にとって症状はさまざまだと思われますが、ほんの少しでも変わった実感があればその人にとっては大きな前進です。ですから、そこに行かないうちに出来ないからと飽きてしまう人は非常に勿体無いと思います。目的を持ち、感覚に目を向け、その稽古毎に僅かでも実感を得られるように集中して取り組むことが本当の意味で長く楽しめるということだと思います。

 夜間の部では、先週に続いてミュージシャンのWさんがお越しになり集中して取り組まれていました。こうした方の真剣な取り組み方の姿は、周りでおこなっている生徒のみなさまに取りましても大いに刺激を受けるものとなるでしょう。もちろん真剣に取り組まれている方は沢山いらっしゃいますので、生徒同士から学ぶものや「いいな!」と思ったことを参考にすることは重要です。学ぶべきものと言うのは考え方によっては沢山あります。反面教師ということもありますので、自らも気に留めておかなければならない部分は、学べる機会があります。

 突っ走ることは私にとっては活きて(生きて)いることでもあります。時には休養もいたしますが、突っ走ることで濁りや腐敗が起こりにくくなります。鮮度を保つには常に新鮮な状態で物事に取り組んでいかなければなりません。新鮮であれば、人を見たときにその人の鮮度が瞳の奥から伝わってきます。これからも実践を通じて新鮮で活き活きとした日々を送れるように、そうした人たちとともに毎日を送れるように私自身強くありたいと思います。

 本日は天候の悪い中、お越しくださいました皆様ありがとうございました!また本日は来られなくなった方々からのご連絡も数件御座いましたので、また次回お待ちしております。


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2017年9月 稽古日程

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2017-09-18(Mon)
 

記録的なダブル受講となった土曜日の講習

 本日は台風接近に伴う不安定な天候の中、品川区総合体育館剣道場で12時30分~14時00分(殺陣クラス)15時30分~17時00分(剣術クラス)の講習をおこないました。

 殺陣クラスでは、ある程度覚えた方でチームを組んでおこない、最終的には立廻り序盤の流れからA→Bを斬りCに向かっていく直前までをおこないました。進んでいる方はBの後半がこれからの課題になってくるでしょう。

 今日久しぶりに参加された殺陣経験者のKさんは、「三歩拍合」をおこなわずABCDの絡みをおこないましたので苦労されている様子が伺えました。やはり、この三歩拍合の間合いと拍子を合わせる稽古は大事ということです。

 そのほかのチームも初めて芯の体捌きをおこなう人や、絡みABCDをおこなう人も大変であったかと思いますが、講習が終わってそのチームは三十分ほど残って自主的に稽古していました。会場移動が無く次の夕方の部まで時間が有りますので、怪我に気をつけて稽古される分には問題ありません。そのかわり退出時間が迫っている場合は、その場に留まりたい気持ちは嬉しいのですが、皆で掃除して速やかに退出いたしましょう。

 そして夕方の部ではなんと、ダブル受講の方が七名もいらっしゃり、これまでの中でもダントツの記録となりましたが、殺陣と違った剣術の稽古に全員集中して取り組まれていました。私といたしましても、「突き返し」における剣の操作に得るものが有り、これは身体が調和からなる「心地良さ」を感じているので、一つ進んだ気がいたします。W氏の動きを観ていたところ自然と峰を伝って重心が移動しておりましたので、そうした動きにヒントを得て具体的なものといたしました。そのため、以前から「突き返し」と言える技の名前では無くなり、名前を変える必要性を感じておりましたが、今日の新たな動きから「峰渡り」と呼ぶことにいたします。

 これは相手の突きに対し、刃を斜めに当て中心をずらし同時に相手の芯も崩れたところで刃を回転させ鍔元と切っ先を同時に沈ませ重さを掛けます。そのまま相手の峰上を滑りながら一気に咽元へ突きを入れます。地を滑るような重心移動と相手の峰に物打ち辺りから鍔元まで重さを掛けたまま移動していくのは寄せ足の技術等必要になってきますが、人によっては本人の意識していないところで良い動きとなっている場合が稀に見受けられます。

 最後は抜刀術「懐月」をおこないました。私自身納刀における円の軌道に少し修正が入りました。来週の土曜日は「抜刀術 特別講習会」として二時間集中して抜刀術と納刀法を稽古いたします。三ヶ月に一度の周期でおこなっておりますので、まだ早いと思わずに出来るところからやってみることをお勧めいたします。まだ定員には人数がありますのでお申し込みお待ちしております。

 そして、生徒のHさんに「生徒さんの声」を書いて頂きました。日本舞踊をされている方で初めてお会いした頃から、手之内の柔らかさや腰の開き、そのための脚の使い方に目を見張るものがあったのを良く覚えています。幾つかWさんに写真を撮っていただきましたので、こちらのブログでも掲載させていただきます。

 最後に、私のこれまで配信していた動画の幾つかを今後新たに撮り直そうと考えています。再生回数や評価を頂いたものもありましたが、技も変わってきましたし、名前が変わったものも幾つかありますので、まだ先になるとは思いますが企画していきたいと考えております。
 
 2017.9.16 Gold Castle
(ホームページには生徒さんの声を掲載しております。)


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2017-09-16(Sat)
 

「杖術 特別講習会」のお知らせ

 2017年10月14日(土) 文京総合体育館 剣道場にて杖術の特別講習会をおこないます。

 これまでに講習会などでおこなった型稽古等を集中的にお伝えしたいと思います。その方に合わせた型稽古がありますので、初心者から経験者まで幅広く取り組めるものとなっております。

 初めての方や他流の方、高齢者の方も歓迎いたします。
 (貸し出し用の軽い杖は用意しています)


2017.10.14 杖術 特別講習会


【開催時間】
15時10分~17時10分
18時00分~懇親会(自由参加)


【会場】
文京総合体育館剣道場


【参加費】
3.000円


【お申し込み方法】
ホームページ、または「こくちーず」より下記の内容を明記してご連絡下さい。
①「氏名」 
②「年齢」 
③「性別」 
④「杖の有無」 
⑤「懇親会の参加または不参加」

上記の内容を確認しましたら、こちらより折り返しご連絡させていただきます。


≪プロフィール≫
松聲館 剣術技法研究員
金山剣術稽古会 主宰
Gold Castle 殺陣&剣術スクール 主宰
高齢者住宅 クラーチ溝の口 剣術教室講師


≪参考動画≫
杖 十一之型

2012年 杖術


2017-09-16(Sat)
 

稽古の焦点を持つということ

 今週もあっという間に金曜日となった。一昨日水曜日は夜から甲野善紀先生のメールマガジンの動画撮影とそのための研究稽古を学びに松聲館へと向かった。私自身稽古や講習で一週間ほぼ毎日稽古という状態も珍しくなくなり、今回二ヶ月振りに伺うことが出来た。気にしないためのフロー状態をいかにして取り込むことが出来るか、そうしたことが人間の持っている不思議さや可能性について一つのラインを超えていける何かに繋がっているように思える。それは人によりさまざまであると思うが、命よりも大事な心境にはなかなか到達出来るものではないが、時を忘れ、痛みを忘れ、不安を忘れ、そうした状態の事をフローと呼べるのか判らないが、集中の結果得られた不思議な感覚の中でおこなえる状態の維持があることは体感している。

 稽古や仕事における身体の運用法は、その特殊性によって独特の感覚やそこから得られる実感など多種多様さまざまであり、それに見合った運用法が技となるのなら、その特殊性は突き詰めていかなければならないだろう。急いで技を求めたいという気持ちもあるが、技となるべく身体とその運用法に、特殊性からなる仕組みが備わっていなければ成し得ないものであることも解っている。

 だからこそ、その先を見せていただける先生にお会いし、自分なりの道程を確認修正していける機会というのはこれ以上無いありがたいものなのである。

 考え方や次なる指針が心身に溶け込んで来るというのは素晴らしい方に直にお会いすることで得難いものを得られることでもあり、少しずつ新たな自分というものが時間に帳尻を合わせるかのように生まれ始めているのかもしれない。素晴らしい時間に参加させて頂けた事に感謝しております。


 そして昨日は、高田馬場でW氏、後藤氏、久しぶりにK氏と稽古をおこなった。このところ毎週のように木曜日午後からの高田馬場の武道場が混雑しており、そうした中でもパーソナルスペースが近くなる好ましい団体の方々と隣同士になれば全く気にならない。

 杖術では「上段扇抜き」における右手首の巻き込みと返し、そして左手第三関節(MP関節)の使い方により、相手の杖を跳ね飛ばす威力を出すものとして稽古した。これには、杖先の位置や当角も関係しており、肘による左右の上げ下げも含めたそれぞれが複雑に絡み合った動きとなっている。先週の木曜日に初めて生まれた「旋打」(せんだ)もおこなった。これは連続的に回転と打ち込み跳ね上げが続くもので手之内の精度と杖の当角を身に付けるには有効な稽古となる。加えて連続した動きであり、夢中になる系統の心地良さがあるので多少は心肺機能も向上するように思う。だがこの稽古は、杖が跳ね飛ばされる可能性が高いため、後方に人がいない事や、ガラス、鏡などの破損するものが無い場所でおこなわなければならない。

 剣術では「正面斬り」と「脇構えからの発剣」などをおこなった。脇構えからの発剣では、この稽古をおこなえば大体の方が直ぐに起こりが捉え辛くなってしまうため、もう少し状況を厳しくする方法にしなければならないので考えておかなければならない。剣術の最後は「裏交差からの斬付」をおこなった。剣を小さくかつ威力を出せるための操作法そこに重心操作や体幹と腕との繋がりが関わってくる。私がおこなう剣術稽古は抜刀術同様、「初動を如何にするか」そこにおける比重が大きい。居着くことからの脱却、そのための心理面と相手との見えない部分における繋がりをどのように実感出来るか…非常に難しく後の先や先の先(フライングとは違った心理面における後の先とも言うべきか)と言ったところに稽古の照準を合わせている。

 そういった意味では剣術稽古に求められるものは、心法に対して技術的にどこまで迫れるか、未だ知らぬ実感を得るための稽古にしなければならないと感じている。もちろん抜刀術や杖術体術においても未だ知らぬ実感を得るための稽古にしなければならないのであるが、剣術稽古における取り組みとしてはそうした部分から得られるものを拾い上げて後に繋げて行かなければならない。

 最後はいつものように抜刀術で締めくくった。今回は私の痛めた右肘の状態から負担の少ないものにさせていただいたが、先日一人稽古で全ての技を確認したところ支障をきたす技は二つだけであった。9/23(土)の抜刀術特別講習会でも問題は無く安堵している。

 「懐月」と「津波返し」をおこなった。私の中でのテーマはこの懐月における第一発目の抜刀では切っ先の位置がぶれ易い。これは身体が記憶した二回目以降は問題ないが、一回目から精確に切っ先を止められるようにしなければならない。津波返しでは、長寸の刀の場合、引いた鞘を少し戻さなければ床に打ち付けてしまうため、これは1月17日に撮影した私の動画の反省から現在鞘を戻すようにおこなっている。膝を強打しないように素早く落ちていくのは、その事についてはほぼ考えずに調整できているが、抜刀術というのは一つ一つのそうした考えてやる必要のあるものが考えずに自然と身体が瞬間の中で最適に調節していくものだと思われる。考えてその通りにおこなわなければならないということは、そこに気が捉われてしまい本来の求めには応じられていないし、そうした考えを無くして身体が最適に調節して動ける心理状態の事をフロー状態と呼べるのかもしれないし、やはりその感覚には日常では味わえない得難き感動があると思われるので、こうした状態を実感するための手段というのは私の場合抜刀術にあるように思える。


 それにしても、日一日というのは濃いものである。

 本日は、10月14日(土)に開催する「杖術 特別講習会」の懇親会会場を変更すべく、再び本郷三丁目へと向かい、駅周辺を歩いて程よい店はないものか探し回ったところ、直ぐにアジアン料理のお店を発見し、ラクロスの学生達で超満員になっている店内に申し訳なく入り、無事予約を取ることが出来た。前回目を付けていた中華料理のお店は日が空いていたため一ヶ月前となる昨日お問い合わせをしてみたところ、貸し切りのため断られ急遽探す必要となったのである。やはりその場で伺ったほうが良いという事だろう。
 その後、九段下に移動し武道具の購入をおこなった。右肘を酷使出来ないため、木刀や真剣を振ることが出来ないもどかしさがあるが、それ以外にもやれることは沢山あるので、そこから得られるものに右肘の故障を感謝するものがあればと思う。


 明日は昼と夕方に品川区総合体育館剣道場で講習をおこないます。続いて同会場での講習ですので、ダブルヘッダーでの受講もしやすいかと思われます。また、あさって日曜日の夜間の部は体験参加のお申し込みが多く、申し訳ありませんが定員とさせて頂きました。夜間の部は戸越体育館ですので、スペース的に広い午前の部へ調整できる方はそちらをお勧めいたします。


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2017-09-15(Fri)
 

確信のある閃きがその人の活きる道

 確信があるゆえに他人と揉めやすくなったり、仕事や自分と合わない環境に対応出来ず苦しんでいる人は多い。かく言う私もそうである…否、そうであった。

 ひとは何処で他人との境界線を決め、どういう関わり方でパーソナルスペースを決めているのだろうか…

 何かの共通点があったり、同じグループであったり、同じ趣味や同じ活動をしていたり、ときにはパッと見かけた瞬間に他人とは違う間合いを許せるひとも居る。

 相手の情報を知っているということは、そういう意味では重要なことだ。

 他人との考え方に(妥協するかしないかという点においても)異なる部分が確信的なものとなっていれば、そこに生じているパーソナルスペースは縮まることはない。そういう意味では私の人生は常にそういう空間で生きていた。

 環境が生み出すパーソナルスペースもあるだろう。混雑した電車内においても、出勤ラッシュや帰宅時における日本独特の殺伐とした空間はどうにもならない。花火大会や大きなスタジアムでのコンサートやスポーツ観戦における混雑は同じ混雑でもそう酷い気持ちにはならない。

 私自身、以前に比べ自らが主体となって日々の活動をおこなっているので、日常における嫌な思いというのが極限まで無くなってきた。これは本当に心にも身体にも健康的で、人と会う日々を送っているものとしてこの事は重要なのである。

 嫌な空間というのは、必然的に生まれているものなので、そうした空間や環境に極力立ち入らないことが大事である。それはインターネットも同様であり、嫌な情報や興味本位で見たがるものは簡単に見ることが出来るが、そこで感じるものが今のその人自身の価値観であるのなら、前に進むためにはもっと良い情報や時の過ごし方をおこなったほうがいい。

 結果を出すにはその人そのものが問われるし、そこに気づかず宣伝してもあまり成果は上がらないだろう。必死に宣伝するよりも、活動の意義やその人自身の存在をどのように評価されるかが本質的に重要なことである。人というのはなかなか変わらないものだからこそ、変えられる人が結果に結びつくのである。

 パーソナルスペースと環境は、そういう意味で自らの価値観や景色を変えるには意識しておきたいものである。

 
 さて、昨日の稽古から。

 月曜日は高田馬場でI君と稽古をおこなった。蟹と雀と飛石を30mずつ一気におこなうので、I君も疲れを見せまいとそのように努めている。何せI君からの提案で30mに伸ばしたので、私も喜んで自分の為にも共に鍛錬している。

 杖の引き合いやお辞儀潰しも、先日のGold Castleで得られた部分を伝えながら何度もおこなった。剣術では久しぶりに袈裟斬りをおこなったが、私がおこなう袈裟斬りは伝え方が難しいのであまりおこなうことは無いが、現時点での身体の感覚を袈裟斬りという同じ動作で検証しているという役目もある。

 抜刀術では初めて「津波返し」をおこなったが、現代の子に多いとされる正座やしゃがんだ姿勢の苦手な椅子の生活に慣れたお子さんには、この抜刀術は大変だと思われるが、I君もはじめに比べると少しずつ姿勢がとれるようになってきているので、今後はこの「津波返し」をおこなうつもりである。

 それにしても、大人でもマンツーマンで二時間稽古をおこなうのは大変である中、小学校六年生のI君は私と一年四ヶ月間ほぼ毎週稽古をおこなっている。この時期のお子さんの一年というのは全てがガラリと変わってしまうので、毎回の稽古が掛け替えの無い成長過程の途中であるため、そこで交わす会話や真剣な話というのは大切なものである。あらためて、この時期大切なお子様を私に預けて下さるご両親様にも感謝しております。

 そして本日は、「高齢者のための剣術教室」に行ってきました。

 運よく傘を差さなくても大丈夫な小雨のなか会場に到着し、今日は全員相手を付けての二十連円打をおこないました。ジックリ進めてようやく相手を付けて本来のこの形となりましたが、どうやら飽きてきた方もチラホラ見受けられるようになり、本来はここからどう動けるかというところなのですが、ここでは動きの完成度を求めるよりは、需要に応じて皆さんがワイワイと楽しく新鮮な気持ちで取り組めることが大事ですので、二十連円打は本日で終了です。

 講習中、外は本降りとなっていたが帰る際には傘を差さなくても平気な雨粒となり、今日一日傘を差さなくて済んだのは運が良かった。帰宅後、事務処理など用件を済ませ、夜から住吉でおこなうI氏との稽古に向かった。

 ここでもI氏を鍛えるため蟹、雀、飛石をそれぞれ一緒におこない、私の大殿筋にもかなり効いてきた。普段からアクションの稽古など活動的なI氏であるが、この脚鍛稽古の洗礼を受けて三日間程は筋肉痛であったそうだ。この脚鍛稽古は、私自身三年は続けているが怪我のリスクも無いし、大腰筋、ハムストリング、大殿筋にとくに効いてくる。だが自宅でやるにはスペース的にも難しいし、マンションだと振動が問題になるし、公園で一人でおこなうには目立たないように方法を変えなければならないという問題点もある。そのため、こうした稽古場で思う存分おこなえるというのは私にとっても必要な稽古の一つとなっている。ふだん使わない部分なので、かなり引き締まることは私の身体で体感している。

 予断であるが、稽古場においてもパーソナルスペースはある。とくに他団体と同じ空間でおこなう場合、そうした距離感というのは、その団体や個人によって許容範囲が変わってくる。そうした相手の雰囲気は一瞬で感じとれるものなので、自分の空間をどういう空間に出来るかということも、そのひとの力量だと思われる。

 I氏との稽古もまだ数えるほどであるが、身体の変化は感じ取れるものになってきた。悩みや苦悩がある人は、そののちにその経験が活きて来るものと思う。自らが主体となって人生を生きていく時に、そうした経験は何かしらの物差しとなって身を助けてくれるのではないか。

 私自身、このところ自分自身への確信めいたものが解ってきたように感じている。これは生まれながらの性分とも関係しているし、それが私という人間なのだという事がハッキリとした。そう思うといろいろな全ての事が繋がってくるし、上手くいくことも上手くいかないことも納得できる。今ある私の状況というのはそうした性分からなるものと思われるが、これからは、そうした私自身の理解から物事を私なりに進めて行きたいと思うのである。そのためにはやはり、風を感じ、そうした中で出会うべくして出会った方々とともに、これからの私の人生において大きな力となる方向に向かって舵を切るつもりである。


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2017-09-13(Wed)
 

狭く感じた夜間の部

 今週も充実した一週間であった。私にとっての一週間は月曜日から日曜日で一区切りとしている。新たな人との出会いや久しぶりにお会いする方、いろいろとお話しすることが出来た方、日一日が新鮮で感動的に過ごせることは本当に在り難いと思う。だからこそ、その気持ちを私なりにお返しいていかなければならない。情報発信というのは、その内容の裏にある心理面の発散でもある。そういう意味では、どういう心理状態であるかということを多くの人へ晒しているという事でもあるので、内容云々もあるが人間の弱さを感じるものでもある。

 さて、本日のGold Castle 殺陣&剣術スクールの講習は、朝ゴタ夜ゴタ、つまり午前の部が五反田で夜間の部も五反田でおこなった。昨夜は四時間足らずの睡眠時間であったため、夜間の部までの間少し眠ることが出来た。

 まずは、午前の部から。

 男性がK君だけであとは全員女性陣となった午前の部では、脚鍛稽古、万乃型、三歩拍合、それぞれをおこない特に「三歩拍合」における斬り結びの中で私としても重要な部分に気がついた。

 それは斬り結びの際の私なりに判断した最適な角度と高さを相手によって決めることが出来るようになったこと。かつ、これまでのどちらかと言えば剣術としての高さに比べ安全で、さらに離れて見た時の形がある程度の高さが必要であると感じたことである。

 夜間の部では久しぶりにアメリカ人ミュージシャンのWさんが五ヶ月ぶりに来られご実家のNYへ帰省されたりなど一段落し、これからまた賑やかな講習となりそうで楽しみとなった。

 今夜はここ最近の倍ぐらいの参加人数となり、非常に賑やかな講習となった。常連で俳優Yさんや同じく俳優Sさん、そして今夜ですでに七回目の受講となる鎌倉のSさんの三名が芯と絡みA、Bとなりこれまでの部分からBの最後までおこなった。これには、先が知りたいと漏らしていた鎌倉のSさんも少し喜んでいたようであるし、俳優YさんSさんも一様に興味を持っていただいたようである。

 この立廻りは六月から新たにおこなっているが、私にしては珍しく先に進まずにジックリとおこなっている。今回はある程度の完成度を求めたいので、先に行って手を覚える事よりも、一つ一つの動きを理解し、見せられる動きとなるように稽古していくことが大事であると感じているからでもある。今月から主題テーマとしておこなっている「三歩拍合」は、おそらく皆、これが身に付けばどのようにすれば出来るようになるのかという部分で一つの答えを知ったかと思われる。もちろん基礎的な斬り方や払い方さらには走り方などが身についてのことであるが、それらは毎回「万乃型」で稽古し対応出来るように取り入れている。間合いとリズムが掴めれば、これまで難しいと思っていたことが理解できてくるし、失敗した原因も解ってくるので修正が出来る。そして現場などで動きをあわせる際など、この方法を自分の中で使うことが出来れば、動きに対する順応性が格段に向上するだろう。

 土曜日、日曜日とそれぞれの時間帯などで力量が近い人同士が組めればより充実したものになるだろう。この教室ではクラス分けをおこなっていないので、それぞれのスケジュールに合わせて参加出来る日時にお越しいただくシステムになっている。夜間の部が今日のように揃ってくれば立廻りもすすめて行けるだろう。それ以外の時間帯もメンバーがある程度揃ってくればその同じぐらいの力量のチームでレベルを上げていくことが出来る。

 今日もお陰様で、朝と夜、ともに賑わう講習となりました。

 生徒のMさんから、俳優の榎木孝明さんが代表理事を務められる「時代文化みらい機構」のサイトをお知らせいただきましたのでここにリンク先を掲載させていただきます。https://bunka-mirai.or.jp/


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2017-09-11(Mon)
 

サプライズの差し入れに感激

 8時間後には講習が始まっているという状況であるが、今日のGold Castleは夕方に杖術クラスの講習をおこない、杖を使いながら腿の引き上げによる力というものを皆さんに実感していただいた。最後のお辞儀潰しも盛り上がった。全体的に体術に近い講習だった。最後にOさんの技を受けたが以前よりもハッキリと力が伝わってきた。自分で諦めずに最後まで通り道を探っておこなうこと。

 夜の部では開始前に警察官のOさんがいつものように制服姿で訪れ、私も久しぶりだったので嬉しくなり駆け寄ってご挨拶。Oさんがわざわざ皆さんの為にお茶とスポーツドリンクを4ℓ分も買ってきてくださり、そのお心遣いに頭が下がりっぱなしです。

 殺陣クラスの講習では、「三歩拍合」をさまざまにおこない、間合いを掴むことの重要性をお伝えしながら、皆さんに色々とおこなっていただいた。最後は芯と絡みAとBの流れをおこない、Bの足運びの難しさを実感していただいた。これにはやはり三歩拍合稽古が必須となる。

 今夜は、23時30分頃に関西のK氏から電話が入り1時頃までいろいろな会話が尽きることなく続いた。会話の中で、武術稽古における身体の在り方と対人関係であったり心理面における部分が非常に似ているということがあらためて解った。

 全体の雰囲気から何を求められているのか、それに対し対応するべく手段をその時々に合わせて判断し答える。空間に滞りが出たときは、間を置き詰まりを無くす。その柔軟さや硬さというものがどの時にどう必要になるのか、相手によっても変わるし状況によっても変わってくる。色々な要素が同時に対応法として持ち合わせておかなければならず、それでいて芯の部分は変わることなくそちらへと導いていくことが武術稽古でおこなっているものと非常に似通っていると感じた。

 明日は、9時10分~11時10分 品川区総合体育館柔道場でおこない、間をおいて、18時30分~20時30分 品川区総合体育館剣道場でおこないます。9月に入り、久しぶりにお会いする方も増えてきております。明日の講習も皆様楽しみにお待ちしております!


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2017-09-10(Sun)
 

日常の稽古の美しさ

 好きな映画というか、思い出に残る映画のひとつに「ホワイトナイツ/白夜」がある。タイトルを忘れていて、この映画の存在を調べることが出来なかったが、キーワードで簡単に見つけることが出来た。あらためてインターネット検索というものの凄さを思う。

 この映画は、ミハエル・バリシニコフ演じるバレエダンサーとグレゴリー・ハインズ演じるタップダンサーの身体表現の素晴らしさと政治的背景から苦悩する登場人物に深く感動させられたのを記憶している。体で表現することの美しさやその人物のあるがままの魅力が存分に伝わってくる1985年の映画である。

 この映画を思い、時代劇や殺陣でなくとも、武術稽古そのものの魅力や美しさなどその背景にあるものを脚色すれば、何かの闘いのためでなくとも、身体から伝わる感動やその人物の思いが演技なのか素であるのかそれらを超越したものが魅せられるのではないかと、この映画を観て感じた。「日常の稽古の美しさ。」これは、映画でなくとも求めていきたいものである。

 さて、稽古記事に入る。

 まず昨日の戸越体育館での稽古では、W氏とともに武術稽古の前に私の立廻り研究の相手になってもらい、さまざまな注文と私の強引なペースに付き合っていただいている。そのため、稽古日程には記していないが、通常稽古の二時間ほど前からおこなうため、朝の通勤ラッシュにこの時は悩まされる。

 だが、ここで気付く事は武術稽古と同様、直感的に確信の持てるものであり、今の周期は源泉の発掘作業として安定したものがある。私の直感的指示を受け入れてくれるW氏には感謝している。

 昨日の立廻り研究稽古では、最後の場面でのアングル調整がこれまでの課題であったが、昨日は突然スッと生まれた。昨日は、その前日前々日と睡眠時間が四時間位であったため、疲労の蓄積とともに頭がフラフラし最初から息が切れていたのであったが、途中からフロー状態となり、時間感覚も麻痺し三十分間ぶっ通しで芯の動きを通しでおこなった。これには研究用の動画撮影をお願いしていたW氏も心配になるほどで、私としては大量の汗をかいて暑いはずなのであるが、逆に寒くなってしまい空調を止めたのである。

 その流れから武術稽古となり、三十分位早めに切り上げようかと思っていたが結局二十分ほど延長した。フロー状態が残っており「趺踞」からの抜刀の際の脚部の使い方が、相手を引っ張る際に大きな力となることが検証できた。突きに関しては、後ろ足と背中の関係にこれまでと比べて進展が見られた。「お辞儀潰し」の感覚は素手で潰す際にも有効であり、出来ないものはやっても出来るようにはならないし、やれると感じた時は出来るものだと、不思議と腑に落ちたのである。やれると感じられるためのその人に合った稽古法が重要ということである。

 昨夜は疲労回復のために23時に就寝し10時に起床したので11時間も眠った事になる。ずいぶん久しぶりに長いこと眠ったがお陰で今日は頭の疲れと体力は元に戻った。しかし、ここ最近胴斬りを集中的に稽古し、これまでと違う軌道になったため身体に掛かってくる負荷がまだ身体の使い方に慣れていないうちに無理をしたため、右肘に初めての痛みが出た。そのため今日は抜刀稽古をおこなわず、杖術と剣術のみをおこなった。

 本日高田馬場では、14時からの稽古であるが別々の殺陣団体が四組いたので、異様な光景であったがこの時間帯で総勢二十名を超えたのはこれまでに記憶が無い。だが、こうして同じ空間でそれぞれ色の違う殺陣を見ることができるのは大変参考になり、動き方、指導者の技量、生徒の技量、周囲への配慮、など団体によってさまざまである。

 今日はこの狭い空間のお陰で稽古始めの一発目から新たな動きが生まれた。

 それは杖術における連続的な打ち込みである。名前は付けていないが便宜上付ける必要があるかもしれない。息が切れるほどの連続技であり、以前から手之内の剥がしからのMP関節による小さくて強い打ち込みを細かく速くおこなえる動きはないものかと考えていたことはあったが、今日は突然にそれを合間に挟んだ形での連続技が生まれた。こういう瞬間というのは、主に一人稽古の時が多いのであるが、今日は珍しくW氏とおこなって間もない頃に訪れた。そのため、私自身に対する厳しさのとばっちりを受けたかもしれないが、私の稽古には色々な顔があるので、とくに一人稽古時に近い心情でおこなっている際は傷つけてしまうようなこともあるかもしれない。そのあたりは向き合うべきものに真剣にぶつかって頂ければ同じ温度で混ざり合うだろう。

 電車の遅延で後藤氏が遅れて到着。後藤氏とは話をしていても稽古をしていても爽やかな風が吹き抜けていくような爽快感がある。爽やかな風、心地よい風というのは、人間関係にしても同様なものがあるのだと実感。それは間違いなく、そのひとの生き方というものが風の強さや温度となり、相手が自然とにこやかになる、そんな心地良さがオーラという風になって届いていくのであろう。

 大人になって学び続けることが出来る人というのは、そうした風を手に入れることが出来る人なのかもしれないし、逆に、強風や、熱風や冷風で相手に苦痛を与える風を吹いてしまう人は、受けている影響や学ぶ対象を見直したほうがいいのかもしれない。学ぶというのは、さまざまなものがあるが、生きていくのに重要な学びは目の前にある出来事への対応法なのかもしれない。だとすればやはり、対応法を身につける武術稽古というのは、生きていくための重要な思考法の訓練を擬似的におこなっているものなので、生きていくということと直結している。

 剣術稽古では、久しぶりに「突き返し」をおこなった。だがこれはもう「突き返し」という名前には当て嵌まらなくなってきた。相手の突きに対して中心をずらし崩しておいて、その瞬間に潰しを掛け相手の喉元に下から切っ先を突き入れるというものなので、いつかそれに即した名前に変更したい。今日解った事は、崩しを入れるための斜の入りと、木刀の切っ先から鍔元までの半分位の間で技を掛けること。そのための左足大腿部の付け根の引き上げが重さと寄せに関係してくるということ。

 あっという間に稽古終了時刻を過ぎてしまっていたが、稽古場のスペースや身体の状態から、それがマイナスではなくプラスになる稽古がおこなえたことは在り難いものである。

 自分と価値観が似た人との出会いというのは、出会うべくして出会ったのであり、それは偶然ではなく必然であると感じる。だからいま孤独や寂しさを感じている人でも、そのうち出会うべく人とそのときが来れば出会えるのだから、今その人を知らないというだけで考え方によっては全く孤独ではない。ただ、どういう人と出会えるかというのは今の自分次第なので、どういう風を手に入れることが出来るか、何を学びどういう影響を受けるか、そうしたことが出会うべくタイミングの遅速にも関係するだろうしその後の価値観を決めていくものなのかもしれない。

 恋人だけでなく、愛情をもって人に接することが出来る生き方というのは、競争社会ではなかなか得られにくいのかもしれない。それぞれの人が思い描く幸せの基準値をその状況によって上げ下げ出来るゆとりと柔軟さがあれば、もっと多くの人が幸せに愛を失わずに生きていけるようにも思える。世の中には建物、道路、空、地下、多くの人が蠢いているがその中で誰と出会い、人生の中でどれだけ共に時間を共有出来たか…そういうことをあらためて思うと、いま出会っている人はとても大事な存在であり、命あってのものなんだなあ…と日々の偶然という必然に感動を覚える。


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2017-09-08(Fri)
 

流れの遅速、その両方の景色が後に活きる

 昨日今日と一時雨が降っていたが運良く稽古中であったり帰宅してからというタイミングで助かった。

 さて、本日火曜日はいつものように「高齢者のための剣術教室」に向かい、じん帯を怪我していたSさんが一ヶ月半振りに復帰されいつもと変わらぬ元気さに安心いたしました。四年目に入りここクラーチ溝の口での剣術教室もすっかり定着した感じがいたします。会場へ向かう時、以前は毎週緊張感がありましたが、今ではスタッフの方や玄関先でお会いする方々やレストランでお会いする方々とご挨拶することが楽しみになってきました。皆さんが温かく迎え入れてくださる事で、私も同じ空間の仲間に入れたような気持ちがしております。毎週火曜日は僅かな時間ですが、皆さんと共に人生を過ごしている貴重な時間といえます。

 今日はメンバーになって二ヶ月となる八十二歳のMさんとお話の中で、身体の調子が悪くなってからというもの、何もかも、やる気が起きなくなって諦めていたそうですが、少し良くなってきた頃にGold Castleの生徒でもあるOさんに勧められ参加されるようになりました。

 二ヶ月前にお会いした印象は、やはりこれまでの不安が「あきらめ」となって心理的に前に踏み出すことにブレーキを掛けられていたご様子でしたが、この二ヶ月間週に一度の講習で徐々に動けることと覚えられる範囲の中でMさん自身が目標を設定し、毎回少しでも前に進むという意欲を持たれるようになりました。私は休憩時間にそうした心理的不安の原因などを世間話の中から読み取ろうとしておりますが、「杖が楽しい!」と仰られたMさんの笑顔が今でも鮮明に残っております。Oさんのお誘いによりそうした「あきらめ」から「楽しい!」という大変化をもたらしたことは私にとって非常に大きな意味を持っています。

 これからはそうした大変化を経験された方々が、以前の自分と同じ境遇の方を良い方向へと導いていけるような、そして皆さんで教えあったりしていくことが、自信と共に新しい方への説得力に繋がるものと思われます。

 そういうエネルギー循環の場があると、新鮮な気持ちで活き活きと心も身体も元気であり、その元気でいられるための調整が健康管理に繋がるものと思います。

 講習を終えて一旦帰宅し、夜からは住吉でI氏と稽古。

 今日は足運びを集中的におこない、鍛えているI氏であるが普段の身体の使い方と異なるせいか脚部にかなりの疲労が溜まっていたため一旦休憩を入れる。そういう意味では後藤氏もジムで鍛えられているが、私がおこなう脚部鍛錬稽古での自重負荷には筋肉痛になったそうである。またGold Castleの生徒で俳優のTさんは野球で鍛えられ九年間農業で身体を使っていたが、鍛錬稽古も含めた剣術などの稽古ではかなり脚にきているそうである。

 そういう意味では私も、ふだん動かさない動きによりあっという間に筋肉が悲鳴をあげてしまうことがあるが、日常良く動かす(動かさざるを得ない)身体の使い方というのが、その動きに適した身体となっていくのであろう。たまにしかやらなかったり、ついオマケで何となくやってしまうというのは、ふだん動かす部位とは違うため、動かすべく部位に邪魔が入るため、疲労感であったり、逆に遅くなってしまったり、力んでしまうことになるのだろう。

 端的に言えば、人間の身体の適応力を活かし、普段の動きに無理なく継続的におこなえるべく運動法がそれに適した身体となっていくのだと思う。無理が出てしまうのは、適していないということなので、身体からの反応に素直に従い相性の良い動き方というものを探っていかなければならない。身体に聞く耳を持てるようになれば、人間関係にも少なからず変化が表れるだろう。

 今日も朝、夜とここには記していないことも含め意義のある一日となった。


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2017-09-06(Wed)
 

感じさせるものは敢えて言葉にしない

 本日は高田馬場で17時から21時まで稽古をおこなった。まず、時間前に更衣室で着替えていると伝統空手の師範の先生がお入りになられ「北海道に行っていたお子さんは来られていますか?」と気に掛けて下さり、その温かさが体の内部に突き抜けてくるような方ですので、私も毎度ながら背筋がピーンと伸びる気持ちでご挨拶させて頂いております。月曜日の高田馬場での夕方の時間帯は、此方の先生とお会いすることも私にとりましては無くてはならないと言えば大袈裟かもしれませんが、人としてお会いするだけで学びとなるような、何気ない会話から「生き方の足跡」を感じ取ることができ、私に対して過分なお言葉を頂き恐縮ばかりしておりますが、「人としての存在の凄さ」を感じる先生であります。

 さてI君との稽古では、脚鍛稽古30m×2本をおこない、次に杖を使っての引き合い稽古と「払い突きからのお辞儀潰し」をおこなった。何度もおこないI君の息が上がってきたが、いつもの止めるタイミングを敢えて伸ばし、しばらく続けて様子を観ながらおこなった。今までなら、「はい、休憩にしましょう。」と丁度いい頃合を見て次に移っていたが、今日は「休みますか?」と聞いたところ本人が続けたがったので、かなり息が上がりながらも私も何度も何度も受けを務め潰されながらI君の動きが少し良くなってきたところで
次に移った。

 私から見てI君の稽古に対する取り組み方や集中力というのは、彼の心を感じているので何ら咎めるところは無い。その証拠にこの武道場で何人かの師範の先生方にお声を掛けて頂き、その稽古の様子を評価してくださっている。言葉の手前で理解出来る部分も増えてきているので、今の成長著しい年頃は、言葉に対する嫌悪感も少なくない筈である。その辺りの言葉のさじ加減というものが、一人の人間として向き合っていく中では信じあえるものとして大切に思う。

 19時からはI君と入れ替わってT氏が訪れる。今日初めてご対面となり、それぞれの名前をご紹介した後「私がいつもブログで書いているI君です。」とT氏にお伝えした。

 そのT氏との稽古では、一人稽古が出来る方なので、細かいポイントをお伝えし一人でおこなう稽古の課題としてその部分を見つけ修正しながらお伝えしている。そのため基礎的な部分を丁寧に感覚的に納得できるように稽古したいと思われるので、あまり多くをおこなうよりは、T氏との場合はじっくり納得できる進め方が良いだろう。

 同じく杖による「お辞儀潰し」をおこなったが、意外に苦戦していたので、細かくお伝えしここでも何度も潰されながら私も受けて学ぶものがあった。このところは、「円」の軌道というものに私自身考えさせられている。斬り然り、打ち込み然り、潰し然り…

 ひとの凄さや、ひとの不思議さ、当たり前だが一律なものではない。目に見えないものを感じることが出来るか。否、見えなかったものが見えるように感じられるか。自身が変われば見え方は変わってくる。見え方を変えようとしても自分が変わらなければ何も見えてこない。自身を変えるのは、自分の時間をどう過ごすかにある。人と居るときは変わるものを探すキッカケになりやすい。変わるための時間はやはり自分自身と向き合う一人の時間では無いだろうか、その時間というものは真剣であり、他人を意識することから開放され、無の自分を見つめそこに今湧き起こった自分をすり合わせ、徐々に本来の自分を新たな自分が導いてくれるような時間の過ごし方が一つの手段ではある。無にならなければ、いつもの自分が新しい自分の感性にストップをかけ、残念ながら前に進むどころかそこから生じるマイナス思考が道標まで消してしまう。

 そういうことが見えてくれば自ずとその先にあるものが予測出来てくる。武術稽古をしている筈だが、不思議と別の部分でそういうことを気づかされる。当然関連性があるからであるが、これからはそうした部分を言葉にせずとも互いに感じあえるような稽古ができればと思っている。


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2017-09-05(Tue)
 

九月は復帰の月

 短い命を掛けて鳴き尽くした蝉に代わってコオロギや鈴虫の鳴き(求愛の叫び)声が涼しくなった夜中にはなんとも心地良い。例年この時季にこれほど鳴いていただろうか…この心地良さというものに今まで気がつかなかったのは、これまでの私に余裕が無かったのか、それとも自然と歳を重ねる毎に感じ方も変わってくるということなのか…

 私も今日一日残りの気力を振り絞って今夜の記事を書こう。

 
 本日も昨日に続き戸越体育館剣道場にて夕方の部と夜間の部を開催いたしました。本日は新たに二名の方が生徒になり、そのほか体験参加の方も間もなく正規受講生となられる方が続いております。

 夕方の部では、Tさんご紹介の方々がお越しになり、私といたしましても雰囲気の良い方々が参加され嬉しく思います。エネルギーを人からいただき、それを別の力として皆さんにお伝えしていくというそうした循環がおこなわれれば発展的なものとなりますし、良質なエネルギーからは新鮮で清々しいものが生み出されていくようにも感じます。そのためには「場」が必要でありますし、その場を司る者としての使命は妥協なく問いに答えて行かなくてはなりません。それは単に知識ということではなく、互いのやりとりの呼吸にどう答えていくのかということです。それは対話技術を身につけるということでもなく、ありのままの姿が問われているということだと思います。そこに向き合っていくには、日常の何気ない葛藤に対し自分はどうであるのか長いものに巻かれるのか、自分の価値観を変えずに自身と闘っていけるか…そうしたことの積み重ねが、その後の自分を形成していくのだと思われます。

 今の時代はスピードが優先され、刻一刻と今の情報を世界中の人々が知りたがっている時代であると思います。ツイッターなどで人が「つぶやく」毎に過敏に反応させられています。それが今を生きている多くの人のスタンダードな日常であり、常識となっています。自分にとって必要な時間の過ごし方というのは、情報が押し寄せてくる今の時代ではなかなか雑音を消すことは難しいです。そうした時代を生きている私達はこれからどのように多くの情報の中から必要であるべきものをを見つけ信じられるものを手に入れられるかということが大事になってくるでしょう。

 夜間の部では、七ヶ月振りに俳優のTさんが復帰されました。そしてもう一人舞台でお休みされていたHさんも四ヶ月振りに復帰されました。日曜夜の部の常連メンバーが戻ってきたので私としても嬉しい気持ちです。Tさんとの会話の中でいろいろと繋がりがあることが分かったり、やはりこの世界は狭いものと感じることがありました。

 殺陣クラスでは「三歩拍合」を重点的におこない、剣術クラスでは「胴斬り」を重点的におこないました。今日も夕方の部、夜間の部ともに熱心な方々ばかりで良い時間となりました。

 九月はほかにも復帰される方々がいらっしゃると思いますので、お会いするのを楽しみにしております。

 本日も皆様、ありがとうございました!


2017年9月23日 「抜刀術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2017年9月 稽古日程

2017年10月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-09-04(Mon)
 

三歩拍合

 土曜日の Gold Castle 殺陣&剣術スクールは戸越体育館で夕方に剣術クラス夜からは殺陣クラスの講習をおこないました。剣術クラスは常連組で安定した人数となっており毎週盛況となっていますが、殺陣クラスは今年4月に新設したため、まだ土曜日殺陣クラスの常連組が確立されておりませんので、受け入れ人数にも余裕があることから今後は土曜日の体験参加の受付は殺陣クラスのみにいたします。日曜日はこれまで通り月末以外は承りますが、夜間の部の方が受け入れ人数に余裕があるため、それ以外の時間帯では混雑しないように受け入れ人数を制限させていただきます。今日の剣術クラスでは体験参加の方にはなかなか集中的な個別メニューを付けることは難しくなってきますので、体験参加を終えるまでは土曜日の剣術(杖術)クラスの参加は正規受講生限定とさせていただきます。

 11月からの主要会場の変更にともないまして、深川スポーツセンターでの開催が増えてきます。会場の事情により貸し出し用の武道具がこれまでよりも少なくなりますので、11月以降一コマにおける体験参加人数も調整しなければなりませんし、生徒の皆様にはホームページにも記してあるように武道具を揃えて頂く様にお願いしていますので、基本的に生徒への貸し出し武道具を準備する事は難しくなる状況となります。生徒の皆様には11月までには帯、鞘付き木刀、杖、武道具袋を揃えて頂く事をお願いいたします。

 本日の講習では、とくに剣術クラスでは脚部を練る内容のものが多かったので、明日、明後日と筋肉痛になるかもしれません。当スクールは女性の割合が多いのですが、男性に関しましては真剣に取り組まれている方が続いていらっしゃいます。中でも俳優の方々が熱心にその日に得られるものを探し吸収しようとする姿には、私も見ていて熱が入ってきます。俳優さん以外でも忙しい仕事の合間を縫ってなんとか時間を捻出して参加されている方々もいらっしゃいます。そういう方々の真剣さが、多くの女性参加者も含め、学びの場として徐々に相手を思いやることで自らの稽古になることが解り始めてきているものと感じます。

 一般の女性の方でも役者さんより立廻りの上手な方もいますし、誰がどんな人かは私はお話しませんが、大体力量が近い人や、人柄や相性を見てペアを決めておりますので、年齢も性別も職種も多様な生徒が手合わせをする光景は講師としてのセンスが問われるところでもあります。

 夜間の部ではダブルヘッダーの方が四名いらしたものの、今夜は珍しく参加人数が少なかったので集中的に見ることが出来ました。中でも今月からのテーマである「三歩の間合い」と「三拍のリズム」を併せた「三歩拍合」(さんぽはくあい)は予想以上に成果が上がる結果となりました。つまり、動いてみて出来るかどうかではなく、動く前の間合いが掴めていれば、その後の形が想定内のものとなり、余程のミスがなければ間合いで出来るか出来ないかが判断出来ます。間合いの感覚が掴めれば、そこに拍子を合わせて動けば、自ずと丁度良い位置に丁度良いタイミングで合わせる事ができ、同時に三歩前から想定していることなので、相手を観るということが自然と身に付きます。このことは徹底的に掴めれば、これまで難しいと思われていたことが安定的に正確に安全におこなえるようになるでしょう。私の考える殺陣というのは、剣術をそのまま当て嵌めるようなことではなく、心地良いリズムと間になるような構成をどういう動きで作り出せるかということであり、そこに剣術や武術としての身体の使い方が自然に無理なく嵌まるようにおこなうものとしています。もちろん私がおこないますので、リズムといってもダンスのような振り付け殺陣にはなりませんし、自分の身体に備わっているものから導き出さなければなりません。だからこそ、私自身における武術稽古というのは全てにおいて重要な意味をもっております。

 連日体ひとつで稽古や講習をおこなっておりますと疲労が溜まる筈ですが、精神的なものというのは大きく影響してきます。こうして深夜に毎晩の如く記事を書けるのも、生徒の皆様や稽古に訪れる方々の思いが大きなエネルギーとなって、明日への活力に繋がっております。自分がどうであるのかは自分次第。人はどうにかしてくれませんので、自分がどうあるのかが自分の生きている時間を変えてくれます。そこに目が向き実行し継続するには独りの時間の過ごし方というものも大事になってきます。全ては自らの心の在り方がそのまま返ってくるだけです。

 明日も戸越体育館で夕方の部と夜間の部を続けておこないます。おそらく夜間の部の方が空いているかと思いますので、スペース的な事を考えますと時間調整が出来る方は夜の時間帯をお勧めいたします。

 明日は、生徒のYさんやKさんがイベントに参加されます。そのほかに知っている方々も何人かいますが、いつもお世話になっている方々ですので良い舞台となることを心より願っております。

 それでは明日もみなさまお待ちしております!


2017年9月23日 「抜刀術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2017年9月 稽古日程

2017年10月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-09-03(Sun)
 

2017年10月 武術稽古日程

『 金山剣術稽古会 』 に関する見学、または参加希望の方はこちらの
「お申し込み専用窓口」よりご連絡下さい。
(詳細につきましてはこちらをご参照下さい。)



                            

10月1日(日曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
           09時10分~11時10分
           戸越体育館 剣道場
           12時00分~14時00分
           戸越体育館 剣道場



10月2日(月曜日)『 金山剣術稽古会 』
           17時00分~21時00分
           新宿スポーツセンター 第二武道場



10月3日(火曜日)『 クラーチ剣術教室 』
           10時00分~11時30分

          『 金山剣術稽古会 』
           19時00分~21時00分
           江東区スポーツ会館 剣道場



10月4日(水曜日)『 金山剣術稽古会 』
           12時00分~14時00分
           戸越体育館 柔道場



10月5日(木曜日)『 金山剣術稽古会 』
           14時00分~16時00分
           新宿スポーツセンター 第二武道場
          


10月6日(金曜日)『 金山剣術稽古会 』
           17時00分~19時00分
           新宿スポーツセンター 第二武道場



10月7日(土曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
           12時30分~14時00分
           戸越体育館 剣道場+柔道場  
           15時30分~17時00分
           戸越体育館 剣道場


                
10月8日(日曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
           12時00分~14時00分
           品川区総合体育館 柔道場
           15時00分~17時00分
           品川区総合体育館 剣道場



10月9日(月曜日)『 金山剣術稽古会 』
           17時00分~21時00分
           新宿スポーツセンター 第二武道場



10月10日(火曜日)『 クラーチ剣術教室 』
            10時00分~11時30分

           『 金山剣術稽古会 』
            19時00分~21時00分
            江東区スポーツ会館 剣道場



10月12日(木曜日)『 金山剣術稽古会 』
            14時00分~16時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場



10月13日(金曜日)『 金山剣術稽古会 』
            17時00分~19時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場



10月14日(土曜日)『 杖術 特別講習会 』
            15時10分~17時10分
            文京総合体育館 剣道場

            18時00分~懇親会(予定)



10月15日(日曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
            09時10分~11時10分
            戸越体育館 剣道場
            12時00分~14時00分
            戸越体育館 剣道場
 


10月16日(月曜日)『 金山剣術稽古会 』
            17時00分~21時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場

              

10月17日(火曜日)『 クラーチ剣術教室 』
            10時00分~11時30分

           『 金山剣術稽古会 』
            19時00分~21時00分
            江東区スポーツ会館 剣道場



10月18日(水曜日)『 金山剣術稽古会 』
            12時00分~14時00分
            戸越体育館 柔道場



10月19日(木曜日)『 金山剣術稽古会 』
            14時00分~16時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場



10月20日(金曜日)『 金山剣術稽古会 』
            17時00分~19時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場



10月21日(土曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
            09時30分~11時00分
            文京総合体育館 剣道場  
            15時30分~17時00分
            戸越体育館 剣道場



10月22日(日曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
            13時20分~14時50分
            深川スポーツセンター 剣道場  
            15時10分~16時40分
            深川スポーツセンター 剣道場



10月24日(火曜日)『 クラーチ剣術教室 』
            10時00分~11時30分
           
           『 金山剣術稽古会 』
            19時00分~21時00分
            江東区スポーツ会館 剣道場



10月26日(木曜日)『 金山剣術稽古会 』
            14時00分~16時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場



10月27日(金曜日)『 金山剣術稽古会 』
            17時00分~19時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場

           

10月28日(土曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
            12時30分~14時00分
            戸越体育館 剣道場
            15時30分~17時00分
            戸越体育館 剣道場



10月29日(日曜日)『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』
            09時10分~11時10分
            戸越体育館 剣道場
            12時00分~14時00分
             戸越体育館 剣道場
            ※会場をスクエア荏原から変更いたしました
 


10月30日(月曜日)『 金山剣術稽古会 』
            17時00分~21時00分
            新宿スポーツセンター 第二武道場






【新宿スポーツセンターでの稽古時間】
(月曜日)17時00分~21時00分
※17時00分~19時00分は現在受け付けておりません。
※第四月曜日はお休みとなります。
(木曜日)14時00分~16時00分 
(金曜日)17時00分~19時00分

【江東区スポーツ会館での稽古時間】
(火曜日)19時00分~21時00分

【品川区戸越体育館での稽古時間】
(隔週水曜日)12時00分~14時00分

完全予約制ですのでお早めにご連絡下さい。
初めての方はこちら「金山剣術稽古会について」をご参照の上
「お申し込み専用窓口」よりご連絡下さい。

※稽古場所の詳細や稽古内容、稽古時間のご相談、道具類その他のご質問等につきましてご不明な点がありましたら、ご連絡下さい。

※都合により日程が変更となる場合がありますので御了承下さい。


2017-09-02(Sat)
 

思い出の色や香りに肌触り

 九月になり、「ああ、夏が終わったなぁ…」という感じが寂しくもあり、また凌ぎやすくなることへの期待もしている。もっとも今年の夏は八月以降、比較的凌ぎやすい日が多かったように思う。

 春夏秋冬、特に嫌いな季節は無いが、季節の変わり目を感じる瞬間というのはどの時季をとっても好きである。それは陽射しの色であったり草木の匂いや風の肌触り、学校のチャイムと空の雰囲気等々、どうして変化を感じた瞬間が好きなのかは、おそらく懐かしさを感じるからであり、懐かしさの中にある思い出は時の流れにより良い思い出へと昇華され「あの頃」の無知さや失敗も全て愛おしく想えてしまう。果たして、今から数年後に感じる季節の変わり目で、その時の私は一体何を想うのであろうか……

 さて、本日は北海道から戻ってきたI君と一ヶ月ぶりに高田馬場で稽古をおこなった。一ヶ月見なかったのはこの一年二ヶ月で初めてであるが、やはり少し大きくなっていた。坊主頭が良く似合うI君と久しぶりに二時間稽古をおこなった。積もる話もあるため、脚部鍛錬稽古の合間にいろいろと会話をするのであるが、楽に会話が出来るほどこの鍛錬稽古は甘くない。しかし、呼吸を整えながら疲れた様子を見せずに普段通りの会話をおこなうのもある意味稽古と言えるだろう。

 北海道の武道場は高田馬場の1.5倍ほどの広さがあったということで、今日の脚部鍛錬稽古の途中から距離を伸ばしていつもは武道場の横側(15m)を移動しているが、今日は空いている事もあり、縦側(30m)を端から端まで雀で移動し、戻りは飛石跳び蛙でおこなった。私もこの長い距離を休まずにおこなうのは初めてであったが、先日火曜日に三十分鍛錬稽古をおこなった疲労が抜け切らぬ内にまたしても強めの内容をおこなった。しかし、この稽古を私としては三年ぐらいおこなっているが、短時間で効いてくるのと怪我のリスクが少ないのが魅力である。

 今日の稽古を終えて、動きの精度、正確さというものを今後は稽古していかなければならないと感じた。ゆっくりと丁寧に正確におこなうというのは、若い子には目標を見出しにくいものであるが、いかに集中してそこに面白さを見出せるか、そこに私の役目がある。こういう場合はやはり体術稽古がもっとも感覚的にも実感しやすいもので興味を引き出せるものであろう。

 今日は少しだけそうした腕を引っ張る際の身体の使い方と、杖を引っ張り合っての身体の使い方をおこなった。私が嬉しいのは、私が有効なのを実感することより、相手がそれをやってみて有効であることを私が受けて見て確認出来たときである。杖の引っ張り合いでその有効さを実感したIくんが、「これ、綱引きでやったらいいですね!」と言っていたように、確かに皆がこの身体の使い方をおこなえば綱引きは驚くほど強くなるだろう。

 そのほか剣術や抜刀術もおこない、最後まで二時間集中しておこなった。私の指導法や教育というものが一体正しいのかどうかは解らないが、いかにも厳しい雰囲気を醸し出して言う事をきかせるのは、私の場においては必要の無いことであり、一つ二つ言ったことで解ってもらえるものと信じているので、信じあう中での稽古がこれから大人になっていく上で育まれていくものとして大切であるものと思っている。そんなに甘くないと思われるかもしれないが、稽古が出来るか出来ないかと言う、それ以上の厳しさは無いと思うので、信頼関係の中でその時間を大事にしたいと思っている。こうしたことは、大人よりも子供の方が純粋な心に満ちているのでシビアに大人を観ているものである。だから私がI君と稽古をおこなうのは私にとっても大きな学びであり責任のあるそしてやり甲斐のある時間となっている。これから先の季節の変わり目に思い出せる時間となるであろう。


2017年9月23日 「抜刀術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2017年9月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-09-02(Sat)
 

Gold Castle週四コマの安定開催に向けて

 八月最後の日は季節はずれの涼しさであった。それにしても今年の八月はこれまでに記憶の無いものとなった。

 昨日はスクエア荏原と文京総合体育館へ用事のため出掛けた。10月のGold Castleの講習内容を昨日ホームページに掲載したが、これまでのように品川区での開催が多いが、その中にあまり利用しないスクエア荏原であったり、文京区や江東区の会場でも開催するため、これまでに比べ会場予約やそれに伴うキャンセル手続きなどこうしたことも私の日常には常に頭にある。

 昨日はスクエア荏原でのキャンセル手続きをおこない、その後文京総合体育館へ移動し、ホームページの地図に掲載するための文章作成を現地の駅や道路で立ち止まりながらメモを取って、実際のルートを自分の目で確認してきた。もちろん会場の広さや、受付の準備にともなう備品の確認などもスタッフの方とお話して間違いの無いように手続きをおこなった。

 これまでGold Castleとして利用したことのある会場は、品川区戸越体育館、品川区総合体育館、スクエア荏原、深川スポーツセンター、世田谷区総合運動場、石川記念武道館、などである。

 世田谷総合運動場は日曜日の講習として三回位しか利用していないと思う。石川記念武道館は一回だけである。いずれも駅から結構歩くが、とくに世田谷総合運動場はバスに乗り換えなければならないため今後利用することは無さそうだ。石川記念武道館を覗いて他の会場は全て下見してルートなど現地でメモを取ってきた。文京総合体育館は、昨年団体登録を取得できたが、利用するのは10月14日の「杖術 特別講習会」が最初になる。最寄り駅が本郷三丁目であり、大江戸線からは徒歩5分、丸の内線からは徒歩8分は実際に歩いてみてその通りであった。(信号待ち時間なども入れてなので距離にしてみればさほど遠くはありません)

 会場は綺麗であるが、広さ的には戸越の剣道場に近いので深川スポーツセンターの予備として利用したいところである。ただ、ここも空きが少ない。

 一時期、私設武道場への憧れはあったが、今の人数でおこなっていくにはかなり広いスペース(20名位でもおこなえる)と天井の高さが必要なため現実的には不可能だ。さらに家賃となってくると、今の料金システムを大変更しなければならず、そうなってくると、もはやGold Castle 殺陣&剣術スクールとしての在り方が根底から覆ってしまうため、今の運営システムを継続していくためには、区の施設を借り安定開催をおこなえるように努めなければならない。現在週に四コマ開催しているが、ほぼ安定的におこなえている。他地区でおこなえるのも、区内にお住まいの生徒の方々のご協力があってのことなのでこれからも当スクールに来て良かったと思える環境作りと講習内容を継続しておこないたいと思う。

 そして本日は、高田馬場でW氏と稽古をおこなった。後藤氏は仕事のため先日振り替えでお越しになり、K氏は撮影のため今月はお休みとなった。

 今日は杖を使っての体操を何か考案しようとさまざまにW氏相手におこなっていくなかで、体操ではなく浮きの使い方の検証となる動きが見つかったので、これをGold Castleの講習でお伝えしたいと思う。

 胴斬りが少しずつ変化してきた。後藤氏との稽古の中で「斬る」ということをより意識していくうちに、これまでの軌道をより円に切っ先が抜けていくような「斬り抜け方」が感覚的に必要に感じた。相手を付けての稽古はしばらく止めにして、この切っ先が抜けていく刃筋の軌道を私なりに探したい。しばらくは納得できるまで試行錯誤していくだろう。


2017年9月23日 「抜刀術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2017年9月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-09-01(Fri)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなう。

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

2018年
『 関西特別講習会 』として人との繋がりを大事に遠方での講習会もおこなっている。

――――――――――――――
    
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