2014年8月 武術稽古日程              (剣術・抜刀術・杖術・槍術・薙刀術・体術)

※高田馬場での(研究稽古&個人指導)に関する稽古見学、または参加希望の方はこちらの【お問い合わせフォーム】よりご連絡下さい。

※gold castle 殺陣&剣術スクールの詳細や申し込みにつきましてはホームページをご確認下さい。
http://www.tate-ken.com

※イオンカルチャークラブ剣術教室の詳細や申し込みにつきましては、こちらをご確認下さい。 03-5679-6091(受付時間 9:00~20:00)
http://www.aeonculture.jp/products/detail.php?product_id=3746





8月1日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導) 


8月2日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店
               (イオンカルチャークラブ剣術教室)  


8月3日 (日曜日) 12時00分~14時00分 品川区 総合体育館 
                (gold castle 殺陣&剣術スクール)
             18時30分~20時30分 品川区 総合体育館
               (gold castle 殺陣&剣術スクール)


8月4日 (月曜日) ※19時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


8月5日 (火曜日) 10時30分~12時00分 クラーチ剣術教室


8月7日 (木曜日) 14時00分~16時00分 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


8月8日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導) 


8月9日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店
               (イオンカルチャークラブ剣術教室) 


8月10日 (日曜日) 12時00分~14時00分 品川区 総合体育館 
                (gold castle 殺陣&剣術スクール)
             18時30分~20時30分 品川区 総合体育館
               (gold castle 殺陣&剣術スクール)


8月11日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


8月12日 (火曜日) 10時00分~11時30分 クラーチ剣術教室


8月14日 (木曜日) 14時00分~16時00分 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


8月15日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導) 


8月17日 (日曜日) 15時30分~17時30分 品川区 戸越体育館 
                (gold castle 殺陣&剣術スクール)
             18時30分~20時30分 品川区 戸越体育館
               (gold castle 殺陣&剣術スクール)


8月18日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


8月19日 (火曜日) 10時00分~11時30分 クラーチ剣術教室


8月21日 (木曜日) 14時00分~16時00分 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


8月22日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)

                          
8月23日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店
               (イオンカルチャークラブ剣術教室) 


8月24日 (日曜日) 15時30分~17時30分 品川区 戸越体育館 
                (gold castle 殺陣&剣術スクール)
             18時30分~20時30分 品川区 戸越体育館
               (gold castle 殺陣&剣術スクール)


8月26日 (火曜日) 10時00分~11時30分 クラーチ剣術教室


8月28日 (木曜日) 14時00分~16時00分 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


8月29日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


8月30日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店
               (イオンカルチャークラブ剣術教室)


8月31日 (日曜日) 15時30分~17時30分 品川区 戸越体育館 
                (gold castle 殺陣&剣術スクール)
             18時30分~20時30分 品川区 戸越体育館
               (gold castle 殺陣&剣術スクール)

        



※高田馬場での稽古時間は
(月曜日・金曜日)の場合、17時00分~21時00分までの間
(木曜日)の場合、14時00分~16時00分までの間で調整いたします。 
①14:00~16:00 (木曜日)
②17:00~19:00 (月曜日・金曜日)
③18:00~20:00 (月曜日・金曜日)
④19:00~21:00 (月曜日・金曜日)
いずれかの参加しやすい時間帯でお越し下さい。
前日までには希望日時をメールまたは【お問い合わせフォーム】よりお知らせ下さい。

※高田馬場での稽古参加費は1回2,000円です。

※稽古場所の詳細や稽古内容、稽古時間のご相談、道具類その他のご質問等につきましてはメールまたは【お問い合わせフォーム】よりお受けいたします。

※都合により日程が変更となる場合がありますので御了承下さい。


2014-07-29(Tue)
 

真夏のgold castle

 昨日は戸越体育館でgold castle 殺陣&剣術スクールの講習をおこなった。毎回天気のことばかり書いているが、昨日も講習中に雷雨が降っていたそうだが、外では一粒も降られることはなかった。結局梅雨の間に外で雨に降られたことはなかった。

 昨夜は、記事を書き始める準備が出来たときには深夜2時30分を過ぎていたため断念し、初めて翌日に記載することとなった。そのせいか昨日の出来事が数日前のように感じ冷静に落ち着いている心境である。

 日曜日の二部制となって、一ヶ月が過ぎたが、現在は前半の部のほうが参加人数が多くなっている傾向となり、昨日では後半の部の倍以上の参加者が前半に訪れることとなり、私の講師としての未熟さを自分自身実感している。だが、私は私のやってきたことに(まだまだ年数は短いが)信念をもってこのスクールをよりよいものにしていきたいと常に思っている。そのためには、瞬時に判断しなければならない部分や、なるべく避けたい言動も今後必要になってくるのかも知れないが、そういった部分は自然と状況に合わせて過ぎ去って行くのだろう。

 殺陣クラスでは、何人か立ち回りをおこなうようになり、段階的に進んで来ていることを実感した。剣術クラスについても、今後初心者の方でも、成果を確認しやすいものを題材に、ある程度出来るようになっている方も含め、テーマを決めていこうと思う。

 ご婦人との集中稽古では、杖をおこない最近私がよくおこなっている脳トレになる杖の操作をいくつかやっていただいた。昨日は、暑さもあったせいで開始前から少々疲れを感じていたため、休みながらゆっくりとおこなった。同じ品川区の会場でも空調設定による室内温度が違うため、高齢者の方には負担となっていると思われる。そのため先程スポーツ協会を通じてお願いしたところである。結果がどうなるか判らないが、何事においても判っていることはやらなければならない。


2014-07-28(Mon)
 

ポルトガル武術稽古珍道中⑩                               2009.12.4~2009.12.14(全十一回)

第十回

 2009年4月26日に武術稽古(一般的に古武術と言われるもの)を始めてから、現在このブログを記している時点で5年と3ヶ月が過ぎたが、それまでにいろいろな出会いと、経験をさせていただいた。もちろんこれからも多くの人と出会い、いろいろなものを経験し糧となるように日々を生きていかなければならない。

 2009年のとある日、高田馬場の武道場で当時武術を学んでいたS師範が現れるなり突然、「金山君、ポルトガルに一緒に行かないか?」との誘いがあり、私も直ぐに「はい、行きます。」と答え、直ぐにチケットを予約したりして、即決でポルトガルに武術稽古へ行く事となったのである。S師範はポルトガルなどに数年間滞在し、武術指導をされていたこともあり、語学の問題も含め、私はただ着いて行くだけ(本を買って勉強しながらでしたが)というありがたい旅行となった。 

 2009年12月4日~2009年12月14日の10日間、武術稽古を始めて8ヶ月足らずの私が無謀にも、ポルトガルでの稽古生、つまりは先輩達との稽古や、スタジオ撮影等をおこなうために向かったのである。

 今回、そのポルトガル滞在時に毎晩ノートに書いていた日記を久しぶりに目にすることとなり、懐かしさとともに、現在の私の環境の変化と心境から、客観的に読めるものであったため、武術を始めて日が浅い私がどのように感じていたかを、当時の稽古内容とともにこのブログに記していきたいと思う。今回はその第十回目であるが、別の記事などを書きながら、合間をみて全十一回を記していく予定である。私自身どのようなことを書いていたのか忘れてしまっているので、今回ノートを見ながら多少の修正を入れつつ原文に近いものを記したいと思う。

 ※(カテゴリにある武術稽古の旅から前回までの記載を一括して見られます。)
 




【2009年12月13日】

 ポルトガル10日目

 現在夜の22時50分となり、S師範は日本へ帰国するための荷造りを終え、フクロウのマリーアに餌を与えに行っており、私も荷造りを終えポルトガル最後の夜での日記を書いているところである。振り返ってみると、10日前にポルトガルに着きリスボンの空港で、ジョージ、カルロス、ソフィアとお会いし、今にしてみれば長い間付き合っているかのような不思議な感覚がしている。初稽古の際に目にした、礼儀を重んじる姿勢、武術を学ぶ熱意には大きな刺激となり、大切な部分であると感じた。

 宿泊させていただいたカルロスの実家では、お父様お母様がとても親切で、カルロスも含めみなさんとても素晴らしい方々で感謝の気持ちで一杯である。空いた日には、S師範と家から20分程の広場で形意拳の練習をおこない五行拳の劈拳・鑚拳・崩拳・炮拳・横拳を覚えることができ、特に崩拳の方向転換の動きが難しくなんとか覚えることが出来た。

 フェルナンドの家でおこなわれる誕生日パーティーに参加したり、カルロスが教えている和道流空手を見学したり、毎日が盛りだくさんで、弟子のミゲールの父親に何度もカフェでコーヒーをご馳走になったり、彼の自宅で新居が出来るまで借り住まいしている、カルロスとソフィアとともにTVで映画を観たり、犬のポッカと遊んだり退屈しない毎日であった。

 そしてスペインへは日帰りで、片道約7~8時間、往復1200㎞を車で移動した。途中もの凄い霧に覆われ、向かう往路は深夜のため視界は60~80m位の中、120㎞で走っているのはなかなか怖いものであった・・・・・・ 帰りも夕方から猛烈な霧に覆われハイウェイを距離にして100㎞走ってようやく霧が晴れた。島国の日本とは違うことをあらためて実感したのである。

 スペインでおこなった組太刀の撮影は、どのように撮るのかアングルを変えながら何度も繰り返したり、一つの組太刀に4カットずつ撮るため三十四手ある組太刀の撮影はなかなかハードであった。しかし、通常の稽古とは違う緊張感を経験できたのは良かった。撮影終了後にはEU圏で発刊されている武術雑誌、CINTURON NEGROの社長アレフレッドの真剣を抜かせてもらったり、皆とともに巨大なステーキをご馳走になったり、全てが得難い経験であった。

 ポルトガルに戻った翌日、S師範とリスボン観光。しかし、S師範の体調が思わしくなく休養も兼ねてゆったりと過ごした。S師範行きつけのお寿司屋さん「盆栽」にてご馳走になり、板前の日本人であるキナミさんと話をしながら楽しく時間をすごした後、表に出てサン・ジョルジュ城を目に焼きつけ、何とも言えない味気ないポルトガル映画で休息し、ジョージの家へと連れて行っていただく。リスボンの街はタクシーが安く、ほとんどがベンツであった。石畳の道は街の景観に重要な存在感として残されている。建物にしても、日本とは違い街の景観を大事にしていることが、リスボンに来て高台から風景を眺めたときにハッキリと感じられる。何でも新しいものや、便利なものに心奪われず、積み重なった歴史の良さ、決して観光地だけでなく、大切に残すことの素晴らしさもあるように思う。それは大切な思い出や子供の頃の記憶との目で見える繋がりを断ち切っている残酷さでもある。

 ということで、前置きが長くなってしまったが、今日10日目はカルロスの実家近くにある(名家であるカルロスのご実家は高台にあるため、どこへ向かうにも坂道を下って行く事になる。庭も広くオレンジの木が植えられ、そこでいただいた取りたてのオレンジは最高に美味しかった。)スポーツジムでおこなった最後の組太刀稽古である。裏太刀十手、実戦組太刀九手、合戦組太刀十手、相心組太刀五手の計三十四手の総おさらいである。
 先日初めて組太刀を指導したばかりだが、ジョージとカルロスに関しては順番と名前が一致していないとはいえ、技に関してはほぼ伝わっていると見た。突き返しや切り割り、体捌きや、沈み、潰し、などの動きは相当上手い。それは長い年月の武道、武術の修練もあるが、私が思うに、礼儀であったり、武術に対する熱意あってのことだと思うのである。ポルトガルに来て感じずにはいられないのは、ポルトガル語も凄く上手なのであるが、お弟子さん達から慕われているS師範の存在の凄さである。(私もS師範から学んだものは武術の技以外にも、武術に対する真摯な姿勢を実地で見せていただいたことが大きな財産となっている。S師範は修験道を実践され、命を懸けたような修行を何度もおこなわれており、その実体験からなる、厳しさと優しさの迫力は、武術を始めてから2年ほど個人的に稽古をつけていただいた私にとってかけがえのない財産であり、今に生きている。)

 こうして振り返ってみると、ポルトガルに来たことは大きな経験となった。生で見て生で体感することは、今後の人生においても重要で優先させなきゃならないことだと思う。最後の稽古を終え皆と食事をした後、カルロス、ソフィア、ミゲール、ミゲールの空手仲間、ミゲールの父上、そしてS師範と私の七人でミゲール邸にてゆったりとした時間を過ごす。明日は、早朝5時に皆とお別れの挨拶をし、帰国に向かう予定である。

 荷造りを終え、この日記もそろそろ書き終えるところで現在深夜の0時10分となっている。明日はジョージ、カルロスともに空港まで見送りに来てもらえるとのこと。あっという間だったが、振り返ると、一ヶ月くらいは滞在していたような気もする。明日は日記を書く時間はないと思うが、無事に日本に着いたら最後のレポートを書こうと思う。日本は、暖かいか寒いか・・・変わらないか。帰ったらまた、自分を鍛えたいと強く思う。


 ≪2009年12月14日につづく≫





トライアンフとジョージ
       トライアンフとジョージ


カルロスとジョージ
S師範の高弟であるジョージ(左)とカルロス(右)両者は和道流空手の有段者でもある


2009.12.13 最後の晩餐 ミゲール邸にて
      ミゲール邸にて最後の晩餐


2014-07-26(Sat)
 

武術に対する誠意

 昨日は落雷と豪雨の中、夜からとある場所で稽古のため、準備して家を出ようとした瞬間に落雷による停電となった。そのままほったらかしに家を出て、ピカピカと空が怪しく光り続けている豪雨の中を長靴で歩いた。電車に乗り豪雨から逃げるように、30分程走ったが、しばらくすると豪雨に追い着かれ、あきらめるほど濡れてしまった。

 不思議なことに、ここへ向かうときは大雨の確率が高い。初めて行ったときも途中から凄い音がするほどの大雨であり、その記憶は二度や三度ではない。非常に不思議な感じである。

 今日は、高田馬場での個人稽古であった。最初にN氏が参加され脳トレとなる杖の操法をおこなっていただき、私としてもいろいろ発見があった。今日は杖にかなり時間を使ったので、次回は抜刀術に時間を費やそうと考えている。抜刀術を伝えるのは極めて難しく、その人の見取り能力と感性に、その時期が来ているかを見抜いていかなければ、伝えることが非常に難しい。左半身の使い方を練るための抜刀や、リスクの少ない抜刀は、他の場所でも幾つかおこなっているが、厳しい状況設定をテーマにした抜刀を出来たか出来なかったかという捉え方で人に伝えたことは近年では無い。なぜなら、甘くないからである。その苦悩と向き合うことが出来る段階を見て、伝えていける人には伝えたい。書くまでも無いが、私のレベルは伝えるなどと偉そうな事を言える代物ではないが、私が取り組んできたことの中で伝えられることは、伝えたいと思う。ただ、繰り返すが抜刀術の稽古は特に、身体と心がどこまで深く集中できているかによる部分が大きく、自分の意識が求められるものであるため、ただ言われたことを機械的にやっていると、この稽古は地味で苦しく、雰囲気が悪くなるだけである。どのような稽古でも共通して言える事は、これをこなしていれば自動的に身に付くだろうという考え方ではなく、常に自分の動作に疑問を持ち続け、確認と、さらに向上するための工夫を同時に持ち続けることである。それ以外の、回数とか、固めた力に頼らないこと。頼り癖がついてしまうと、特に抜刀術の稽古は難しいだろう。抜刀術は究極の一人稽古と言えるのかもしれない。

 18時30分より、今日始めて参加された女性のK氏と稽古をおこなう。K氏は神道夢想流杖道や併伝武術を長年稽古されており、恩師が逝去され私の元へ来られたという経緯である。私は甲野善紀先生の剣術を参考に、松聲館剣術技法研究員として、日々研究稽古しているが、そんな未熟者の私の元へ個人稽古を希望に来られたのは、自分でも信じられない思いである。しかし、今年に入り個人稽古を希望し参加されている方は現在四名である。名も無い私などの元に貴重な時間を削って稽古に来られる方への思いは格別のものがある。これからも、武術を通じて上手くいく事もあれば、そうではない事も発生してくるだろう。ただ私の選ぶ基準は、自分の為になる稽古が出来ているか、惰性で嫌になる稽古になりはしないだろうかということであり、天然源泉を枯渇させないためにも、そこに関しては何よりも優先してかなりシビアに考えている。

 いろいろな方と稽古が出来る環境になってきたが、その時に対する精神状態が稽古の内容に大きく関わってくるのを感じる。鏡写しの原理のように、自分の力の出所が、相手のその部位に作用するように、その人の稽古における捉え方や思いのようなものも、集中度が増す稽古の中では伝わってくるように思う。だからこそ、稽古空間というものは重要であり、もし、そうではない思惑の人が加わっていると、非常に分かり易く伝わり、稽古の発展、技の発展に負の影響となってこちらの心に入り込んでしまうだろう。

 武術稽古を通じて、人の出会いというものがこれまでの人生と比べ格段に増え、その中からも深いものになっていきそうである。私がなぜ武術を稽古しているのか、私がなぜ武術を指導しているのか、当然流れに沿って説明は付くのだが、それだけではない、私にも分からない何か別の理由があるような気もしているし、そうでなければ不思議でしょうがない。とにかく、流れに身を任せ、これからも誠意をもって武術と向き合っていきたいと思う。


2014-07-26(Sat)
 

梅雨明けとともに扉を開く

 本日関東甲信地方の梅雨明けが発表された。昨日海の日は、高田馬場にてS氏との個人稽古をおこなった。その中で、手之内や足運びなどにおいて、今まで以上に丁寧におこなうことに取り組んでいただいた。その中で、杖を使った稽古では、足の動きと、それに合わせるための手の動きが極めて慌しくなり、その中で気が付いたことは、無意識にそうなっていたのだが、杖を手之内で滑らせることにこだわっていた、というよりそこで考えが止まっていたように思えたことである。それは、足の小さな移動に対し、手之内で滑らせていては間に合わないことから、気が付いたことであり、つまり初心者が納刀の際に刀身の峰を摘むように、そこで止まっていたのである。刀身の峰を摘んだ状態でいかに早く鞘に納めるかではなく、峰を摘まないで納める方が、手之内の作り方や切っ先の操縦にともなう身体全体の一点に向かっての調和が、速さと感覚を磨く稽古になり触れている部分を極力消していく方向性が、あらゆる動作に関連するための進展に繋がっていくと思うのである。したがって、杖においても極力手之内を触れさせないように、空中で滑らせるように持ち替えたり打ったり突いたり出来ないかと感じたのである。勿論すべて手が触れない状態で操作は出来ないため、動作の中で部分部分が触れ杖の慣性とともに手に続飯しているかのように扱うことが出来れば、また新たな感覚で杖の稽古に取り組むことが出来るだろう。昨日の感じでは何度か落としそうになったが、あきらかな速さと、細かい脚足との連動に有効であることが実感出来た。これは、滑りの悪いニスの効いた杖などでおこない、手の摩擦によるヤケドが回避出来るように手之内に覚えさせることで、少しずつ感覚が育ってくると思う。最初のうちは滑りの悪いニスの効いた杖の方が、繊細な手之内の操作を習得しやすいと思う。微妙な手之内の緩みや締めとそのタイミングが重要になってくる。

 槍術稽古でも同様に、昨日は体幹を練るような稽古でなく、なるべく小さく相手の出した穂先のギリギリを抜いていくための手首の操作を重点的におこなった。長物の操作では手首が命である。今後も手首の精妙さを高める稽古をしながら、身体との連動を図る稽古にしたい。

 美しい動作とは、やはり甲野善紀先生や黒田鉄山先生の動作を見て感じるように、理に適った動作であり、そうでなければ起こりえない目的のための動作である。つまり、美しく見せたいと理に適っていない動作の詰め合わせは、非常にマズイのである。結果として美しくないことに気が付かなければならないし、目的のための動作を追求した結果が人が見た時に美しく感じるのではないだろうか。もちろん気の遠くなるような修練が必要であることは言うまでもないが、せめて方向性だけでも追いかけていかなければ・・・・・・と思うことではある。罪を作らないように気をつけなければならない。

 来月からは、週の内6日が武術稽古となる。昨年望んだ武術に関する時間が増えたことは非常にありがたくさまざまに感謝の思いでいっぱいである。だが、頭の整理がつかずマンネリとなる可能性も無きにしも非ずなので、生活費を抑えてでも「自分を見つめるための稽古を意識しない間接的な無意識の稽古時間」が必要になってくる。

 状況が変わればそれに応じる対応も変わってくる、そのような積み重ねが人を変え、次なる新しい状況の扉を開いていける。良い扉であるのか悪い扉であるのか、やはり自己を見つめる時間は削ってはならないだろう。


2014-07-23(Wed)
 

より良い空間作りに向けて

 本日は比較的過ごし易い一日であった。雷が鳴ったり急な雨が降っていたようだが、例によって外に出ると止んでいる。雨に降られぬgold castle 殺陣&剣術スクールでは、今日も新しい参加者が3名来られた。なかなか個性的な人達であったが、我々の元に来ている方の多くは、基本的な技術を身に付けたいと、その必要性を感じている方が多く、さまざまに調べた結果訪れて来られる方が多い。私共のホームページに記してあるように、どのような方でも技術が身に付くようにその方に合わせておこなっているので、参加者は皆真剣に取り組んでいる。人数が増えるにつれて、一人一人に掛けられる時間も限られてくるため、もっと皆さんには分からない部分について質問していただきたいと思う。質問が出るということは、ただその通りやるだけとは違い、自身で身体の使い方に目覚める第一歩でもあると思う。グンと成長が早い人は、自分で気が付いた動作と、教えられた動作を、照らし合わせて、その違いに修正を入れつつ、また次への疑問と気づきに向かっていけるかどうかであり、どうして上手くいかないのかには理由があるので、その原因を見つけ修正していく稽古が望ましいと思う。

 三連休の中日ということで、今日の参加人数はさすがに少ないかと思っていたが、いつもと変わらぬ人数にありがたく思う。稽古熱心な会社員のKさんが、昼の部の講習終わりに自発的に木刀の鍔を外すのを手伝いながら、「最近は稽古が楽しくてしょうがないんですよ!」と話されていた。Kさんは山登りが好きで、日曜日にしか行けないのだが、こちらのスクールの方を選んでいただき、そういった方とのご縁を嬉しく思うのである。私としても、Kさんやその他の生徒さん達に、技術的なことの伝授や、よりよい空間作りと、上辺だけでない愉しさ、仕事などの日常生活で疲弊した部分を、この場所でデトックス出来るように皆と共にバランス良く空間を作り上げていきたいと思う。

 私は礼儀に関して厳しいことや細かいことは余り口にしない。それは、言ったことを聞かせるよりも、自分で気づいて自発的におこなうことが、稽古と同じく意味のあるものであり、今後のその人の成長のためでもあると思っている。人間が集まって何かをおこなうというのは人間であるがゆえに難しいものである。しかし、現在8歳や10歳の生徒さんもいれば、10代20代30代40代50代70代の生徒さんもおり、適度な緊張とこの場所に来ての愉しみがそれぞれにあり、普段の皆さんの生活環境などいろんな意味でが大きく関わっているように思えるのである。もちろん仕事のために技術を学びに来られる方も多いが、稽古を重ねるうちにもっと学び得られるものを知り、魅力ある人へと磨かれていくことへのキッカケになれば幸いである。

 自分が望むことよりも、人から望まれることのありがたみと、貰えるエネルギーは非常に大きいと思う。声に出さなくてもいろいろな人の心の声では、あの人が居ると周りが明るくなるとか、あの人がいるといつもさり気なく助けてくれるとか、シャイで無口だけど心優しく気遣いをしてくれているとか、特に理由は無くてもなんとなく安心感があるとか、なんでも話せるとか、そういった言葉が耳に入らなくても、そういうふうに思っていてくれている人はどこかにいるかもしれないし、悪い話に人は敏感になるものだが、人と人が組み合わされば密かに必要とされる存在になっているのかもしれないし、そう思うと、人はチョットした情報を入手する事で、さまざまに心の内を翻弄されてしまうのだと思うのである。しかし、前を向いて生きて行くためには、良い巡り合わせでありたい。そのためにはやはり、自分の望みばかりを追いかけずに、人から求められる人間になれるよう、日々の自分に対する見つめ方を養っていかなければならず、私にとってそれは武術稽古であり、大きなテーマのひとつでもある。どうにも、人は不安と翻弄によって動かされているような気がするのである。おそらく武術稽古で何かが変わったと言えば、そういった不安と翻弄について、その原因とそのための対策が、武術的回路で思考を整えてくれているように思う。もちろん私など話にならないほど未熟者であるが、こういった思考回路の変化は武術稽古によって培われていくものであると信じている。

 
2014-07-21(Mon)
 

トリプルヘッダー

 本日は、津田山にある高齢者向け住宅でおこなわれている絵画教室のモデルを務めさせていただいた。今回で五度目の作品となり、一度の作品を二回に分けておこなうため、今回で十回目のモデルとなった。人の縁というのは本当に不思議なもので、こちらの絵画教室で出会ったご婦人Oさんが、昨年の11月から毎週日曜日におこなわれているgold castle 殺陣&剣術スクールに参加され皆さんと同じように動けないため、殺陣クラスの時間に私が集中的にご婦人に剣術や杖術を指導し、剣術クラスの時間は見学されるスタイルとなっている。Oさんは生徒さんの中でも最も参加回数が多く、現在70歳で15年のリウマチ歴を抱え、ご本人は当初非常に不安がっておられた。だが、私は甲野先生から影響を受けた、こうでなければならないとか、何かに固執した考え方を当てはめるやり方ではなく、その方、その状況に合わせて可能な身体の使い方でなるべく楽に動作をおこなえることを第一に選択することで、Oさんの上達は周囲も驚く程となった。これには、Oさんが昔から剣術への憧れが強くあったことが大きな要因であり、上達とともに、姿勢も変わり筋力も付き、顔色も良くなり、何より大変元気になられたことである。

 その変化に、絵画教室の生徒さん達も、こんなにOさんが変わった剣術ってどういうものなのか興味をもっていただき、あれよあれよという間にこの場所で剣術教室を開講する運びとなったのである。Oさんが自発的に世話人となってくださり、Dさんやもう一人のOさんのご主人が支配人に掛け合ってくださり、前代未聞平均年齢82歳の方が住まわれるこの場所で剣術教室が開講したのである。

 8月から始まる剣術教室に向けて、今日はその体験会をおこなった。5~6人の方を想定していたが、私が道着姿で歩いていると、その異質な格好からエレベーター前で自然と会話になり、たちまち参加していただいたりという、10人近い方が見学も含め参加された。

 杖術は皆さんとても楽しんで取り組まれていたと思う。杖はサイズや重量の面で丁度いいのではないかと思う、ただの丸木のため威圧感も無く、指先を使い力を抜くことが重要なので、私は杖という得物はリハビリという意味においても非常に優れた効果があると確信している。

 次に体験会とはいえ、いきなり皆さんに納刀をおこなっていただいたのは、私のせっかちな性格ゆえに、皆さん大変に感じられたのではないかと思う。この納刀は、身体全身の動きの調和を得るために非常に有効な稽古法であるが、ものには順序というものがあり、ちょっと大変だったと思う。しかし、簡単で楽しいものは逆に言えば、飽き易く本当の意味で身に付いていないと思っている。あきらめずに少しずつ出来るようになることの繰り返しが、塵も積もれば山となるというように、気が付いてみれば大きな変化となっていることもあるように思う。そこをいかに、楽しみながら前に進めていけるか・・・・・・そこに私の役目があるように思う。

 場所を西葛西に移動して、次にイオンカルチャークラブの剣術教室の体験会をおこなってきた。実は今回16歳の男の子一名のご参加であったのだが、どうしても外せない学校行事のため代わりにお母様が来られるという、こちらも驚きの出来事であった。時間より早めにお母様とマンツーマンで、杖術や、ブレないための歩き方、抜刀、納刀など非常に熱心に楽しんで体験され、終了後フロアーにて40分位お話させていただいた。私としても、こういった状況を得られ、その場にいるもう一人の自分に後から時間差で教えられている感覚で言葉を発していたように思う。このイオンカルチャークラブでは、私が他でおこなっているどの稽古環境よりも、空間的にジックリと向き合ってお話が出来る場所だと思っている。したがって、武術稽古を通じて何か感じるものを見出した方や、これからの人生に武術稽古とともに歩まれる考えをお持ちの方は、この雑音が少なく互いにジックリと向き合えられるこの環境は、何か引き出されるものがあると私は思っているので、こちらでご縁のある方との出会いを心待ちにしたい。


2014-07-20(Sun)
 

心に残る映画

 福本清三という名前を始めて知ったのは、映画「ラストサムライ」からであったと思う。当時○万回斬られたとか、全部違う斬られ方であるとか、そういった話を聞いて凄いとは思っていたが、名前ぐらいしか記憶していなかった。

 今日は新宿バルト9で福本清三初主演映画『太秦ライムライト』を観た。現在71歳である福本清三さんであるが、その佇まい、瞳の優しさ、斬られ役福本清三を演じ続けた中で身に備わる独特の雰囲気に、なぜだか分からないが涙が溢れてしまう。この映画は、福本清三が福本清三を演じた、半ばノンフィクションのような映画ではないだろうか。50年以上斬られ役を演じ続け、今回の映画でも、「主演を演じたのではなく、斬られ役を演じただけ」という謙虚な言葉の中に、「斬られ役」という仕事に誇りを持って演じられているのだと気づかされた。

 京都太秦での大部屋のシーンを観ていて、私事であるが、10年以上前に大阪の新歌舞伎座でおこなわれる公演に、東京から参加した思い出がよみがえってきたのであった。私は上京する以前に役者の勉強のために、1年8ヶ月程大阪に住んでいたことがあり、そこで出会った映像クリエイターの団体と親しくさせていただいていたことから、新歌舞伎座での公演のために、稽古1ヶ月間、本番1ヶ月間、それと私の映像プロモーション撮影のため半月、合計2ヶ月半を、ワンルーム六畳一間、機材が一杯で雑然とした事務所の一室に寝泊りさせていただいた。事務所であるため、毎日、来客や編集作業などがおこなわれており、まったく気の休まる時間はなかったが、歌舞伎座の楽屋では、広い一室に数十人がひしめき合い、長い机が何列かあり、その机を前に胡坐をかいて座った幅ぐらいが自分に与えられたスペースであり、そこで、羽二重をつけ、ドーランを塗り、着物を着て襷掛けにし、手甲脚絆を自分で結び、帯は後ろ手で箱結びにし、全ての結び目を丁寧におこない、最後は床山さんにカツラをつけていただくという今にして思えば大変貴重な経験であったと思う。

 その公演以外にも、大阪の大衆演劇の座長さんとの出会いで、毎週東京から深夜の高速バスに乗り、早朝大阪の映像クリエイターの方の引っ越して新しくなった事務所兼自宅にお邪魔し、夕方から稽古に向かい、稽古を終えて夜にはまた夜行バスで東京に戻るという生活を本番が終わるまで続けていた。全て自分の経験のための情熱からバス代だけでも自費でポルトガル往復の飛行機代ぐらいは使っていたと思う。

 当時は、経験したことが無いものに挑戦できるチャンスがあれば、我武者羅に行動した。結果として現在に繋がっていると思うが、その思いは現在も捨ててはいないつもりである。福本清三さんの50年斬られ役を演じ続けた思いは私などでは察することなど出来ないが、そこから滲み出る雰囲気はこの映画から十分に感じ取ることが出来る。思い返すと今でも込み上げてきそうになるが、これから役者を目指す方、役者として活動されている方、この映画から何か感じとるものはあると思うので、福本清三という男のために作られたこの作品を映画館で目に焼き付けていただけたらと思う。


2014-07-18(Fri)
 

鯉口の手入れ

 本日は鞘の鯉口を手入れした。補修とまではいかないが、抜刀術稽古の宿命でもある。何度も抜刀・納刀を繰り返すと直ぐに鯉口が緩んでくるため、鎺(ハバキ)の部分でグッと止まらなくなってしまう。徐々に切っ先で鯉口刃側の(溝が細い方)部分を削ってしまい、鞘が割れる恐れもあるため、予防も含め早めに対処した。

 これが実に簡単な作業であった。「東急ハンズ」にヒノキの木材でヒゴ状になったものが一本20円ぐらいで売っており、2㎜×2㎜、2㎜×3㎜、2㎜×4㎜の三種類を購入。長さは80㎝以上あるので、非常にリーズナブルである。鞘の削れ具合によって、浅い場合は4㎜、深い場合は3㎜、刀の大きさにもよると思われるが、大体このサイズであれば大丈夫だと思う。

 次に、真剣の場合は刀身に良くないため他のものを用いなければならないが、居合刀の合金であれば、木工用ボンドで鯉口の刃側に3㎝~4㎝程カットしたヒノキの接着をおこなう。

 接着後、この状態では鎺(ハバキ)が当たり全く入らないため、棒ヤスリを使ってヒノキを優しく削っていく。この棒ヤスリが以前、高下駄の朴歯を補修する際に東急ハンズで購入したもので、これが実に具合良く、作業が簡単に済んだ。
 私が購入した『石工&木工ヤスリ150㎜(平)』(商品番号CF150F40)この棒ヤスリの側面が丁度鞘の溝にピタリと合っているため、鎺(ハバキ)との調整が簡単である。現在二尺七寸の居合刀の鞘を終え、5㎜程あえて鍔元まで入りきれないようにキツめにしている。その他二本の鞘も調整をおこなっているところで、明日辺り削って調整したい。



 明後日19日はイオンカルチャークラブ葛西店で、剣術教室体験会がおこなわれます。武術道具も無料で貸し出しいたします。運動着でお越しいただければ結構です。参加費は1.080円です。
 こちらに詳細を記してあります→http://www.aeonculture.jp/products/detail.php?product_id=3746
 8月から本講座が始まりますので興味のある方は、ぜひ体験会にご参加下さい。


2014-07-17(Thu)
 

プロについて考えてみる

 本日は品川区総合体育館でgold castle 殺陣&剣術スクールの講習をおこなった。今回は夕方の部と夜間の部を同会場で続けておこなった。先週の講習から、第一部の参加者数と、第二部の参加者数が逆転し、第一部のほうが増えてきている傾向にある。今日は合わせて5名の新しい方が体験に参加された。お陰様で毎回新しい方が参加されている状況となっており、より安定的な会場確保のために、現在の品川区の登録を、区外登録から区内登録へ変更する方向で準備を進めているところである。そのためには、生徒さんのご協力を頂く必要があり、品川区にお住まいか、在勤在学の方を対象に、住所が証明できるもの(免許証や保険証、社員証、学生手帳など)のコピーが必要になり、簡単には登録出来ない壁がある。タイミングを見ながら参加メンバーの方のご協力を経て、区内登録を目指したい。

 昨日は、那須で撮影をおこなってきたが、振り返ってみてあの現場には、それぞれの分野(カメラマン、デザイナー、広告プランナー、そしてスポンサー)の方が、皆それぞれの看板を背負って仕事をしている中で、プロ意識というものを強く感じさせられたのであった。私にとって、「プロ」とはどういうことかを考えてみた場合、あるレベルの水準を、どのような状況であっても確実に超えており、そのための技術と人格を兼ね備え、それに見合った対価を得ている人をプロであると考えている。プロ中のプロの場合、確実な水準の高さ、技術、人格、対価、全てが突出している人の事を指すのではないだろうか・・・・・・

 だが、私は以前ある先生のお話の中で、「プロにはなるなプロはお金に汚い」という言葉を、数十年前に当時の師範にあたる方が仰っていたというお話を聞き、その言葉が今でも強く耳に残っているのである。 もちろん昨日の現場の方々も含めプロといわれている方全てを指していることではなく、大まかに言えば人間性の誘惑による変貌とでもいうのか・・・つまり、私が思うに金勘定に興味が走り出すと、失った大切なものは二度と元に戻ることは無く、それは、純粋に武術稽古に取り組む無意識の状況から生まれてくる高濃度で貴重な天然源泉を枯渇させ、天然源泉と見せかけることに魂を奪われ、能力の使い道を誤ってしまう恐れがあるように、武術稽古に対し裏切ることをしてはならないと己に戒めている。だがもちろん、武術の道で食べて行くためには、ある程度の収入が無ければ厳しいものがある。問題は「欲」という部分であろう。考えなければならないことが沢山ある中で、「欲」に意識が走り出すと、他にかけなければならない時間が疎かになり、結果として質が落ちてしまうだろう。つまりそれはプロでは無いということになり、見せ掛けのプロということになるのだろうか・・・・・・しかし、プロフェッショナルという言葉はある出来事に大して限定されているようにも感じ、プロとかプロでは無いとか、もっと違った、すべての事が二十四時間一貫して極自然におこなわれている人に対して、プロと呼ぶのはむしろ失礼な気もするし、そのような言葉が出てこないように思う。整理すると、プロという言葉は仕事に対して用いられるものであり、仕事として成り立ってはいるが、仕事を意識しておこなっていないことが重要で、二十四時間日々の生活の中で、極自然にやり遂げることが重要なのではないだろうか・・・・・・そう思うと、結果として武術が仕事になった場合の取り組み方にブレが生じず、やるべきこと意識することは、やはり変わらずに自身の成長を追い求める探究心ではないだろうか。つまり、日々そのように意識していることが自然であれば、仕事の際に特別プロ意識を持つ必要も無く、いつも通りに(高水準で)おこなっていられれば、結果は後からついてくるように思う。

 一年前の現在は、一人で黙々と武術稽古に取り組んでいた日々であり、とにかく、稽古環境、稽古相手、武術での仕事を求め、稽古に精進していた。一年経ってみて、稽古に対する取り組み方は全く変わっていないが、気が付いたら出会った人にいろいろ助けられ、一年前に求めていたものが少しずつ形になってきている。稽古環境、稽古相手、武術での仕事・・・・・・不思議なもので、一年前までは全く想像していなかった現状である。さらに一年後どのように環境が変わっているか分からないが、おそらく想像もつかない状況になっていると思う。理由は無いがなぜだか断定できる。

 武術に救われ、その武術を裏切らないように、探究心を持って、日々自然に取り組み、受けた恩恵を還元していけるような活動を心掛けたい。


2014-07-14(Mon)
 

縁の受け渡し

 本日はクルマで約3時間かけて栃木県の那須で撮影をおこなってきた。屋外で甲冑を着ての撮影であったため、暑さを覚悟していたが、夕方17時からの撮影の時にはずいぶん涼しくなり、暑さは気にするほどではなかった。私よりも、昼過ぎにカメラのセッティングや、現場のセッティングなどにあたった専門職の方々の方が大変であったと思う。

 今回の撮影では、カメラの画角により、僅かな動きであっても写りが大きく変わってくるため、動きの中で微妙な操作が求められ、その中で甲冑を着て刀を持ち姿勢を決めるのは、普段から形式にこだわった稽古でなく、有効な身体の使い方を追い求める稽古であったから、さまざまな要求にフォーカスを合わせる事が可能であったのだと思う。

 2時間の撮影であったが、実際の身体の使い方とは異なる部分も多々あり、その姿のイメージが重要視され、そのために疲れない筈の姿勢や、手の内を変える必要があり、甲冑の重さも含め予測していたより大変であった。

 だが、撮影終了後にプランナーの方から、今回の仕事を日本中で探して出来るのは金山さんしかいなかったと思います。と言われた時には、もちろん実際にはそんなことは無いと思っているが、甲冑のサイズがまるでオーダーメイドしたかのように、ピタリ一致していたことや、細かい姿勢の微調整が普段の抜刀術稽古で練られている部分もあり、さまざまな要求に対しほとんど迷いなくおこなえたこと、それに過去の私の経験から、カメラの前に立つことや、現場の空気に慣れていることなども影響していたと思う。それらが、撮影後の皆さんの様子を伺い知るに、私としてはいろいろなバランスを考え現時点でのベストを尽くせたのではないかと思う。

 撮影内容の詳細は言えないが、甲冑を着たこととその写真を掲載することはOKが出ているので、撮影後に撮っていただいた記念写真の方はあらためてこのブログにアップしたいと思う。

 武術稽古を始めた頃は、映画の主役という条件で数年間さまざまに良くしていただいたが、その話を蹴ってまで私は独立の道を選ばざるを得ない状況に追い込まれた。今回の仕事はすべて直接私に連絡があったことからのやりとりで実現したが、そこには間接的にではあるが、さまざまな方が力になって下さり、縁の受け渡しというものを強く感じる。

 武術稽古に精進することで、思いもしない出来事が、人の縁や助けにより突然湧き起こってくることもある。これからも、人生の中で縁の受け渡しによる、環境の変化や、仕事の変化が訪れるかもしれないが、そんな中でも最後まで縁が繋がっていられる人、繋がっていられる自分でいたい。私の場合、それは武術稽古によるブレない指針がそうなるように思う。表面的に翻弄されず、多少なりとも武術から得た感覚を通じ、見る目を養い成長していきたいと思う。


2014-07-13(Sun)
 

台風一過と熱中症

 台風8号が去り、蒸し暑い1日となった。今日の正午頃、外出中に10m程先で80歳代の女性が突然後ろに倒れ、直ぐに駆け寄り、様子を見たところ、洋服が汗でびっしょりであり、熱中症の危険性があるため、ゆっくりと起こし、日陰に移動させ近くのコンビニでポカリスエットを買い、少し飲ませ落ち着かせた。運良く車道をパトカーが走っており、近くの方が止めて、警察官に事情を説明。しばらくして救急車が到着し、私は見守るだけであったが無事であることを祈る。

 今日の湿度からなる発汗量は尋常ではなく、朝から熱中症に気をつけなければならないと危惧していた。そんな暑さの中、午後は高田馬場で5時間稽古指導にあたった。ここはエアコンなど無く、窓を全開にしているものの、今日の暑さでは汗が引っ切り無しに噴き出してくる。今日の熱中症の女性のこともあり、ポカリスエットを2ℓ用意して存分に動いた。

 18時過ぎ頃、西日とともに外の景色が台風一過の影響で美しく、さまざまな雲に埋め尽くされた空の隙間から西日が差し込み、明るい空の下雨がシトシトと降り注ぎ、見上げると、見事な虹が二重に架かっており、その七色のコントラストは見る見るうちに色濃く現実のものとは思えないような見事さに・・・稽古を一旦中断し、N氏とA氏を呼んで武道場のベランダから眺めたのであった。

 今日はA氏が初めて参加され、なんと17時から21時まで稽古をおこなった。19時30分からS氏が参加され、21時45分位まで槍と杖の稽古をおこなった。私としては、明日は那須の方で撮影があり、屋外で衣装装着のため厚着をするので、今日は余力を残そうと考えていたが、やはりドーパミンの大量放出とともに5時間全開でおこなった。そして深夜に日記を書いてしまっている始末・・・・・・。だが、選択肢として武術稽古に勝るものは無いのでこれで当然であろう。

 明日は今日のような天気だと思われるが、私としても熱中症に気をつけ、いい仕事が出来るように務めたいと思う。この時期は、消化のいいものを体内に取り入れるように心がけ、油っこいものや胃腸に負担のあるものはなるべく避け、適切な水分補給とともに活動しなければならない。現在深夜の1時を回ったところである。明日は8時に起床予定なので、ゆっくりと眠れそうである。ドーパミンが切れた頃にガクっとこなければいいのだが・・・・・・さあ、寝よう!


2014-07-12(Sat)
 

台風前夜

 台風8号が迫ってくる今夜の関東甲信越地方であるが、昨日はある場所でいつも穏やかな流れの河川が、恐ろしいほどの流れの速さと波打つ水量に、恐怖を感じながらも見入ってしまった。とにかく、台風の暴風域以外で土砂崩れや、土石流の発生など、雨による被害が今後も増えてきそうな気配である。現在外はは静まり返っているが、明日の早朝にはどうなっているだろうか。

 さて今日は、14時からあさっての撮影に備えての確認調整稽古をおこなった。なにしろ色々と初めての経験もあるので、イメージに沿って自分なりのアイデアを確認した。偶然にも、今年雪の日本武道館でおこなわれた古武道演武大会を見に行った際に声を掛けていただいた、Tさんに再会することが出来た。私はよくキャリーバッグで移動するため、「荷物が多いんですね?」とたまに言われることがあるのだが、「大したものは入ってないですよ。」としか言えず、本当に大したものは入ってないのだが、どうしてキャリーバッグでないと持ち運びが出来ないのか、私もよく分かっていない・・・・・・。

 明日は、夕方から高田馬場で稽古だが、その頃には台風は過ぎ去っているため大丈夫だと思うが、ダイヤの乱れは残っているかもしれない。明日は予定では3名の方が時間差で来られるので、それぞれの方と中身の濃い稽古になるように集中しておこないたいと思う。



 今月の19日には、イオンカルチャークラブ葛西店にて、剣術教室の体験会をおこないます。
http://www.aeonculture.jp/products/detail.php?product_id=3746

 8月から本講座が開講いたしますので、それまでに今月19日に予定してある体験会に興味のある方はお気軽にご参加下さい。18時30神~19時30分+フロアーにて講座の続きや質問など。(フロアーは任意です。自主解散でお願いします。)参加料金は1.080円です。

イオンカルチャークラブ葛西店 03-5679-6091 (9:00~20:00 受付時間)


2014-07-10(Thu)
 

広告代理店での打ち合わせ

 本日は夕方から広告代理店へ向かい、12日に撮影が予定されている衣装合わせと打ち合わせに行って来た。この衣装合わせについては、実に得難い経験であった。詳細についてはまだ何も言えないが、役者やモデルをやってきたことと、武術の道に入っていくことが融合した第一歩の仕事である。考えてみると、いままでのそういった仕事のほとんどは、直接連絡を頂きやり取りをしながらおこなってきたものばかりである。昔と違い、現在はyoutubeなどで、誰でもプロモーションがおこなえる。今後、オーディションを経ずに、抜擢される人達が今まで以上にドンドン出てくるのではないかと思う。だが事務所に入ればそういった個人活動に規制がかかるだろう。我が道を突っ走るか、組織に期待していくか、どちらが良いとも言えないが、私としては自分の武術稽古が重要なので、我が道を進むしかない。

 さっそく、先日問い合わせで特注以来が可能となった杖の発注をおこなった。納期は9月となるが期待半分、不安半分といったところである。なにやら、全体的に進み出してきている感じである。そう言えば、今日は七夕であった。七夕と言えば子供のころ、私の実家は、山の中にあり裏山には竹薮が生い茂っており、毎年七夕にあると、中学校の先生と生徒達が数名、家の周囲に生えている竹を切り取って、学校まで引きずって持っていっていたのを思い出す。私の上には姉が二人おり、毎年恒例行事となっていたような記憶がある。大人になると、いろいろな日本の行事毎に疎くなり、仕事や、日々の活動の忙しさで、心にファンタジーを受け入れる余裕もなくなってきていることに少々寂しい思いもある。

 こういった昔からある日本の行事で、フト童心に返って心を点検してみるのもいいのかもしれない。知らぬうちに歳をとり、当時はそんな事を思っていたのかと、時の流れを不思議に感じるが、そう思っている間にも、少しずつ少しずつ、感じ方、考え方が変わっていっているのかもしれない。もうすでに、ずいぶん変わってきているのかもしれないが、これからどのようになっていくのか、自動的に任せているような感じでもある。だけど、意識したいのは昨夜も書いたが、表面に見えない部分を見ることで、ブレない自身のフィールドが保たれるように思う。日々の習慣が潜在意識に刷り込まれていくように、少しずつ変わっていけたらと思う。


2014-07-07(Mon)
 

潜在意識に見える習慣

 ドーパミンの出ない日もあるのだと、今日初めて感じた。これは私の問題であり、私のフィールドが揺らいだ部分の修正が、最初から最後まで出来なかったということだろう。習慣というものは、無意識の内に自己を調整し、その環境に応じた体制を整えているように思う。スポーツの試合でいえば、ホームとアウェイの違いによるやりにくさというものだろうか・・・・・・。

 チョットした、今までに無い空気の流れを身体が吸収した時に、今までと違う波長となり、ほんの僅かな綻びが大きな災難をもたらすことに繋がる可能性もあるしイメージしてしまう。だからこそ、その芽を摘み取る必要があり、そのためには、私自身が自分の時間をどのように過ごせるかということが重要である。幸いにも明日は、広告代理店での打ち合わせがあり、数日前から身に宿っていた負の流れは断ち切れそうである。

 今日は戸越体育館で、昼と夜に講習をおこなった。昼と夜を同じ会場でおこなったのは初めてだったので、もしかすると、夜の講習で、五反田の会場に行かれた方が何人かいるかもしれないと思っていたら、やはりEさんが間違えて行かれたようで、息を切らして到着。自転車で通われているため大変でだったと思う。今夜の参加人数からすると、他にも五反田の会場に間違って行かれた方がいたかもしれない・・・・・・毎回、講習後には次回の開催場所と開催時間を伝えるようにしているのと、ホームページのホーム画面左上にある最新情報に、一ヶ月分の講習日程を記しているので、確認していただけたら間違いないと思う。しかし、ふだんの習慣で、分かっているけど体が自然と向かってしまうことは、あり得るので気を付けていただきたいところではある。
 また、本日は今後の開催日程の参考とするため、皆さんにアンケートをお渡しした。土曜日の開催や、午前中の開催、他の区での開催などである。

 今日は上記までで記載を終了する予定であったが、難しいタイトルを付けてしまったので、具体的には書けないが、深夜2時30分を過ぎた今、頭がボーっとしながら、首の痛みを堪えながら、もう少し言葉を書き記そうかと思う。

 好不調の波が、体や精神的なものに、誰しもあると思う。良い時は素直に喜べば体にいいのだが、悪いときにはどのように自分をコントロールするのか、誰しもテーマに思っているだろう。私の場合、追い詰められた時に、別の人格が変わってくれるかのように、開き直ることが出来るように思う。しかしそれは、私の精神を守るために発動されているようなもので、そのことにより、プラスに結果が運ばれることもあればマイナスに働く場合もあるかもしれない。その自分の扱い方は、武術稽古を集中的におこなうようになって、自身の身体を見つめコミュニケーションをはかり、自分を見失わないようにコントロールする方法を少しずつ身に付けている部分もあるように思う。

 開き直ることが出来ず、自分を追い詰め解決方法が見つかるまで苦しむ人も多いと思う。責任感が人一倍強い人や、真面目で優しい人など、全て自分で受け止めてしまうのである。その負担をどこかに散らす術を知らない場合、どこか破綻してしまう可能性もある。

 指導していく中で、技に捉われ、重要な部分を見失ってはいけない。これは私自身に言っていることであるが、そういったものは、常に心の奥底で引っ掛かっているもので、武術との出会いや、現在に至った経緯に大きく関連しているものであり、見失ってはならない。1人が見れないと10人100人は見れない。表面的でない部分についてどこまで深く見える目が持てるか・・・・・・このことに気づいただけでも今日一日は救われたように思う。

 指導者によって、選手や生徒が大きく大成するか、個性を潰され型に嵌められて、自分の持っているもので戦えない人もいるだろう。プロ野球の選手でも、プロに入って凄い選手になった人や、鳴り物入りでプロに入り芽が出ずに引退した人など、役者の世界でも、型に嵌められ、平均値を求められ、仕事が取れる確率を上げようとする場合と、その人がプロの世界で戦える商品となるように、徹底して個性を磨き、ソレに関しては自信の持てるレベルになれるか。
 いろんな人がいるだろう。その中で上手くいけるかどうかは分からないが、自分に自信が持てる何かを自分で見つけることが大事であり、それには人との出会いが大事であると思う。武術稽古でもそうだが、上手くいかない時は、何かが根本的に間違っているように思う。そう考えれば、私は間違いだらけであろう。しかしその中でも、目指す方向性は見つけたい。上手くいかなくても、方向性により、ほんの少しでも前に進めて効果を実感できれば、未来に繋がる自信となるだろうし、なにより、迷い、方向が分からず、気がついたらいいように利用されてしまうことの無いように、自分を見つめ、相手を見て、環境を見て、将来を見る、そのモノを見る透明度を上げるために武術稽古は重要であると思うし、そういった稽古が出来る環境作りも重要であると思う。

 指導者と書くには恥ずかしく未熟な私であるが、武術稽古について、私自身や関わってくる方々に対し、どのような思いで取り組むことが重要であるのか、大きなテーマを突きつけられた感があるが、なにやらスッキリした気持ちになった。おそらく、この数日間、稽古場などで感じていた違和感は、こういったことに繋がるものであった。

 どうしてこのような気難しいことを考える必要があるのか・・・・・・それはやはり、良い時はいいが悪い時はどうするのかという、良い時には見えずらい、落とし穴にはまらないように、人生は表裏一体紙一重だと思っているので、ほんの些細な綻びが、大変な事態に展開してしまうこともあるかもしれないし、それが人間だと思っているので、とにかくそのギリギリにある、紙一重の人生を、私の場合縁あって武術稽古に出会い、なんとか日々を保っていられるように思うからである。幸せも残酷もその人の捉え方次第であり、やはり人に支えられ助けられて生きていくのだろう。



次回の講習は、品川区総合体育館B2剣道場にて、夕方の部15時30分~17時30分と、夜間の部18時30分~20時30分となっています。開催時間、開催場所も繋がっていますので、W講習を受けることも可能です。また、以前に体験連絡頂いた方のご参加もご都合の宜しい時に気軽にお越し下さい。


2014-07-07(Mon)
 

思い立ったが吉日

 本日は絵画モデルのためとあるアトリエに行って来た。数えてみるともう5回目になるだろうか。慣れ親しんだ皆さんと会えるのは楽しみである。今回絵画教室の先生が、増田圭子先生から、大久保祐子先生にバトンタッチされ、今までと同様に、優しい雰囲気の中で楽しい時間を過ごすことが出来た。今までは道衣に袴姿で刀を差していたため、私としても稽古をしている感覚であったが、今回は作務衣に扇子であったため、リラックスしてその場の空気を楽しんだ。

 ここは、私が毎週日曜日におこなっているスクールの剣術を習いに来られているご婦人とのご縁が出来た場所でもある。武道場では気がつかなかったが、今日のアトリエでそのご婦人の体型というか、雰囲気というか、姿勢がずいぶん変わったことにあらためて気がついたのである。それは、スクールに来られている生徒さんの中でもダントツの受講回数からもその熱心さが分かるように、結果が身体に表れてきたのには今日の絵画教室の皆さんも驚かれていた。

 その様子に、皆さんも興味をもっていただいたようで、ただ、皆さんのお歳では通うのが大変だということがあり、「だったらここでやりましょうか。」という会話から、もしかすると来月のイオンに続き、こちらでも剣術教室を開くことになるかもしれない。設備は素晴らしく整っているので、一度体験会でも出来れば、きっと参加された方は、初めての体験と感覚に興味を持っていただけるのではないかと思う。

 帰宅してから、昨日ブログでも書いた杖のサイズや材質などについて、武道具屋さんに電話し、15分間、杖について話をした中で、昨夜書いたイスの木で長さ四尺一寸一分、直径七分五厘の希望を伝えた。径を細くすると湿度で曲がりやすくなるため、職人さんからはイスの木の場合八分五厘としたいという声が上がってきているそうであるが、そこがどの程度材質上の特性があるのか、一度確かめてみたい。しかし、イスの木の感触は私の想像ではかなり期待してしまう。硬さがあるためあえて微妙に細くしたいのだが、硬ければ強く耐久性があるという訳ではないので、その辺がイスの木の杖を取り扱っている店が少ない(店主曰く、このお店ぐらいだと仰っていた)理由になっているのかもしれない。職人さんが減っていくのは杖も同じで、話の中で杖を専門に作られている職人さんが極めて少ないようである。そのへんを次回、お店に伺って話を聞いてみたいと思う。 なんだかこのところ、杖に熱が入ってきているような気がする。自分自身としては、気持ちが盛り上がっているような感覚は全くないが、私に合った杖を捜し求め始めて、何か徐々に気持ちに火がつき始めているのかもしれない。とにかく、見た目や高級感というものは全く興味が無く、操作性と強度に関心があり、そんな杖が手に入った時には、先日二尺七寸の居合い刀を購入したときよりも喜びは大きいだろう。


2014-07-05(Sat)
 

特注したい杖への憧れ

 本日は17時過ぎに高田馬場で研究稽古をおこなう。おもに杖についておこなった。今思うことは脚の重要性である。しばらくは、力みの無い手の内の意識と、脚を主導に取り組もうと思う。抜刀稽古では、数本抜いただけで、何か今日は止めた方がいいように感じたため剣術稽古に入った。この中で、下段(無構え)からの真っ向斬りが久しぶりにのめり込んでしまった。この稽古では、円に使うことで、素早くかつ真っ向斬りの軌道に入ることにある。その動作を、極力縮小させ、正確さとともに小さくおこなうことがのめり込む要因となったのである。体の右側を壁に近づけ、無構えの状態から僅かでも切っ先が右に膨らめば壁に当たるという状況で、真っ向斬りをおこなうと、左右の腕の使い方が理解しやすいかと思う。

 続いて左右の袈裟斬り。この稽古は思うに、自分でおこなうには感覚を養成し、前に進んでいける重要な稽古であるが、人におこなっていただくには、難しいかもしれない。上手く言えないが、もっと分かりやすく、何手か動きを覚え、それをこなしていく方が達成感を感じ、覚えたということで、成長したというふうに感じられるのかもしれない・・・・・・

 だが、こなす稽古は目的が変わってしまうので、スッキリ感は得られるかもしれないが、身体の感覚を養い、構造からなる姿勢の発見と、その効果を実感するには、一見シンプルな動作の中に秘められたものがあるように思うのである。

 しかし、そういった内容の稽古の連続では、初心者の方には酷であることも事実。その代表的な例が「納刀」である。最初の段階では納めることは出来るので、出来たという喜びはあるかもしれないが、段々と、本来おこなうべき納刀の手順に移行していくと、動きが小さくなり、その分細かい手の内等の技術が求められ、ジワリジワリと上手くいかないことの繰り返しによる精神的ストレスが高まってくるのである。これは、もちろん私自身の実体験で感じていることであり、「納刀」と聞くと嫌な気持ちになった時期も僅かであったがあるにはあった。

 そういった中で、杖の型稽古という、決まった手順の流れをおこなうことで、気持ち的にはスッキリと、脳の煮詰まりが解消される効果もある。しかし、型と言っても、手順を組み合わせているものなので、本来であれば「杖術十一手連続動作」の名称の方が誤解を免れるかもしれない。

 進展すること、出来るようになることが、何よりも武術稽古法として説得力のあるものであるならば、さまざまな稽古をこだわらずにおこない、情熱が消えてしまわないことが何より重要である。だが、このバランスは難しく、何回やっても失敗ばかりする稽古と向き合わなければならない時期もあれば、手順を覚えこなすことで稽古意欲を高めることも必要であるかもしれない。だが、その辺りは非常に流動的で、個人差もあればその日によっても違ってくる。その中から、自問自答をおこない、身体と心にどう折り合いをつけその時間を自分のモノにしていけるか・・・・・・私自身の問題でもあるこのテーマは、一気に解決出来るというものではなく、僅かに少しずつ、自身の成長と共に時間を味方につけることが出来るのではないかと想像している。

 19時から予定通りS氏が参加され個人指導をおこなう。今日はS氏の希望である杖を掴まれた場合の対処法を幾つかおこなってみた。このような稽古は相手がいないと成立しないため、私自身あまり研究を積んでいなかったのだが、甲野先生の技を受けた身体の記憶と、理屈で考えず、おそらくこの場合、こういう流れで取り扱ったほうがいいだろうと、私なりの恥ずかしいレベルではあるが、少しずつさまざまな事が浅い経験から探し出せるようになってきたのかもしれない。だが、さいきん杖について書き出しているが、このサイズ(四尺二寸一分、径八分)で白樫のこの得物は、真に良く出来ているのではないだろうか。細かく自身の身体と手の内に合わせてオーダーメイドすれば、長さ、径、共に理想のサイズはあるかもしれないが、果たして杖のオーダーメイドをされている方はいるのだろうか・・・・・・ 一寸程短くし、径も七分か七分五厘位のものであれば、私にとっては非常に扱いやすいかもしれない。こんなことを書いていると、本当に杖のサイズを自分好みに変えてみたいという思いが強くなってきた。刀にもさまざまなサイズがあるのなら、杖にももっといろいろな細かいサイズの違いがあってもいいのではないだろうか。木材の材質についても、白樫より硬いイス(ユス)の木だとどうであろうか?その辺りは勉強不足なので分からないが、いつか自分好みの杖を制作してみたいと今この瞬間に強く思うのであった。

 21時過ぎにS氏との稽古を終え、今日も私自身杖を掴まれた場合の対処法など、S氏のおかげで得るものがあった。無構えからの真っ向斬りに関しては、目を瞑って水平に差し出された木刀に、何度も寸止めでおこなうことが出来たのには、目視で操作していないことが解った。つまり、その位置に対し、身体がどのようになるのかを、どこかで勝手に計算しており、それが瞬間的に発した剣の寸止めに繋がっているのではないかと思う。人間のほとんど誰もが持っている高度な計算処理が、上手くいく形でおこなわれた例であろう。剣術にしても、抜刀術でも、そのあたりの計算をどのレベルまで高めることが出来るか・・・・・・もどかしいところであるが、さまざまに稽古に取り組んでいくなかで、今では解らない「何か」を見つけていけたらと思う。

 身体に馴染む杖・・・・・・長さ、径、硬さ、感触、どうして今まで考え無かったのだろう・・・・・・


2014-07-05(Sat)
 

大事ななにかを追い求めて

 本日は14時~16時まで高田馬場にて、N氏との個人稽古をおこなった。N氏との稽古は気付いたら一ヶ月振りぐらいであるが、今日は仕事の合間に参加されるという大変熱心な方である。

 杖については、自宅でも練習されているようなので、それほどブランクは感じなかったが、チョットした角度の問題で、右手親指の付け根を強く擦っていたことが判明した。通常あまり意識しない部分であるが、やはりこういった広い武道場でおこなうことで、今まで答えが見つからなかったことが見えてくることもある。

 また、杖については常に回転(ピストルの弾丸が回転しながら飛んでいくジャイロ回転のように)しながら扱うことが求められる。これは、肩が詰まらないためや上体のブレを消すために手首の巻き込みや返しが必須であるが、杖自体が回転することで、軌道が安定し、「打ち」に対しては、ガイドとなる手の滑りの抵抗を軽減し、「突き」に対しては、回り込まない軌道と、肩から発する気配を抑える効果にもつながり、連続しておこなっても、手首を固定した突きとは疲労度が段違いである。今まであまり気にしていなかったのが、前後に突いた場合の、杖のジャイロ回転であるが、まず右足前の下段構えから前方へ突く際に、杖の上、手前側の親指と人差指の間に置いた左手が反時計回りに巻き込むように、臍の辺りまで移動し、その際に杖の下、前方側の手がガイドとなり手の内を滑りながら、両手別々の動作で前方方向へ突き入れる。その状態から今度は左手が時計方向に回転させながら杖を引き寄せ、体に触れそうな近い軌道で、だいたい臍の高さを通過し、90度体が左方向へ向いた時に、杖の真ん中が体の中心辺りにあり、ここで、今度は右手が時計回りの回転運動を受け持ち、左手がガイド役に移行し手の内を滑らせる。その手の内の移り変わりとともに、体はさらに90度左に回転し、合わせて180度の、前後突きとなる。

 普段、日記ではあまり細かい操法記述をしないが、今まで身体に無理がない感覚でおこなっていたものを、今日の個人指導であらためて自分自身、そういう身体の使い方、杖の動きをしていたのかと、今さらながら気がついたことが新鮮であった。この杖のジャイロ回転は、今後の杖の操法において、逆に杖の軌道などから身体に修正が求められてくるようで、新たな動きの可能性も含めて、より杖と身体が繋がるように動ける稽古にしていかなければと思う。

 次に納刀稽古であるが、峰を指で摘むことの弊害が、新たな問題として浮上した。指で峰を摘まない納め方をおこなうと、N氏だけに関わらず、鯉口の握りが甘くなり、押さえの聞かない右手手の内により、刀身が下がるのを、左手の指で拾う癖がついてしまう。これは、真剣であれば指を斬ってしまう可能性が高く、もちろん真剣であればこのような左手の使い方は出来ないであろう。つまり、いつまでも左手で峰を摘んだ納刀をおこなっては、重要な右手手の内の使い方が身に付かないのである。

 初心者の方には峰を(刀身の刃の付いてない側)摘んで身体を開いて納める方法をおこなって頂いているのだが、これは主に抜刀の際の体の開きや、今まで使っていなかった、股関節の開きなどの感覚を練ることを重点項目としていたからである。しかし、次の段階として柄を持つ右手手の内の使い方が重要であり、これも同様に抜刀術の際の、切っ先を最短距離で移動させるには、柄を動かす必要があり、その動きの度合いが大きいほど、刀身の支点は切っ先寄りになり、切っ先の移動距離は短くなる。そのために、柄を動かす必要があるのだが、柄も大回りしていては意味が無いので、体に近いところを移動しなければならず、そのためには、柄を握ってしまうと体から刀は離れ重たくなってしまう。刀を速く軽く扱うには、柄を握らず指で挟むか押さえるような使い方が必要となる。この、重たいからしっかり握るということが、実は逆の結果を招いてしまっているという、いろいろな事柄においてチョット考えさせられるような部分でもある。とにかく、納刀の次の段階としては、峰を摘まない納め方を身に付け、手の内を覚えることが重要であると思う。これは軽い木刀より、居合い刀などでおこなった方が稽古になるだろう。

 一人の研究稽古で得るものもあるが、指導することでジックリと丁寧にその動作を検証し、見過ごしていたものや、今だから気付けるものなど再確認することもあり、学べる環境であることをありがたく思う。そういった意味で、私のような未熟者が人に指導するのも憚られるのだが、縁のある方と出会いがあり、こうして私なりに武術稽古に精進していくことが、今私が東京で出来ることの全てであると言っても過言ではないと思う。だからこそ、このことで出会いがある方とは、私の時間を惜しみなく使いたいと思うし、そうしなければならないとも思っている。


2014-07-04(Fri)
 

2014年7月19日 イオンカルチャークラブ 剣術教室体験会のお知らせ

 先日、6月28日の体験会に続き、今月も剣術教室の体験会を予定しております。お陰様で8月に本講座開講を予定しております。7月19日土曜日と急な告知ではありますが、武道場とは違った、扉を隔てて異空間な環境で、木刀や杖などを使って武術稽古をしてみるのも楽しいかと思います。


【開催日時】  2014年7月19日 土曜日 18時30分~19時30分

【場所】     イオン葛西店 4F 

【参加費用】  1.080円 (税込)  

【持ち物】    運動着で大丈夫です。足袋もしくは靴下をお持ち下さい。

【アクセス】   東西線 西葛西駅より徒歩12分 
http://standard.navitime.biz/aeon/Spot.act?dnvSpt=S0105.0000000116

【連絡先】   イオンカルチャークラブ葛西店 
http://www.aeonculture.jp/products/detail.php?product_id=3746

【電話】     03-5679-6091 (受付時間 9:00~21:00)


☆講座終了後、お時間のある方は、教室を出たフロアーで、テーブルを囲んで、講座についてのご質問や、日常生活での身体の使い方についてのご質問等、私に出来る範囲内で実技も踏まえてお答えしたいと思います。自主解散ですので、ご都合に合わせてご質問下さい。その際に、メモや撮影など周囲のご迷惑にならない範囲内でしたら構いません。

一度お試しにご参加ください!


2014-07-02(Wed)
 

杖の新たな連動した動きを身に付ける

 気が付けば今夜も深夜の1時を過ぎてしまった。チョットしたことを思い浮かべ、携帯電話へメモを打ち込んでいるうちにアッという間に時間が過ぎてゆく・・・・・・だが、毎度のこと、この作業が欠かせないものであり、なぜだか判らない勢いに押されて行動させられているように感じる。

 そんななか、今日は杖の動きで昨夜からイメージしていたものが、出先で傍にあった長い柄のほうきを手にとっておこなったところ、今までずっとやりたくて出来なかったイメージのものが少しだけ流れとして実感出来た。これは、個人稽古指導で、下三方突きをおこなったことと、私が痛めた左大胸筋断裂に伴う、痛みからの左肩の遅れに気が付いたことで僅かな時間差が大きく動きの運びやすさに影響してくることから、イメージが結びついたように思う。

 しばらく杖は、地味な打ち、突きを脚足との連動でおこなっていたが、少々気持ち的な鮮度が落ちてきていたので、嬉しい発見である。まだ、武道場でおこなっていないので何とも言えないが、これをキッカケに他の稽古も変わってくればと期待したい。

 そう言えば、早くも7月となってしまった。今月は、昨年連絡を頂いたある撮影がおこなわれる予定である。情報解禁まで言えない仕事は久しぶりであるが、また一つ武術を通じて新たな展開になれば、やるべきことは見えてくるだろう。


2014-07-02(Wed)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


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1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなっている

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

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