中島章夫先生の還暦記念稽古会

 今日は以前からご連絡をいただいていた、◎中島章夫還暦記念◎【 大飲食稽古会 】に参加させていただいた。中島先生は、甲野善紀先生が以前主宰しておられた「武術稽古研究会」の初期から携わっておられ、現在は半身動作研究会を主宰され「月刊秘伝」にも度々登場されている。2012年にBABジャパンから発売された『武術の稽古素材』という中島先生が監修されたDVDに、「受け」として参加させていただいた思い出がある。そんな中島先生とは、2013年2月に恵比寿にある抱一龕道場でおこなわれた剣術セミナー以降お会いしてなく、私自身その日から甲野先生やそれまで学びに行っていた先生方の講習会やセミナーに一切参加せず、私個人の研究稽古を取りまとめひたすらに稽古に没頭する日々が始まったのであった。

 もちろん先生方だけでなく、その稽古場でお会いする方々のこともずっと忘れることも無く、その中の何人かの方と今日お会い出来るのを非常に楽しみにしていたのであった。中島先生にはさまざまな武術稽古開催の連絡など、この一年半全く参加していないのにも関わらず毎回ご連絡をいただくことに申し訳なさとともに感謝の気持ちで、どこか繋がりを感じホッとするのである。

 15時30分に会場に到着し、扉を開けた瞬間に懐かしい雰囲気が目に飛び込んで来たのと同時に、中島先生を始め色々な方にお声を掛けていただき、ここまでとは想像していなかっただけに感動してしまった。変わらないことの大切さは、以前からこの雰囲気を感じて思っていたことで、武術の技は変わっていくけど、そこに在るものが変わらないというのは、本当に嬉しいものである。思い出の場所が無くなる事の寂しさは、出身校がなくなったり、実家がなくなったり、そうしたことで、記憶の中でしか甦らせることは出来ないが、安定した稽古環境が保たれているというのは、私自身多くを学ばなければならないと身に染みるほどに感じた。おそらくそれは、冷めない情熱がある限り、そのことについて変わることなくひたむきであり続けるのではないだろうか?さまざまな葛藤があったとしても、武術の技を通じ、感覚を養い、実感を伴うということが、答えを導いてくれるのではないかと思う。私も去年の10月に開講したgold castle 殺陣&剣術スクールや、今年から始まったイオンカルチャークラブ剣術教室、高齢者のための剣術教室、高田馬場での個人指導などを持つようになり、中島先生の作り出す空間というものの安定感と心の安らぎという、他には無い無くてはならない稽古環境であると思うのと同時に、これはやはり甲野先生の「松聲館」にある空間なのだということが判った。そして今日は懐かしい方ともお会いでき、傍に居てもらえるだけで、なんだか励まされているようで、私自身、当時は自分の身体のことばかりに目が向いていて、見ていたようでも周りが全然見えていなかったのではないかと思う。こうしていろいろな方々が声を掛けて下さり、現在おこなっている抜刀の稽古や、体捌きの話など、さまざまに私のことを心配してくださるかたがいて、あぁ・・・当時の私は周りを見ていなかったが、周りには見えていたのかと・・・こうして自身の環境が変わったことで気づくことは沢山あり、それが自身の変化となっていくのだろう。もっともっと、中島先生や方条さん、人生の大先輩であるTさんやMATAWAR IJAPANでお世話になったSさん、剣術のSさんと稽古&話を沢山したかったのだけど、夜に西葛西でイオンカルチャークラブの教室があるため、僅か一時間程しか居られなかった・・・・・・。だけど早い時間にも関わらず懐かしい方々にお会いする事が出来て良かった。帰り際には、中島先生、方条さん、Tさん、お二人のSさん、その他にもお会いしたことがある方々と、握手をし感動的なお別れとなってしまった。この僅か一時間の間で得られたものは今後の私ににとって重要なものでもあり、それはやはり私にとって「松聲館」以外で感じられる「松聲館」の空間なのだと思う。具体的には説明出来ないが、武術の技とともに中島先生の主宰する「半身動作研究会」でそれをまた何ヶ月も空けずに学びに行きたいと思う。


2014-08-31(Sun)
 

言葉のマジック&組太刀の整理

 気が付けばもう深夜1時である。つい先程晩御飯を食べ終えようやく一日の最後の日記を書く時間となった。最近は食事の量が減ってきて、以前のような猛烈な食欲が湧いてこなくなった。こんなことばかり書くと、またいろいろな人に心配を掛けてしまうが、体調の方はむしろ、今までより疲れも無く、どこからエネルギーが出ているのか、食べ物をたくさん摂取すればいいというのは連日どこかへ行って動かなければならない場合は、余計に体に長い時間負担が掛かっているように思う。とにかく、ご飯を作るのが億劫で、手軽に時間が掛からず片付けも簡単なものでいい。一日の優先順位がかなり下がってしまったようだ。

 こういった日記の書き出しが増えてきたが、つい今しがたのことなので今日一日を振り返る前には軽く不満を言ってスッキリしたい。とまあ冗談はさておき、今日は高田馬場でS氏への個人指導をおこなった。杖の稽古では、「四方突き」をおこない、この稽古で「言葉のマジック」というものに気が付いたのであった。それは、1・・・2・・・3・・・4、と私が発する言葉より遅れないようにS氏に四方向突いてもらうのであるが、徐々に早く数を1・・2・・3・・4、1・2・3・4、1234、と詰めていったのであるが、どうしても動作に瞬間的な停止状態が入り、ゆっくりと動いてもらいながら、動きの繋がりを伝え、次に1・・・・。と1だけを伸ばした数え方で、いーーーち、から、いーーち、いーち、と徐々に縮めていくと、先ほどの数え方に比べ、動作に繋がりが見え、これは、言葉のマジックだと感じたのであった。

 特に杖の稽古では、動作をブツ切りにしたものを繋ぐのではなく、繋がり続けた動作をおこなうことが非常に大切である。これは断言しても良いだろう。すなわちそのためには、手と足の連動が重要であり、その関係性を身につける稽古でなければならない。

 昨日に続いて、袋竹刀による組太刀稽古を一時間半ほどおこなった。昨夜深夜に組太刀の整理をし、さまざまな映像を見て分析したり、今後の方向性に支障が出ないように注意しながら、合計さまざまに四十手~五十手近くあった技の中から、十八手にまとめ、今日の稽古で検証したのである。抜き技、入身技、打突技、続飯技、などに分け、昨日の迷いながらの稽古よりは、ドンドン進んでいけたように思う。打太刀の構え、仕太刀の構え、剣の理合い、そして間合いにより技の成立が異なってくることも重要であり、それらを慎重に細かくチェックしながら、理合いに外れない動作を目指さなければならない。 

 今日はS氏の協力を得て、十八手全て確認することが出来た、そのせいで、二時間の稽古中組太刀に一時間半も掛けてしまったが、なんだかんだで、合計三時間の稽古となった。マンツーマンの稽古で三時間は大変かもしれないが、今年の一月から稽古に参加されてるS氏も、徐々に全体的に進展してきているように思う。三年間の空白の組太刀稽古であったが、その空白期間があったからこそ、パワーと気力でおこなっていた稽古法から冷静に見つめ直すことが出来たのではないかと思う。今日はその確認が出来たことは大きな収穫であった。

 個人指導の一時間前に私の研究稽古をおこない、その中で、先日剣の振りについて夢で見て、さまざまに検討した結果、脚足の使い方に答えを見出し今日はその実感を得ることが出来た。今までずっとおこなってきた構えの際の足を逆にして、向かえ身をほんの僅か右に傾け、内抜きを使い水鳥の足で前方方向へ進むことで、初動が、体の入れ替わりでおこなわれ、つまりここで支点は前方へ移動し、剣もやや立った位置になっており、その状態から、今までのように主に左手で斬り下ろすことで停止状態から振るのと、動き出しているものに加勢するように振るのとでは、重い木刀の場合、速さと重さの実感が今までとまるで違い、手の内への負担もほとんどない。一昨日の晩、いろいろと腕を動かして剣を振った際に、手の内に掛かる圧やエネルギーがあっという間に皮を剥ぎ、やはり身体に負担の掛かる動作はどこか間違いがあると思う。刃音を大きく鳴らすために刀身の軌道を大きく長くとるため、振りかぶった際に両肩を支点とし、投げ出すように振り下ろすのをよく見かけるが、手首の怪我、腱鞘炎や、肘の故障などしないか見ていて心配になってしまう。速くそして軽く剣を振るには、刀身の理想的な位置に支点を置くような動作をしたほうがいいと思う。(支点という言葉が妥当かどうか分からないが・・・)

 ・・・現在外では大雨が降っている。明日はいろいろと小刻みに忙しく、移動に気を使わなければならない。涼しくなってきたのはありがたいが、雨が止んでくれることを願って今夜の睡眠時間は五時間を切ってしまったが、そろそろ寝るとしよう。


2014-08-30(Sat)
 

2014年9月 武術稽古日程              (剣術・抜刀術・杖術・槍術・薙刀術・体術)

※高田馬場での(研究稽古&個人指導)に関する稽古見学、または参加希望の方はこちらの【お問い合わせフォーム】よりご連絡下さい。

※gold castle 殺陣&剣術スクールの詳細や申し込みにつきましてはホームページをご確認下さい。
http://www.tate-ken.com

※イオンカルチャークラブ剣術教室の詳細や申し込みにつきましては、こちらをご確認下さい。 03-5679-6091(受付時間 9:00~20:00)
http://www.aeonculture.jp/products/detail.php?product_id=3746





9月1日 (月曜日) ※18時30分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


9月2日 (火曜日) 10時00分~11時30分 クラーチ剣術教室


9月4日 (木曜日) 14時00分~16時00分 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


9月5日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導) 


9月6日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店
               (イオンカルチャークラブ剣術教室) 


9月7日 (日曜日) 15時30分~17時30分 品川区 総合体育館 
                (gold castle 殺陣&剣術スクール)
            18時30分~20時30分 品川区 総合体育館
               (gold castle 殺陣&剣術スクール)


9月8日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


9月9日 (火曜日) 10時00分~11時30分 クラーチ剣術教室


9月11日 (木曜日) 14時00分~16時00分 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


9月12日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導) 


9月13日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店
               (イオンカルチャークラブ剣術教室)  


9月14日 (日曜日) 14時00分~16時00分 江東区 深川スポーツセンター 
                (gold castle 殺陣&剣術スクール)
             18時30分~20時30分 品川区 総合体育館
               (gold castle 殺陣&剣術スクール)


9月15日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


9月16日 (火曜日) 10時00分~11時30分 クラーチ剣術教室


9月18日 (木曜日) 14時00分~16時00分 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


9月19日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導) 


9月20日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店
               (イオンカルチャークラブ剣術教室) 


9月21日 (日曜日) 12時00分~14時00分 品川区 総合体育館 
                (gold castle 殺陣&剣術スクール)
             18時30分~20時30分 品川区 戸越体育館
               (gold castle 殺陣&剣術スクール)


9月25日 (木曜日) 14時00分~16時00分 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


9月26日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導) 


9月27日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店
               (イオンカルチャークラブ剣術教室) 


9月28日 (日曜日) 14時00分~16時00分 江東区 深川スポーツセンター 
                (gold castle 殺陣&剣術スクール)
             18時30分~20時30分 品川区 総合体育館
               (gold castle 殺陣&剣術スクール)


9月29日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


9月30日 (火曜日) 10時00分~11時30分 クラーチ剣術教室

       



※高田馬場での稽古時間は
(月曜日・金曜日)の場合、17時00分~21時00分までの間で調整いたします。
(木曜日)の場合、14時00分~16時00分までの間で調整いたします。 

①14時00分~16時00分 (木曜日)
②17時00分~19時00分 (月曜日・金曜日)
③18時00分~20時00分 (月曜日・金曜日)
④19時00分~21時00分 (月曜日・金曜日)

いずれかの参加しやすい時間帯でお越し下さい。
前日までには希望日時をメールまたは【お問い合わせフォーム】よりお知らせ下さい。

※高田馬場での稽古参加費は1回2,000円です。(別途入館料400円かかります)

※稽古場所の詳細や稽古内容、稽古時間のご相談、道具類その他のご質問等につきましてはメールまたは【お問い合わせフォーム】よりお受けいたします。

※都合により日程が変更となる場合がありますので御了承下さい。


2014-08-28(Thu)
 

念願の袋竹刀

 昨夜はとある場所にて終電まで稽古、実に貴重な一日であった。そして念願の袋竹刀を二本手に入れ、本日は高田馬場にてK氏への個人指導であった。いつにも増して今日は、袋竹刀による組太刀稽古をおこなったので、杖術や抜刀術の稽古を合わせると、本当に二時間とはこんなにも短いものなのかと思わざるを得ないのである。

 私自身、高田馬場でおこなう袋竹刀を用いての組太刀稽古は、三年前にS師範が去ってからというもの、師範代としておこなっていた僅かな時期はあったが、ほぼ三年振りと言っていいほどやっていなかった。かつては、S師範とともにかなり激しくやったのであるが、私もまだ武術稽古を始めたばかりで、昔ボクシングをやっていたせいか、こういう一対一での覇気のこもった稽古は非常に好んでいたが、今思えば、ただの腕力でおこなっていた部分が強く、今日K氏を相手におこなってみて、念願の組太刀稽古を楽しみにしていたのと同時に虚しさを感じる部分もあり、これは課題が多いと現在頭を悩ませている。

 だが、当時の竹刀と竹刀が合わさった瞬間や、籠手や肘のあたりに物打ちを合わせ崩しや潰しの感覚は、重要なものであったので、これは相手と繋がる繊細な感覚がよみがえってくるのを期待したい。現在の自身の身体の使い方、これからの方向性などを考え、この組太刀稽古の内容を考え、「抜き技」「入身技」「打突技」「続飯技」というふうに系等を分け、それぞれの動きの質を高めていく稽古にしていきたい。したがって、当時の組太刀を全て再現するようなこともなく、目指す方向性に向け、同時に打太刀のレベルがあがるような組太刀にし、腕力のみにならない動きの体系にしなければならない。

 起こり無く、脚足を働かせ、体幹の力ををどのように竹刀に働かせるか、重要である構え、その姿勢に基づく重心の使い方、先端の感覚、意識と竹刀との誤差が生じないように精度を高め、それぞれの意識と、身体の使い方が、体術にも繋がっていけるように、こなす稽古でなく、探りながら理合いとともに何かを発見し続けていきたいと思う。

 記し忘れていたが、始めにおこなった私個人の研究稽古では、抜刀術「稲妻抜き」が二尺七寸の居合い刀で今までに無い、鞘離れの音とともに速く抜けた。これは前回発見した、軸足の回転を試みたのであるが、今日はその時に、移動する側の足の抜き方の方向を斜めにしていたものを、構えの位置から真っ直ぐに抜くことで、移動しやすく、その右足の動きをそのままに、左の軸足の回転を合成させることで、なんだか分からない速さが生まれた。おそらく方向的な詰まりが解消されたこともあるが、大きな要因は動き出しの居着きが減少したことにあると思う。前回は「潜龍出池」でも試しそれなりに良かったのであるが、この抜刀術の動作には向いていないことが分かったので、今は稲妻抜きに関して、軸足の回転を取り入れておこなっている。そして、一昨日見た夢(一昨日は夕方と夜に同じような稽古の夢を二回見た)から剣の振りについて試行錯誤し、一晩考え手元を動かさずに剣の支点を移動させるにはどうすればいいのかという問題に行き着いたのであるが、昨夜の稽古で、フト足の使い方に答えがあるような気がし、帰って重いイスの木の木刀を振ってみたところ、もう今までの振り方が重く感じて嫌になる位、シックリしたのである。ただし、脚足の使い方にともなう起こりの問題などあるので、これに無駄な動作を省きより小さく、体幹部の繋がりと、支点の変化による切っ先の走りが生まれないかと左手の皮が破れて悲惨な状態になっている今、稽古に新たな情熱の要因となるテーマが見つかった。


2014-08-28(Thu)
 

夢の中の感覚・・・

 暑さも和らぎ過ごしやすい一日であった。今日は、「高齢者のための剣術教室」でいつもの皆さんと杖を使って講習をおこなった。本日も見学に参加された方がいて、総勢九名のなか皆さんと一緒に杖を持って休みながらおこなっていただいた。今日は少々考える内容であり、考えることは難しいと同時に面白さを見つけるのと、諦めてしまうのと、この二つの選択になり易くその方々に合わせた内容が求められてくる。これから進んで行く方と、新しく参加された方により、講習内容が分かれてくる場合が考えられるので、皆さんが興味を持っておこなえる内容を生き物である稽古場で感じ、導いていけるように務めなければならない。

 終了後に館内のレストランで食事を頂き、ここでは人生の大先輩である皆さんのお話を聞きながら私のお皿やお茶碗に、皆さんの分を追加して頂き、その優しさに甘え楽しく幸せな時間をいただいている。毎回思うことは、この教室とレストランとのギャップが、私の人生経験の少なさからであるが、皆さんのペースに引き込まれっぱなしになり、それはそれで愉しいなぁ、と思うのである。

 久しぶりにちゃんとしたものをお腹一杯に食べたせいか、帰りの電車内で猛烈な睡魔に襲われ、あまりに眠いと思考が働かず、気が付いたら車内に乗客が誰も乗ってなく、危うく反対方向に引き返す電車に乗り続けてしまうところであった。その後の乗り換えでは、特急に乗らなければならないはずが、何故だか特急の扉が閉まるのを待ち、次の各駅停車の電車を待ってしまい、コリャダメだと、帰宅してメールをチェックしたのち、気を失うように眠ってしまった。

 ・・・そんな中、夢の中で先生に見ていただきながら剣の振り方について、腕の使い方について「これは!」と思うものがあり、軌道を意識しながら刀を振っていて、夢から覚めた時に「夢だったのか残念・・・」と思ったのと同時に、まだその感覚が残っていたので、真剣を持って振っていくうちに、夢のままの感覚ではないが、全く違うということもなく、「うーん、どうだったかなぁ・・・」という思いの中、しばらくして、ハッ!と感ずることがあり、先日の高田馬場での稽古の際に感じた、「抜刀術はいかに刀の支点を刀身の理想的な箇所に置けるかであり、その支点を動かさずに操作する間は、刀の重さを感じないのである。そのためには、抜刀の瞬間、刀が浮いている間にいかに右腕が肘、肩を使い大きく働かせているかであり、全て当てはまるとは言えないが、抜刀の速さとは、この重さを感じない瞬間に支点を軸に操作しているかであると私は思う。」という事が頭の中でスパークし、私の拘りでもある左右の袈裟斬りに、今までおこなっていた体幹部との繋がりの意識とともに、もっと精妙な位置関係を探る稽古が必要であると感じたのである。気が付けば1時間ブッ通しで、真剣、イスの木刀、白樫の木刀、とさまざまな重さのもので確認し試行錯誤しているうちに、左手に掛かる圧が今までと違うため手の皮が破れ軽く流血してしまったが、今確認し続けなければ、何か消えていってしまいそうなので、こういうときは取り憑かれたかのように電気を消して真っ暗にしたり、いろいろと得物を変えておこなった。汗の粒が大量に吹き出してきたので、風呂に入り、それでも落ち着かずそこでまた考え、風呂から上がってまた真剣を取ってみたり・・・・・・とにかく、この剣の振りというものは今後も検討していかなくてはならない。


2014-08-26(Tue)
 

本来の自分で入られる時間

 本日は久しぶりの休養日となり、あえて何もしないように決め、体の内側から疲労が出てくるかと思っていたが、どうやら疲労は思っていたほど溜まっていなかった。だが、今日はいろんな方々といろんな連絡を取り合ったので、何度も携帯電話からメールの着信音が聞こえた。パソコンでも幾つかの用件をメールで送信したりして、今後自分で活動していく限り、このようなさまざまな確認連絡をしていくのは宿命となりそうである。だが、このような連絡のやり取りが、相手にもよるが、現在関わっているほとんどの方が良い関係性であるため、連絡の確認から伝わる思いがエネルギーとなっていることも少なくない。

 現在さまざまな所で剣術、杖術、抜刀術などの稽古をおこなっているが、gold castle のように人数が増えてくると、説明が行き届かない場合も出てくるかもしれない。武道具を購入された方も、家で練習して判らない部分や、悩んでしまう部分が出てくるだろう。稽古の際にいつでも遠慮なく質問していただければ、私に分かる範囲であれば対応したいと思う。また、メールなどで質問をいただいても、現状であれば対応は出来るので、遠慮なく分からないことは質問していただきたい。

 自分の言動が回りまわって自分に帰ってくるのなら、自分の環境を整え、本来の自分で入られる時間を生きていけるように、そこを大切に選んでいけば、回りまわる人との繋がりは貴重なものとなる。何を選んで生きていくのか、それぞれに選択は異なるが、どれを選ぶにしても全てがいいということは無く、必ず無い物をねだりたくなってしまうものである。幸福の価値観を引き上げ続けることよりも、下げていけることに日々の感謝の気持ちと己の成長があり、そのためには、欲に惑わされず、今を大切に、どのような状況になっても逞しく生きていけるように、後悔の無い一日を目指したい。


2014-08-26(Tue)
 

一夜明けて

 昨日はgold castle 殺陣&剣術スクールの講習のため、戸越体育館へと向かった。どうにもこの一週間が2~3日のように感じられ、焼きそばを立ったまま体に詰め込み慌てて家を飛び出したのがつい先日のことに思える。そんな、昨日も朝からコンビニで買ったパンを二個しか食べてなく、体力的には全く問題なかったが、さすがに講習終了後の打ち合わせでは全く頭が回らなかった。食べればいいのだが、そのタイミングを逃してしまっているのと、下手に食べ過ぎてしまうと経験から、自身の身体に対する感覚と、人を見る感覚が鈍く感じられるため、多少空腹感があったほうが集中しやすいと思っているせいもある。

 昨日の講習では、まず夕方の部が柔道場でおこなわれ、剣道場に比べやや狭い空間となっているので、参加人数に対する心配もあったが、夜の部とのバランスが取れた丁度良い割合でおこなえることが出来たので安心したところである。柔道場での剣術クラスの講習は、畳であることを利用し受け身の稽古をおこなった。この受け身の稽古は二度目であるが、前、後ろ、左右と転倒しそうになった際の衝撃の抑え方を、それぞれおこなったが、私が想像していた以上に皆難しそうであった。甲野先生も受け身に対しては日常生活でおこりうる緊急事態の備えとして大切であると仰られているように、アッと思った瞬間に、どうすればいいのか身体が知っているのと知らないのでは身体を守るということにおいて大きく違ってくるだろう。

 転倒するというのは、自身の体重を使い一瞬で地面に向かって落ちていく動作でもある。つまり、武術としての身体の使い方で重要なのは、自身の体重を不安定さとともにどうコントロール出来るかであり、自身の重心の変化からなる受け身の稽古は、受け身とともに、体の移動感覚を学ぶものでもある。

 私自身受け身の稽古というのはそんなにおこなった記憶がないが、システマのローリング(これは受け身ではなく移動の手段としておこなわれている)を一定期間おこなっていたことや、剣道場の床で重心移動のための感覚を掴むために、何度もわざと転倒している内に痛くない転び方を身体が選び始めたこと、さらには甲野先生の技を受けることで、突然の威力に身体を守るための瞬間的な判断がその威力と速さに対し多少なりとも自然と身に付き始めているのではないかと思う。もちろん、受ける際には、先生の技が掛からないようにアレコレ考え精一杯の抵抗をしているつもりであるが、それでも掛けられてしまうので、身体に対する危機的状況を体感するには最高の体験であるということに今さらながら気が付いたのである。

 講習内容に話を戻し、受け身の後は、股関節の可動域を向上させるための体操をおこなった。剣術においてはこの股関節の働きなしでは考えられないので、剣を持たないでおこなうこういったピンポイント講習も時には必要である。股関節の硬いKさんは、ホームページにある「生徒さんの声」にも記載していただいたように、少しづつではあるが改善されてきている。それとともに、このところKさんが楽しんで講習を受けているのが印象的である。昨日はカメラを忘れて行ってしまったので、次回にでも生徒さんの声に載せるKさんの写真を撮りたいと思う。

 最近はずっと、昼間の部か夕方の部に参加いただいているご婦人との集中稽古であるが、狭い柔道場の限られたスペースであったが、今日は縦納刀に大きな進展があった。まず最初に目に飛び込んだのが、鞘を引いた際の左手の手首の角度が非常に良くなっていたこと。僅かであるが、左腰もフラつくことなく開けてきている。そして安定的に刀を鯉口に落とすことが出来るようになった最大の要因は、右手を柄に乗せる際の角度の気づきである。そのため、切っ先が横へ落ちずに、そのまま真っ直ぐ鯉口に向かって行ける様になった。稽古を始めて9ヶ月になったが、身体の可動域に制限がある中でよくここまで出来るようになったと思う。それは、当人の並々ならぬ熱意が身体を変え、愉しめるようになったからであり、その反響が周囲の高齢者の方々を動かしていることを思うと、これは驚くべきことでもあり、最初から出来ないとあきらめずに、出来るか出来ないかまずやってみることが、今後の人生の道を開けていけるものであり、それは才能でも何でもなく、自分でそのように選んでしまっている部分が多いにあるように思う。

 夜の部では、剣道場が一杯になるほどの中、殺陣クラスでは皆それぞれ楽しそうに対面稽古をされていたのが印象的であった。体験参加の方も武道具を揃える方が増え始め、皆それぞれの意欲に期待したいところである。剣術クラスでは、体験の方には帯刀、脱刀、納刀、などの所作をそれぞれおこない、まずは刀を鞘に納めるという動作を丁寧におこなうことから始める。その他の生徒さんには、ゆっくりと身体を確認しながら左半身の使い方を学ぶ「後方突き」をおこない、続いて、その身体の使い方を意識して速い抜刀「抜付」を途中で止める形でおこなった。多く見られたのが、鞘引きから、左足、左腰と開いていく動作に、右肩が引っ張られ、そのまま左足に重心が移り、抜刀のエネルギーが失われてしまう方が多い。今まで日常生活であまり意識する事のなかった、身体の使い方というものに、これから剣術クラスで経験していくことになる人もいるだろう。この事が実感できるようになると、「身体を愉しむ」ということが感じられるようになり、体任せ、筋肉任せ、反射神経任せ、理論任せ、というような、マズイ身体の使い方に陥ってしまわないように気をつけなければならない。Kさんの言っていた、「股関節の可動域拡大の体操を学んだことによって、徐々に体に変化が現れ始めています」というように、自ら自身の身体に興味が持て始めると、その実感できる変化に対し、活き活きとした何か新しい目標が見えてくるのではないだろうか。

 昨日は、夕方の部、夜間の部ともに、久しぶりに参加される方もいて、元気な姿に嬉しい思いがする。やはりお節介かもしれないが、長期休まれている方の事は気にはなっているし、それは今後もどのように起こりうるのかわからない。そのために、いつでも変わらず安心して参加出来る空間作りはとくに意識している大切な部分である。私がこのように考えることになったのは、自分自身がこれまで経験してきたことから、武術稽古の空間から全てお見通しであるということに、着飾る必要は無く、それぞれの人がそれぞれにわきまえて入れば万事上手くいくと思っているからである。

 一夜明けた今日は、もう14時になろうかとしているが、今日は一日自分の時間をゆっくりと使うことにしているので、また次の一週間の活動に向けてのの準備や、新たな出来事に対する対応を速やかにおこなえる体制を整えておきたい。身体は不思議と、トラブルもなく、今年の1月1日に一日だけ突然の風邪を引いた以外問題なく過ごせている。何かに導かれるようにおこなえるのなら、第三者的に自身の身体と活動を捉え、流れに身を任せ、私に出来ない事を私にしてもらおうかと思う。


2014-08-25(Mon)
 

駆け抜けていく時間

 今夜も0時に晩御飯を明日のカラダの為に手早く胃袋に詰め込み、0時30分にようやくこの日記が書けている。それにしても、自分のやりたいことをやれる人生を見つけ、それを実践していくのは並大抵ではないが、自分のやりたいことを自分でやるということが出来てくれば、それに関わるさまざまな作業の全てが、睡眠を削っても食事をまともにゆっくりと食べれなくても、全く問題にならない。今日も、講座の後にフロアーでお話したが、同じ1時間でもやりたくない事をやっている1時間は長く感じられるし、やりたいことをやっている1時間というのはあっという間に経過してしまう。これは終わって欲しいと思っている気持ちと、終わって欲しくないという気持ちの違いが、時間に対する感覚を変えてしまっているのではないだろうか・・・・・・。

 武術稽古をおこなって皆が一同に「エッ、もうそんな時間!?」と思えるような稽古が理想である。甲野先生との稽古では1秒でも無駄にはしたくないという気持ちで、食い入るように集中して先生の動きを見て、受けて、考えている内に信じられないほど時間が過ぎて行ってしまっていることはいつも思うことである。

 私にとって1時間の武術稽古、武術指導いうのは、どこでおこなうにしてもあっという間に経ってしまう。そのため、アレもしたかったコレもしたかったという気持ちになるが、昨日のブログにも書いたように、計画したものをその通りに確実に遂行していくような稽古では、本末転倒になってしまい、その時でなければ得られない、流れと導きのなかでスッと入っていける雑念の混じらない、興味からなる集中力が、何かを吸収していくには重要であると私は思っている。

 今日のイオンカルチャークラブ剣術教室では、生徒全員が揃い、皆で歩き方や肩甲骨の体操をおこない、刀の扱い方(礼法)など丁寧に時間をかけておこなった。納刀や、抜刀も、ゆっくりとそれぞれを見ながらおこない、最初はとまどっていた「後方突き」もほとんどの方が、理解し動きが変わってきた。この内容で1時間があっという間に経ってしまったということは、皆さん休憩中もほとんど休まずにおこなっていたため、次に進めるまでの段階を一つひとつ感じながら、集中しておこなえていたからだと思う。

 講座終了後、皆さんから武道具の購入希望があり、全員一式揃えることとなった。動作の面白さに気がつくことで、いつでも触れるように家でも稽古したくなるのは自然な運びであり、上達のためには自分の武道具がなければ何も始まらないのである。現在、さまざまな場所で武術指導をおこなう環境に身を置いているが、その中で出会った方々が今後どのように変化していくのか、今出会っている方のほとんどが、これから武術(杖術、抜刀術、剣術など)を始めるという方なので、いろんな可能性を踏まえこれからが非常に楽しみである。

 日中の日差しの色が秋めいてきたが、まだまだベタつくような暑さは終わりそうもない。しかし、これがなくなるとそれはそれで寂しい部分もあるので、もう少しばかり暑さを凌ぎながら、2014年のこの時期を感じていたい。


2014-08-24(Sun)
 

手探り足探り

 久しぶりの研究稽古日記となるが、今日は抜刀術において久しぶりに新しい動きのヒントを得た。と、その前に、昨日首と背中のコリを取る体操が、お風呂の中で突然浮かんできたので実践してみたところ何とも背中が気持ちよく、今までいろいろ試してきたがあまり効果がなく、昨日は少々刺激を与え過ぎたせいで次の朝にもみ返しのような疲労感が出るほど効果があった。

 私の場合、自宅でパソコンを使うことが多く、長時間になることも多いので背中から首にかけて凝り固まったような感じになり、武術稽古をすればその違和感は解消されるのであるが、パソコンの前に座るとまた悪くなることの繰り返しであった。

 腹圧をかけると胸椎辺りが気持ちよくなることには気づいていたが、昨日は浴槽の中で、腹圧をかけやすいように正座をし、そのまま壁に近すぎず遠すぎない箇所に位置し、両腕を上げ、壁にもたれかかるように手の平を壁に着き、指を軽く丸め、正面よりやや上を見ながら首を伸ばすようにし、腹圧をかけていく。呼吸は止めずに10秒ほどキープしたら、ゆっくり息を吐きながら、壁に肘のあたりまでくっつくように全身の力を抜いて、息を吐ききったらゆっくりと楽に正座に戻る。浴槽の中なので、身体にかかる負荷は少ないが、それでも正座がきつい方は、踵を上げた跪座がいいと思う。これを数回繰り返したところで、背中の神経系に何か流れが通ったかのように、何をどうしても気持ちがいいので、続いて、正座から普通に両膝を立てて座り、前足を少し引き寄せ、右手で右足首を掴み右肘が下を向いたまま、立てた右膝で右肘を押さえ、左手は左腰のあたりに手の平を着け、右肩が左に入って来ないように、腹圧をかけながら胸を少し前に出した状態で左方向に上体を捻っていく。これは肩甲骨にギューっと効いて気持ちがいい。反対方向はこれと逆におこなうといい。

 最初に壁に両腕を上げてもたれかかるようにおこなった体操が私には効果絶大であった。なぜそんな動作をおこなったのかは判らないが、昨日は一日長い時間自分一人の時間があったため、さまざまに点検出来たのかもしれない。興味をもたれた方は、聞いていただければやり方をご説明いたします。

 さて、前置きが長くなってしまったが今日の研究稽古&個人指導では、まず抜刀術に新しい動きのヒントを得たのであるが、その前に細かく点検したのは、毎回細かいチェックは入れているので重複しているものが多いのであるが、重心は正中線に集めるように意識すること、同じような動作でも、足の意識か膝の意識かまたは腿の意識かで、抜刀の瞬間的な纏まりは変わってくる。移動の際には落ちていく意識が微妙な脚足の動作に関係してくる。技によっては、腹と顔が一直線となるように意識し、腹の重心が僅か前方下部へ落ちていくように意識し、前足の膝後ろ脚の腿を意識し、具体的な操作は説明し難いが、全ての意識を整え、その時が来た瞬間に抜けているような感覚である。技によって注意点はさまざまに異なるが、今日の新しい動きのヒントとは、初動の際の軸足を進行方向に対し回転させることにあった。これは、何とも難しい頭で考えては出来ない動きであるが、抜刀の動作に取り入れたところ、居着きが消え私が最も稽古している抜刀術、「稲妻抜き」と「潜龍出池」において、久しぶりにニヤリと笑いが込み上げしばらく立ち止まる瞬間があった。現在の私個人の興味はこれにあるが、実際に足だけでおこなってもまるで再現出来ず、抜刀となると今までと違う再現性があったので、まだまだ時間がかかりそうであるが、居着きが消えることで速さが向上したことは、他の稽古においても軸足の使い方に大きな進展の可能性があるかもしれない。

 18時30分よりK氏との個人稽古であり、杖術では、規則的な動きを手足をバラバラにそれぞれを正確に扱う稽古をおこなった。この稽古は頭で考えるというよりは、身体で乗りこなしていくような感覚なので、いろいろなところで取り入れていきたいと思う。抜刀術に関しては、K氏は体の使い方が柔らかいため、形を綺麗に覚えることで、力がぶつかり合う豪快な抜刀より、滞りなく流れるような動作の抜刀を身に付けていただきたいと思う。そのためには足の使い方から入り、連動する刀の支点を操作する右手と、鞘引きからなる体の開きと柄を握る間を、どのように体で掴んでいくかである。今日指導中に自分の言葉で教えられたことは、抜刀術はいかに刀の支点を刀身の理想的な箇所に置けるかであり、その支点を動かさずに操作する間は、刀の重さを感じないのである。そのためには、抜刀の瞬間、刀が浮いている間にいかに右腕が肘、肩を使い大きく働かせているかであり、全て当てはまるとは言えないが、抜刀の速さとは、この重さを感じない瞬間に支点を軸に操作しているかであると私は思う。

 今日は大きな収穫があった稽古であった。そのため研究稽古が終わり、個人稽古のためK氏が参られた際には、私のドーパミンが大量放出されている状況であったため、今日気が付いた足の話を夢中になって話していたような気がする。とにかく、私はどこで稽古指導しているときでも、私自身が楽しんでいるのである。それは、頭だけで計画的に進める気は無く、その時の状況から今、何がいいのかを察知し、その人にとって必要な動作へと導いていくことが、私自身の学びにもなり、丁寧な確認作業となっていくのである。稽古とは、目的をこなすことではなく、向上していくための、何か、を探り続けることであるように私は思う。


2014-08-23(Sat)
 

笑い溢れる剣術教室

 残暑厳しい本日は、「高齢者のための剣術教室」を10時00分~11時30分の間おこなってきた。今日は第3回目ということで、初回から参加されている方々は覚えも良く、私はなるべく次の動作へと進まないように気を付けているが、貪欲におこなわれているため、次回は様子を見ながらもう少し進めてみようかと思う。こちらの教室も回を追うごとに新しい方が参加され、かるく汗をかきながら時々大笑いしてしまうのは、この教室ならではかもしれない。

 とにかく感じることは、高齢者の方にこそ、チョットした身体の使い方が身に付くことで、筋力や体力でカバーしようとする若い人に比べ効果を実感しやすく、私にとってもその反応から学ぶことが出来ている。今まで頼っていた動作を変えるには、頭で分かっていてもイザという時には、従来の動作になってしまうことが多い。そのため杖などの道具を使うことで、頼ってしまう動作、(握りしめる、下を向いて体を前に倒してしまう、足の運びに重心が持っていかれてしまう)を実感から変えていけるのではないかと思うのである。

 握り締めること全般が悪いわけではないが、手首の使い方、指の使い方、それに関連してくる、肘、肩の位置(これが重要)であり、肩こりの減少に繋がるものと思う。次に、視線というものが重要で、視線と姿勢は非常に関連しているので、下を向いてしまうと背中が曲がり、腰に負担が掛かり歩く際には、太ももの表側の筋肉(大腿四頭筋)に負荷が掛かってしまうのである。頭の重さがだいたい5㎏あると言われているので、その5㎏の重りが首、肩、腰などの痛みに繋がるので、治療院に通っても、その根本となる5㎏の重りの位置を変えなければ、繰り返し治療院に通わなければならなくなってしまう。この杖を使った稽古で、目線に繋がる姿勢の乱れを改善し、今まで知らず知らずの内に身体に掛けていた負荷を軽減できるものと思っている。さらに、足の運びとともに重心が大きく動かされてしまうことも、チョットした、動作の意識で改善されてくる。これには、鞘付き木刀を使った納刀稽古が最適であるが、段階を見ながらゆっくり進めていきたい。

 ここでの教室は、私にとって剣術というものが、強くなるためのものでなく、身体の問題点を治していくという体と心が潤ってくるような、そのようなことが剣術稽古から導いていけるということに、私自身新たな可能性の世界に情熱を持って取り組んでいる。


2014-08-20(Wed)
 

現代において武術稽古をおこなう意味

 今日は高田馬場にてA氏との個人稽古をおこなった。A氏は私と同じように、役者活動をおこないながら、武術(居合い)の世界に踏み入って、そこで新たな人生の道を考え始めている。A氏との稽古では相談や質問など話すことが多く、私がこれまで5年間の中で感じたことは、武術(武道)に関わる出会いはどうであれ、身体を通じて追求していく稽古の中で何か感じるものがあれば、そこに向かって何なのかを知るために進んでみても後悔はないだろう。私の場合、そもそものキッカケは役者として武術に携わったことが始まりであったが、自身の身体を追求していく内に、役者であることより、武術の世界に大きな高みを感じ、求められるひたむきさと、誤魔化しが出来ない潔さに、人間として追求していく大きな魅力を感じたのである。

 当時、武術稽古についての話を、私が出演していた舞台を何度も観に来て下さった方の前で熱く語っていたところ「いやいや、あなたは俳優なんだからそれを忘れちゃダメでしょ!」とたしなめられていたのだが、武術稽古をおこなうにつれて、自分自身を考え抜く稽古でもあることに気が付いたのであった。それは、当時はS師範が去った後、さまざまな方の指導を受けたこともあり、その中で身体を通すことで、誤魔化しの出来ないハズの稽古から私自身気づくことがあり、自身のカラダや相手に対し、どう見せるかということや、自身の立場を良く見せる方法は、僅かでも考えに及んでしまってはならないことで、そのようなことは瞬時に見抜けてしまうのである。自身のカラダに対する追求を避けた結果、自身に対しても相手に対しても鈍感になっていくのではないかと思う。

 そのような考えを持ち続け稽古を重ねていた私に、もはや俳優であるという自覚は微塵もなくなり、武術稽古を通じて変わってくる思考や、見えかたや判断など、技の中でごまかせない自分自身を突き詰めて考えることで、モノの見えかた人の見えかた感じかたに大きな変化があったと思う。一つの目的のために色んな部分をどのように働かせればいいかという考え方がベースとなり、安易な目先の反応に翻弄されにくくなったように思う。原因や要因についてどうしなければならないか、またはそこが変わらなければ何をどうやっても労力の無駄であることが早い段階で分かりやすくなってくるのかもしれない。すなわち、現代における武術稽古の意味は、戦うことも無く、健康や体力維持にはなっているが、私にとって一番意味のあるものは、自身のカラダを通じて返ってきた反応が一つの考え方の答えであり、それらを日々自問自答していく中で、自分を突き詰めていくとともに、相手のことやモノの流れみたいなものの核心が見えてくるように思うのである。

 おそらく、突き詰めていく一つの技の形として究極は抜刀術であると私は思う。A氏がなぜ居合いに独学でのめり込み、そのなかで、「将来教えるとかでなく、コレをやれればそれでいいんです。」と私に言ったのか。その言葉には、彼がこれまで悩みながら生きてきた人生の中でスッと腑に落ちたものがあったからではないだろうか・・・・・・

 私にとって現代において武術稽古をおこなう意味は、身体を通じ、体や心、モノの考え方、これらを頭や理屈だけでなく、技という身体を通じてごまかすことなくおこなうことにより、自分の中から湧き出てきたものが日常生活の全てに関わってくるものであると思っているので、動作の稽古であると同時に、私の意識していないところで、人間という生き物について学び続けているような実感もある。

 それらが人により何に活きて行くのかそれぞれにあると思うが、私の場合、出来ることならこのまま何かを探し求めるように、技を求め身体を通じ探究していきたい。


2014-08-19(Tue)
 

支え合う空間

 やはり日曜日の日記は深夜2時を過ぎてから書き始めることになってしまう。だが、一日の全ての処理が終わり、何とも言えない幸せな気持ちでいられるこの時間帯が好きなのである。日中は家で時間が無いためバタバタしており、家に戻り昼飯も焼きそばを立ったまま動きながら食べ(子供は真似しないように)いろいろな準備品の確認をしながら、簡単に素早く食事を済ませ、即歯磨きをしながら準備の続きをおこなう。そして慌しく家を飛び出す。(結果自分の居合い帯を忘れてしまったが・・・・・・)

 今日のgold castle 殺陣&剣術スクールでは戸越体育館にて夕方の部と夜間の部をおこなった。今回も新しい参加者が5名来られた。そのため昨日、急遽空いていた夜間の柔道場を予約し、夜は剣道場と柔道場を両面使っての十分な広さでおこなうことが出来た。

 もっとも心配していたのは、夕方の部の人数であり、結果としてはほぼ夜間の部と同じくらいの人数であった。このままでは、手狭になってしまうので、日曜日は三部制にしたいと思う。今までは別の会場までの移動時間が無いことから当分は二部制でおこなうつもりであったが、今日の結果を踏まえ、予約が空いていれば日曜日はもう一部追加するつもりである。ただ、午前の部9時00分~11時00分の時間帯は、剣術クラスのみの開催となるため御了承いただきたい。日曜日に三回予約出来ない場合は、土曜日の午前、もしくは昼間に開催する予定であるが、まだ確実に予約が取れるか未定なので、とりあえず不定期でのプラス一部制になるかと思う。

 現在貸し出し用の武道具が杖と鞘付き木刀を合わせてそれぞれ10本ずつとなっている。人数の増加とともに、武道具の心配があったが、何名かの方が武道具を購入されホッとしているところである。私の荷物としてはこのgold castle 殺陣&剣術スクールでの運搬がもっとも重量があり、武道具類が8.3㎏、キャリーバッグが9.0㎏であった。駅の階段ではその二つを持ち上げるので、これはこれで必要に迫られた稽古になっている。重いものは片方だけで持つと直ぐに疲れてくるが、左右均等な重量であると、両手で持ったほうが楽である。これは人間のバランスに関係していることで、片寄らず真ん中で力を使うことが有効であるということに繋がっているのではないだろうか。そう考えると、剣を振る際の姿勢に真ん中への意識が必要になってくる。前足の移動と同時に剣を振れば、前に片寄ったあずける形となってしまう。後ろ足と同時に振れば、体は真っ直ぐ、真ん中に重心を置いて剣を振ることが出来る。

 このように、ちょっとした動き出しのタイミングにより重心位置や姿勢は変わってくる。重心は用途によりさまざまに変化していくが、そのためには真っ直ぐに立つことから始めるといいだろう。動きの中で重心が前後にズレないようにコントロール出来るようになることも大切である。そのためには、今まで考えなかった関節のことなどを考えるようになり、初めて人間の身体について興味が湧いて来た方もいるのではないだろうか。 

 ダブルヘッダーで夕方から夜にかけ合わせて4時間稽古された方も今日は2名いらした。やはり続けて参加されている方は、ドンドン伸びてきている。ある時期まで続けないと、身に付きかけたものは身体から離れていく。逆に続けて行く事で、伸びた段階から新たに次を覚えるので、ドンドン進んでいけるのである。そういう意味ではやはり、家でも道具に触れる環境であることが、伸び続けて行くには必要であろう。

 10歳の生徒さんが明日18日、19日、20日、23日にNHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」に出演されるとのこと。この歳で役者として現場に立つのは子供と言えど大変であろう。私共のスクールには役者さんが多いので、そういった活躍の情報を聞くと非常に嬉しいのである。私も役者としてメインに活動していた時期があったので、こういった努力の時間を共に過ごしたメンバーが、仕事として現場に立つことの思いは分かるつもりである。

 今日は、ホームページに載せる「生徒さんの声」の文を書いて下さったKさんの写真撮影をおこなった。山登りが好きなKさんであるが、現在はそちらを我慢してでもこちらのスクールに参加されているほど熱心に取り組まれている。人柄も良くこのスクールの雰囲気を良くしていただいている参加者の一人でもある。皆それぞれに変化があった。ご婦人は苦手な縦納刀が上達し、益々身体が変わってきている。Fさんは袴女子の仲間入りし、サイズがピッタリで実によく似合っていた。ダブルヘッダーのTさんは杖にしても抜刀にしても、今一番進んでいる。彼女もほかの生徒さんの着付けを手伝ったりしていただけるので、大変助かっている。そのほかにも、控えめであるが遠い所からの参加にも関わらずいつも早く来られる方や、毎回必ず出席や欠席の連絡を下さる方(スクールとしてはご本人にお任せしています)他にもたくさんこのスクールの雰囲気を良くしていただいている方々がいて、本当に助けられているとありがたく思うのである。 

 これからも、いろいろな方との同空間の時間を、身体の進展とともに愉しく思い出を刻んでいきたいと思う。過ぎた出来事はもう存在しないので、次回、また新たな気持ちでこの空間に身を置きたいと思う。


2014.8.17 gold castle 殺陣&剣術スクール   


2014-08-18(Mon)
 

ポルトガル武術稽古珍道中⑪                               2009.12.4~2009.12.14(全十一回)

最終回

 2009年4月26日に武術稽古(一般的に古武術と言われるもの)を始めてから、現在このブログを記している時点で5年と3ヶ月が過ぎたが、それまでにいろいろな出会いと、経験をさせていただいた。もちろんこれからも多くの人と出会い、いろいろなものを経験し糧となるように日々を生きていかなければならない。

 2009年のとある日、高田馬場の武道場で当時武術を学んでいたS師範が現れるなり突然、「金山君、ポルトガルに一緒に行かないか?」との誘いがあり、私も直ぐに「はい、行きます。」と答え、直ぐにチケットを予約したりして、即決でポルトガルに武術稽古へ行く事となったのである。S師範はポルトガルなどに数年間滞在し、武術指導をされていたこともあり、語学の問題も含め、私はただ着いて行くだけ(本を買って勉強しながらでしたが)というありがたい旅行となった。 

 2009年12月4日~2009年12月14日の10日間、武術稽古を始めて8ヶ月足らずの私が無謀にも、ポルトガルでの稽古生、つまりは先輩達との稽古や、スタジオ撮影等をおこなうために向かったのである。

 今回、そのポルトガル滞在時に毎晩ノートに書いていた日記を久しぶりに目にすることとなり、懐かしさとともに、現在の私の環境の変化と心境から、客観的に読めるものであったため、武術を始めて日が浅い私がどのように感じていたかを、当時の稽古内容とともにこのブログに記していきたいと思う。今回はその第十一回目の最終回である。2014年2月9日に第一回目を書き出して、半年以上も費やしてしまうことになるとは想像していなかった。私自身どのようなことを書いていたのか忘れてしまっているので、今回もノートを見ながら多少の修正を入れつつ原文に近い最後の日記を記したいと思う。

 ※(カテゴリにある武術稽古の旅から前回までの記載を一括して見られます。)
 




【2009年12月14日】

 ポルトガル最終日(11日目)

 4時50分にカルロスが実家に到着。S師範もすでに出発準備は出来ており、御両親を起こさないように静かに家を出る。出発前にお礼の挨拶が出来なかったことを深く後悔する。

 真っ暗でプラネタリウムのような星空の早朝、リスボン空港へ向けカルロスが運転し助手席にS師範、後部座席に私と、その横に見送りのために同乗してくれた20代前半の若い背の高いカルロスの空手のお弟子さん(最後の方にしかお会いしていなかったので名前を覚えられず申し訳ない)とともに、見慣れた道を走りハイウェイに入る。

 例によって途中のガソリンスタンドにあるカフェでコーヒーを飲む。(こちらに来てからというもの毎日3~4回は必ずカフェでコーヒーを飲むのである)こちらでは、ガソリンスタンドがコンビニのような役割をしているようだ。1時間程でリスボン空港へ到着。駐車場にクルマを停め、手続きがある私達はカルロス達と一旦別れ空港の窓口に並ぶ。語学もそうだが、こういった空港での手続きなどもいろいろ学んで出来るようにならなければと思うのであった。

 荷物を預けジョージと合流する。ここで時刻は7時頃になっており、仕事のため空港まで送ってくれたカルロスとそのお弟子さんと、ゆっくりコーヒーを飲むこともままならず、慌しくお別れをすることとなった。

 それからは、ジョージとS師範との三人で空港内のカフェに入り、時間まで40分位話をしたのである。とはいうものの、ジョージとS師範がほとんどポルトガル語で話していたため私にはサッパリ分からなかった。だけど会話の内容は何となく雰囲気で分かった。とにかく、S師範と話しているジョージは稽古中以外は陽気で楽しい。たまに通訳して下さるS師範の、その内容の可笑しさに、見た目の風貌もそうであるが、このお二人は実に似ていると感じたのである。国籍は違えど通じ合う似ている部分があり、師を慕う思いの深さというものを傍にいて肌で感じ、一口には表現できない感動がある。それは、厳しい稽古と、時間の積み重ねが、礼儀とともに信頼を超えて分かり合えるような、縁としかいいようのない雰囲気であった。そこに私はジョージという人間を少しは知ることが出来たように思う。

 時間となり、別れの挨拶をしS師範とともにゲートの中に入る。お土産を買い、機内に乗り込みこれからオランダ、アムステルダム空港まで3時間のフライトである。アムステルダムからリスボンへ来るときもそうであったが、帰りも後部座席で3列シートの真ん中が空席だったのでS師範と間を空けてゆったりと座る。エコノミーは狭いので、コレはかなり嬉しいのである。しばらくしてアムステルダムへ到着、時差が1時間短縮される。
 ここでなんと4時間の待ち時間・・・・・・(格安チケットなので仕様が無い)この時間を利用してゆっくりとお土産を選ぶ、しかしアムステルダムは大きくて華やかな空港なので高級店が多く、ジャージに雪駄の格好である自分の事を忘れブランド店内を時間つぶしに見て回る。S師範は本屋で時間を潰されそれでもまだまだありあまっている時間をゆったり座れるチェアで日本から持ってきていた新渡戸稲造の武士道を読みながら時間を潰し、しばらくしたのちカフェでコーヒーを飲み、S師範と共にユーロを使い切り、最後のユーロで最後のコーヒーを飲む。S師範と1~2時間いろいろな話をし、(飛行機の中では意外にさまざまな話はしていない)そうこうしている内に時間となりようやく登場口へ。ここでS師範の必殺のマイレージパワーが力を発揮し、並ばずして通過。やはりマイレージゴールドの威力は凄い。KLMオランダ航空なのに、JALのマイレージカードを持って来てしまったことを多いに悔やむ・・・・・・。

 帰りの機内はほぼ国内線の如く乗客は日本人ばかりだ。さあ、これから成田まで11時間のフライトである。またまた運がよく我々の座る後部座席の三列シートが1席空いていたので、真ん中を開けて広く使う。これはかなり精神的に楽である。エコノミーダッシュというところか・・・今回往路での成田~アムステルダム以外の機内の座席はほぼ、我々の三列シートは1席空いていた。長時間のフライトでは、リクライニングをあまり倒さない方が腰への負担も少なく良好であった。復路でも楽しみにしていたKLMの夕食後にある深夜のサービスがなんてことはない日清カップヌードルが出てくるのであるが、深夜の暗く静まり返った機内ではこの温かいカップヌードルがとても美味しく感じられホッとするのである。

 窓から見える星や、地上の景色、下に広がる空の雲を見ながら無事に成田空港に到着した。さっそく10日振りに携帯電話の電源を入れ、メールや着信履歴などを確認し、いろいろと連絡を取る。そして疲労感一杯の私とS師範はバスで新宿駅西口まで静かに揺られながらいろいろな緊張が体から抜けていくのを感じていた。

 新宿に着き、荷物が多いので私はタクシーを拾うことにし、S師範と別れのハグをする。10日間、武術稽古や言葉の通訳など本当にお世話になり、普通では立ち入ることの出来ない環境に身を預け、武術という繋がりの下異国の地で、日一日と縁が深まっていくような日々を過ごさせていただいたことはS師範の大きさであり、本当の意味での優しさであったと思う。感謝というありきたりな言葉で礼を述べるには申し訳なく思う経験であった。きっと、カルロスやジョージは羨ましく思っているだろう。
 自分の力になることに最大の時間を使って身に付けられるものを身に付けて確実な進化をしたい。2010年5月また再びポルトガルへ行けるように頑張ります。


 ≪完≫





2009.12.14 リスボン空港
           リスボン空港


2009.12.14 アムステルダム空港
        アムステルダム空港


2009.12.14 帰路の空
            帰路の空





 ようやくこのポルトガル武術稽古珍道中を書き終えることが出来た。写真も含め、日記の内容も公に出来る範囲で修正しながらおこなったため、一回毎にかなり時間が掛かり大変であった。そのためあまり珍道中という内容にはならなかったが、S師範をよく知っている人なら、納得していただけるであろう。S師範と新宿駅西口でバスを降り、「よく頑張った!」と仰りハグをして下さったことは、それだけタフな日々でもあったということである。このあと、長い年月を掛けて、S師範とともに詰めた武術稽古の日々を重ねていくものと私は信じていたが、私とS師範だけではないさまざまな人間関係が、間接的にS師範と離れる要因となってしまい、その歯車の噛み合わせの妙とでも言うべきか、武術の流れから導かれた縁の繋ぎ渡しというか、あれほど、日々稽古を重ねていた私とS師範が2011年8月を境に自然消滅的に離れることとなってしまった。これは私とS師範の問題ではなく、人間の関わりと、さまざまな流れに対する自然の導きであると思っている。このことは私自身本当に不思議に感じている。だが、このことがあって今の私がいて、今現在出会っている人達がいる。これは何度も言うが本当に縁の繋ぎ渡しであると思う。S師範と離れ3年が過ぎたが、あの頃の稽古と比べて私は身体の使い方が全く変わってしまった。客観的にこの日記を読めるようになったのは、私の身体の使い方があの当時と変わってしまったからであることも大きな要因であると思う。そして、S師範に対する思いの深さをこの日記に記すことで、カルロスやジョージのような深さには辿り着けないが、武術稽古で感じたものに対するお礼の気持ちは薄れることなく、私の心中に刻み込まれている。

 私の美学とまでは言わないが、人との思いを大切に刻み込み己の糧としていくには、別れの美しい思いをその後数年経って更新してしまってはならないということにある。最近は昔の友人達からLINEなどを進められるが、私は、思い出を更新してしまうことに、あの頃を思い出す若さゆえの美しい思い出が薄れてしまうことを恐れ、このブログとメールとホームページ以外のインターネットでのやり取りはしない事としている。39歳でこのような固い思考になるとこの先どうなるかと思ってしまうが、以前からこの便利な簡単にコミュニケーションがとれるインターネットに対し、恩恵を受けているが、よくよく考えて便利さから得られるものと失うものを考えなければ、知らず知らずの内に多くの人が何か流されてマズイ方向になっていくのではないかと危惧している部分もある。これから高齢化社会が進んでいく中で、この便利なツールは益々多大なビジネス戦略として進化し続けていくだろう。高齢者となった時に、溢れる情報から己を制御できる判断が備わり、人生の先輩として、若い人達や子供達に対し、見本となれるであろうか・・・?皆が同じ情報を共有し、おんなじ思考力となってしまわないか便利さゆえの依存を考えると、これからが少々恐い気もする。

 これからは、ドンドン加速してゆく人の暮らしの中で、どのようにしてユックリ生きていけるか、そういう環境づくりで己の身を守っていかなければならないようにも思う。話が全く変わってしまったが、思い出の人物はもう何処にもいないということであろうか。誰かの思い出のなかにある私も、もう当時の私では無い。思い出を大切に、そして二度と蘇らない、今を噛み締めるように、今出会っている大事な人達を大切に、儚い日一日を過ごして、意義ある積み重ねを記憶に残していきたいと切に思うのである。この連載日記の締めくくりがこのような形になろうとは想像もしていなかったが、生きて行くのはドラマであり舞台であり、その脚本を作るのは自分次第である。脚本演出主演そして観客まで全て一人でやっていく。そんな日常をこれからも生きて生きたい。


2014-08-16(Sat)
 

想定外の膨らみに

 8月に入って毎週のように参加者が増え続けている。もちろんそのためのgold castle 殺陣&剣術スクールであるが、私の想定を上回る早さに、次の対応に向けてジリジリと判断を迫られているような気がしている。明日17日の講習は夜間の部18時30分~20時30分の時間帯のみ、従来の剣道場に加えて柔道場も使用することにした。そのため、仕切りを外して広く使えることが出来る。ただ、夕方の時間帯の参加者の方が多く夜の方が少ない場合は、なんとも無駄に終わってしまうが、こういうことは得てしてそうなりがちである。だが、出来ることは早めに手を打っておくことが何事においても必要だ。

 しかし、今月はしばらく手狭な戸越体育館の使用が多いため、頭を悩ませている。まぁ、出席を取っている訳では無いので蓋を開けて見なければ分からないが、今後は出席を取り、残り数を見て体験参加の方を振り分けるようにした方がいいのかもしれない。このペースで行くとそろそろ日曜日の三部制も考えなければならない。

 まぁ、人間いろんな事態の変化に翻弄され、落ち着くところに落ち着いていくのだろう。まずは、いろんな意味で明日の戸越体育館での講習を楽しみにしたい。


2014-08-16(Sat)
 

高田馬場 集中稽古

 終戦記念日でもありお盆休みでもある今日は、高田馬場にて三名の方に稽古指導をおこなった。時間帯が重なってしまったため、個人稽古というよりは少人数集中稽古となってしまった。

 N氏、S氏、K氏とともに杖術、抜刀術をそれぞれおこなった。N氏が帰られたあと、小太刀の稽古をおこない、再び抜刀術、最後に剣術の袈裟斬りを集中的におこなった。17時から21時30分まで、自分の稽古ではなかなか集中力が続かないが、それぞれを見るには問題なく、私にとっても良い稽古になっている。

 私個人としては、足の使い方というものをどのように細かく重要に使えるかということに個人的テーマがあり、さまざまに組み合わさる動きの連動の中で、足を置き去りにしないように、むしろ足が先導する役目として先の動きを予測し導いていくような使い方にならなければいけないのではという思いが募っている。見た目には動いていないようでも、絶えず重心をコントロールするための先導を僅かな動きのなかで目まぐるしくおこなえれば、全体が流れるように、落ち着いた精度の高い操作ができるのではないだろうか?全てはほとんど想像の範囲であるが、この二本の足をおろそかにしている時間があるのは紛れも無い事実。そのひとつの使い方として、N氏に指導した「裏車からの打ち」である。裏車から止まらずに前方への打ちに入るには、裏車をキャッチしている時には、それ以前に前足は次の前方への重心移動のために膝を内抜きに使うことが求められる。私の場合結果は同じだが、膝を内抜きにする感覚というよりは、踵のみが上がらないように足を内側に僅かに入れるようにしている。このように、連動した動きの中で、足の使い方により、次の動きに対する重心移動の拍子が早くなる。最後に全てが一致することを前提に、意味を持ってバラバラに動きながら、その中でも今は足の動きに注目したいと思う。

 足ばかりのことを書いてしまったが、K氏との杖の稽古で握らない持ち替えが今までに経験したことが無いということに意外であった。この持ち替えは、また、足の話になるが、足をさまざまに右前左前と変化しながら動いているときに、上体と下体がピタリと揃うために、瞬時に手の内を持ち替える必要があり、その目まぐるしい足の動作に対応するには、握らずに滑らせる、または貼り付かせるように扱うことで対応しやすくなってくる。居着かない足に居着かない手の内である。

 杖の型十一手を覚えたS氏は、毎回ノートを取りながら熱心に取り組んでいる。これは覚えた状態からようやく始まるので、一つ一つ技と、動きの繋がり、それらにともなう、目線と目的をそれぞれの考えによって作り上げていっていただきたい。私の考えをなぞっていただいても、その人の動きにはならないので、それぞれの杖の型を目指して取り組んでいただけたらと思う。

 あっという間の4時間30分であったが、夜間は風が涼しく入ってきて気持ちがいい。世間はお盆休みであるが、こうして稽古漬けの日々を過ごさせていただけるのも有難いことである。さすがに食べても体重が増えないしあまり食欲もないが、時間がある時にはなるべく食べるようには意識している。ツクツクボウシが鳴き始めたので、残暑とともに夏の終わりを実感しながら、8月の残り半分を私なりに過ごして行こう。


2014-08-16(Sat)
 

動画配信から丸一年

 台風11合が過ぎ去ってからこのところ午後は幾分か過ごしやすくなってきた。立秋を過ぎ暦の上では秋に入っているが、日が沈む時間が早くなってきたことを感じると共に、徐々に秋を感じていくのだろう。

 8月に入り、このところ連日の武術稽古や指導などで、もう直ぐ半月を迎えるがやりたいことをやっているので全く休みたいとか、疲れたというような心境にならない。以前、フォトグラファーの尾崎さんにそういう話をした時に、「いやぁ、疲れたらダメでしょ。」と即答され、私もそう言えばそうだなぁ、と喫茶店の中で笑ってしまった思い出がある。武術の道に入って現在がもっとも活動的に忙しくなってきているが、もっともハツラツとして入られるのは、自分でやりたいことを人に使われずにやっているからであり、そのためには私の場合、この歳になるまでこんなに長く掛かるとは思わなかったストイックな生活を、苦労だとか大変だとか感じるには慣れすぎてしまい、当たりまえの日常として淡々と積み重ねてきたように思う。今にして思えばその生活スタイルを大きく変えるつもりもないし、この価値観には、普通の人のような幸せからずいぶんと遅れをとってしまったが、そこを求めては自分の生きていく道が成り立たないことを分かっているので、このままやりたいことに向かって突き進んでいくより他は無い。

 今日は8月13日であるが、ちょうど昨年の2013年8月13日に、とある神社の境内でフォトグラファーの尾崎さんと武道経験者のOさんにお願いし、現在YOUTUBEで配信してある抜刀術や杖術の演武映像の撮影をおこなったのである。

 フォトグラファーの尾崎さんとは以前から顔見知りで、お会いするとよく通りの良い話になり、昨年の8月2日の朝にバッタリお会いした際に、この動画撮影の企画が湧いてきたのであった。私はなぜか、尾崎さんの人柄もそうであるが、この撮影は今後必ず何かの展開に結びついていくのではないかという、説明は出来ないが確信のようなものがあった。 
 その日から11日目の8月13日に一気に全部撮影をおこなったのであった。今にして思えば、何を撮るのか何も準備をしていた訳ではなく、相手も決まってなく、どういう場所でどういうプランで、どれぐらいのものを撮ろうか全く想像も出来ていなかった。だが、何か上手くいく時というのは全てが自動的に繋がっているようで、それに合わせて乗っかるだけで万事上手くいくように、その地域の神社を取り仕切っている宮司さんに直接電話が繋がり、思いが伝わったのかアッサリと承諾していただき(書面は送付したが)Oさんも始発の電車に乗って駆けつけていただき、私は数日前に右手首の三角繊維軟骨複合体損傷(TCFF損傷)の激痛で、シャワーをかけても痛い程どうにもならない状態であった。
 だが、この撮影だけは右手首がさらに悪化してしまっても、なんとしても撮り終えたかったので撮影当日に「無理です。」という最悪の事態だけは避けなければ成らないという不安と焦りがあったのである。しかし、思っていた通り前日まで激痛が治まらなかったのであるが、当日はなんとか刀が振れる状態であった。ただ、右手首への負担が大きい抜刀術の「巴抜き」を変更し「一之祓い」を収録したのは、今となってはこれで良かったと思う。

 現在YOUTUBEで配信している2013年8月13日に撮影した、抜刀術と杖術はこれまでで8本あるが、あと1本の配信をもってこの日撮影した全ての動画配信を終えることになる。最後の9本目は杖対杖の演武と、杖対刀の演武である。前回の自由に動いたものと違い、次回は演武用の型を作ったものもある。その他にも甲野先生の下段抜きや影踏みを取り入れたものもあり、こちらの動画の方が前回の動画に比べ見ている人は理解しやすい(?)かもしれない。

 一年経ってみて思うことは、たった一年であるが非常に大きな一年であった。それは、今出会えている多くの方を知らなかったことも含め、私の環境が広がり出し、さらにどのように発展していくのか私自身見当が付いていないところである。動画の影響で、今後も続いていく可能性のあるブランド立ち上げのイメージモデルとして仕事をおこなったこともあり、さらに一年後はどういった展開になっているのか分からない。久しぶりにエンターテインメントの世界で仕事をおこなうかもしれないし、殺陣と剣術クラスから、誰か技術を買われてオファーを受けるかもしれない。どこでどのような繋がりがあるかわからない。

 先日漠然と思ったのだが、時代劇を復活させるには、やはりチャンバラがメインでなくてはならない。それはかつての時代劇がそうであったように、俳優が日々精進し役者の素養として当たりまえのように技術を身に付けライバルに負けまいと、自分の生きる道を模索していたように、かつての名優を超えるようなチャンバラが出来る人材が時代劇の復活には不可欠である。編集でのカット割りや、早回し、CGなどさまざまな特殊技術が無くても、いや、むしろ無い事で現実にそういう人が居たんだという衝撃と感動を、見る人の目に焼き付けるのだと思う。分かりやすく言えばブルース・リーのように、俳優でありながら、本物の武術家であり、今でもその動きの魅力は色あせることは無い。そうであれば、日本の俳優が時代劇をやった時に、そこに必要なのは俳優でありながら、本物の武術家(サムライ)が必要になるのではないだろうか?仮に想像であるが、そのような圧倒的なパフォーマンスが映像の特殊加工で濁すことなく、見られることが出来れば、剣豪小説の世界を実写で再現できるような、エンターテインメントの世界からも、武術界の世界からも注目される大変な騒ぎになるような気がする。小手先の技術でなく、その人間の生き方そのものの、最近で言えば映画初主演を成し遂げ、71歳でカナダの第18回ファンタジア国際映画祭において主演男優賞を受賞した福本清三さんのように、生き方そのものが役者の魅力となり、観ている人は感動するのではないだろうか・・・・・・

 だが、俳優として武術の道に傾倒したくとも、そうは出来ない現実の環境がある。時代劇が面白くなくなり人気が落ちていった背景には、斬られ役の技術に人生をかけた福本さんのように、その技を磨ける環境が無いのではないだろうか・・・・・・

 興行収入度外視で考えるならば、期間を設けてYOUTUBEで全国から、技術と魅力のある俳優を募集し、その条件を取り決めた映像の中から優れた人材を発掘し、適性をはかったのち、脚本を当て書きに書いていけば、相当なチャンバラ映画が作れるものだと思う。(相当な切磋琢磨が求められるが)勝新太郎も座刀市では現場でセリフを考えていたというくらいであるから、全ては人材次第であると思う。そうすれば、役者として身の立て方に不安を抱いている多くの方にとって、稽古に時間を掛けられるこれからの役者に取って、一つの目標になるのではないだろうか。

 そのためにはもちろん、武術を身に付けた俳優だけでなく、それを使いこなせる監督、殺陣師、時代劇復活の志に賛同して下さるスポンサーなど、全ての思いが通じていなければ叶わないだろう。福本清三さんの快挙をキッカケに、俳優としてこだわりをもって、己の道に精進する実力者が増え、その日の当たらない実力者を探し出し、一大ムーブメントを巻き起こすプロデューサーが出てくれば、人材の目の付け所次第で時代劇は復活するのではないかと思っている。

 思わぬ方向に内容が変わっていってしまったが、私はFacebookやTwitterは一切やってなく、情報発信のメインはこのブログであり、その他はgold castle 殺陣&剣術スクールのホームページだけである。カウンター機能も付けていないので、誰が何人このブログを見ているの全く分からないが、私は日々の出来事を整理するために日記を書くこととし、例えるならそれは吉野家で牛丼の並しか食べないことと少しは似ているのかもしれない。

 とにかく、さまよったのち、その人の落ち着くところに落ち着くようになっているのであれば、人の迷惑にならないことなら好きなようにやった方がいいのではないだろうか。人に使われないためには、強くならなければならない。強さにもいろいろあるが、そこは私のような者がとやかく言うよりも、自分で気が付いて身に付けなければ意味が無い。そして強さだけでなく、弱さも必要で、そのバランスを、環境と状況に応じて自分のなかでコントロールし、人に優しくなれる強さを身に付けたいと思うのである。

 さまざまな事を書いてしまったが、私にとっては、杖をやり、抜刀に入り、剣術をおこなったような感覚に近い。これからまた一年後、どのような人達とめぐり合い、どのような展開になっていくのか想像もつかないが、今の人達を大切に、過去に縛られず、未来に向かって一日一日を生きていこう。


2014-08-13(Wed)
 

肩甲骨は健康骨

 本日は10時から11時30分まで、高齢者の方を対象にした剣術教室をおこなった。剣術教室と言っても、今は杖を中心に道具に触ることに慣れていただくことから始めている。こちらでの講習は、私が他でおこなっている稽古とは違い、皆さんの話題に私が合わせ進めていくといった、その場で生まれる面白さがあった。これには参加された皆さんも笑いが溢れ非常に楽しい講習であった。

 身体を動かし、楽しく、向上していくという理想的な空間に、今後の週一回、月四回の講習が、毎回どのようになっていくのか、私にとっては、皆さんとの会話の中でどのように展開していくのか、このライブ的と言うのか、舞台の即興演目と言うか、互いのコミュニケーションから自然発生的におこなわれる稽古は、継続的に飽きることなくおこなうことにも繋がり、また、こういったやりとりが何よりも楽しいのではないだろうか。まだ二回目の講習であったが、このような環境づくりに奔走された世話人のOさん、交渉に力を貸して下さったDさん、O夫妻、ムードメーカー的な存在のSさん、こういった方々の支えがあって、一つの貴重な空間が生み出されたことにあらためてお礼申し上げます。

 講習を終えて感じたことは、とにかく想像以上に皆さんが元気であるということ。そして皆それぞれに身体の不安箇所を持っているということ。私がここでおこないたいことは、身体を通じて皆さんそれぞれの不安箇所に対する要因を探り、それは姿勢であったり、その姿勢の原因となる、目線や気持ちの部分など、その積み重ねが重力とともに、身体を支える凝り固まった筋肉となり、骨格構造を歪めているように思う。一気に全てが解決とはいかないが、少しずつ継続的に楽しみながら、姿勢を整え、今まで負担になっていた部分を軽減し、全く使えていなかった部分を(指先や、手首、股関節や肩甲骨の可動域など)使ってあげることで、重力を支える身体の各部分が互いに補い合い、姿勢が整ってくるのと同時に、視線も上がり、元気になっていくと私は思っているので、そこに向かって皆さんと共に進んで行きたい。

 肩甲骨は健康骨というDさんの言葉に、まさにその通りだと思い、この肩甲骨の運動と共に、胸椎、胸の姿勢の重要性を繰り返しこの教室で伝えていきたいと思う。


2014-08-13(Wed)
 

詰めた稽古に入っていくために

 本日は18時より高田馬場にてA氏との個人指導をおこなう。力みを抜くために杖を集中的におこなった。私もそうであったが、力を抜くというのは意識していてもなかなか難しいものである。重要な点は手の内にあり、やはり握り締めてしまうことが大きな要因となっている。杖の稽古では、手の内を緩め柔らかく扱いながらも、速さと強さが生まれるため、力の抜き方を体感するには、柔らかく杖の稽古をおこなうといいだろう。

 抜刀に関しては、天性の速さはあるが、腕力に頼らない抜き方を追求したほうがいいだろう。稽古を続けていると、ある段階からいろいろなものを減らしていく方向になってくる。私自身がそうであったが、ケガを恐れない探究心は詰めた武術稽古にとってあるラインを超えていくためには重要であると思う。しかし、それはまだ自身の速さに対する制御が出来ていないため、ほんの些細な違和感からケガをしてしまったりすることは私自身よくやってきた。別にそれがいいという訳ではなく、私が未熟ながらも、のめり込むような探究心から覚悟していたことで、古の先人達の稽古に比べれば恥ずかしい程生ぬるいものであることはいうまでもない・・・・・・

 だが、相手にケガをさせてしまう要因には細心の注意を払い続けていなければならない。日曜日のスクールでも人数が増え、皆ある程度動けるようになってきたため、周囲に気をつけなければ、気持ちが高ぶって冷静に周囲が見えなくなった時に、ケガに繋がる可能性がある。そうした部分には細心の注意を払っているが、間合いの変化、周囲との距離感、周りの人間の動き、精神状態など、判断して動いていくことも大事な稽古である。こういうことはケガをしたりさせてしまってから、意識しては遅いので、その人の動きの芽を摘まないように、状況を見ながら気づかせてあげられるようにしたいと思う。

 高田馬場での稽古では、以前の私がそうであったように、ケガとは言えないラインのアザを作り、消えては作りの繰り返しであった。近年はそうした武術稽古としての覚悟を持ちながら、互いに詰めた稽古をしていないように思う。幸いにも、現在何人か、そのような稽古を求めている方が居られるので、オーダーメードした袋竹刀が手元に入った暁には、S師範のように皆の籠手を打ち据えて、受けず交わさず前に出て行く気持ちをの入った稽古を積んでいきたい。

 19時からは久しぶりにS氏が参加され、杖、抜刀をおこない、後半から六尺棒を使っての槍術稽古をおこなった。今日は思わず得るものがあった。それは「虚突」という技の動作で、今までとは違う抜き方を身体がしていたことに気が付き、あらためて点検した結果、手の内の操作と、脚足との関係が、ピタリと組み合わさり、やはりこうした武術の動作というものには脚足の使い方が全てであるといっても過言ではないほど重要であると噛み締めるように感じたのである。

 日々、さまざまな環境で、さまざまな稽古

 私ひとりでは到底続かない

 人の思いが力になり、私の知らない私をあるところへと導いてくれている

 そのように、いつまでも思い続けられる

 そんな稽古を続けていきたい


 
2014-08-12(Tue)
 

不定期ではありますが土曜日の剣術クラス開講に向けて

 本日は朝4時30分に起きなければならない用事があったため、深夜の2時過ぎにいつもより早めの就寝とした。結局6時まで起きるのに時間が掛かってしまったが、ようやく昨夜の日記に手が付けられる状況となる。現在午前9時30分である。夜の高田馬場での個人指導に備え仮眠をとる必要もあるので速やかに記事を書き留めたい。昼過ぎには宅急便も来るし・・・

 昨日は、台風が関東の西側を掠め北上したため、土砂降りの雨であった。昼の講習に向かうときだけずぶ濡れになり、あとはタイミングによりずぶ濡れになった方もいらしたようであるが、特に大丈夫であった。昨日の講習でも新たに7名の方が参加され、夜の部の剣術クラスでは鞘付き木刀が足りないため、初参加の方々には杖の講習をおこなった。そのため、得物が違うことで、指導にあたるまでの時間が掛かってしまったが、講習終了後に何人かの方が武道具の購入を求められたので今後の武道具の貸し出し本数が間に合わなくなってくる不安の中、少々安堵したところである。

 昨今の殺陣や剣術(抜刀?)ブームにより、以前から興味がありなかなか踏み切れなかった方が、背中を押されたように初めてみようと思われているのではないかと思う。不思議なもので、手探りで始めた殺陣と剣術の教室は、ホームページにも記してある通りそのような方にとって、非常に参加しやすい環境であるのではないだろうか。俳優さん、役者さん、会社員の方から、他の教室で教えられたりする同業種の方まで、下は8歳から上は70歳までと幅広い年齢層の方にもご参加いただいている。私個人の思いとしては、技術を通じて、自身の身体と相手の身体の感覚を探り、そのいろんな部分を同時に一つの目的の為に考えることが、その思考法が、研ぎ澄ませていくほどに武術稽古以外の面でプラスになってくるのではないかと思う。もちろん肉体的にも、理屈から入らず、結果を優先させ、理屈が後からついてくるため、出来るか出来ないか、そのためにはどうすればいいのかという部分が極めてシンプルに伝えやすい。理屈が多くその具体的な手法伝達が曖昧なものは、なぜなのか・・・出来ることを、出来るように指導者の身体で示していくことが一つの証明であるように思う。





 2014年6月22日から毎週日曜日の講座を二部制として、昼の部と夜の部、夕方の部と夜の部として、夜の部を軸に昼、もしくは夕方の時間帯を設けて参りました。
 
 8月に入り参加人数が増えてきましたので、不定期ではありますが土曜日の朝9時00分~11時00分の時間帯、もしくは12時00分~14時00分の時間帯で「剣術 土曜日クラス」をおこないたいと思います。講師のそれぞれの活動事情から、土曜日は剣術クラスでおこなっている、杖や鞘付き木刀を使っての抜刀や納刀法を時間を分けておこないたいと思います。居合刀の購入を考えている方は、より集中的におこなえるかと思います。それと、まだ来年の予定ですが、同様に殺陣の平日クラスも検討しております。参加人数に合わせて私たち講師の方も、スケジュールを調整して対応していきたいと思っております。まずは、10月11日 土曜日12時00分~14時00分 戸越体育館B1剣道場でおこないます。武道具の貸し出しに制限がありますのでご注意下さい。初回ですので参加希望の方はhttp://www.tate-ken.com/form.htmlよりご連絡下さい。


2014-08-11(Mon)
 

雨台風

 本日はイオンカルチャークラブでの剣術教室の講座をおこなってきた。今日は杖を使っての、体の姿勢や手の内などの使い方を伝えていった。稽古をしていると時間が過ぎるのが早いものであるが、特にこのカルチャークラブの空間では早く感じてしまう。そのため、杖の講座と、剣の講座を週毎に交互におこなうことにしている。ここでは、空間的にコミュニケーションがとりやすいため、よく質問があり、その問いに対しどのように解決していけるかという部分に私としては良い時間を過ごさせていただいていると感じている。私が稽古のなかで大切に感じていることは、言葉を交わす、交わさないに関わらず、常に意識が繋がっていることである。その目的に向かって、どのように考え対処し得ていけるか。そのための状況判断は、武術稽古としても大いに得られるものがある。

 このイオンカルチャークラブでは、軽い道具を使って、筋力に頼らず姿勢を正すための重心の使い方や、ブレないための歩き方や立ち方、ちょっとした手首や指先の使い方で、肘や肩が詰まったりしない方法など、道具を使うことで楽しく分かり易くおこなうことが出来る。今日は、杖の「巴」という動作をおこなっているときに、合気道をされているご主人とともに参加された女性のAさんが見学されているご主人の見守る中「楽しい~」と言葉を漏らしていたのが印象的であった。見学参加されたAさんのご主人も、杖の講習に「面白そうですね」と仰られ、私も縁あってこのカルチャークラブで講座を開講する事が出来て本当に良かったと思う。次回は剣の講習を再来週23日におこなうが、やるべきことは沢山あるので、段階的にどのように楽しく進めていこうか思案しているところである。

 現在、四つの場所でそれぞれ杖術、剣術、抜刀術を中心とした稽古指導をおこなっているが、その中でも、毎週日曜日におこなっているgold castle 殺陣&剣術スクールの参加者が8月に入りさらに加速してきている。明日の会場は品川区総合体育館であるため、なんとか対応できるかと思うが、貸し出し武道具の数や、個人への具体的説明時間などを考えると、他の曜日も考える必要があり、そのため以前、土曜や日曜での、それぞれの講習時間をアンケートで記入していただいたのであるが、このように体験参加の連絡が続いてくると、それらのアンケートを基に会場の段取りをしたいところではあるのだが・・・・・・
 
 今夜から明日にかけて、台風11号が東京を掠めるように北上していくが、いつものように皆が無事に講習がおこなえることを願う。


2014-08-10(Sun)
 

涼風

 本日は13時から14時まで高田馬場にて研究稽古をおこなった。昨夜は久しぶりにゆっくりと眠ることが出来たので、体力的にもいつもよりあったのではないかと思う。そのため、杖、抜刀、剣術とそれぞれ、時間に追われるようにハイペースで展開していった。

 中でも抜刀術は、今まで疲労の中で稽古していたせいか、まるで二尺四寸五分の刀を抜いているかのようにスルっと抜けたように思う。ハッと抜いた瞬間に、左手が柄に触れるまでの感覚が、日によって技によってほんの僅かな誤差が生じるが、今日は記憶にあるその感覚のなかでも、誤差が少なかったように思う。

 14時から16時までK氏をお迎えして個人指導にあたった。ハイペースでの研究稽古の余韻なのか、杖術では「水車」「裏車」「巴」「回し打ち」をおこない、剣術では、「無構えからの正面斬り」「左右の袈裟斬り」をそれぞれ脚の使い方に注意しながらおこなった。K氏に壁にもたれかかっていただき、足を前方に15㎝~20㎝ほど出して、壁に頭部と肩のみ付けた状態で、一切反動をつけず動かさずに、脚足の垂直に働かせる力のみで体をおこしていく方法をおこない、その状態を維持したまま木刀を持ち構え、目を瞑っていただき上体の力を抜き、肩を落とし、脇をやや開け、左手を中心に置き、起こりなくピタリと剣が止まるように振るのである。 この剣術における袈裟からの振りは、私がもっともこだわっている部分で、体の使い方の一つの目安としているものなので、K氏にはいきなりいろいろと細かい部分まで要求してしまった。
 
 次に小太刀の稽古をおこなう。私自身相手をつけての小太刀の稽古は、数ヶ月前に交流稽古をおこなったA氏以来であり、この小太刀の稽古は脚足の使い方を練るのに最適であり、それには一人稽古も重要だが、相手をつけての間合いや、タイミングなどから、引き出されてくるものが大きいのである。操縦している感じがする稽古法の一つでもある。

 最後に抜刀術稽古をおこなう。「一之祓い」と「趺踞からの抜刀」をおこなった。一之祓いでは、杖の下段抜きに通じる、前方への運動エネルギーを左足に強力な垂直方向の力を入力することで急制動がかかり、同時に、その垂直方向へのエネルギーが、杖先や切っ先を変化させるのに重要なのである。趺踞については、この座り方を稽古するだけでも身体を練る良い稽古になるだろう。この状態から安易に刀が抜けない事を体感することで、その他の立った状態での抜刀の際の居着きが消え易くなってくると思う。

 あっという間の個人指導であったが、時折涼しい風が道場に入ってきて、猛暑で熱風が吹いている日々から一転、帰りの道すがらも何とも心地よく感じられたのである。台風の影響からなのか、とにかく自然との付き合い方は一つ間違えば命取りにもなるし、こうして心地よさを感じる日もあり、それは人間相手でも同じであると思う。こうして稽古を続けていく中で、さまざまなことに気づき、かなり先のことでも私にしか判らないあらゆる想定をイメージし、そこに向けての覚悟と、対人関係に対する私の潔癖症が、揺るぐことは無く、それは今までの私の生き方であり、これからもそういう生き方となるであろう。


2014-08-07(Thu)
 

クラーチ剣術教室開講!

 2014年8月5日、高齢者向け住宅での剣術教室が開講した!ここまでの運びは世話人を務めて下さるOさんの御尽力のお陰で、順調かつスムーズに進むことができた。こういった平均年齢80歳以上の環境で剣術教室をおこなうことに驚かれる方もいるかもしれないが、世話人を務めて下さっているOさんの見違える変化に、私は杖や鞘の付いた木刀による、リハビリ効果絶大の稽古に大いなる可能性を見たのである。

 今日はその初日となる講習であった。みなさん、最初は遠慮がちであったが、気がつけば皆さん、帯を巻き、杖を手に取り、休憩を挟んでも、次第に休まなくなり、腰に不安を覚えている方も、始めの心配はどこへやらというような、皆さん活き活きとした楽しい時間の講習であった。

 想像以上に、皆さんよく動かれたので、明日、明後日には筋肉痛などの傷みが出てしまうかもしれないが、Oさんの場合もそうであったように、今まで使っていなかった部分を、動かすことで眠っていた身体の可動域が、再び目を覚まし、それに比例するかのように、元気に明るくなってくるのである。簡単なようで、難しい部分もあり、だからこそ出来るようになったときの喜びがあり、互いに確認し合いワイワイと出来ることへの喜びが続いてくれば、私が想像している以上の結果となってしまうかも知れず、さまざまに武術稽古や指導の環境がある中で、このクラーチ剣術教室に対する私の思いは特別なものがあり、私自身武術に救われたこの思いを、何とか伝えることが出来ればと強く思うのである。

 十分な手ごたえを感じる初回講習であったが、この剣術教室では、自身の身体を通じて楽しめるための、武道具を用いた講習内容であり、その人にとっての興味のある動きが、少しずつでも身に付いてきた時に、第二、第三のOさんのように元気に、カラダも変わるような、変化が見られるのを楽しみにしたい。


2014-08-06(Wed)
 

生涯を賭けて高みを目指せるものを求めて

 本日は、高田馬場にて16時30分~18時30分まで武術稽古仲間であるIさんをお迎えして研究稽古をおこなった。この場所で何度かIさんとは稽古をおこなっているが、毎回遠くから来ていただき申し訳なく思う。Iさんは伊勢原や海老名で講習会をおこなっており、非常に繊細な身体感覚を持っており、人間の身体の面白さを学ばせていただいている。私も今日の研究稽古でヨガについて、Iさんに質問していく内にドンドン興味が湧いてきた。呼吸による体内感覚の感じとり方や、手や足などの経絡の不思議さと、それらから得られる新たな感覚の世界について密接な関わりがあると思うのである。

 自然に動くということはおそらく、その状況に適した身体の使い方、すなわち呼吸になっているのだと思う。そういう自然な動作になれない場合は、結果として呼吸が自然に適してないのかもしれない。呼吸に関しては怖さもあるため慎重になりがちだが、重心の変化や、身体の緊張と緩和、詰まりなど、意識の整理からなる視野の変化などについても、たまたまおこなっていたものが、実はそういう理由であったり、どうも上手くいかないと思い続けていたものが、その時の自然な対応というものに気づかされるキッカケになるかもしれない。

 人間の身体は本当に不思議でありよく出来ていると思うし、感覚というものについて、まだまだ知らない大きな世界があり、そういった部分を具体的に記してくれているのがヨガにはたくさんあるように思う。わずか2時間の研究稽古であったが、Iさんの身体の変化や、身体についてのお話など聞けば聞くほど面白く、あっという間に時間が経ってしまっていたように思う。とにかく、Iさんがそうであるように、この人間の身体の不思議さ楽しさを知っている方が、学校などの授業で教えられるようになると、身体を通じて、人間という生き物のの不思議さや、面白さ、こんなに楽しいことが身近にあるということが子供達の何人かでも伝わったら、勝ち負けにこだわる人生観とは違った、人生の選択肢を選ぶことが出来る一つの要因になりはしないだろうか。 

 とにかく、今の時代だからこそ、頭だけでなく身体を通じてコミュニケーションを図ることが必要で、その情報量の密度の濃さに、人は日々の暮らしの中ですり減らした心を癒そうとしているか、もしくは精神のバランスを図ろうとしているのかもしれない。インターネットなどでさまざまな情報が安易に手に入る時代だからこそ、精神や心に歪が生じやすいのではないだろうか・・・・・・ 教育として子供に武道を学ばせるのなら、身体を通じて安易にならない道徳的要素も含めた実感ある教育を、伝えることが出来る指導者におこなっていただけると、意味のあるものであると私は思う。Iさんにお会いしそう思えたのである。

 Iさんとの研究稽古を終え、19時から21時までA氏を迎え個人指導をおこなった。今日はなぜだか、Iさんの時もそうだったが、A氏ともずっと話し込んでしまった。ここでの研究稽古や個人指導ではたまに20分~30分ほど話し込んでしまうことがあり、これも流れの中で身体がそうしたがっているのを感じて、言葉に身を任せている感覚となっている。

 人の縁というのは不思議で、どういう生き方をしてきたにせよ、誰と出会ってきたかにせよ、今に繋がっており、この瞬間となっている。振り返ることもたまには必要かもしれないが、縁の繋ぎ渡しからなる今をどのように生きていくのか、その機を捉え、自身の身体の反応に身を任せ、選び生きていくことが、そういう事が出来る人には、後悔することなどなく、その人生を歩んで行くのが自然ではないだろうか。私自身34歳で武術の道に入ったが、それまでの人生が直接的に武術とは繋がらなくとも、経験してきたことは、間接的にもの凄く繋がっており、5年3ヶ月が過ぎた今、到底想像もしなかった日々を生きている。だが、役者の道を選んだ理由として20代前半の頃考えていたことは、生涯を賭けて高みを目指し続けることが出来るもの、情熱をかけ続けられるものを、悩みながら探していた結果役者の道に入っていったのであったが、もちろんその経験は大きく今に活きているが、生涯を賭けて高みを目指すものは、自然と武術の道に変わっており、自分が役者であるという認識は4年程前から完全に消え去っていた。もちろん、今後の人生がどうなっていくのか分からないが、エンターテインメントの影響力は、良くも悪くも計り知れないものがあるので、武術を通じて意義のある活動が出来ることがあれば、真剣に取り組んでみたいと思う。

 前にぶら下がったニンジンばかりに目が行かないように、私の場合は、武術稽古に精進していくことが全てであると思っている。今日の研究稽古や個人指導でのお二人との話の中で、いろいろと考えさせられることがあり、非常に有意義な稽古となった。遠い所からお越し頂いたIさんには感謝の気持ちとともにヨガについてもまた御教示願いたいと思う。


2014-08-05(Tue)
 

るろうに剣心の影響・・・? gold castle 殺陣&剣術スクール

 本日は昼の部と夜の部を品川区総合体育館でおこなった。このところ昼の部の方が参加人数が増えてきていたのだが、この暑さの影響か、いつもに比べ少な目の参加人数であった。そのため剣術クラスでは、杖の講習を一人一人集中的に見ることが出来た。昼の部では「杖の巻き落とし突き」と「巻き払い突き」をおこなった。男性陣は、ある程度出来るようになってきたメンバーなのでスムーズに進んでいった。もう少し力みと間合いに注意しておこなった方がいいだろう。

 女性陣の方は、まだ体験が終わったばかりの方達だったので苦労されていた。だが、進めていく中で、特に重要な左手首の使い方と、足運びが段々と良くなってきた。こうしていろんな方を見ていると、皆さん最初は上手く出来ないが、週に一回の講習を続けて参加されているうちに動きが変わって来ているのを感じる。これは新しい方が参加される度に感じることで、伝えている側としては嬉しく思う。

 ご婦人との集中稽古では、今回は剣術に特化し左右の袈裟からの斬り割りと、打太刀の胴斬りを斬り落とす打ちをおこなった。中でも今日初めて取り入れた胴斬りに対し、体捌きを交えながら腰を落とすために膝を曲げて打ち込む動作には、私も驚くほどの力強さがあった。左右それぞれの袈裟斬りでも、以前は切っ先が外側に落ちながら木刀を振っていたのだが、本日は、構えた状態からそのままの軌道で刃筋が斜めに真っ直ぐに振れていた。このようになってくると、構えた姿勢も自然と綺麗になっており、おそらく道衣姿であるとより綺麗に見えるのではないかと思う。このご婦人の変化に周囲の生徒達もも驚いている。

 続いて夜の部では、映画で公開中の「るろうに剣心」の影響か、5名の女性の方が新たに参加され、毎週参加希望のお問い合わせは継続的にいただいている。そして2014年7月に刊行された「るろうに剣心語録」では、私が師事している甲野善紀先生の解説も収録されている。

 夜の部では、今までで最も多い参加人数となり、杖と木刀をそれぞれ貸し出しても武道具が足りなくなってしまい、そんななか古参メンバーであるIさんが密かにこんな時の為に用意していた杖を二本お貸りする事ができ、大変助かったのである。以前にもIさんから木刀を二本譲っていただき、その思いに大変ありがたく思うのである。私共の空間はこうした生徒さん達によって、多くの参加人数となっても、みな緊張感を保ちつつ、良い空間作りへと向かっている。

 さまざまな人がさまざまな理由で参加され、同じ時を過ごし、またそれぞれの環境へ帰ってゆく。回を重ねるごとに、ここでの縁が私にとって有難く、武術というものに出会い、得難い経験をさせてもらっていることに感謝しなければならない。この拡がりがどこまでゆくのか想像もつかないが、武術を裏切らないためにも誠意を持って取り組んでいきたいと思う。



2014.8.3 gold castle 殺陣&剣術スクール 講習風景
     (夜間の部) 殺陣クラスの講習風景 



2014.8.3 剣術クラスでの一コマ
        剣術クラスでの一コマ 



2014.8.3 gold castle 殺陣&剣術スクール 袴女子
     袴女子はやはり雰囲気が違います





 次回の講習、8月10日(日)
【昼の部】12時00分~14時00分 品川区総合体育館B2剣道場
【夜の部】18時30分~20時30分 品川区総合体育館B2剣道場
上記の会場にておこないます。
会場等、お間違えのないようにお越し下さい。
また、体験参加のお申し込みも受け付けておりますので、こちらのホームページhttp://www.tate-ken.com/nよりご連絡下さい。


2014-08-04(Mon)
 

イオンカルチャークラブ本講座開始!

 本日は、イオン葛西店で剣術教室の講座をおこなってきた。杖と剣をそれぞれ丁寧に、身体の各部分を使うようにおこなった。1時間はあっという間であったが、ここでは少人数でジックリと見ることが出来るので、身体の有効な使い方を体験するには良い環境であると思う。講座終了後、新たに2名の方が会員となられ、これから毎週おこなう講座に参加されることとなった。このイオンカルチャークラブでの剣術教室は、地域的にみても、高齢の方や、お子さんと一緒に来られるお母さんが多く、その方に合わせて楽しめる方法でおこなっている。

 1時間という短い時間であるが、参加されているみなさんの集中力に私も引き込まれるように稽古が進んでゆく。こうして日々あらゆるところで武術稽古をおこなうようになってきて感じることは、当たりまえの事を当たりまえに感じ、それに向かって進んでいけることがいかに健康的であるかということである。

 今後も自身の活動をおこなう中で、こういった部分について感じることが増えてくると思うが、この8月を終えた段階で視野というか、視線が変わってくると思う。そうなった時にまた感じ方や発言が変わってくるかもしれないが、焦らずジックリと取り組んでいきたいと思う。


2014-08-03(Sun)
 

連日の個人指導

 今日から八月となり、暑さが厳しい日々が続いている。しかし、夜になると心地よい涼しさを感じられるのでホッとする。そんな暑さの中、昨日と今日の二日続けて熱心なK氏に個人指導をおこなった。神道夢想流杖道の目録を持たれているK氏であるが、私との杖の稽古に熱心に取り組まれ、手の内や脚足の使い方にかなり違いがあるものの、興味を持って取り組んでいただいている。とにかく、私は甲野善紀先生の動きを参考に松聲館剣術技法研究員という名称をいただき、日々私なりにおこなっている杖術、剣術、抜刀術などをご縁のある方々に伝えている。私が教えるというよりは、私が追い求めている稽古の中で、現時点でこうありたいという動き方を伝えていっているといった方がいいと思う。

 そんな中でも、この高田馬場での個人稽古は皆さんそれぞれの思いがあって、覚悟を持って私に連絡を下さっていると思う。そんなご縁をいただけることに私自身不思議に思っているが、私としては、ただ、武術稽古に個人的世界感があり、その中で、なんの準備も計画もなく、自身の身体とのコミュニケーションをはかり、その世界の中で、感覚に導かれるように、時には勘に導かれるように、おこなっていく内にその日の道しるべのようなものが見えてくる。私の事前に考えられることなど、たかが知れているので、そんな自分には一切任せてはいられないのである。この日記も同様に、何をどういう風に書こうかなど、全く考えられないので、流れの中でただ文字を打ち込んでいるだけである。そのため、話が途中で飛んだり、展開が変わっていくこともよくあるが、その時に興味があることへドッと流れてしまうのは、武術稽古と同じである。

 後ろ脚が前方に運ばれた際に浮きとともに、打ち込みのエネルギーを発しているのは、下段抜きから、私なりに自然とそのような操法となっていったのである。つまり、前脚は移動のために用い、後ろ脚はエネルギーを発するために使う。(その際には前脚も使われているが、後ろ脚がキッカケである。)スーっと間を詰めている中で、垂直にエネルギーを発することが大切であると、現時点では思っている。

 杖と剣術と抜刀をおこない、この暑い道場のなか最後まで集中して取り組んでいただいた。外は雷雲でピカピカと光り続けていたが、K氏の話を伺う中で、武術(武道)稽古を始めた当初は、杖も重たくて振るのが精一杯であり、居合刀を抜くのも大変であったという。女性で小さい体のK氏は、私が使っているイス(ユス)の木刀(木の枝を加工せずそのまま干して乾かしたものでありかなり重い)で無構えから正面斬りに木刀を振る稽古や、二尺四寸五分と思われる居合刀で、抜刀や納刀の稽古をおこなっている。杖を両手で振ることが大変だった人でも、稽古を積まれていく中で、シッカリと打ち込めたり、居合刀を振ることも出来てくる。かつては週五日稽古に通われていた方なので、その熱意と集中力は相当なものだと思う。

 私もこの八月から武術に関する時間が増え、この時期道衣の洗濯に苦労している。洗濯自体は嫌いではないが、色落ちや傷みなど気にしてしまうため、毎回手洗いでおこない、なるべくというか絶対に脱水をかけたくないため、乾くかどうかに苦心している。こう書いてしまうと、笑われてしまうと思うが、藍染への愛着は使うほどに増してしまうからしょうがない。

  
2014-08-02(Sat)
 
プロフィール

金山孝之


       金山 孝之
   Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


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1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『Gold Castle 殺陣&剣術スクール』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動をおこなっている

2015年
『 GM happy コラボレーション 』と題し、ジャンルを問わず定期的にゲスト講師をお招きし、特別共同講習会を開催している

『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

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