遠くを見て近くを知る

 最近はこの動画を見てしまったせいで星のイメージがガラリと変わってしまった・・・・・・https://www.youtube.com/watch?v=dnlkvnsblhw上には上があることを思い知らされる・・・・・・

 さて気分を取り直して今日のgold castle 殺陣&剣術スクールの講習は、午前の部と夜間の部の開催となり、次回も同じく午前の部と夜間の部の組み合わせとなっている。次回は両方とも品川区総合体育館でおこなうので、会場間違えのない事を願う。

 11月9日に新しい作務衣を注文したのだが、なかなか発送されないので問い合わせたところ、冗談で今から作っているのかと思っていたら、本当に今から作っているところで、12月16日が最短の発送予定ということである。昨年までは、まだ洗濯しても乾くまでの猶予があったのであるが、今の生活では毎日着なければならないので猶予が無い。先日10日間連続で稽古に向かったが、一日挟んで20日間連続稽古となる途中である。これはこれでやっていけることに自分自身驚いているが、もっと早めに着る物のストックを準備しておくのであった。そのため、さすがに汚れが酷いので、明日クリーニングに出し、しばらくは道衣と袴姿での移動と夏用の作務衣にコートという格好になるしかない。

 今日の講習では、体験参加の方以外全員で杖の「繋之型」(つなぎの型)をおこなった。これは、昨年の12月に私のところで稽古に参加された方の力み癖を取るために考案したもので、この動作は一年経った今でもほとんど動きを変えることなくおこなっている。稽古内容や、身体の使い方はこの一年間で大きく変わってきたが、この「つなぎの型」に関しては変わらないから私としては稀であると思っている。

 今回初めてこのスクールに取り入れた「倒れこみ強制引き上げ」(通称、火事場の雀)であるが、思いのほか蹴り足の根強さというものに気付かされた。この稽古は大腿部の強力な引き上げを促すのと同時に、上腕部が上がり上体と下体のまとまりを実感するものとして、身体にそういう感覚を体験させ記憶させることを目的としている。オリンピックに出る水泳選手が、ロープで引っ張られながら、速く泳ぐ感覚を身体に体験させることに似ているかもしれない。

 今日は思わぬ事情から、夜間の部ではかつて私がおこなっていた剣術を殺陣として見せるための動きを数年ぶりにおこなった。とはいえあの頃は、今も未熟であるがさらに未熟であったため、大したものでも何でもないが巴抜きからの突きをおこなった。抜刀術の体捌きの速さを活かすための殺陣?であるが、私の殺陣に関する捉え方は、お芝居で刀を使うことが殺陣であると思っているので、剣術であっても、そこにお芝居や、斬られる人がいればそれは殺陣になると思っている。そういうことからも、殺陣を学ぶというよりは、刀の扱い方や体捌きを学ぶという認識で捉えられたほうが、モノを見て感じて違和感を無くしていくことへの回答が得られやすくなってくるのではないだろうか。舞台の殺陣にも、大きな劇場や小劇場、歌舞伎の流れを汲むものからそうではないもの、映像系では海外のアクションを取り入れたもの、各剣術流派の構えや、納刀法などの所作を取り入れたもの、さまざまなものが入り混じっての「殺陣」なのである。じゃあどうすればいいのか?ということになると、これは仕事として本気で取り組まれている方に対する私の見解であるが、身体の使い方という観点から、把握していける稽古に持って行くことが大切であるように思う。そのためには、形や目に頼るのではなく、自分の感覚により、手と足のタイミング、重心配分などが調整できる体内感覚を養う稽古法が重要であるように思うし、目指す所が高いのであれば、そこは避けられない部分でもある。

 時間を掛けてやれば身に付くだろう、数をこなせば身に付くだろう、知識が豊富にあれば身に付くだろう、このことに否定はしないが、そこに間違ったものを信じきってしまった場合はどうであろうか・・・・・・あの人は特別だから出来るんだろう。とそういうふうにして自分の信じてきたものに対する時間を取り戻せない事から、なんとか理由を探そうとしているのではないだろうか。出来るか出来ないか、出来るためには、出来ている人がどうしているのかを知ると同時に、その人が本当にどこまで出来るのかを知ることも大事である。物事を知るというのは難しいことであるが、それを遮っている原因が自分自身の心の内にあることを知っておかなくてはならない。

 その成り立ちの仕組みをしることで、物事の本質が見えやすくなり、行き着くところに行くときに、時間をロスしない、これまでの副作用が残らない、そういう自身の変化を実感できるもの・・・・・・これは、人生経験やその人の純度によるべきところも関係してくるだろう。不器用でも濁らずに何か自分で手に入れようと探求心をもって取り組むことが、単に動きが身に付くだけではないものとして非常に重要な取り組み方と言えるのでないだろうか。

 外国に行けば、日本の感じ方が変わるところもあるし、一流を知れば自身の未熟さを思い知らされる、社会の本音、教育の本音、習い事の本音、書籍の本音、テレビの本音、難しいかもしれないが、自らが本音で生きていける生き方を選べばものの見え方や対応力が的を得たものに近づいて行けるだろう。

 出来るか、出来ないか、全てはそこに関わっている。


 第5回 GM happy コラボレーション Special

 金山剣術稽古会
 11月稽古日程
 12月稽古日程

 
2015-11-30(Mon)
 

多生の縁

 待ちに待った今日は約一年ぶりにミネアポリスから加藤氏が稽古に参加された。初めて参加されたのが2013年12月6日であった。それから毎年2回、年に一度の帰国の際に稽古をおこなうのが恒例となった。これまでも何度か記してきたが初めて高田馬場の武道場でお会いした際に、初めてお会いする気がしなかったのであったが、昨年もまるでタイムスリップしたかのように時間が戻り、今年はどうであろうかと思っていたところ、去年、一昨年と変わらず、不思議な懐かしさを感じる雰囲気のなか稽古をおこなうことが出来た。本当に加藤氏には不思議な感じがしており、中学の同級生か、または従兄弟にあったような気がしてしまう。東京育ちの加藤氏と、福岡育ちの私であり、加藤氏はミネアポリスに9年間、トータルするともっと海外生活が長く、普通であれば私との感覚にはかなり違いがでるように思えるのであるが、まるでそういう違和感が無い。今日は初めて加藤氏と二人で稽古後食事に行ったが、そこでももう何度も一緒に行った事があるような感じがして不思議としか言いようがない。私も珍しくお酒を飲み軽く酔ったせいか思わぬことを口走ってしまったが、「どう考えても、今の世の中に刀は必要ないけれど、仮に私が昔の時代に剣の道に生きていた人であれば、今のそういう時代でも、真剣に刀を使って稽古している人がいれば、そりゃもう全力でそういう縁を結んでいくんじゃないですか。」・・・と気分の高揚からかついそんなことを口走ってしまった。

 今日は戸越体育館で夜から加藤氏と、M氏と大和氏を迎えての稽古となり、非常に集中した稽古空間であった。杖を使った「火事場の雀」では、この緊急事態であれば、皆大腿部の引き上げによる浮きが掛かるだろうと思っていたのであるが、火事場まで自分を追い込みきれずに、床を蹴ってしまう方が何人かいたので上手くいかないものだなあ・・・と感じていた。さすがに加藤氏は、追い込んで緊急事態による大腿部の引き上げが出来ていた。

 加藤氏が僅かな期間しか日本に居ないので、今日の抜刀術稽古は「稲妻抜き」と「潜龍出池」と「隼抜き」と「隅返し」をおこなった。「隅返し」は先日おこなった抜刀術特別講習会では時間が無くおこなわなかったが、あらためてこの抜刀術の静から動へと移り変わる瞬間の重心と刀との関連性に気が付かされる。腕力を極力使わずに重心移動のエネルギーを剣に乗せておこなうこと。そうすることで、刀は軽くなり、つまりは浮きを掛ける事で刀の重さを軽減し身体の移動と共に切っ先が走っていくのである。これは現在私がおこなっている抜刀術のほとんどがそういう身体の使い方による発剣法であると思われる。私がどうしてこのところ剣を使わずに蟹や雀や蛙といいった脚部の鍛練法をおこなっているのかといえば、そういう非常に重要な部分にいつしか気が付いたことによるものであり、私自身がこの稽古を欲しているからである。

 こうして文面にしてみて、あらためて気が付くこともある。私にとってこの記事を記すことも今日一日の稽古を思い出し、文字に変換し細かく噛み砕くことで、さらに吸収できる部分もある。身体感覚と心の状態というのはどこかでつながっているものだと思う。加藤氏との稽古が滞ることなくスムーズに展開していくのには、そういう感覚と心理面のつながりがあるからで、吸収力も極めて早くかつ貪欲におこなわれ、自分は出来ているという雰囲気は微塵も出ていない。それはアメリカでの対人稽古よりも一人稽古が好きであると仰っていたように、純粋に修練を重ねる日々がものを吸収するための感覚を養ってこられたのだと思われる。

 感覚を磨くことで、心の状態も大きく変わるものだと思う。鈍感では何をおこなっても的を得なかったり、遅れた頃に気が付いたりしてしまうものだから、そのときにはもうすでに状況が変わっているので、いつまで経っても的を得ることが出来ない。偏った筋力や、一部分の反射神経に頼った動きでは、感覚を育てるには乏しいものであろう。古の達人は刀を用いて信じられないほどの感覚を養われていた。私も抜刀術などの稽古をおこなうことで、極々僅かであるが言葉や説明でなく感覚的としか言いようが無いものが傍に付いた気がする。そういう部分を怠って剣術などを学んだとは言えないだろうし、私自身も精進していかなければならないと思うのである。

 加藤氏と焼肉を食べに行き、心から「美味しい!」と発せられた言葉が印象的であった。アメリカの牛肉は硬くてゴムのようであるというし、ミネアポリスの法律では、お店で客が自ら肉を焼いて食べられないそうである。火傷の問題など訴訟国家はそういう雁字搦めな側面も持っている。

 次回の稽古を来週か再来週におこないたい。また時間はあっという間に過ぎていってしまいそうであるが、2013年12月6日の稽古帰りに山手線の車内で、「これから先どんなに忙しくなっても、こういう稽古時間は大事にしたいんです。」ということを言葉にしたが、あれからもう2年近くが経ち、私も随分環境が変わり忙しくなってきた。だが、あの時感じたままに、今も私の稽古とそれに賛同してくれる方との稽古を大事にしている。純粋でなくては見えるものが見えないだろうし、稽古で掴んだ感覚を日常に活かすことにもつながらないだろう。自分がそういう自分でいたい環境、本来の自分でいられる環境、そういう環境を共に出来る人が現れるということはなんと、なんと、幸せなことであろうか・・・・・・

 さまざまな思いを胸に、感謝の気持ちに溢れ今夜は眠りにつきたい。


2015-11-28(Sat)
 

蟹と雀と蛙でまとまる

 本日は冬を感じる寒さとなり、幸いにも雨は小雨で助かったが、用心したつもりでもそれを超える寒さであった。体調はかなり回復し昨日の頭痛も治まった。今日の稽古では私の体捌きに重要な「蟹の前歩き」と「雀足歩行」「音無の沈み」はもはや欠かせないものとなっている。音無の沈みに関しては、動作と名前にギャップがあるので、通称「蛙」とし、「その場蛙」「横蛙」「前後蛙」「廻り蛙」「跳び蛙」をおこなっていくものとした。まあ、私もよく考えるなあと自分で思ってしまうが、子供には受けのいい動作であることは間違いない。蟹、雀、蛙、これらの動作がさまざまな動きにおいてかなり重要な働きをもっている。また、これをおこなうことでスタイル的にも下半身の引き締まるところと引き上がるところが実感されるものであると思う。

 胴斬りの際の重心移動が私自身これまでとどのように変わったのか分からないが、かなり安定的に横に流れるようになった。おそらく、重心の配分と蟹、雀、蛙、鍛練稽古による大腿部の引き上げが影響しているように思う。この胴斬りは脚足の運用法として、膝の内抜きを会得するために以前まではおこなっていたものであるが、現在は内抜きによらず、大腿部の引き上げによる横へのスライドに変わってきた。これは以前から高田馬場などの床が滑りやすいところで取り組んできたが、内抜きにすると時間がかかってしまうため、大腿部の引き上げによる移動は試みていたが、なかなかシックリこないものであった。だがいつの間にか、大腿部の引き上げによる横移動に変わっていたことに気が付いた。おそらくそれはさまざまな稽古会場でおこなっている大腿部の引き上げを中心とした稽古法が、自然と身体の使い方として機能してきたことにつながっているのかもしれない。おそらく胴斬りのみならず、抜刀術や杖術においてもそのあたりの変化は起きていると推測している。

 W氏との稽古では全体的に飲み込みが早いのであとは身体の可動域に関する部分を練りこんでいくことで気が付いたら出来るようになる動きが増えてくるだろう。取り組み方がいいのでこのまま伸びていくだろう。

 2016年1月11日(月)成人の日に戸越体育館の剣道場と柔道場の両面で、第6回 GM happy コラボレーション 「杖術とヨガ」をおこないます。今回は初めて戸越体育館でおこないますが、剣道場と柔道場の両面でおこないますので、奥行きのある広々とした会場となります。そして今回の懇親会の会場はインド料理店を予約しています。バイキングディナーが1.320円となっております。こちらのお店は私が何度か伺っており料理の味とお店の雰囲気から、こちらのお店で懇親会が出来たら戸越体育館でコラボレーション企画をおこなおうと考えたものであります。お店のサービスもいいですし、ちょっとした新年会気分で2016年最初のハピコラを私が全面的に信頼している井上さんと共に迎えられたらと考えております。こちらの告知につきましては、あらためてWEBチラシの完成と共に発表したいと思います。

 そして一ヶ月を切りました、第5回 GM happy コレボレーション Special 「刀と写真」 IN 春花園 BONSAI美術館でおこなう2015年を締めくくる最後のイベントのお申し込みを受け付けております。現在までのお申し込み人数は6名です。

 こちらのイベントでは身体を動かすような稽古はありませんので、参加者についてはこれまでと違う方々になる可能性もあります。ただ、このイベントはプロの写真家である尾崎誠さんとコラボレーション出来てしまったこと、そしてさまざまな賞を受賞されている小林國雄さんが運営する春花園での開催が出来てしまったこと、私が主宰するには恐れ多い事に手を出してしまった気もしていますが、間違いなく参加された皆様には満足していただける企画であると思っております。今回のイベントで何をやるのかという質問もありましたが、1000鉢の盆栽がある庭園で、一億円の盆栽を始め普段お目にかかれない盆栽がずらりと惜し気もなく並んでおります。風情ある館内ではお茶室がいくつかあり、そこでゆったりと過ごすことも出来ますし、春花園さんもどんどん写真を撮っていただいて構わないということですので、みなさんがそれぞれに記念写真を撮られてもよろしいかと思います。クリスマスイブの前日ということもあり、予定が合わない方もいらっしゃるかもしれませんが、日常とは離れた空間で、和服や袴姿になって思い出を写真とともに残してみてはいかがでしょうか。参加人数にもよりますが、当日は尾崎さんの撮影時間も限られてくると思いますので、それぞれにどのような写真を撮りたいかイメージして来てくださるとよろしいかと思います。一人でもいいですし、お友達とでもいいですし、誰か撮りたい人と一緒にでもいいですし、私も皆さんに協力して参ります。和の事に感心がある方が私の周りには多いですので、そういう方々に喜んでいただける環境でもあるかと思います。撮影の合間には、茶室にて盆点前による気楽なお呈茶もご用意いたします(こちらは別途500円になります)撮影終了後は、奥の間にて、一時間ほどですが懇親会をおこないたいと思います。こちらは簡単な軽食とお菓子をご用意させていただきます。私が主宰しておりますので、気楽な気分でご参加ください。詳細は下記に記したリンク先をご参照下さい。


 写真家 尾崎誠さんのHP http://www.hellomakoto.com/

 春花園 BONSAI美術館 http://kunio-kobayashi.com/

 第5回 GM happy コラボレーション Special http://kanayamatakayuki.blog.fc2.com/blog-entry-644.html


2015-11-25(Wed)
 

心と心の糸電話

 昨日の抜刀術特別講習会の感想を数名からいただき、一日が過ぎあらためてあの時間の意味というものについて考えることが出来た。今朝は目の疲れと頭痛があり、いかに昨日神経をすり減らしておこなっていたかが分かった。私としてはこういう新たな異変というか出来事を期待していた部分もあったので、次におこなう時にその辺りを身体がどう理解しているのか、貴重な経験となった。

 来年は杖術の特別講習会を考え中であったが、これに関しては気持ち的にも普段の講習の延長線上になる部分が多いので現時点では特別という名前を付けるものでもないということから、しばらくは抜刀術の特別講習会を継続していこうと考えている。昨日参加いただいた方には雰囲気を感じ取っていただけたかと思われるが、私がおこなっている普段の一人稽古の一部であるが、特に抜刀術に関しては神経を集中しておこなう必要があり、そこから得られるものは、得られた後に気が付く種類のものである。

 参加される方々がそのような意識で取り組まれると、その空間に充満する集中エネルギーは凄いものであると想像する。昨日は集中が薄まった様子を感じたら休憩を挟んでいたが、それでもほとんど休まずに自主的におこなっていた方も少なく無かった。2時間同じように集中することは不可能に近いであろう。その間にオンとオフを使い分けていかなければならない。それらは怪我や失敗などで得られた教訓であるが、昨日はあともう少しやってもいいというところで止めたのもそのような予感が頭をよぎったからでもある。

 こうした教材の無い、生の実地体験で学ぶことは個人差はあるだろうが大きなものである。それは私がそのようにして学ばせていただいていることや、それが身体や心に刻み込まれていくからであると思っているからである。緊張の糸が張ってあるからこそ、心と心が通じ合うような意識の共有が果たせるのだと思う。だがそれは、抜刀術という稽古体系だからこそ可能であったように思う。そういう心と心の糸電話が張り巡らされたような緊張感のある特別講習会を今後も開催していきたい。

 さて、本日は「高齢者のための剣術教室」での講習に行ってきたが、ここでも日ごとに皆さんの熱が緩むことなく上がり続けている。開始時刻前に、稽古場で一人稽古をおこなっているご婦人Oさんに挨拶をしていくのが恒例となっていて、その姿には気持ちが清々しくなるものである。今日は一段と開始前からDさんとSさんを筆頭に皆さんが杖の『繋之型』(文字化けしてる場合、つなぎ之型と書いています)を自主的に「こうだわよねえ!」「こうかしら!」ともうそれは凄いエネルギーで、私はもうニコニコと見ているだけで、そうしたらいつも元気なSさんが「先生ずるいわよ、見てるだけで何も言わないんだもの!」と笑顔で言われてしまい、ここでも「長女の悩み現象」が起こっていることに思わず笑ってしまった。

 私も驚くほどに皆さんがこの『繋之型』(つなぎ之型)に対する熱意が凄まじく、やはり皆さんの向上心、いや、人間の持っている向上心というのは衰えることなく持ち続けられるものであると実感した。71歳のOさんいわく「私は現状維持だなんて望んでません。向上したいと思ってます!」とハッキリと仰っているので、その気持ちが熱意と共に活き活きと生きている姿に変換して表れているのだと思う。私が今期待しているのは、そうしたOさんの変化から噂になり始まったこのクラーチ剣術教室の生徒さん達にも、徐々にその気持ちの部分での変化が見られるようになった。そうなってくると吸収力は各段に上がってくるし、気持ちの面に置いても清々しいものとなってくる。今日は全員この型稽古が進んだし、Tさんにおいては教室が終わった後に、何人か誘って屋上で復習稽古をされると言っていた。こういう変化には講習後たまたま稽古場でお会いしたスタッフの方とお話する機会があり、大変喜ばれていたので、私としてもここで教室をやらせていただいていることに対し少しでもお返し出来ることになればと思っている。

 剣術等に関し、身体の使い方が自然と湧き起こってくるようになったのは甲野善紀先生との稽古の賜物であり、それは身体の使い方だけでなく、人との接し方や思いの部分に置いても大変学ばせていただいているものであります。それらのことについては先生が何かを仰るということではなく、自然に伝わってくるものであり、自然に伝わってくるものだからこそ、心に染み込んでくるものであります。

 稽古に参加される皆様から学ばされることも多くあり、現代に生きていても、かつての日本人が交えていた心のつながりや、信じ尊敬しあう出会いの縁、そういうものが現代に置いてもどこか流れている血のなかに感じてくるものはあります。現代に置いて絶望したくなる事は多々ありますが、受け継がれてきた血の中にある美しいものや、生きている限り諦めない強さと潔さ、そういったものが感じにくくなった時代を生きていかなければなりませんが、なるべく忘れないように誇りをもって生きていけるような人生を歩んでいきたいものと思っています。


 第5回 GM happy コラボレーション Special

 金山剣術稽古会
 11月稽古日程
 12月稽古日程

 
2015-11-25(Wed)
 

抜刀術 特別講習会を終えて

 初めておこなった抜刀術だけの講習会であったが、私自身抜刀術に関しては特別の思いがあるので、今日の講習会による結果は私の今後が示されるものであると覚悟していた。2時間抜刀術の稽古を続けておこなうのは最近ではあまり無かったことである。私の場合、一本一本がなかなか容易く抜けるものではないので(私が未熟なせいでもあるが)その一回毎に非常に神経を消耗させられてしまう。夏場の稽古ではこのなかなか動けない抜刀術稽古にもっとも汗をかいてしまう。床に落ちる汗の雫が止まらない程である。

 今日の講習では、男性七名、女性十名が参加され愛知県から参加された男性の方もいらした。そうした方々が剣道場の周囲から私を取り囲むように円になって、その中心で全てをおこなった。これは自分自身で檻に入った状況であり、34個の目に対し失敗やごまかしなどの無いようにおこなえることが試されている。

 これまで時間を掛けておこなわなかった抜刀術を九本ジックリとおこなった。そのほか納刀も幾つかおこなった。おそらく今日の講習で出来るようになることはないと思われるが、今後の稽古へのヒントにはなったかと思う。全員の集中が途切れず最後まで興味を持っておこなわれたことが私としては良かったと思う。持病の腰を少し痛めた方以外は全員無事であった。

 他流の方も参加され交流を深めることができ、今後一人稽古などをおこなっていく上での励みにもなる。一人で稽古をしていてもさまざまな気付きなどがあり、こうした講習会でお伝えし交流が持てるレベルにまでなれば、結果として一人で取り組む稽古は多くの繋がりが広がっていく稽古でもある。一人で真剣に集中して取り組むからこそ多くの方と知り合うことができ、その稽古空間のギャップには、同じ空間でも全く違うものに感じるほどであるが、自分を追求することは他人を追求することでもあり、そこで得られた純粋な発見は自ずと人とのつながりが生まれてくるように思うのである。これは「現代における武術稽古の意味」に置いても重要な部分であるだろう。

 終始集中した講習会とは一転し、懇親会ではたくさん笑わせていただいた。私は、緊張とバランスのとれた笑いというのは、安心感であったり、人の思いであったり、ちょっとした間の外し方であったり、そういう部分で共通して感じあえる笑いが何とも「いいなあ」と思えてしまう。今この瞬間が掛け替えの無い物であり、それぞれにそれぞれの時間を生きていかなければならない人生の一瞬の時間をそのように共に過ごせることはなんと幸せなことであろうかと、本当に感謝の思いに溢れてしまう。

 今回一番笑わせていただいたのは「長女の悩み」という話題になり、どうも私が最近古参メンバーに対し、講習中にあまり声を掛けなくなったということから、「それは、出来ているから注意していないのですよ。」と言っても「何も言わずに去らずに何か言って欲しいですよー。」という言葉に、「あまり言われることを待っているのは成長のためには良くないので、自分で考えておこなうことが大事なんですよ。」と説明しても、「だったらここに来る意味が無いですよー。」とまで言うので、出来ている出来ていないに関らず、この教室の場合は言葉を掛けることにするしかないと、私の稽古会であったら泣き出してしまうのではないかと思うが、気を配っていこうと思う。「先生、それって手が掛からなくなって可愛がってもらえなくなった長女の悩みですよ!」と言われたので、「あっ、そうですか。ちなみに長女ですか?」と聞いたら、さっきからずっとこの問題に対して食い下がるNさんとHさんが声を大にして「長女です!!」と偶然にも声が揃って言い切られた時には思わず涙が出るほど大笑いしてしまった。

 私は末っ子の長男なのでおそらく甘やかされたのだと思うが、この「長女の悩み」については、私の気付かないところで落ち込んでいる人もいるかもしれないので、決してそんなほったらかしにする気はないので、その方のこれからの成長のために、自身で伸びている最中は余計な干渉をしないほうがいいと思うのだが、長女の方にはこれからは気をつけていこうと一つ今日は学んだのであった。

 とまあ半分冗談ですが、今日の講習会では私自身大きな経験になりました。二尺七寸の刀でこれからも技を追求していかなければなりませんが、これからも修練し、一人稽古で得たものを多くの人との繋がりに展開していけるように、これからの人生を歩んでいきたいと思います。一人になった時期もありましたが、その期間は今の現状を考えますと、ずっと一人では無かったのであるということが分かりました。皆様に支えられて今日を活き活きと生きております。今日ご参加下さいました皆様、よい時間を過ごすことが出来ました。ありがとうございました。


2015-11-24(Tue)
 

寒さでさまよう戸越の町内

 さあ今夜は早く寝ようかと思うが今晩御飯を食べ終え、時刻は1時38分である・・・・・・稽古記事を後日にすれば良いのであるが、後日は後日で稽古記事があるので、すでに今日の熱は冷めてしまっている。だから書かなくてはならない。

 三連休の中日である今日は、山手線が巣鴨駅のホームで傘がホームに落ちたことにより回収に手間取りダイヤが乱れ時間が掛かってしまった。連休にも関らずこちらに足を運んでいただき、嬉しい思いに私はいつも以上にテンションが上がっていたかもしれない。

 今日の講習で以前から感じていたが、目の感覚に頼る癖を直す必要があるということ。何度もやっている動きなどもう目で見る必要は無いのであるが、目の感覚を使うという動作が根強く染み付いている方も少なくない。それはすでに無意識でおこなっている場合が多く、この動作の時には視線がこちらに傾きという動作がセットになってしまっているということに気が付かなければならない。

 目視で確認は必要最低限でおこない、あとは身体全体の部位を感じながらその部分の感覚を研ぎ澄ませて発展させていかなければならないのであるが、目で見るという目の感覚で全ての動作をおこなうと、各部位の感覚の進展にともなう動きの成長がかなり妨げられてしまうように思う。これは特定の方の事を言っている訳ではなく、私がおこなっている全ての講習会や稽古会で見てきたなかで、目で見ないように伝えると、必ず瞬きが増えてしまう。この時に私は、ああ、目で見ているということではなく、目の感覚に頼っているんだ!ということが分かった。今後その傾向が強い方との稽古では、目の感覚を変えていけるように稽古内容をおこないたい。

 話が変わるが、私が今の家に住んで11年位なるが、その当時からすでに働かれている近所のコンビニの店員さんの動き方に今夜ハッとしたのである。独特のリズムのある方だとたまに見かけたときに思っていたが、動きのパターンを予測して先に重心が左右の足に移動しながら力感なく自然にユラユラしているのである。レジの中は狭いので、その中で効率よく疲労が無くミスなく動くためには、この左右への重心移動が腕の動きを補い、身体を捻らず腰への負担を軽減している。おそらく仕事のなかで自然とそうなったのであると思われるが、上体と下体がそれぞれ別々に動きながらも、お金や商品の受け渡しの往復運動には無駄がない。その他にも、かなり前であるが座敷で飲んでいた時に、古いお店で金曜日の夜ということもあり、座敷は満席で30名、いや40名はいたかもしれない、混み合った店内では注文が殺到していた。そんな中フト目に止まったのが、古い冷蔵庫の扉を開け腰を落して低いところにある瓶ビールを取り出す高齢者の女性店員の姿であった。足を少し外に開き胸を伸ばして身体を沈めていたので、腰に負担が掛からず、太腿への疲労も少ない。武術稽古以外でふつうあまり見かけない姿勢であったので、このときは驚いた。

 身体を使う忙しい仕事で熟練している人の動きは、目の感覚ではなく切実な経験から得た動きであり無駄がなく負担も少ない。その動きの目的のために、身体全体で感覚を意識して楽に長くおこなえるための動作を身に付けている。長年に渡る感覚の蓄積から身体が学んだことなのだろう。短期間で動きを良くしたい場合のヒントはこういう部分にあるのかもしれない。

 先日髪を切りに行った際に、私の頭皮が硬いということで考え事をし過ぎると前側の頭皮が硬くなるそうであるが、もうかなり前からそのように硬いといわれ続けているが、考えるのをやめる訳にはいかない。頭皮が硬いということは頭の血流が悪いということである。まあ別に頭皮を気にしている訳ではないが、毎回硬い硬いと言われ続けるのも嫌なものである。スタッフの方にたまには2時間ぐらいボーっとしてみると良いですよと言われ、よし、今日は講習の合間に戸越公園に行ってボーっとしてやろうと思ったのであるが、昼間戸越体育館に向かう際に暑かったので、長袖のインナーを一枚脱いで体育館に置いたバッグの中に入れておいたため、午後から寒くなってしまい、まあそれには昼の講習が終わってシャワーを浴びようとお湯を待っても冷たい水のままなので、そのまま水で身体を流したので冷え切ってしまったようである。半袖一枚のインナーで体育館内も寒いので、どこかで今日最初の食事を摂ろうと思い以前ご婦人Oさんから教えていただいた中華料理屋さんに入ったが、何やら内々の出来事がある気配で、長居が出来ず、そそくさとお店を後にし、近くの個人でやっている喫茶店に飛び込んだ。店内の雰囲気と私の格好が場違いな感じに気が付いてはいたが、外に出る気にはなれず、空いていたので広めの席に座り、店内で駆け回る子供たちを尻目に読書に励んだ。

 だが、ここでもさすがに長く居ることははばかられるので、お店を出て、駅前のモスバーガーに入る。さて本も読み終えたしどうやって時間を潰そうかと困っていたところに、個人稽古をおこなっていたUさんからメールが入り、私が稽古会を立ち上げてまだ参加されていないので、稽古希望の連絡をいただく。さらに混雑しない電車の乗り換え方法などいろいろと教えていただき、私も大変役に立った。いいタイミングで時間が潰せたので、落ち着いてモスを出て、夜の講習へと向かったのであった。

 それにしても今日は寒かった。明日も寒い一日となりそうである。午後からは雨も降りそうであるし、暖かい準備をして行かなくては・・・・・・

 明日は、「抜刀術特別講習会」を品川区総合体育館剣道場でおこないます。お陰様でこれまでで最多のお申し込みを頂きました。明日は天候もあまり良くないですし、寒い一日となるでしょう。三連休の最終日に私の講習会に時間を費やしていただけることに感謝しております。明日は、私自身武術稽古をおこなってきたものとしてどこまで進んだものなのか自分自身を見つめながら皆様と共に時間を過ごしていきたいと思います。


2015-11-23(Mon)
 

一日一日はさまざまだ

 十日連続の稽古が終わり私の稽古としては全然物足りないのであるが、その間に風邪を引いたことがペースを落とさざるを得ない状況となり、今は体力をつけなければならないところである。明日は一日私の休養&雑用の一日となるが、明後日からはおそらく二十日連続での稽古となる。体調が元に戻れば、積み重ねて身になる稽古を継続したいし、その中で発見のあるものを見つけていきたいし、共に稽古を重ねていくメンバーと成長しながら日々を暮らしていきたい。稽古以外に掛かる時間がもっと無くなればもう少しは楽になるのであるが、まだまだそうはいかないようだ・・・・・・
 
 さて昨日11月18日は、戸越体育館で昼にW氏と稽古をおこない、脚部の鍛練稽古や杖の新たな基礎稽古をおこなった。後半は体術に抜刀術と組太刀をおこなった。今後はもう少し組太刀稽古の時間の割合を増やそうと思う。昨日は、戸越体育館の近くの交番勤務のお巡りさんから先日お話した演舞用に使われるものと思われる薙刀と四尺の杖をいただいた。人の縁というのは不思議なもので、どういう訳かこちらのお巡りさんとは気が合うようだ。気さくな方なので私も気軽に何でも話してしまう。Oさんからは剣道の竹刀を二本お借りしているし、私の家にはさまざまな得物が増えてきた。3年ほど前に拾った板を持ち帰り手作りで武道具ケースを作っているので、今はその中に数十本の得物が入っている。もちろん大切な杖は寝かせている。

 昨日の朝は予報に反し青空が出ていたが午後からは予報どおり雨となり、一旦帰宅し夜からは甲野善紀先生のメールマガジンの動画撮影&稽古に行き、私の身体の疲れも吹き飛ぶほどの凄い体験をすることが出来た。この日のメールマガジンの記事が配信されるのはもう少し先になると思われるが、人間の動きの可能性と翌朝にあれは夢だったのではないかと思うほど、刺激的な稽古時間であった。この詳細については毎月二回配信されている夜間飛行からのメールマガジンに詳細が記されている。http://yakan-hiko.com/kono.html

 さて、本日11月19日は住吉の武道場で夜からK氏とH氏との稽古をおこなった。今日は私の稽古会になって、今後どういう稽古を具体的に伝えていくのかというところでずっと思案していたところであるが、脚部の使い方と手の内の柔らかさ、体幹部の働きなどを考えた結果、今のところ杖の連動した基礎的な動きと、剣術では体幹部を腕に伝えるための稽古を重要視した。杖については精度を上げつつ今日おこなった三種「打ちと突きによる足運びの連続技」と「開き打ちからの連続技」に「十一連円打」がいいかと思う。剣術に関しては、まず身体を作りながらヨレのない腰の使い方を促す脚部の使い方、それを伝える腕の使い方などを集中的におこなう。そのためにはその場での斬り返しや、前方に移動しながらの斬り返しがいいだろう。「高速三段~四段斬り」や「抜いてからの斬り返し」を取り入れ同様にそれを前方へ移動しながらおこなう。これがのちに甲野先生の影抜きに繋がってくればと考えているが、焦らず一つずつ進んで行けるように取り組んでいきたい。

 組太刀稽古は以前井上さんとおこない、劇的に良くなった無構えからの斬り潰しをおこなった。これは重心位置に伴う重心移動の意識と前重心で重さを剣に乗せる事による股関節の屈曲が、動きの中で癖を取り除く効果があり、さらには全体的な組太刀稽古に重要な脚足の使い方と腰の移動が含まれている。この組太刀は私のオリジナルであるが、K氏H氏ともに効果的である内容であるだろう。今後参加者が増えて来た場合、この稽古に必要な袋竹刀を購入していただきたい。その場合は私が使っているものと同じ、オーダーメイドの袋竹刀をお勧めしたい。まだ先になるかと思うがまとまった本数の依頼があり次第発注したいと思う。

 戸越体育館での稽古や住吉での稽古も徐々に稽古体系が見えてきた。もちろん会場や参加者によってその中身は変えていかなければならないが、私としてはなるべくその曜日、またはその会場でおこなうグループまたは個人において、安定的な稽古体系を取り決め、徐々に発展していけるものとしたい。

 明日というか今日の休日をどう過ごすかによってその後の二十日間が活きてくる。23日には初となる私個人の特別講習会を開催する。私にとっても多くの方の前で抜刀術限定の講習会など初めての事なので、いろいろ試されてくる環境に自分を追いやった感じがしている。緊張感と共に、身内だけではない厳しい目もある中私がどうおこなうのか私自身興味があるところである。


 抜刀術 特別講習会 
 第5回 GM happy コラボレーション Special

 金山剣術稽古会
 11月稽古日程
 12月稽古日程

 
2015-11-20(Fri)
 

育てられている日々に感謝

 本日は湿度のせいか終日汗ばむ一日であった。午前中は「高齢者のための剣術教室」で、ご婦人Oさんがいつも一人先に稽古場で練習しているのだが、今日は30分も前から練習していたそうでその意欲には驚かされる。私も毎週この会場に来ることが自然となり、ホッと安心する気持ちで訪れている。今日は開始前から、皆さんが続々と集まるなかそれぞれが杖を手に取り、自身のテーマというかやりたい動きを練習されているのを見て、「ああ、いい光景だなあ」と感じ入るものがあり。いつもは皆さんの傍に言っていろいろとお話をして開始時刻まで待つのであるが、今日は端から皆さんの様子を見ていた。特に今日はいつも以上にSさんが元気よく、全力を出し切るように身体を動かしていた。さらに皆さんからの質問も多く休憩を取るタイミングを忘れ掛けてしまい長い時間皆さんに動いていただいたように思う。

 「身に付く喜び」をこの教室では感じられている方も少なくない。だが、そこに至るまでは段階があるので、まずは、一つずつ動きの良し悪しが自分で分かってくるところから始めたほうがいい。そうすれば動きが出来てくることの喜びが実感出来て楽しくなってくるだろう。先に急がず、原因究明のための逆算から、動きを見直していくと、今やるべきポイントが見えてくる。そこに私が導いていけるかということが重要になってくる。

 講習の最後は、遊び感覚で立ち回りをおこなっていただいた。私は殺陣師ではないし、殺陣師になるつもりも無いが、身体の使い方という点でおこなえば、こうした立ち回りのような動きはそれなりに考えられる。難しい講習内容で稽古場の空気が重たくなった場合など、斬ったり斬られたりという芝居はこうした場面では有効である。なにより稽古は楽しくないと続かないと思うし続けることが重要なので、今後もいろいろと考えながらマンネリにならないための有効な稽古内容を考えていきたい。

 先週に続き講習後にレストランでランチをいただき、今日は料理が得意のTさんがおでんを作って来て下さり、皆さんで美味しくいただいた。私の大食漢がご婦人Oさんのお陰で知れ渡ってしまっているので、お茶碗に盛られるご飯の量が「まんが日本昔ばなし」のような盛られ方になってきた。子供の頃はあまり食べるほうではなく、ご飯よりも水を飲むほうが好きだったぐらいであった。高校になりボクシング部に入り試合のため54.5㎏の体重から45.0㎏以下に減量していたため、 体重コントロールを一日数十グラム単位で計算していたので、そういう過酷な日々の体験からよほどの事が無い限り食べ物を残すということが出来なくなってしまった。

 夜になり住吉で大和氏との稽古をおこなった。今後ある程度進んだ方にはおこなっていただくように考えた杖の開き打ちからの連続技や、基本的な打ちと突きの三種類が連続的におこなえる足運びと組み合わせた動作を取り入れていくことにした。この動きを習得することで、臨機応変な杖の使い方に繋がってくると思っている。大和氏との稽古は非常に清々しい気持ちでこちらも望めるので、稽古における気付きや、その後の気持ちの面でも非常にプラスになっている。

 今後は私自身も全てにおいて精度を上げて稽古に取り組まなければならない。自分の身体を点検し、悪い部分をあぶり出し修正していかなければならない。まだまだまだまだ・・・・・・進まなければ!


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2015-11-18(Wed)
 

空間の記憶による感覚の繋がり

 本日の戸越体育館での稽古は、剣道場と柔道場の仕切りが外れたままになっており、柔道場を使っている団体もいないので、両面広々と使わせていただいた。M氏とのマンツーマンでの稽古であったため、昨日の狭い柔道場での開催に比べなんと贅沢であろうか。初めて戸越体育館で私の稽古会として稽古をおこなったのは、11月2日に井上さんとおこなったのであったが、何となく会場の雰囲気に慣れず今までと感じが違っていたのであったが、今日のような剣道場と柔道場の両面が見渡せる広い空間であっても、場の雰囲気を吸収して自分の感覚に置き換えることが出来ていたように思う。この感覚については、今記事を書いていて言葉にしたのであるが、場の雰囲気というのは、どこかで自分の感覚に影響しているものだと思われるので、まだ数回しかここで私の稽古をおこなっていないが、日を空けない感覚の残りがまだ身体に残っている感じがするのである。これは以前高田馬場で稽古をしていた頃、一週間その会場に行かなかったら、もう武道場に足を踏み入れた瞬間の雰囲気が、これまでと雰囲気の違ったものに感じられ、景色が違って見えるのを感じていた。週に二度訪れるとその違和感は出ないが、おそらくそれは見えかたに留まらず他の部分でも影響してくるように思う。今日は、その戸越体育館で、全く違和感無しにおこなえたこと、そして私の中にある厳しさをどう抑えていくかという葛藤もあるが、そもそも厳しさを抑えなければならないという理由が分からなくなってきた。無理して厳しさを演出することはないが、厳しくならざるを得ない状況で曖昧にしておくこともない。おそらく私が厳しさを抑えるのは、そういう時の自分を知っているからであると思う。「あんたは狂人だ!」と絶縁の際に喚く大声を閉めた扉の向こうから聞きながらその場を立ち去ったこともある。だが今があるのはそういう人達との縁があったからなので、そういう時期は生きていればいつかは訪れるものだと思う。

 この戸越体育館では今後いろいろと稽古の記憶を積み重ねていくだろう。クセのある管理職員には頭を下げつつ、この会場が現在の私にとってのホームグラウンドである。帰りに悩まされていた山手線の混雑も、東急東横線に変えてみたら自宅最寄り駅まで非常に快適に帰る事が出来た。東横線からの乗換えに時間が掛かってしまうが、キャリーバッグと離れ離れになりそうで気が気でない山手線の混雑に比べれば遥かにマシである。

 さまざまな部分で問題点が見えてきたということは、私自身が少しは前に進んできたからなのかもしれないが、昨日の記事にも書いたようにあまり目標設定値を上げてしまうと、自分自身が心身もろとも疲弊してしまうので、少しは緩めながらも、甘い部分は直していくか、もしくは変更していかなくてはならない。雲の流れが止まることなく常に動き続けているように、状況は僅かながらも刻一刻と変化している。そこを察知し対策を練っていかなければ脆くも崩れてしまうこともある。その対策がトンチンカンな発想にならぬよう、感覚を練りながら絶対にミスしてはいけない所と、ミスしてもリカバリー出来る想定を準備して一日に当たって行かなければならない。だが、残念ながら徹底的に解らず損をしていることすら気が付かない人も居る。その人にとってそれが幸せであるならそれでいいのだろう。本当にそうであれば。

 今後は状況とともに対応を変えて行かなくてはならないだろう。というより、対応を変えたいので状況を変える必要がある。そこに至るまでまだ月日は掛かるだろうが、私の身体と心が、現状の日々に酷く虚しさを感じている。その時まで、私は自身を成長させながらご縁のある方と共に、これからの武術稽古のあり方について感覚を共有し高めていけるものとしたい。


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 金山剣術稽古会
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2015-11-17(Tue)
 

開き直りと心の強度

 本日は品川区戸越体育館柔道場での講習を午前の部と夕方の部でおこなった。戸越体育館の柔道場は他の開場に比べて狭いので、10名を超えるとちょっと厳しくなってくる。そのため戸越の柔道場は、最後の最後でそこしか空いていないときに押さえるようにしている。つまり、今日15日は他に選択肢が無い状況での開催でもあった。土曜日の剣術クラスの講習も、会場予約が一杯のため、しばらく開催できないので、本日の講習はどの位参加人数が増えるのか、場合によっては毎回ホームページに掲載している講習内容を大幅に変更しておこなうことも想定していた。会場の予約が厳しくなってきたのは、以前から予想していた新宿スポーツセンターが5ヶ月間、改修工事で使用できないため、おそらくそこからの団体参加が増えたように思う。実際に同日時を競合している数が増えている。

 対策として、これまで避けていた五反田から戸越までの移動を速やかに、夕方の部から夜間の部を続けておこなうことに決めた。これは殺陣クラスと剣術クラスと二人でやっていることが幸いし、最悪時間までに到着できないことはまずないと考える。だが、主催者として、万一のことを考え出来るだけリスクのない優先順位で物事を運んでいかなければならないので、会場の確保と会場の移動時間に悩まされているところではある。まあしかし、これまでもそうであったように、楽観視している訳ではないが安定開催は大丈夫であるだろう。

 そういうことも含め、本日の講習ではこれまであまりやっていなかった体術を時間の割合としては多めに取り入れた。柔道場であることと、狭い空間であるということ、そしてこれまで再三説明してきた大腿部の付け根の重要性を確認するには、体術が有効であるからである。

 今日やってみて意外であったのは、相手の合わせた掌を斬り割る、もしくは斬り落とす動作に置いて、剣の扱いの器用さと一致しない事である。意外な方が強力であったり、おもしろい発見であった。それにしても体術稽古の雰囲気は、剣や杖と違うし私のテンションもいつもと違うので、戸越体育館の柔道場でおこなう際にはレアケースとして今後はこの体術稽古を取り入れようと思う。

 今日は初参加でダブルヘッダーの受講をされた方や、3ヶ月ぶりに参加されたYさんとSさんにお会いする事が出来た。9歳のK君も楽しんでいたし、中学3年生のK君も合う毎に成長を感じる。自然と礼儀が少しずつ身についてきたことは非常に嬉しく思う。夜間の部が無かったため、今週参加出来なかった方には申し訳なく思う。来年1月からは土曜日の開催がこれまでの朝もしくは昼に加え、新た夕方と夜間も開催出来るので暫くの間お待ちいただければと思う。

 11月23日(月曜日)勤労感謝の日に、品川区総合体育館剣道場にて、12時00分~14時00分まで『抜刀術特別講習会』をおこないます。こちらの特別講習会ではこれまであまりおこなっていない抜刀術や納刀法についてジックリとおこなっていきます。まだお申し込みを受付しておりますので、ご興味のある方はこちらからご連絡下さい。

 今日思わず口走った言葉に、「開き直りとは、自分が定めている目標設定値をグンと下げることである。」常に目標を高く持つことは向上していくには欠かせないが、それと同時に開き直りのボーダーラインも作っておくことで、最悪の状況でも乗り越えて行ける心の強度が必要になってくる。その心の強度を育てるのは、最悪の状況である。ついその開き直りのラインを忘れ目標のラインを上げ続け、周囲から見ればどんなに羨むような状況でも、自分自身は不幸に感じている人も少なくないように思う。だがしかし、現実を凌ぐことは大変である。どのような状況でも、今後に繋げていける人生を選び、そこに向かって歩んでいきたい。


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2015-11-16(Mon)
 

身体が休めと風邪を呼ぶ

 今週は火曜日から毎日稽古が続き、19日木曜日まで10日間連続での稽古予定である。ありがたいことである。

 月曜日に油断したせいか風邪をひいてしまい、現在は咳も止まり随分楽になった。さすがに長引かせる訳にはいかないので、睡眠時間を優先して休養をとった。火曜日は前回記した大和氏との稽古をおこない、水曜日は戸越体育館でW氏との稽古をおこなった。戸越体育館の柔道場は非常に集中出来る空間であり、照明も少し落としておこなっている。家に帰り、フト真剣を使って刃筋を通す稽古を考え夢中になり小一時間ほど、体調が悪化しながらもつい止められずおこなってしまった。木曜日は住吉の稽古場でK氏とH氏とともにおこなった。この日に風邪のピークを迎えたようで、抑えてやるべきところをつい、蟹、雀、音無し・・・とやってしまった。金曜日は午前中に病院へ行き、午後から戸越体育館でM氏との稽古をおこなった。やはり戸越体育館の柔道場は集中出来る空間であり、畳ということもあって、受け身の練習をおこなった。さすがにこの日は、養生しようと無理はぜずに、言葉を中心とした指導をおこない、あまり細かいことを言わないように意識した。今後はなるべく細かいことを言わずに、もっと深い部分で稽古に取り組んでいきたいと思う。

 戸越体育館での稽古が増えてきたので、家から1時間ほどであるが、週3回前後で通うことになる。直ぐ近くの交番のお巡りさんと親しくなっているが、昨日金曜日にその方にお会いしいろいろと会話をしている内に、今度演舞用の薙刀を下さるということになってしまった。演舞用のため稽古には使用できないが、剣舞で長物を使った稽古を希望されていたKさんに参考になる動きをお伝えしなければならない事もあるかと思うので、稽古しておきたいところである。

 だが、戸越体育館での稽古に唯一憂鬱なのは、帰りの山手線が混んでいるという事。これまで平日の夕方に山手線に乗ることが無かったせいなのか、兎に角キャリーバッグを引いていると、この満員電車に乗ることを躊躇ってしまう。今度は、東急東横線で渋谷経由にしてみようかと思う。

 そして今日土曜日は、イオンカルチャークラブでの講習をおこなった。雨で気温も低かったが、体調が良くなってきたので鼻声も無くなり、私なりにここでは講習内容をアレンジして楽しんでおこなっている。西葛西に来るのも今年一杯なので、一回の講習を大事に私なりに悔いのないように務めていきたいと思う。

 明日は、戸越体育館柔道場にて、午前の部と夕方の部をおこなう。会場が狭いため混雑する可能性が高いが、その辺りを考慮して明日は久しぶりに体術をおこないたいと思う。狭い空間では怪我のリスクも上がってくるので、互いに声を掛け合って危険察知能力を高めていただきたい。

 賑やかな明日の講習を楽しみに今夜はここで眠りにつこう。


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2015-11-15(Sun)
 

怪我をチャンスに変える

 本日は朝から雨が降り続き肌寒い一日であった。まずは「高齢者のための剣術教室」では、先日の文化祭で皆さんそれぞれの作品や演奏などその余韻が雰囲気から伝わってきた。その影響もあってか、「来年は文化祭で何かやりましょうよ!」という声を数名からいただき、一年あればそれなりのものは出来るだろう。私としても、皆さんの方から積極的にそのような声が上がってくることに驚いてしまったが、これも皆さんの毎回の稽古による自信と好奇心の表れだと思う。私もこのところ企画とプロデュースを毎月おこなってきており、自分自身一体何者なのだろうかと思うこともあるが、さっそく文化祭でのイメージが湧いてきた。ただ、冷静に考えなければならないことは、このクラーチ剣術教室の目的は、楽しく身体を動かしながら体の可動域と体幹を鍛えることが目的であり、それらと同時に、脳を使いながらマンネリ化しないための刺激を与え続けることに、その方にとって活き活きと過ごせることを目指したものであり、そこに反するような活動とならないために私の判断は安易にするものではない。

 皆さんが楽しく、取り残される人が出ないこと。失敗も楽しみながら皆で助け合って進めていけること。私が気がかりなのは、本番ではなく、それまでの期間に発表という人に差が生じる場を企画したがために精神的に追い込んでしまい、毎回の楽しかった講習が、プレッシャーになったり嫌になったりする方も出てくるかもしれないと感じるのである。その辺りについてはジックリと様子を見ながら、楽しい空間を提供するためにどこに向かって舵を切っていかなくてはならないのか、見守っていく必要がある。

 夜からは住吉での稽古をおこなった。あらためて抜刀術は感覚的なものが多くの割合を占めており、その感覚は僅かながらでも進化させていくように意識しながらおこなっていかなくてはならないと感じた。つまり、稽古に間を空けすぎてしまってはならない。居着きや、つまらないミスを引き起こしてしまう。11月23日におこなう抜刀術特別講習会は、私にとっても非常に稽古となりこういう場だからこそ進展出来るものがあるだろう。2時間全員が怪我無く終えることは難しいかもしれないが、私としても覚悟を決めて望む講習会である。会場の集中力とともにどこまで進められるか分からないが、もしかすると私の活動の流れを変えるターニングポイントとなるかもしれない、全ての稽古もそうであるが、特に抜刀術は甘くないのでそういう意識で準備してきていただければと思う。

 大和氏との稽古では、膝の負担を軽減するためには股関節の働きが重要であることをお伝えし、あらためて私自身も納得した。骨盤角度と膝への負担、その関係性を確認しながら、身体の使い方は身体に耳を傾けなければならないと、身体の叫びSOSを無視してはならない。そしてそれらは悲観的になることではなく、フィギュアスケートの高橋大輔選手が、現役時代に右膝の全十字靭帯断裂という大怪我を克服する際に、膝の負担を軽減させるために股関節の可動域を上げるリハビリを続けていたというインタビューを記憶している。(その後バンクーバーオリンピックで銅メダルとなった)そのことから今日の大和氏との稽古では、膝への負担が軽減する剣の振り方を、袈裟斬り、胴斬り、斬り上げ、などさまざまに点検しながらおこない、股関節が深く入ると、膝の屈曲は抑えられることが分かった。また、骨盤角度が後ろに傾いていると、腰を下げた際に膝が爪先より前に出て、膝に負担が掛かってしまう。骨盤が起きていると腰を下げても股関節が可動するため、膝が爪先よりも前に大きく出ることは無く、体重が膝に掛かることなく足裏の方へと伝わっていることが実感できる。

 怪我をしたときは動きを見直すチャンスでもある。私自身未熟な者が完成した動きなどと思える事などある筈も無い。飽くなき探究心を持って、身体の声を信じ進化するための方法に気付きたいものである。


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2015-11-11(Wed)
 

幸せの求め方とは

 今週も日曜日が終わり、一息付くこの深夜の時間帯がなんとも心地いい。しばらく gold castle の土曜日の講習が無いので寂しくもあるが、年内もラストスパートに入り来年に繋げるべくその一回毎の講習や稽古に全力を注ぐ。現在2年を迎えた生徒さんが2名となった。本日昼間の部に参加されたIさんとご婦人Oさんである。これから徐々に2年目を迎える生徒さん達が増えてくるだろう。この教室を開講して、ある程度のイメージは出来ていたが良い意味で出来過ぎであると思っている。生徒数は横ばいとなったが、現在の我々の実力からすればこの教室では十分ではないだろうか。無名の講師によくここまで生徒さん達が付いてきてくれていると思っている。もちろん、このままでは生徒さん達に申し訳ないので、無い知恵を搾り出しながら、この教室に来て良かったと思えるような、技術の習得と楽しさを提供しなければならない。口で言っていることや文字で書いていることとやっていることの中身が伴っていないのは詐欺と言っても誤りではないので、自身の身体で表現しながら、生徒の動きにあきらかなる成長を実感していただくことが、結果詐欺ににならないためには言い逃れをしてはならぬ責任があるのだ。

 今日は gold castle の名斬られ役Hさんを見て思わず福本清三さんの話をしてしまい、そこからしばらくその話題で持ち切りとなってしまった。http://kanayamatakayuki.blog.fc2.com/blog-entry-271.html

 Hさんいわく、時代劇不況の時期にこういう映画を作ったことがまだ救いに感じられると仰っていたが、Hさんにとって太秦ライムライトという映画は、私以上に感じ入るものがあるだろう。思わず話し掛けてしまったが、この映画は殺陣をおこなう方には見て頂きたいし、不器用ながらも何かを追い求める生き方を選んでいる人にとっては励みになるだろう。映画館で10回観たというSさんともいつか語り合わなければ・・・・・・

 ご婦人Oさんから受講して2年を迎えたお礼のメールをいただき、私も今の活き活きとされているOさんの姿を見て元気を頂いている。毎週2年間、31㎏の体重で、稽古着と得物を持ちながら会場まで通ってこられるOさんの姿に励まされている人も居るだろう。私に出来ることは、身体の使い方を伝えるだけであるが、今では女性同士ランチをしたり年齢に関係なく女子トークを交わされているそうなので、このことに関しては私としても嬉しい限りである。開講して4回目の講習から参加され、まだ全員体験期間中(2~3名ぐらい)で正規生徒数0の状態の時に参加され、この2年間の教室の変化をOさんより一週間前に初参加されたIさんとともに見てこられたのである。

 2年間で今日まで238名の方とお会いしてきたので、さまざまな思い出があるが、今来ている熱心な生徒さん達には本当に感謝しているし、何とか伸ばしてあげたい。実際伸びてきている方も少なくない。それとともに、私が常に意識していた空間づくりが、皆さんのお陰で技術の習得と楽しさを味わうバランスが自然と備わってきている。段位も無ければイベントも無い運営であるが、純粋に身体の使い方を探求し、感覚というものに意識が向かい始めることで、もっと重要で夢中になれるものに気が付き始めた方も現れ始めたようにも感じるし、気が付いていなくても身体はその方向を求めているのかもしれない。福本清三さんに話が戻るが、あの方がこれまで長く斬られ役を続けてこれたモチベーションは純粋なる斬られ方の技術の追求にあるからだと思う。何かの欲のためというものは、モチベーションにはなるが長くは続かないし、感覚の追求より手っ取り早い要領の習得に目が向き、そういったものは本当に楽しめるかといえば、私はそうでは無いように思う。

 感覚の追求のためには、視覚に頼らないことが重要である。視覚に頼ると見えるところが少なくなり見るという感覚に意識が行き過ぎてしまう。感覚で知ることが大事であり、身体各部分で自己観察しながら見えない部分を見えるようにすることが大事である。感覚が変われば、人を見てこれまで見えなかった部分が突然見えてくるようになることもある。起こりや気配もそうであり、目を鍛えるのではなく、自己観察した感覚で、感じとれる能力が自然と備わってくるように思う。おそらく推測であるがそういったものは、動きにおける理解だけではなく、ものの考え方や、仕組みに対する理解、そのほかいろいろな部分で変わってくるように思える。茶道でも全ての動きが細かく記されており、長年に渡って感覚的に研ぎ澄まされた部分から身体的精神的に考えられたとも言えるのではないだろうか。便利な時代になり、一般的に生活するには感覚的なことは機械やコンピューターがやってくれるようになり、楽になった反面退化してしまった部分も否めない。身体を動かすということは大事なことであるが、「感覚」というものに向き合って取り組んでいくことが、ものを見る目を養い、詐欺から身をまもる術になっていくようにも思う。

 身体を動かし感覚を養い成長を実感していけるような日々を過ごせることは、真に幸せなことである。


 抜刀術 特別講習会 
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2015-11-09(Mon)
 

生き方の選択

 忙しい日々であるが何がそんなに忙しいのかあらためて考えてみると、講習や稽古が、週に6日程入っており、そのうちダブルヘッダーが火曜、土曜、日曜、と週3回、つまり週にだいたい9コマは稽古か講習をおこなっていることになる。その中の合間を縫って用事やその他もろもろの時間が掛かってくる。家の中では、食事と洗濯はやりたくなくてもやらねばならない。もちろん家の中でもやらなければならない稽古というか私自身必要な動きをおこなっている。そして記事に記すことで脳内の記憶を整理し、精神の安定とともに次への稽古の意欲と目標が見えてくる。限界がきたときには休養に充てているが、その時間も滅多にないので身体がなかなかSOSを出さない。そのため休養が取れそうな日の前日にはジワジワと疲労が表に出てくる。パソコンでの事務作業もかなり時間を費やしているし、本も読まなければならない。だけど、そんな日々を続けていると以前には感じなかった時間のありがたさが身に染みてくる。一日完全オフというのは物凄く贅沢であり、ゆっくりできることを感じる。休日の代償に収入が無いので、つまりは休みを買っているようなものである。そんな毎日でも、収入的には同年代の平均に比べると遠く及ばないだろう。会社員時代は、休みも週に2~3日ありボーナスも年に2回あった。そんな時代を約6年間過ごした。あの当時は、とにかく休みが待ち遠しく、その休みの日の楽しみのために日々を乗り切るような生活であった。趣味を見つけ、お酒を飲み、それが楽しいと感じていたし、そうして心のバランスをとらないと耐えられなかったのだろう。だが私の場合、そういう生活は続けられなかった。家庭を持ち家を建てそこに生涯を捧げる生き方が、20代そこそこで決意できなかった。今でもそうであるが、進まない状況が改善されない生き方は私にとっては何よりも苦痛である。つまり仕事をすることがそれなりに出来るのであるが、性格的に絶えられないのである。それはこれまで様々に経験した仕事に共通しているが、失敗から学べない集団の労力の無駄に強烈な虚しさを覚えるのである。頑張らない者が得をし頑張る者が損をする会社の利益とは関係の無い要領という部分でバランスが出来上がってしまっている。組織が大きければ大きいほど、そういうところには目が届きにくいのではないだろうか。そういう集団心理の中で己を高めるなどということは不可能である。現在は先に述べた日々の暮らしを送っているが、不満は無い。自分の行動、自分の考え、それらが仕事としてどういう結果になっていくのか、集団社会の中では出来ない対応と反応が直に届く現在の環境は、私にとってはある意味理想となる仕事のあり方である。もっとも、武術稽古や講習を仕事として認識したことは無いが・・・・・・

 さて本日のgold castle 殺陣&剣術スクールの講習であるが、その前に昨夜明け方に、寝ていて両腕を頭上に伸ばし、両腕を組んで無意識に身体を左右に激しく振っていたことを微かに記憶しているがその時に首を寝違えてしまった。首というよりは僧帽筋の下のほうが痛む感じである。微かな記憶しかないがかなり激しく身体を左右に捻っていたように思う。歯ぎしりならぬ、なんだろうか・・・・・・言葉が見つからない。。。

 講習では、土曜日初参加のKさんが今日おこなった「脇構えからの発剣」に関して脚部と剣の振りとの連動は良かったと思う。ただ、私が言った「ジワーっと動いている」という部分で悩ませてしまったかもしれない。これはKさんに限らずほとんどの方に見られるので、静から動へと移る瞬間の身体観察を怠らないことが肝心である。Kさんも私が主宰した立ち回りなどに参加され、剣を扱うということに少し慣れたのではないかと思う。集中力のある方なので今後に期待したい。時折演技派アクション女優の反応に笑いながら、鋭さと笑顔がいいバランスとなれば、伸び続けていけるだろう。

 このところ上達がハッキリしてきた保母さんのKさんは、蟹の前歩きから頭のブレが少ないと思っていたが、今日おこなった左籠手の斬り上げの際の体捌きなど、ブレが少なく、身体が言うことを聞いている感じを掴みかけているかもしれない。私が説明した「おそらく大腰筋が働いてきだしたのではないでしょうか。」と言うとKさんは「えっ、大腸菌ですか!?」とその天然ぶりに全員大爆笑であった。

 上段からの真っ向斬りをそれぞれペアになってもらいおこなったが、これはクラーチ剣術教室でもそうであったが、力が無い方の方が余計な力みを出さずに、そのまま真っ直ぐ振り下ろすことが出来ることが分かった。これは私も研究中であるが、腰から上腕部にかけての力のラインが通っていれば、手之内を始め力まない方が、そのラインの流れが良くなり、かつブレが出にくいように思う。自分の思っていた真っ直ぐを点検するための稽古にもなるので、この稽古はしばらく続けようと思う。相手の正眼を真上から、真っ向に打ち落とすので、(上手く当たれば打ち落とせる)その時の音からこの稽古を今後の抜刀術への展開も含め「鹿威し」(ししおどし)と名付けることにした。

 土曜日の講習がしばらく会場の都合でお休みになります。次回の開催予定は今のところ12月19日です。土曜日参加を楽しみにされていた方には誠に申し訳ありませんが御了承下さい。

 抜刀術特別講習会まであと15日となりました。いわゆる剣道連盟の制定居合いとは全く身体の使い方が異なります。甲野善紀先生の抜刀術を参考に、私がこれまで最も思いを込めて稽古してきたものです。もちろん簡単に出来るようにはなりませんが、損にはならないでしょう。居合刀をお持ちの方、(鞘付き木刀でも構いません)見学希望の方(参加費は受領いたします)他流の方も歓迎いたします。真剣をお持ちになるのはご遠慮ください。


 抜刀術 特別講習会 
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 11月稽古日程
 12月稽古日程

2015-11-08(Sun)
 

第5回 GM happy コラボレーション Special

 2015年12月23日(水)天皇誕生日に特別講習会を開催いたします。

 この企画は私、金山孝之がこれまで出会ってきた人の中で、人柄も含め才能のある方とともに講習会をおこなうことで、この企画に参加された方が楽しく有意義に幸せなひとときを体験できることを目指したものであります。そして私自身、この人とともに講習がしてみたいと、互いのセッションからその空間に何が生まれるのか非常に楽しみにしていることから、タイトルをGM happy コラボレーションといたしました。

 第5回目となる「GM happy コラボレーション」はスペシャル編となる企画が実現いたしました。今回は、『刀と写真』 IN 春花園 BONSAI 美術館です。
 

 ゲストに写真家の尾崎誠さんをお招きし、袴姿や着物姿に愛刀を添え、思い出に残る記念写真を収めたいと思っております。もちろんお洋服でも構いません。
 写真の目的は皆様の自由です。思い出の写真として、年賀状用として、宣材写真として、一億円の盆栽を背景にしてみたり、茶室で凛とした姿を収めたり、楽しんでひと時を過ごせたらと思っております。
 刀の持ち方、立ち方構え方は私、金山がアドバイスいたします。最高のロケーションでプロのカメラマンに剣術指導者が揃ったスペシャルコラボレーションです。
 さらに撮影の合間には茶室をお借りし、盆点前による気楽なお呈茶をいたします(裏千家)。非常に充実した今回のコラボレーションイベントです。気軽にご参加いただけるものですので、皆様の記念に残す思い出作りとしてこの瞬間を共に過ごしてみませんか。


第5回 GM happy コラボレーション Special


 【開催日】
 2015年12月23日(水)天皇誕生日


 【開催場所】
 春花園 BONSAI 美術館
 東京都江戸川区新堀1-29-16
 03-3670-8622
  http://kunio-kobayashi.com/
 (JR総武線小岩駅南口下車、京成バス76番に乗車、京葉口下車、徒歩3分)
 (都営新宿線瑞江駅下車、京成バス76番に乗車、京葉口下車、徒歩3分)
 

 【タイムテーブル】
  9時30分 春花園集合 着替え 準備等
 10時00分~12時00分 撮影&お茶会
 12時00分~13時00分 奥の間にて懇親会(軽食&お菓子)
 13時00分 イベント終了 着替え~解散 


 【参加費】
 5.000円 
 (入館料&懇親会費込)
 お茶会にご参加の方は別途500円ご負担願います。


 【お申し込み方法】
 こちらのブログのお問い合わせフォーム、またはこちらの窓口http://kokucheese.com/event/index/352080/より下記の内容を明記して送信下さい。(※お問い合わせフォームからの場合、スマートフォンはPCビューに変更する必要がありますのでご注意下さい)

 ①「氏名」
 ②「年齢」
 ③「性別」  
 
上記の内容を確認しましたら、こちらより折り返し御連絡させていただきます。


 【尾崎誠さんのプロフィール】
 1968年生まれ
 国際基督教大学卒
 久保田昭人氏に師事
 雑誌 Webを中心に活動
 人物撮影を多く行い、ライフスタイルフォトを得意とする
 2児の父親で、ウエディングフォトの撮影や家族写真の撮影にも多く携わる
 http://www.hellomakoto.com/

 幻冬舎「GOETHE」/日の出出版「Safari」/コンデナスト「GQJapan」
 七洋株式会社「Openers」/宝島「In Red」/マガジンハウス「TARZAN」など
 神奈川大学入学案内2013~2016度版
 CODAN shinonomeブックレット
 上智大学入学案内2012・2013・2015・2016年度版
 京都現代美術館 “For tomorrow MAYAMAXX展”カタログ
 NHK新書 著者プロフィール写真撮影多数


 【春花園写真】 

春花園①


春花園②


春花園③



2015-11-06(Fri)
 

金山剣術稽古会始動

 さて今夜も25時から稽古記事とインフォメーションをダブルで書かなくてはならない。まあ明日の稽古は15時からなので多少はゆっくり出来るがまだまだ私も一週間全て自分のための時間に出来ている訳ではないので、少しずつ確実に信頼を得ながら進めていきたい。

 この時期は都内に住む私の家からでも星がよく見える。とはいえ実家で見ていた満天の星空とは比べ物にならないが・・・・・・深夜に寂しい田舎の狭い自分の部屋から見ていた星空の輝きの記憶は今でも記憶に残っている。あの頃を考えると、本当に世界が狭かった・・・行動範囲が狭かった・・・外を知らなさ過ぎた・・・だが、平和で守られ安定した時間であった。窓の外には、山と僅かな民家の明かりと、たまに通る車の音、人などは殆ど歩いていない。自分がどういう人生を送るのかあまりにも田舎過ぎたゆえ想像も出来なかったが、ボクシングにのめり込み、そこから実業団で働きながらボクシングをおこない、俳優活動のために、大阪を拠点に、東京で映画に出たり、さまざまなオーディションを受けマネージャーと営業に回ったり、中田秀夫監督と出会い、いきなり映画デビューをし、東京での活動に入ったのであるが、現在は武術を通じてさまざまな活動をおこなっている。こう振り返ってみれば、私もいろんな出会いがありいろんなことをやってきているが、いずれも身体を使って表現することにつながっている。それぞれの出会いや運の良さなど一つ一つ細かく記すと、やはりどう考えても普通の人生ではないだろう。あの頃、寂しい田舎の窓から見ていた世界は、こういうことを望んでいたのであろうか・・・・・・今となっては思い出せないが、ハッキリしていることはいろんな世界を経験してきたが、全ては今につながっており、今が私でいられる生き方である。振り返ってしまうと後ろへ引き戻されてしまう気がするので、前に進んで行かなければならない。あれから30年近く経ち、純粋な気持ちを持ち続けたいという思いは強いが、東京で見上げる僅かな星空を見て、あの頃の私と今の私はリンク出来ているのだろうか、掛け替えの無い物を得られた喜びは大きいが失われた時にはショックが大きいであろう。人生40年を迎え、これからは失っていくものも増えてくるだろう。そこからどのように私自身前に向かっていけるのだろうか・・・・・・進めるうちに進むこと。それがこれからの私を救ってくれることにつながるのかもしれない。

 さて今夜の住吉での稽古は、金山剣術稽古会となって初めての稽古となった。これまでの個人稽古や少人数集中稽古の流れを引き継いでの稽古体系であるが、今後どのように変わっていくのか私にも分からない。ただ、ある程度長い目で見ないと、私自身六年半を稽古に費やしてきたが、その期間の密度と回数はいわゆる普通の人の習い事レベルの数倍かと思う。もちろんそれは私自身始めた時期が遅いのと、覚えが悪いから人が抜けていく中、必死にやっていくしかなかった。もちろん今でももっともっと自分のレベルを上げなければならないという強烈な不安感からは開放されない。これからは縁あって、私の稽古会に参加された方とともに稽古をおこなっていくのであるが、教えるということから何かを変えていかなくてはいけないような気もしている。少人数の予約制でおこなっている稽古会であるが、今後その日程の枠を競って参加者が増えてくるかもしれない。私としては年功序列や先輩後輩というものよりも、その方の熱意と人柄をその一回毎に判断しているので、そこで稽古枠が決まってくることになるだろう。今は余裕をもって、そのうち出来るように頑張ります。という考えも、今どのようにしなければならないのか問題解決に向けての取り組み方に気が抜けない状況となるかもしれない。私の場合の厳しさとは、怒鳴ったり脅したりするような感情論ではなく、その人の取り組み方により、環境を調整するので現実的にはかなりシビアであると思う。ニコニコ笑いながらも、そういう部分は全て記憶しているので、正直言ってかなり性格が悪いのかもしれない・・・・・・ただ、楽しくそれなりに身体を動かしていただくのであれば、私は参加者を沢山募ってそれなりに楽しんでいただき、私の生活も少しは楽になっていけるのであるが、それでは私自身の武術に対する未来が消えてしまう。少人数制でおこなう意味と時間を無駄にしないための、自身でおこなう研究意識がこれから時間を掛けていく中でどのように理解していただけるか・・・・・・しょっぱなから、稽古会に壁が立ちはだかっている。

 しかし、こういうことをハッキリと記事に記すまでに考えが纏まってきているのでそれはそれで壁を越えようと登り始めているということであろう。私の厳しさを知っているのは、今ともに稽古をしている方ではなく、そうではなくなった方達であろう。

 昨日、ミネアポリス在住の加藤氏から連絡が入り今月下旬に稽古をおこなうことが決まった。
 2013年12月6日稽古記録
 2014年12月12日稽古記録
 今回で3年目となる。これまでは、高田馬場での稽古であったため、一回の稽古で3時間半から4時間位おこなったが、今回は会場が戸越体育館ということで、夜間の時間帯で3時間しか出来ないが、おそらくあっという間に過ぎていくだろう。加藤氏とは始めてお会いした一昨年、不思議と今までずっと一緒に稽古をしていたような感じがしたのであるが、昨年もそうであったし今年も月日を感じさせない雰囲気の中での稽古になっていくだろう。これは間違いなく「縁」であり何か強いものを感じてしまう。日本に滞在している期間内に時間が許せば今年は加藤氏と食事にでも行きたい。


 抜刀術 特別講習会 

 金山剣術稽古会
 11月稽古日程
 12月稽古日程

2015-11-06(Fri)
 

新鮮さを感じさせる、人・環境・身体

 安定の中に成長するための変化を取り入れながら日々を効率よく活きて行く。安定は変化を見つけるための負担無き効率化されたものであることが求められ、そこに取り入れるまたは取り替えるものを探しながら楽しみながら生きていくことで活きていける。鮮度を無くしては腐敗が始まる。腐敗しないためには、鮮度を保つための心身の在り方が大事で、それでも消費期限が近づいてきたら新鮮な取り組み方の変化が求められ、そこにいかに柔軟に頭を使って対応出来るかが物事を長く続け自分のものにしていけるかということに大きく関わっているように思う。

 身体と脳の実感関係にはまるで自分の中で起きていることとは思えないような心の解決を図ってくれる事がある。感覚という現代人の多くが退化させてしまった能力を、身体を動かしながらものを考え解決させる行動の連鎖によって養っていくことが、総合的な物事に対する学びとなっているように思えて仕方が無い。

 周りの環境や物事や景色を見る位置が変わることで、その先のことや人の対応の先にあるものが透き通って感じ取れることがある。学ぶこととは、その人が突き詰めて実行できるものであり、何かの得の為でなく、そのこと自体に興味があり純粋に研究し続けていくことが学びであると思う。

 環境というのは特に大事である。人との出会いは成長していく中で欠かせないものであるが、同じ人でも環境によってはまるで違って感じられるだろう。環境の整え方と、それによって身に付いた対応法をどの環境でもどの状況に置いても発揮できるのか、それは試されている部分でもあり、今後の大きなテーマとなってくる。人に邪魔されない自分の時間を確保し、鮮度を落とさない日々の暮らしと、そのための人との付き合いを大事に、成長していくことを実践していかなければならない。


 抜刀術 特別講習会 

 金山剣術稽古会
 11月稽古日程
 12月稽古日程

2015-11-05(Thu)
 

2015年12月 武術稽古日程              (剣術・抜刀術・杖術・体術)

金山剣術稽古会に関する見学、または参加希望の方はこちらのブログにある
【お問い合わせ】よりご連絡下さい。
詳細につきましてはこちらをご参照下さい。
http://kanayamatakayuki.blog.fc2.com/blog-entry-609.html
※(スマートフォンからの場合は≪PCビュー≫に変換してからお願いいたします)

『gold castle 殺陣&剣術スクール』の詳細やお申し込みにつきましてはこちらをご参照下さい。
http://www.tate-ken.com/





  12月1日 火曜日   『クラーチ剣術教室』
                 10時00分~11時30分
              



  12月2日 水曜日   『金山剣術稽古会』
                 15時00分~17時00分
                  品川区 戸越体育館 剣道場
             
              


  12月3日 木曜日   『金山剣術稽古会』
                 19時00分~21時00分
                 江東区 スポーツ会館 剣道場
            



  12月4日 金曜日   『金山剣術稽古会』
                 15時00分~17時00分
                 品川区 戸越体育館 柔道場
              



  12月5日 土曜日   『イオンカルチャークラブ剣術教室』
                 18時00分~19時30分
                 イオン葛西店
               



  12月6日 日曜日   『gold castle 殺陣&剣術スクール』
                 9時10分~11時10分
                 品川区 総合体育館 柔道場
              
                 18時30分~20時30分
                 品川区 総合体育館 剣道場
              



  12月7日 月曜日   『金山剣術稽古会』
                 15時00分~17時00分
                 品川区 戸越体育館 剣道場
              



  12月8日 火曜日   『撮影予定』
                



  12月9日 水曜日   『金山剣術稽古会』
                 15時00分~17時00分
                 品川区 戸越体育館 剣道場
             



  12月10日 木曜日   『金山剣術稽古会』
                  19時00分~21時00分
                  江東区スポーツ会館 剣道場
             



  12月12日 土曜日   『イオンカルチャークラブ剣術教室』
                  18時00分~19時30分
                  イオン葛西店
              



  12月13日 日曜日   『gold castle 殺陣&剣術スクール』
                  12時00分~14時00分
                  品川区 戸越体育館 剣道場
              
                  18時30分~20時30分
                  品川区 総合体育館 剣道場
              



  12月15日 火曜日   『クラーチ剣術教室』              
                  10時00分~11時30分
             
                  『金山剣術稽古会』
                  19時00分~21時00分
                  江東区 スポーツ会館 剣道場




  12月16日 水曜日   『金山剣術稽古会』
                  15時00分~17時00分
                  品川区 戸越体育館 剣道場
             



  12月17日 木曜日   『金山剣術稽古会』
                  19時00分~21時00分
                  江東区 スポーツ会館 剣道場
             



  12月18日 金曜日   『金山剣術稽古会』
                  15時00分~17時00分
                  品川区 戸越体育館 柔道場
              



  12月19日 土曜日   『gold castle 殺陣&剣術スクール』
                  12時30分~14時00分
                  品川区 総合体育館 剣道場

                  『イオンカルチャークラブ剣術教室』
                  18時00分~19時30分
                  イオン葛西店
               



  12月20日 日曜日   『gold castle 殺陣&剣術スクール』
                  9時10分~11時10分
                  品川区 総合体育館 柔道場
              
                  18時30分~20時30分
                  品川区 総合体育館 剣道場
              



  12月21日 月曜日   『金山剣術稽古会』
                  15時00分~17時00分
                  品川区 戸越体育館 剣道場
              



  12月22日 火曜日   『クラーチ剣術教室』              
                  10時00分~11時30分
             
                  『金山剣術稽古会』
                  19時00分~21時00分
                  江東区 スポーツ会館 剣道場




  12月23日 水曜日   『第5回 GM happy コラボレーション』 スペシャル編
                  「刀と写真」 IN 春花園 BONSAI 美術館

                  9時30分~13時00分
                



  12月24日 木曜日   『金山剣術稽古会』
                  19時00分~21時00分
                  江東区 スポーツ会館 剣道場
             



  12月25日 金曜日   『金山剣術稽古会』
                  12時00分~14時00分
                  品川区 戸越体育館 柔道場
  
            


  12月26日 土曜日   『gold castle 殺陣&剣術スクール』
                  12時30分~14時00分
                  品川区 戸越体育館 剣道場

                  『イオンカルチャークラブ剣術教室』
                  18時00分~19時30分
                  イオン葛西店




  12月27日 日曜日   『gold castle 殺陣&剣術スクール』
                  12時00分~14時00分
                  品川区 総合体育館 剣道場
              
                  18時30分~20時30分
                  品川区 総合体育館 剣道場




  12月28日 月曜日   『金山剣術稽古会』
                  15時00分~17時00分
                  品川区 戸越体育館 剣道場







※稽古場所の詳細や稽古内容、稽古時間のご相談、道具類その他のご質問等につきましてはメールまたは【お問い合わせフォーム】よりお受けいたします。

※都合により日程が変更となる場合がありますので御了承下さい。


2015-11-02(Mon)
 

戸越体育館での定例交流研究稽古

 本日は朝から豪雨が降っており、午後からの稽古に出かけるのに憂鬱であったが、昼にはピタリとやんだので雨養生を施すことも無く長袖のインナーとマフラーで装備して難無く向かうことが出来た。

 今日は井上欣也さんと月に一度の定例交流研究稽古をおこなう日であるが、文字にすると長いので、省略して定交研稽古にしてみたものの、語呂が悪いので、結局、稽古にしよう。

 やはり高田馬場から戸越体育館に会場が変わると、何となく今までと感じが違う。だが、今日は私の中で体術の実感が幾つかあったので、井上さんとの稽古でどれぐらい試せるか検証したかったのであった。今日の稽古では体術の割合が多かったように思う。エネルギー伝達方法に、ちょっとした実感があったので、井上さんからのアドバイスも伺いながらいろいろと試すことが出来た。接触面の感覚については井上さんと私には開きがありすぎて、まだまだ難しいと感じるが、座りでおこなった正面の斬りや正面の対応などについて私自身前に進めたように感じる。その中の一つに、私の手刀を相手が両手首を合わせるようにし、その間を斬り割っていく稽古では、私自身おそらくこれまでの剣の振り方からなる腹から脇を通り尺骨側のラインを通って手首まで繫がっている感覚がこの場合の稽古では特に独特の感じがある。これまでは剣を振る際に広背筋の脇の下辺りがピクリと動いていたが、今はさらに下の腰の辺りまで繫がって動くようになった。この部分が大腿部の引き上げによる、大腰筋との繋がりで今後どういう働きになってくるのか分からないが、剣で感じられるようになった感覚を今後どのように体術へと活かしていくのかは大きなテーマになってくる。そういった意味で、甲野先生の術理を研究しながら井上さんとの稽古で学ばせていただくことは大変貴重である。

 これからは暫くこの戸越体育館で井上さんと稽古をさせていただくが、場の雰囲気がこれからどのように作られていくのか、そういったことの大切さというのもこれから重要になってくるだろう。しかし、私自身これからここで幾度と無く少人数またはマンツーマンでの稽古を積み重ねていくので、高田馬場以上の空間をこの戸越体育館で作っていきたい。住吉の稽古会場ではかなり空間的集中力を得られるパターンが出来上がってきた。会場というのは、その時の気の持ち方で捉え方や見えかた感じ方が変わってくるので、ある意味服装による行動の変化雰囲気の変化対応の変化に通じるだろう。そういう意味に置いて、稽古をおこなう場所は本来の自分でありたい場所でもあるので、込めた思いの記憶を大事にこれからは稽古を重ねたい。

 しかし、井上さんも独特の感覚世界に向かい始められたので、私との稽古もこれまでとは違い、それぞれの研究成果を確認し合う、またはここで気が付いたことを実践する稽古となってきた。私自身、自分の稽古で進展があったりこれは井上さんにお伝えせねばという部分があるので、やはり月に一度の稽古は非常に重要になっている。

 あらためて、井上さんとの稽古では前に向かうための刺激となっております。今後も甲野先生を通じ術理の検証と、自身の気付きと、これからの発展のために身体を動かしていきましょう。ありがとうございました!

 追伸
11月28日(土曜日)10時30分~13時00分に、海老名市部文化会館 251和室にて井上ご夫妻によるスペシャルワークショップがおこなわれるそうです。ご夫婦でこのようなイベントが出来ることを羨ましく思いますが、機会があれば私も参加したいと思っております。ご興味のある方は重ねてこちらにリンクを貼っておきますのでお問い合わせしてみてください。
http://karatabi.seesaa.net/article/428550211.html


2015-11-02(Mon)
 

突っ走る!

 11月がスタートし、今年は早目のラストスパートに入る。最近は性別を問わず熱い魂の影響を受け、突っ走っていく速度がさらに加速し、まだまだスタミナ切れを起こす恐れは感じない。昨日の講習会(ハピコラ4)から24時間後の同じ柔道場では、本当に昨日やったのかと思えるほど、私の中で会場から感じる記憶が gold castle のものに切り替わっている。

 朝の講習では、ご婦人Oさんの姿勢について昨日の動きの中で少々気になった部分があり、膝の影響かと思ったが昨日帰りに持ったOさんのリュックが重かったことを思い出し、体重が31㎏のOさんには重いリュックを背負って歩くとなると自然と姿勢は前傾し、その姿勢が悪影響を与えているような気がしたのである。Oさんの場合、以前三味線をされていたこともあり、剣術や杖術をおこなっていて、姿勢の良さ、中でも背中が真っ直ぐで乱れにくいことを知っていたので、昨日の袈裟斬りについてはちょっと解せない部分もあった。こう記すとOさんは心配してしまうかもしれないが、背中の姿勢についてリュックを背負われる際には気をつけていただきたいと思う。

 そのため本日のOさんとの稽古は、杖術であったので水車や巴で身体と背中をほぐし、私が構えた杖を歩を進めながら打ち落とす稽古を集中的におこなった。これは「カーン」と打ち落とすもので、身体全身に刺激が入るものである。さらに以前からなかなか直らなかった右足前からの打ち込みの際に足が右にずれてしまう癖も、一言伝えたアドバイスと、畳のつなぎ目に足を乗せ、目に頼らず足裏の感覚でズレを修正していただくようにおこなっていただいたところ、真っ直ぐに歩を進めることが出来るようになった。これは身体的ハンデも影響していると考えられるが、これまで見てきてなかなか良くならなかった得物の操作と共に真っ直ぐに進むという事が出来るようになったことはOさんにとって大きな進展である。真っ直ぐの見直しとも言うべきか、今後のバランスを整えるためにも、自分の真っ直ぐを知るということはまた一つ身体の変化を実感するキッカケになるかもしれない。今後のOさんの稽古法として、これまでいろいろなことをお伝えしてきたので、Oさんにとってどうすることが一番望ましいかと言えば、今の身体の調子から、無理のない身体の使い方を選択し、そこから出来る稽古をおこなうのであるが、それをマンネリ化しないように工夫しながらおこなわなければならないので、私にとっても鍛えさせていただいていると思っている。偏った身体の使い方が原因であれば、その逆となる効果的な動作をおこなう必要があり、また、刺激が必要と感じた時は、脳トレ的なものや、打ち合ったり気合を掛け合ったりするもの、疲れている時には会話を中心とした稽古をおこなったりと、急がば回れは、私自身にも当てはまり、Oさんの負担にならない長く続けられる稽古をおこなわなければならず、これは私がかつて共に活動していた人を反面教師として肝に銘じたことであるが、指導者は、自分が気持ち良くなるのではなく、相手が気持ちよくなるように導いて伸ばしていかなくてはならない。

 午前の部では、小学生のK君がいつものようにSさんとペアを組んで杖の稽古をおこなっていただいたが、K君にしても何度もペアを組んでいるSさんに安心感があるのだろう、非常に楽しんでいる姿が微笑ましかった。彼が今後どの位続けられるか分からないが、大人になった時に、まだ10歳にも満たない頃に大人たちの中で一人混じって稽古を続けた思い出は記憶に残るだろう。そこに関わる大人として、彼が子供の頃に受けた言葉を彼が大人になっても忘れないような、それは些細な瞬間の言葉かもしれないが、間違いのないようにこれからも誠意を持って接していきたい。

 講習では、本日から杖に関しては相手を付けての型稽古を展開していきたい。ただ、怪我のリスクも高くなるので、この2年間当スクールでは怪我人が出ていないので、今日の夜の部でもお話させていただいたが、「他の団体や現場を経験したことがある方は、少なからず怪我をしたりさせられたりした人を見たり聞いた事があると思うので、ケガに対する「危険察知能力」が高くなってくるものです。そういう経験の無い方は、もし自分が怪我をしたり、させてしまった状況を想像してみて下さい。大なり小なり怪我の規模はありますが、ギクッとしてしまうものです。そういう最悪の状況が常にあることを考え自らの危険察知能力を高める訓練も必要です。特に怪我が起こり易いのは、稽古終了間際の白熱した時や、大勢が見ている時や本番の時、そういった時は、いつもの感覚と身体が違っていますので精度が狂いやすいものであります。皆様がこれからも楽しく続けられ、技術を向上させていくためにも、そのことは忘れないで下さい。」というような言葉をお伝えした。今回直接お伝えできなかった方はこの記事を見て意識していただければと思う。これは例えであるが、プロのドライバーの運転は完全にクルマの挙動をコントロール出来るから、一見無茶苦茶なスピードで走っているように見えても安全は保たれているものだと思う。(レースによるクラッシュは別として)素人の無茶な運転は、プロに比べて遅い上に、コントロール出来ていないから、抑える部分と全開の部分がゴチャゴチャになっており危険極まり無いのだと思う。あくまで例えであるが、どこに危険のポイントがあるかを知り、そこをコントロール出来る範囲内でおこなうことが、今後の対人稽古において重要になってくるであろう。身体を練るということは車の性能を上げる(チューニング)ことであり、精度を上げるということは運転技術を上げることである。

 まだまだ書き記したいが今夜はこの辺にしたい。明日というか今日は気温が随分下がるようだ。雨ということなので、明日は午後から井上さんと初めて戸越体育館での稽古となる。積もる話が沢山あるので声が枯れないか心配である。さあ3時になった。寝よう。

 抜刀術 特別講習会 

 金山剣術稽古会
 11月稽古日程

2015-11-02(Mon)
 

第4回 GM happy コラボレーション 盛況にて終了

 本日は第4回 GM happy コラボレーション「剣術と立ち回り」~池田屋騒乱編~にご参加下さった皆様ありがとうございました。ご参加いただいた皆様が楽しく過ごせるイベントが出来たことを嬉しく思っております。こういった、立ち回りの経験者、未経験者、さまざまな人が集まっておこなう僅か2時間の企画は、チームでおこなうためそれぞれの方々にご負担になる部分もあり、私がこの企画の要としている伝える側、伝えられる側、全員が楽しい時間を過ごせること、そういう意味合いからGM(gold mountain)が主宰するhappy(楽しい)コラボレーションとして企画したものであります。

 今回の立ち回りでは難しい剣術の技法を、もちろん直ぐに出来るとは思っていませんが、それぞれが苦労しながら何とか最後の発表まで漕ぎ着けることが出来たことと、そして終わって皆さんが何度も「楽しかったです!」と話されていたことが、あらためて今回の企画にはさまざまにリスクが生じていましたが、私の気持ちとしましては奇跡に近いイベントであったと感じております。

 今夜は私の熱が下がらない内に書き記したいと思う。 

 12名の参加者の中で、私が初めてお会いする方が5名、その中に男性が2名、私の講習ペースはこれまでにないハイペースとなり、皆さんの尻を叩きながら青木さんと力を合わせ何とか予定終了時刻より25分押してしまったが、最後まで通しでおこなうことが出来た。このことについては、この企画を考えた私に責任があり、皆さんに大変なことを要求している気もしているが、それでも笑いがあったり楽しんでいる雰囲気は途切れなかったので安心した。ご婦人Oさんには立ち回りを完成させることは出来なかったが、今回は身体の調子も含め、無理をせずOさんのペースで身体を動かしジックリと完成させることがいいと私も判断した。その相手役はHさんにお願いしている。今回は、Hさんから伝わるこの日に向けての準備にプロとしてのプライドを感じた。今回はシンプルにHさんという記載にしたい。私はHさんを見ていると一日一日が人生を生きているという感じがして清々しい気持ちになる。今回も人数の足りないグループを掛け持ちでおこない助けていただいた。

 今回は、2014年土方歳三コンテスト優勝者のKさんや、2015年同コンテスト3位のSさん、そして2015年優勝者であるゲスト講師の青木さんという、場慣れしている方々とおこなう面白さもあった。他には他団体から参加されている方々も加わり、吸収の早さに助けられた部分もあった。立ち回り経験ゼロのMさんも、当初不安がっておられたが楽しんで最後までおこなうことが出来た。懇親会後直接お仕事に行かれたKさんは、前回以上に気持ちが入っており、Hさんとともにいい稽古風景を見ることが出来た。今回渋めの着物をご用意されたYさんも課題に向けて取り組んでおられた。Nさんも半年ほどのブランクを感じさせない動きであった。Oさんは本番で楽しませてくれた。そのことはここでは伏せておこう。

 さて、今回の立ち回り『池田屋騒乱編』について私なりの動きの解釈をお伝えしたい。この立ち回りに関しては、剣術に関わらず、その動きが成立しているかが大事であり、意味の無い動きになってしまわないようにするためには相手との、間合いやタイミングが非常に重要である。掛け声というのは安全の為でもあるが、最適な間合いで、最適なタイミングでおこなうためのものでもある。最高の動きを見せるための逆算から始まり、そこには全ての間合いとタイミングが無駄なく関わっている。

 まず今回のシーンの冒頭では、松蔭の親友である宮部と松蔭の弟子である吉田という関係性が二人のやり取りの中で重要になってくる。そして死闘がおこなわれている中、命からがらに逃げ出してきた様子がこの物語りの掴みとして重要になってくる。

 そこへ沖田が現れる。(この時Cグループで間合いを調整した宮部役のHさんの芝居は良かった)宮部が回りこむ間は、吉田が沖田を釘付けにする必要があり、そこには抜付で即斬れる状況を身体で表現しなくてはならない。

 次に成立させるために難しい部分は、吉田の抜付と宮部の抜刀からの真っ向斬りをかわす沖田との関係である。これは抜刀術の速さがそこに居た場所を斬れるかどうかであり、足の最終位置が次への動作に大きく関わってくる。これが遅いと明らかに空いた空間を斬っているように見えてしまう。駆け抜けて行かなければならない演出上の難しさもあるが、特に難しいのは宮部であろう。

 さらにこの後、武術としての動きを見せるには、吉田と宮部が抜刀したあと、直ぐに沖田に向かっていかなければならない。そしてここで見せたいのは沖田の振り向きざまに上段に構える抜刀術の動きを取り入れた動作である。そのためには、宮部と吉田それぞれが、この後の展開を考えたときに、沖田に対し間合いをかなり詰める必要がある。そこを作る役割は宮部の掛け声にある。

 今にも斬られそうな近間に入られた刹那、沖田の抜刀によりその動きをピタリととめ、一瞬の間により、沖田の速さの余韻を残した瞬間に、吉田の掛け声により、高速の三方斬りが見せ場となってくる。これの成功には間合いが重要であり、腕を伸ばして左右に剣を伸ばすような斬り方では成立しない。沖田のイメージと言えば速さであるので、この二つの組み合わせにより沖田という男の力量を見ている側に伝えることが目的である。

 三方斬りの後の、沖田に突如異変が起こる。ここは見せ方の技術でもあり、2人相手でもものともしない雰囲気が一変する。そのためには、優勢であった関係性の変化を間を使ってこの3人で表現出来るといいだろう。

 そして重要なのは土方の登場である。ここでは抜刀術の巴抜きを走りながらおこなうが、この時に「総司!」と叫んでしまうと、宮部と吉田に気付かれ間合いが広がり、何も無い空間を虚しく斬らなければならなくなってしまう。ここでは、土方は疾風の如く現れ見せ場を作る必要があるので、アドリブの「総司!」は無くてもいいし、もし入れたほうがメリハリが付くのであれば、巴の直前にする方が望ましい。そして吉田と宮部は、間合いを空けすぎず、間一髪で外した芝居をすることで、土方の抜刀が活きてくる。土方としては、疾風の如く現れ、瞬時に左右の相手の斬り上げと斬り下げをおこない、そのスピードからピタリと身体を止める事が出来るかという部分に剣術の身体の使い方が関わってくる。

 ここからは沖田と吉田、土方と宮部に分かれるが、息を吹き返した沖田が吉田に左右から斬り込み、吉田が間一髪廻剣で沖田の真っ向斬りを受け流す。これは修練が必要なので、それぞれに手之内を緩め、剣を握らない操法を会得しなければならない。

 次は吉田が沖田を追い詰めて行くが、この場合沖田は身体の異変を表現しながらおこなうと、吉田の剣に押されて振り飛ばされた後の後方突きが成立しやすくなるだろう。ただ、この後方突きは吉田と4度目の斬り結びから鍔競りになり、吉田の跳ね上げによって後方へと振り向く展開にならなければならず、4回目の斬り結びの後、自ら後方へと回ってはならない。そして、修練が必要になるのは、沖田の、跳ね飛ばされながら右手の逆手に持ち替え、足運びとともにすぐさま突きに入らなければ、吉田の間が持たなくなる。吉田としては、沖田に思いっきり後方からの突きをおこなえるように、危険でない位置に間を使いながら大きく上段から斬りこんで行く動きが重要になってくる。一連の流れのイメージでは、4回斬り結び沖田を飛ばし突き刺さるまでが止まることなく連動しておこなえること、そして沖田に刺された瞬間に二人の動きがピタリと静止し、そこに宮部の「吉田!」が入り、沖田が後ろを一度も見ないまま刺した刀を引き、逆手廻し納刀にて納める。

 少し時間を戻して土方と宮部は、駆けつけた土方が勢いのままに、宮部に斬り結んでいく、互いに上下からの斬り上げとなり、正眼から互いを牽制する芝居が求められる。その間に吉田が絶命し、次に宮部と土方の対決となる。吉田が死んだ後の、土方と牽制しあっていた宮部の変化も大切である。これは以前青木さんの手をみて、「なるほど!」と感じた部分であったが、ただ相手の剣を払うのと、感情を込めて覚悟を決めた瞬間におこなう相手の剣の払い方というのは全く違うものである。
 
 新陰流を使う宮部の青眼からの誘いにより、面が空いた宮部の頭を土方が上段から真っ向に斬り下げる。ここも修練が必要であるが、宮部の廻剣が入り土方の頭上へ斬り込んでいく。手傷を負った宮部の策でもあったのだろう。これを土方が受けたのち、土方の霞からの斬り上げにより、八相から斬り下ろす宮部の腕を切断する。この時の宮部のリアクションが難しいところであろう。つまり腕が互い違いになるので、左腕が下から斬り上げられ、右腕一本でバランスを崩しながら剣を振り下ろすことになる。この時の土方の一連の動作は、宮部を自ら自決させる展開へと結びつけるものとして重要になってくる。霞からの斬り上げにより高く上がった切っ先を左回りに円転して、足運びと共に袈裟斬りに羽音が鳴る程の勢いで振り下ろした瞬間に止めるのである。斬り上げから斬り下ろしまでに間が空いてしまうと、この土方が剣を止めることに違和感を感じてしまう。つまり間が空いてしまえば、そこで斬ることは止められるはずであり、この物語における土方の心情は、立場は違えど生き方として認めている宮部という男に対し、土方自身なぜ剣が止まったのか分からないのではないかと思う。もちろん土方という男を考えれば相手に情けを掛けることは無いだろうが、この場合の宮部に対し今俺が斬る事よりも、宮部自身によって幕を下ろさせようと土方なりの情けが出たのではないかと思う。この二人のこの瞬間の芝居は、見ている者にとっても、また演じている者にとっても、最も気持ちが入る部分である。こういう台本がサラリと書ける青木賢治氏の実力には驚かされてしまう。

 宮部の自決には、切腹なのか首を斬るのかその状況を考えたりしながら、みなさんに自由におこなっていただいた。そのなかでHさんの死に方は実に良かったと思う。BグループCグループを兼用していただき、それぞれ違う死に方を考えて来て下さったが、両方とも実に良かった。どちらかを選べといえば私はBグループの最期が良かった。

 宮部が自決したあとの、土方の去り方も重要である。これは物語として宮部の死を最後まで立てて上げることが重要で、宮部に対する感情を残し、さまざまな感情を押し殺している土方に対し、沖田の「ええ・・・行きましょう、土方さん」によってなんだか楽になる土方の心情の移り変わりを表現出来るか。おそらく土方は幾度と無く沖田によって救われているのだろう。そういう最後の二人の掛け合いも物語りの最後として重要な意味を持っている。
 
 思いの他長文になってしまい、今夜中に書き記すつもりがてっぺんを越えそうである。今回3分ちょっとの立ち回りをおこなったが、その中にさまざまに考えながらおこなわなければならないことがある。もちろんそれらを皆に要求している訳ではなく、今回おこなった「剣術と立ち回り」の中で、剣術の動きが立ち回りに活かされるとどういうことになるのかということを、今回参加いただいた皆さんには感じ取っていただくことが出来たのではないだろうか。もちろん、先に記したように一つ一つの技の成立のために修練しなければならないことがあり、それらを普段の稽古でいかに考えながらものにしていくことができるかが重要である。こういったレベルの動作が、普段の稽古により直ぐに理解出来るようになれば、短時間でもかなりのものが出来るようになるだろう。だが、私がこの企画でおこなうことは、完成させることではなく、剣術による組み立て方を身を持って体験してもらうことであり、そのために普段からの稽古が重要であるということに気が付いていただければ、私としては良かったのではないかと思う。

 最後に今日ご参加いただいた方々の写真を掲載して感謝の気持ちと共に第4回 GM happy コラボレーションを終結したいと思います。(皆さんに載せる事をお伝えした後ポーズをとっていただきました)


2015.10.31 ハピコラ4 ①


2015.10.31 ハピコラ4 ②


2015.10.31 ハピコラ4 ③


2015.10.31 ハピコラ4 ④


2015.10.31 ハピコラ4 ⑤


2015.10.31 ハピコラ4 ⑥


2015.10.31 ハピコラ4 ⑦


2015.10.31ハピコラ4 ⑧


2015.10.31 ハピコラ4 ⑨


2015.10.31 ハピコラ4 ⑩


2015.10.31 ハピコラ4 ⑪


2015.10.31 ハピコラ4 ⑫


2015.10.31ハピコラ4 ⑬


2015.10.31 ハピコラ4 ⑭
     いつもの失敗写真。タイマーとシャッターボタンを間違えました。


2015.10.31 ハピコラ4 ⑮
今回は2回で無事成功。時計の針が押していることを告げています。皆様本当にありがとうございました!


追伸

今回も最後にデジカメで動画を撮影しました。いろいろな意味で面白い動画になっております。
Cグループの撮影時に正座で撮影していたところ、正面に人が被ってしまうので、なるべくカメラを揺らさないように、正座のまま右側で音響をやっている青木さんのそばに寄り添うような形で、右手を床に着き左手をなるべく右側床面ギリギリに伸ばし、足が横に崩れたポーズになり、芝居が良かったのでそのままの姿勢で撮り続けたところ、後ろで見ていた女性陣からあらぬ妄想を抱かれてしまい懇親会で大笑いしてしまいました。青木さんも音響操作に響いたそうです(笑)断っておきますが私はいたってノーマルです。


2015-11-01(Sun)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『Gold Castle 殺陣&剣術スクール』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなっている

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

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