『杖術 対木刀』についての解説

 2013年8月13日に撮影した『杖術 対木刀』の演武映像についてであるが、この演武の目的は、実戦的に動きながらの攻防の中でどのように杖を取り扱う事が出来るかという私自身初めての経験であった。撮影日の前日、8月12日に高田馬場で打太刀を務めて下さるOさんと共に、「杖の演武の中で型を決めない自由な攻防をおこないたい」という私からの要求に答えて頂くために、高田馬場での道場で初めて手合わせしていただいたのである。その際に、Oさんも空手や総合など実戦タイプの方なので、当然甘くはなく、互いに体温が上がる攻防であった。そのOさんの攻めに対し、つい私もギリギリの所でおこなったあまりOさんの手に軽く杖が触れてしまい、その感触とは裏腹に指から流血させてしまったのであった。幸いにも傷は浅く血は直ぐに止まったのであるが、翌日の撮影ではかなり杖の取り扱いには気をつけた。それと同時に、杖という武器の有効性を実感したのも事実である。

 ある程度想像はしていたが、木刀に対して杖は極めて有効な得物であり、杖の速い変化と起こりの見えにくい打ちや突きに対し、木刀側からすれば、間合いに入る事もままならず、正眼から剣を動かす事が困難となってくる。映像では、ずっと攻防が続いているように見えるが、間合いの有利さと瞬間的に発する杖の速さから、柄を握っている手元や、大腿部、面に対し再三寸止めにておこなっている。また、寸止めだけでは打太刀である木刀の攻撃を抑える事が困難であるため、上下左右と変化をつけながら鍔元に対しての打ち込みをおこない、打太刀に対しいつでも籠手を打ち据えることが出来ると、寸止めを織り交ぜながら留まることなく続けている。(現に前日、手元を打ち付けてしまい流血させてしまったことも、この演武の緊迫感に表れているのかもしれない)
 立ち合いとして現実には延々と打ち合うことはなく、籠手なり面なりを打つか突くかし、そこで終わるか仕切り直すかとなるのだが、稽古としてこの自由攻防は、さまざまに引き出されるものがあり、動画の1:53から2:02の辺りは打太刀に対する動きの中で自然と出てきたもので、其の他にも2:56で打太刀の喉元に突きを入れたのも同様に自然と反応したものであるが、杖を握り締めて大きく腕を伸ばしたのでは間に合わなかったであろう。そのまま、打太刀を畳み掛けるように寸止めや鍔元への打ち込みをおこない、堪え切れず前に出てきたところを、木刀を巻き込むようにし、両手保持である相手の自由を一瞬奪い、その間に杖を後ろから首へ巻き込むように前方へと重心を崩しながら押さえ込んでいる。これは考えるよりも身体が自然と引き出されるように動くことを重点とした稽古でもある。

 こういった連続的な動きの稽古は、杖の個人演武にもあるように一人稽古で練っていく稽古のひとつでもあるが、一つ一つの技の稽古やそれらにともなう足運びなど、身体に染み込ませる稽古も重要である。それらの地味な稽古は、苦痛では無く、むしろ取り憑かれたかのように、身体を通じた実感を求める探究心から、時間感覚がなくなるような稽古となり、そのひとつひとつの自問自答の時間が何より重要である。

 配信予定の動画は残すところあと一本となった。早いもので撮影から8ヶ月が過ぎた。これからも人の縁を大事に、そのなかで日々何かを見つけ乗り越えて行きたいと思う。


2014-04-30(Wed)
 

2014年5月 武術稽古日程              (剣術・抜刀術・杖術・槍術・薙刀術・体術)

※高田馬場での(研究稽古&個人指導)に関する稽古見学、または参加希望の方はこちらの【 お問い合わせフォーム 】よりご連絡下さい。

※gold castle 殺陣&剣術スクールの詳細や申し込みにつきましては、こちらのホームページをご確認下さい。http://www.tate-ken.com

※イオンカルチャークラブ剣術教室の詳細や申し込みにつきましては、こちらをご確認下さい。http://www.aeonculture.jp/products/detail.php?product_id=3746





5月2日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


5月3日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店
               (イオンカルチャークラブ剣術教室) 


5月4日 (日曜日) 18時30分~20時30分 品川区総合体育館
               (gold castle 殺陣&剣術スクール)


5月5日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


5月9日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)

 
5月10日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店
               (イオンカルチャークラブ剣術教室)                       
      

5月11日 (日曜日) 18時30分~20時30分 品川区総合体育館
               (gold castle 殺陣&剣術スクール)


5月12日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


5月15日 (木曜日) 13時00分~16時00分 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


5月16日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


5月17日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店
               (イオンカルチャークラブ剣術教室)


5月18日 (日曜日) 18時30分~20時30分 戸越体育館 
                (gold castle 殺陣&剣術スクール)


5月19日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)                   
            

5月22日 (木曜日) 13時00分~16時00分 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


5月23日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


5月24日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店
               (剣術教室 1日体験会開催)

    
5月25日 (日曜日) 15時30分~17時30分 品川区総合体育館
               (gold castle 殺陣&剣術スクール)

 
5月29日 (木曜日) 13時00分~16時00分 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


5月30日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)

 
5月31日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店
               (イオンカルチャークラブ剣術教室)
        




※高田馬場での稽古時間は
(月曜日・金曜日)の場合、17時00分~21時00分までの間
(木曜日)の場合、13時00分~16時00分までの間で調整いたします。
①13:00~15:00 (木曜日) 
②14:00~16:00 (木曜日)
③17:00~19:00 (月曜日・金曜日)
④18:00~20:00 (月曜日・金曜日)
⑤19:00~21:00 (月曜日・金曜日)
いずれかの参加しやすい時間帯でお越し下さい。
前日までには希望日時をメールまたは【お問い合わせフォーム】よりお知らせ下さい。

※高田馬場での稽古参加費は1回2,000円です。

※ 5月24日 (土曜日) 18時30分~19時30分 イオン葛西店にて、剣術教室の1日体験会をおこないます。
参加費用は、1.080円です。武道具の貸し出しもおこなっております。お問い合わせはこちらhttp://www.aeonculture.jp/products/detail.php?product_id=3746より承っております。

※稽古場所の詳細や稽古内容、稽古時間のご相談、道具類その他のご質問等につきましてはメールまたは【お問い合わせフォーム】よりお受けいたします。

※都合により日程が変更となる場合がありますので御了承下さい。


2014-04-28(Mon)
 

賑わう gold castle 殺陣&剣術スクール

 本日はgold castle 殺陣&剣術スクールの講習を品川区総合体育館にておこなった。講習会場は現在、この品川区をベースに開催しているが、今後は生徒さんの人数も増えてきているため、新たな会場を利用する事も考えているところである。

 今回も新たに4名の体験参加者が来られ総勢16名での講習となった。お休みされている方なども入れますとすでに20名を超えており、今日の講習では殺陣クラス、剣術クラスともに幾つかのグループに分けて、それぞれの段階に応じたメニューをおこなった。

 体験で始めて来られた方には、納刀の稽古をおこない、2回~4回までの方には、杖の基本操作(突き、打ち)そして、水車、裏車、裏車からの打ち込みなど、8歳の男の子も同じようにおこなった。

 ある程度扱えるようになった方には、「杖の型」を最後まで伝えた。覚えられない箇所は、講習後に動画で私のゆっくりとおこなった動きを撮影し、次回出来るように帰って覚える努力をされている方もいる。この成長に繋がる大きな部分は、講習の2時間だけでなく、それ以外の時間をどのように使っているかということが大事である。あるサッカー選手が言っていた、ゲームの中でボールに触れる時間というのは僅か数分しかないが、実はそのボールに触れていない多くの時間をどのように考え動いているかということが非常に重要で、その積み重ねが結果に結びついているのだと言っていたことを思い出した。

 そういった意味では、第三回目の講習から参加されているご婦人の進展は著しいものがある。今日は体験初参加の女性から、ご婦人のゆっくりとおこなう、抜刀と納刀の姿勢を見て、その姿勢の良さに驚かれていた。ご婦人にとっても、この抜刀と納刀の稽古は、ずっと続けて来ているもので、私も見ていて、家で稽古されているのが動きの中で見えてくるので、形も綺麗になりながら、足腰も強くなっているという相乗効果が出ている。

 2014.4.27 gold castle 殺陣&剣術スクール
 「後方突き」の抜刀の一部分。鞘を引いて体が真後ろへ開く際に鯉口から切っ先が抜ける。その瞬間の写真である。この時に、体の開きとともに左足に体重が掛かり、振り向いて前重心となった力を利用して引っ張られるように刀と右足が前方へ運ばれるのである。この左足に体重が掛かかることが、知らず知らずのうちに、ご婦人の左足の鍛錬になっているのである。


2014.4.27 gold castle 殺陣&剣術スクール
 「逆手納刀」の一部分。以前は、腰が後ろへ引きがちだったため、鞘を持つ左手が下がり、右腕は下がらず、鯉口へ向かう切っ先が、手を通過する際に、後ろ下がりの姿勢では自らの手を切っ先で切ってしまうのである。そのため、写真のように、後ろに腰を引かず体を開き、柄を逆手で持っている右手を前方へ下げていく動きに合わせ、右足に体重を掛けていくと、切っ先で通過する左手を切ることなく鯉口へスムーズに納めることが出来る。この稽古では、右足に体重を掛けながら柄を前方へ下げていっているので、抜刀時の左足と同様に、この逆手の納刀では、右足の鍛錬になっている。
 これからも、無理をしないように励んでいただいて、姿勢の美しさと同様に、身体の弱い部分が改善されることを期待する。

 参加されている方で遠方から来られている方も多く、このスクールの拡がりを感じている。初期メンバーの方から新しい方まで、それぞれの方の目標に向かって、このスクールの空間は大事にしていきたいと思う。さらなる目標に向かって、皆と共に歩んでいきたいと思う。


2014-04-28(Mon)
 

「演劇集団しんふる」さんより

 昨日、gold castle 殺陣&剣術 出張指導をおこなった『演劇集団しんふる』さんより、早速お礼メールをいただきました。ここに掲載させていただく旨御了承を得ましたので原文のまま掲載させていただきます。





昨日は突然のご依頼にも関わらず、丁寧なご指導頂きどうもありがとうございました。

団員一同、あらためて殺陣の格好良さ、難しさを実感し、興奮冷めやらぬ状況です。教えて頂いたことをもとに少しでも良いものにできるよう頑張ります。

また、もしご都合よろしければ今回の公演を観に来て頂けたら幸いです。
その際には感謝と御礼の意をこめまして、是非ともご招待させて頂きますのでご連絡ください。

また何かの機会にお世話になることございましたら、よろしくお願いいたします。

演劇集団しんふる
劇団員一同





 僅か2時間の出張指導であったが、本番までどのようになっているのか楽しみに観に行きたいと思う。

  
【演目】 『バンク・バン・レッスン』作・高橋いさを

【公演日程】 2014年5月16日~5月18日

【劇場】 アトリエ第七秘密基地(池袋・要町)

【料金】 前売り/1.500円 当日/1.800円

【予約・問い合わせ】 080-3578-4026  http://unitsinful.blog.fc2.com/


2014-04-26(Sat)
 

gold castle 殺陣&剣術 出張指導

 本日は、数日前にご連絡をいただいた『演劇集団しんふる』さんへ殺陣と剣術の出張指導をおこなった。5月16日開演の舞台で、4月25日に殺陣をつけるというのは、かなり日数が限られているとオファーを受けたときに感じたが、それ故に、私共の指導を依頼されたのではないかと思う。

 場所はとある地域センターの和室であるが、十分に手は付けられる。これは、私がおこなってきた一人での研究稽古が、その時々の身体の使い方というものを、迷うことなく提示でき、武術の身体の使い方と、演劇で魅せる身体の使い方というのは、目的は違うが、それらに向けた身体の使い方というのは同じであることが分かった。私の指導は、その動きの目的に対し、効率がよく、身体の使い方が演技的にも反映出来るものであること、例えば重心の位置によって、余裕があるのか、緊迫感を出すのか、気持ちの作り方と、身体の操作が共にコントロール出来るかということが重要になってくる。

 殺陣に関しては、動きの中で客観的に、角度や人員の配置、その演者の力量などを分析し、最もベストな動きを選択していかなくてはならない。その選択のスムーズさがこうした現場では重要になってくる。身体を通じた実戦的な動作と、客観的に分析した殺陣の動作が組み合わさり、今日の2時間の指導で、ある程度の手が付けられたと思う。

 このように、舞台や映像で殺陣をやりたい団体は沢山いると思う。専門的なチームとして活動しているならまだしも、お芝居を中心におこなってきた劇団の方や俳優さん達は、作品の中で突然殺陣に遭遇することもあるだろう。私共のスクールで基礎を身に付ける為に参加されている方々もいるが、脚本を手にして不安になった経験のある人も少なくないと思う。金銭的な理由から殺陣の稽古に時間をかけられない劇団の方や、仕事が忙しくて僅か数分の立ち回りのために、時間と日数を物理的にかけられない人もいるだろう。

 今回の依頼によりハッキリしたのは、その状況による動きをその場で見つけ手本を示し、それを技術的に解りやすく短時間で伝えることが出来るということである。もちろんその動きを役者さん本人がモノにするには、メモをとるなり、映像に残しておくなり、その後の稽古が重要になってくる。だが、具体的な動作と、そのための技術は何度も丁寧に伝えているので、私共から渡せるものは渡せたと思う。

2014.4.25 gold castle 殺陣&剣術 出張指導

 この2時間で一気に伝えたので、彼の表情は常に苦悩していたが、このような殺陣と剣術を集中的に体験したことで、役者としての彼のインスピレーションになにか得るものがあればと思う。帰りに駅のホームで再び会い、気持ちのいい挨拶をいただき、本当に数日前の突然の依頼であったが、このお仕事をお引き受けして良かったと心から思うのであった。


2014-04-26(Sat)
 

動画配信 第六弾 『杖術 対木刀 』

 2013年8月13日に収録した映像を配信しました。

 このシリーズで第六弾となる『 杖術 対木刀』です。
https://www.youtube.com/watch?v=UQxnfTTAZSE


 演武内容についての解説は後日あらためて記していきます。


2014-04-22(Tue)
 

槍術 個人指導

 本日は高田馬場にて研究稽古&個人指導の合わせて4時間の槍術稽古であった。剣と同じく、槍も構えの際の腕の位置が重要で、筋肉が疲れにくく、どのような方向に対しても迅速に対応出来る構えでなければならない。先週の槍術研究稽古から、今日は早速いろいろな部分が、現在の身体の使いかたに変更されてきた。そうなってくると、感覚が練られてくるので、一見単純な突きや、払いであるが、この稽古だけでもかなり身体の使いかたと、槍の操法が練られてくる。気がつけば、時間を忘れ取り憑かれたように、ブツブツと同じ動きをさまざまに繰り返している。吐く息が震えてしまうほど夢中になっていた。

 左右の腕の使い方が、杖に比べ常に逆に操作していることや、手前側になる手首の使い方が重要であり、脚部との連動が出来不出来に明確に現れてくる。

 S氏との個人指導では、左右の巻き落としと左右の巻き払いをおこなう。最初は、どうなることか心配であったが、徐々に形になってきたので、まだまだ先は長いが、夏には白樫の六尺棒が折れるぐらいの稽古が出来るように槍の操法を身につけていただきたい。

 それにしても、この槍の稽古は身体を練るのには実に効果的である。稽古後には体重が55㎏を割っていたので、これは夏場になると、体重が落ちすぎてしまうのではないかと危惧している。

 先週の金曜日から今日まで、連日稽古に出かけていた。このところ、深夜にブログを書いていると、睡魔に負けて意識が遠のいてくる。そのため極めて効率が悪い。なので今日も間もなく1時となるがここで終わりとしたい。


2014-04-22(Tue)
 

開講して半年を振り返る

 2013年10月20日 gold castle 殺陣&剣術スクールが開講して今日で丁度半年が経過した。第一回目は戸越体育館にて3名の参加者であった。それから半年、いろいろな方々からの紹介や、ホームページからのお問い合わせなど、性別年齢、職業、ともに多種多様な方々が参加されるという一風変わった団体と育ってきた。

 この半年の間に体験講習の方を含めると28名の方が参加され、その中で現在20名弱の方が講習に参加されている。 このスクールの特徴は、月謝4.000円で始めの3回は無料という安さもあるが、殺陣と、剣術がそれぞれに分かれており、そのどちらも受講でき、二人の講師が受講生をサポートし合い、一人一人全員をしっかり見ることが、みなさんに受け入れられているのではないかと思う。この料金設定を見ても分かるように、最低限の運営資金が確保できるようにし、何よりも、一人でも多くの方に、私共がおこなっている殺陣の魅力、剣術の魅力を、直に体感していただきたいと思っている。そういったご縁が生まれる場所として、未来に向かって多くの人達と関わり合いたいと思うのである。

 最近は8歳の男の子や14歳の女の子も参加されるようになった。私も子どもに対してずっと前から武術稽古をおこないたいと思っていたことなので、このようなご縁が生まれたことにあらためて感謝したいと思う。

 今後どのような展開になっていくのか、毎週講習後に新しいテーマや、今後のビジョンを考えているが、毎週毎週テーマが見つかり、それに向けての行動をおこなってきた。そんな日々が半年間続き、いろいろなことが勉強になり、前に進んできたと思う。とにかく、私の力以上に、何かの力が働いているのではないかと思えるような、幸運や、人に恵まれてきた。今後も道を誤らないように確認点検しながら、みなさんの力を借りて歩んでいきたいと思う。

 この場を借りて、まだ半年ではありますが、大きなトラブルも無く、みなさんが活き活きと参加される空間が作れたことに、関わって下さる全ての方に、心よりお礼申し上げます。

 これも不思議なご縁であるが、この日初めて参加された親御さんのお母様に写真撮影をお願いしたところ、撮った写真を見て私が思わず、「今まで撮っていただいた中で一番上手です!」と言ったところ、お母様から「私、カメラマンの仕事しています。」というお返事に、今日の写真撮影を以前から構想していただけに、思わず笑ってしまうような不思議な偶然があるものだなぁと思ったのである。


2014-04-21(Mon)
 

イオンカルチャークラブ剣術教室体験会

 本日はイオン葛西店にて、剣術教室体験会をおこなった。こちらの施設は非常に綺麗で、天井の高さも問題なくこちらのカルチャークラブでは、私の考えで和楽器の音楽をかけながらの講習スタイルをとっている。おそらく、剣術に限らず、日本武道、武術の教室で音楽をかけることなど、ご法度であろう。もちろん私も武道場での稽古や、私自身の研究稽古では絶対にやらない。だが、イオンのカルチャークラブでは、参加者の求めるものや会場の雰囲気からして、新たな稽古環境の提示として、今までに無いような柔らかく日常の延長線上の雰囲気の中で剣術を通じて、身体と心のコミュニケーションをはかっていければと、そのような環境から生まれる新たな自分の発見に期待したいところである。

 今日の参加者の中で、姿勢を良くしたい方や、刀に対する憧れの強い方、役者として将来の殺陣に活きる身体の使いかたを身に付けたい方などさまざまであるが、みなさんほぼ初めての体験に、戸惑いながらも愉しんでいかれたのではないかと思う。私も、1時間という短い時間のなかで、杖を使ったり、鞘付き木刀を使ってもらったりしながらの講習で、とにかくいろんなことを、この一回の体験会で経験していただこうと考えていた。

 この武術を通じてのコミュニケーションというのはその情報量の密度が濃いもので、僅か1時間後には、何回かお会いしたことがあるような雰囲気に感じられてくる。現代のインターネットなどによる情報とは違う、礼節が空間の質を上げ、人と人が直に身体を通じてコミュニケーションをはかり、その身体と脳の回路の繋がりが、その場にいる参加者全体を共有するように、その空間内でのまさにインターネットのようにいろいろな部分が解ってくるのである。 

 世の中が便利になればなるほど、どこかに出かけて体と時間を使うことが億劫に感じられる時代になってきているのかもしれないが、心と身体のストレスというものは、己の身体を動かさないと解消されないのではないだろうか。情報と思考だけの生活を繰り返すと、動物としての人間の何かバランスが崩れていくように思うのである。手を使い、指先を使い、足を使い、膝を使い、全てを統御する思考を育て、己の身体または、相手の身体とのコミュニケーションをはかる。その密度の濃い情報が、現代の生活の中で何か満たされないものを埋めてくれる一つになりはしないだろうか。何か本能的に人間はそういうものを求めているような気がするのである。 





 イオンカルチャークラブ剣術教室は、中学生以上であれば受講可能です。女性やシニアの方でも安心してご参加いただけます。数に限りがございますが武道具の貸し出しもしておりますのでお気軽にご連絡下さい。
お申し込みや、ご相談はこちらのイオンカルチャークラブのサイトからご連絡ください。
http://www.aeonculture.jp/products/detail.php?product_id=3746
お待ちしております。


2014-04-20(Sun)
 

槍術稽古

 約1年半振りの槍術稽古に、まるで子どもにおもちゃを与えたかのように、夢中になって六尺棒を振り続けてしまった。想像していたよりも身体がヤワになっていたのか、肩周りが強張ってきた。だが、夢中になるうちにいろいろと考え出し、こういった個人の研究稽古から、剣術や抜刀術や杖術が変わったように、現在の私の身体の使い方に合った操法に変化していくだろう。久しぶりにジックリとそういう時間が過ごせるのかと思うと、いつもの調子で何かにとり憑かれたように時間を忘れドーパミンが大量に放出される稽古になるだろう。だが、まだまだ六尺棒での稽古を長時間おこなえる身体が出来上がっていない。今日は2時間おこなったが、やり出すうちにだんだんと肩周りの強張りが抜け、浮きをかけることが全ての操作に重要であることが、重たい六尺棒により解った。

 槍の稽古は一つ一つの動作に、強さが必要であり、そのためには、上体だけの力では長持ちしない。いかに脚部を使い、手之内、肘、肩が体幹部の働きを活かすかが重要になってくる。これは想像していたよりも身になる重要な稽古である。

 帰り際に、高田馬場の道場でよくお会いするK師範から「もう帰るんですか!勉強したかったのに・・・」というお言葉をかけていただき、何ともこそばゆい思いがするのとともに、私のような未熟者に対し、お弟子さんを沢山抱えていらっしゃるK師範は武術においても何十年という遥か先の道を進まれており、私自身K師範のお人柄には見習わなければと思っている。それは、そばにいるお弟子さんを見ても心地よい方々ばかりで、武術稽古、武術指導というものの奥の深さを感じるのである。私がそのような位置にたどり着けるかどうか分からないが、最近思うことは、やはりある部分においては年月というものが大きく関係してくるものであると感じている。こればかりは、焦っても、時間を優先して急いでもどうしようもない。経験から滲み出る自然な説得力という圧倒的な存在感に、己の小ささを自覚するのである。

 だが、それだけに武術稽古を続けることの重要性や、計り知れない学びのピースが散らばっており、それらを時間を掛けて拾い集め、組み合わせ形にし、想像も出来ないような己の変化に今はまだ知る由も無い。

 明日は、イオンカルチャークラブの「剣術教室体験会」がイオン葛西店でおこなわれ、4月開講の本講座が少し出遅れているため、この体験会でほとんどの方が剣術経験ゼロだと思われるので、1時間という短い時間ではあるが、私なりに伝えられることが出来ればと思う。明日は数名の参加者ということなので、ジックリと丁寧に時間を掛けておこなおうと思う。100人でも1人でも、やるべき思いは変わらない。


2014-04-19(Sat)
 

ポルトガル武術稽古珍道中⑥                               2009.12.4~2009.12.14(全十一回)

第六回

 2009年4月26日に武術稽古(一般的に古武術と言われるもの)を始めてから、現在このブログを記している時点で5年足らずであるが、それまでにいろいろな出会いと、経験をさせていただいた。もちろんこれからも多くの人と出会い、いろいろなものを経験し糧となるように日々を生きていかなければならない。

 2009年のとある日、高田馬場の武道場で当時武術を学んでいたS師範が現れるなり突然、「金山君、ポルトガルに一緒に行かないか?」との誘いがあり、私も直ぐに「はい、行きます。」と答え、直ぐにチケットを予約したりして、即決でポルトガルに武術稽古へ行く事となったのである。S師範はポルトガルなどに数年間滞在し、武術指導をされていたこともあり、語学の問題も含め、私はただ着いて行くだけ(本を買って勉強しながらでしたが)というありがたい旅行となった。 

 2009年12月4日~2009年12月14日の10日間、武術稽古を始めて8ヶ月足らずの私が無謀にも、ポルトガルでの稽古生、つまりは先輩達との稽古や、スタジオ撮影等をおこなうために向かったのである。

 今回、そのポルトガル滞在時に毎晩ノートに書いていた日記を久しぶりに目にすることとなり、懐かしさとともに、現在の私の環境の変化と心境から、客観的に読めるものであったため、武術を始めて日が浅い私がどのように感じていたかを、当時の稽古内容とともにこのブログに記していきたいと思う。今回はその第六回目であるが、別の記事などを書きながら、合間をみて全十一回を記していく予定である。私自身どのようなことを書いていたのか忘れてしまっているので、今回ノートを見ながら多少の修正を入れつつ原文に近いものを記したいと思う。

 ※(カテゴリにある武術稽古の旅から前回までの記載を一括して見られます。)





【2009年12月9日】

 ポルトガル6日目

 『8時過ぎに起床。S師範と徒歩2、30分のところにあるカフェでコーヒーを飲む。今日は雨が降っていて、ようやく日本から持ってきた傘を使うことになった。

 コーヒーを飲み終えると先ほどまでの雨が嘘のように止み、目の前にある広場で形意拳の稽古を始める。五行拳の中の劈拳・鑚拳・崩拳・炮拳・横拳を繰り返しおこなう。身体がだいぶ覚えてきた感じがする。

 シューズが気づくとボロボロになって靴底に穴が空いてしまった。中国拳法稽古用に買ったばかりなのに、ポルトガルでの二回の稽古でボロボロになってしまった……。

 夜は19:00からカルロスが教えている道場で和道流空手の二回目の見学。そして20:00からは、我々の組太刀稽古に入る。空手三段のカルロスは、覚えも早く進歩が早い。

 あっという間に時間が過ぎ21:00に稽古終了。今夜は23:00にスペインへ車で出発するので、カルロスの実家にて晩御飯をいただく。

 さあ、23:00過ぎにS師範、カルロス、私の三人が車に乗りスペインに向けて出発です!』


 ≪次回2009年12月10日につづく≫





スペイン出発前のひととき
      スペイン出発前のひととき


スペイン出発前のひととき②
     スペイン出発前のひととき②


スペイン出発前のひととき③
      スペイン出発前のひととき③


カルロスのご両親
       温かいカルロスのご両親


2014-04-16(Wed)
 

縮地に魅せられて

 本日は16時40分から21時15分まで高田馬場にて研究稽古&個人指導をおこなった。まず、研究稽古であるが、大腿部の使いかたによる、体の移動の関連性を、先日Aさんと交流稽古でおこなった、小太刀による後ろ足が前足を越えて前方へ出る際の体の伸びには、大腿部の使いかたが大きく作用しているのではないかという思いがずっと潜在的に頭のなかにあり、今日の稽古始めに自然と脚部の使いかたをさまざまに検証してみたのである。

 一足で体をスーッと移動させる方法は今までにもいろいろやってきたが、今回一番違和感なく大きく距離が伸びたように思う。それは、前脚の大腿部を直線的に往復運動させるのではなく、円に引き上げるように、頭が上がらないようにおこない、かつ後ろ足がどのタイミングで前方へと同調し引き寄せるのかという部分まで実感とともに、見つけ出すことが出来た。そのキッカケは、最近の棒立ちに近い構えからの、前方への移動が上手くいかず、思い切って、前後に足幅を広げ、腰を落としおこなったところ、動きにくい構えであったにもかかわらず、スーッと伸びたので、何度か試しているうちに、大腿部の使いかたということに気がつき、脚幅を従来の狭めた状態では、円に使うことで同様の効果があった。今後は、起こりを消し、力まずフワリと移動できるように操作技術を高めたいと思う。
 
 夜になり、S氏が訪れ個人稽古をおこなった。次回は六尺棒を使っての槍術稽古をおこなう予定なので、今回は念入りに杖術、抜刀術、納刀稽古をおこなう。特に、納刀では刀身の峰を指で挟まずにおこなう納刀を指導し、それに合わせて、より重要となってくる、柄の持ち方指の掛け方や、手足の小さな連動、それらを集中的におこなった。

 ある程度、納刀が出来てきた方には、今日のような納刀を教えてもいいかも知れないが、時期を誤ると混乱と集中力の低下に繋がりかねないので様子をみておこなうことにしよう。

 昨夜は、4時過ぎに寝て、9時30分頃に起きたため、今夜は現在0時43分であるが、意識が朦朧としてきているので、ここで終えたいと思う。

 
2014-04-15(Tue)
 

活気づく gold castle 殺陣&剣術スクール

 先週は一気に4名の体験講習の参加者が来られ、今日は新たに3名の体験講習参加者が来られた。すでに2名の方が武道具を購入され、その熱意とそれぞれの目標のために私共も最善を尽くしたい。

 今日は15名の参加者であったが、下は8歳から上は70歳まで多種多様な方々が参加されている。さすがに品川区総合体育館でも手狭に感じられてきた。この流れでいくと、そう遠くないうちに別時間のクラスを設けなければならないだろう。そのための準備もいろいろ調べてきているが、またひとつ前に進むための準備をしたい。

 次回はスクエア荏原という広い会場でおこなうため、30人位いても問題ないだろう。だが、武道具の貸し出しについては、持ち運びの都合上10本ずつが限度なので悩みの種でもある。そのために武道具の購入については、格安で提供出来るように準備をしているので、週に一度の稽古に留まらず、自宅で触るだけでも感覚はよみがえってくるものなので、短期間の内に、その先の段階へ到達されたい方は、自宅でも触れるように購入をお勧めしたい。だが、自宅にあっても、仕事帰りや都合上持ち運びが困難な方は、貸し出し道具を使っていただければと思う。そのような方が増えてくるとなると、運搬方法を考える必要があるかも知れない。こういったことは、得物を使う稽古団体にとって非常にネックとなる部分であり、合気道や、空手、柔道に、ナイフなどの格闘術など、素手または小さな得物を使用する稽古団体は、持ち運びや、武道具の費用の面において運営しやすいものであると思う。

 しかし、この「道具を使う稽古の意味」というものを、現在参加されている皆さんには分かっていただけると思うが、出来不出来が明確に現れ、そのための手掛かりがハッキリと分かり、問題解決に向けてやるべきことが分かりやすく次に次にと進んでいけるものであると思う。それは、己の身体とのゴマカシの無いコミュニケーションであり、全ては身体を通じて道具が答えてくれるので、「なんとなく」とか、「相手が遠慮してくれているのだろう」とか、モヤモヤしたものが無く、「出来たか出来なかったか」が明解であり、そのための問題点に気づき直していく、その導きを私共がおこない、皆が身につけていけるものとしたい。

 もちろん全てが上手くいく訳ではなく、時間が掛かるものもあれば、出来たり出来なかったりすることもあるだろう。だが、武術稽古とは、自分の心の在りようが身体を通じて動きに現れるものなので、前に進んで行くには、心の在りようも同時に進んで行かなければならない。

 そういった意味で今日の講習では、8歳の男の子の生徒さんが、道場に入ってからの挨拶と、剣術クラスが始まるまでの待機時間に正座をして待っているという、お父さんが隣にいたとはいえ、自発的に取り組んでいたその姿勢に、大人の生徒さん達と同じ空間で、同じように扱い、その環境が8歳の男の子にとっては大変な刺激になっているのであろう。初回の落ち着きが無く、勝手に剣を振り回していた時と比べ、大変大きな進展である。その人の熱意が伝わってくれば、年齢に関係なくその人その人へ時間を使う。親御さんの息子さんへ対する熱意を感じ、またお子さんもそれに答えようと頑張っている姿に、帰りの道中や、家に帰ってからの状況などを察すると、私も身が引き締まり、なんとも言えない責任と感動を覚えるのである。

 それと感動したことがもうひとつ、今日はご婦人の脚部の筋力が、抜刀(後方突き)による左足に重心が掛かる動きから、そのまま納刀(正眼からの逆手納刀)での右足に重心が掛かる動きの一つの成果として、しゃがんだ状態から立ち上がる動作に、ご婦人の中で今までにない感覚があったこと。私はその時のご婦人の驚いた様子を垣間見、本当に良かったと深く感動したのであった。今日はそのご婦人からgold castle 殺陣&剣術スクールの印鑑をサプライズプレゼントしていただき、今まで手書きで書いていた領収証などの記載事項が、これからは判で済むことになり、大変ありがたく、あらためてここに感謝のお礼を申し上げます。

 剣術クラスの講習では、杖の突きや打ちの際におこなう、手首の使いかたや握り締めないこと、力を入れて止めない事などを指導していった。こうして新しい参加者が加わると、今年1月から参加された方や、それ以前から参加された方々の成長が良く分かる。「八連円打」や「杖の型」稽古にしても、体験参加者の方からみれば難しく見えたかもしれない。だが、長い期間を掛けなくても、身体の使いかたを具体的に伝えることが出来れば、このぐらいのものであれば、短期間のうちに出来るものである。

 私の癖は、休憩を取り忘れてしまうことがあるため、最近は意識して一呼吸取るようにしている。もっとも、皆あまり休憩しないが。そんななか、今日は休憩中に、後ろ重心になり易い人の特徴として、骨盤が後傾している人が見受けられ、(日本人はかなりの割合で骨盤後傾している)その荒療治の一つとして、股関節を最大屈曲させた状態から、膝を伸ばし、普段曲がらない部分を逆動作で、曲げた状態から戻していくという、10回もやればヘトヘトになる動作を説明し、皆にやっていただいた。ある程度皆へ伝えたところで、「じゃあ、休憩終わります。」と自分で言っておきながら、休憩時間が一番キツかったのではないかと、私の休憩ベタの癖に苦笑してしまった……。 


2014-04-14(Mon)
 

膝の角度による初動の変化

 本日の研究稽古は、杖術1時間、抜刀術1時間、剣術1時間半の合計3時間半の一人稽古であった。特に膝の角度と居付きの関係が解り、僅かな差が体感的には大きく作用が異なり、ずっと膝を曲げ過ぎていたことが、重心移動の際の膝の使い方に対し、僅かな時間差が生まれ感覚的に気持ちの悪いものであった。これは、膝を曲げることで、浮きをかけ、縦方向の力を生みだすのであるが、知らず知らずのうちに安定感がでてしまい、その感覚に全ての構えが頼ってしまっていたのである。全ては初動に対する問題であったが、今日の稽古で、この膝の位置を修正し、全ての稽古で検証することが出来た。全ての動きに関連してくるので、この検証稽古は興奮するような喜びがある。身体のチョットしたことが、武術全般に影響してくるから、このような発見があったときは時間が経つのは何倍にも早く感じてしまう。

 しかし以前であれば、現在のように足幅は狭く、一見「棒立ち」のように見える構えとなってしまったが、このような構えからでは、とても初動からエネルギーを発するような動作は出来なかったと思う。そして、このような棒立ちでは、不安になっていたであろう。だが、現在はこの立ち方が最もどのようにも動きやすく信頼性がある。つまり、重力を使うには垂直に使った方が最も有効であり、そのためには真っ直ぐに立つことが重要なのではないかと思うのである。

 杖術では、突きにおいて、綴れ足でドンと突くと威力と速さは強力なものがあるが、膝の内抜きによる突きに比べ、間合いが杖の半分(約64㎝)ほど届かないのである。この間合いの差はかなり大きく、間合いや動きの中の状況において脚足の使い方を変えていくことが大事である。また、つい杖を手元に引き寄せがちになってしまうが、突きにしても打ちにしても、身体の詰まりと余分な動作がロスとなってしまう。これは、体幹部の纏まりと、手首の使いかた、肩が力まずに落ちる位置を把握し、最小限の動きで速さと力強さ、そして間合いを縮める脚足の使いかたが求められる。

 杖術稽古後半は、脚部の連動性を確認しやすくするために、手元は脚部との関係性にあった位置に動かす程度で、さまざまな脚足の使い方を試してみた。これはこれで夢中になる稽古であり、なにやら踊りを踊っているような感じでもある。

 抜刀術稽古では、やはり膝の曲げ過ぎを修正したことで、全般的に初動が変わってきた。なかでも「巴抜き」が刀と脚部の連動が忙しくおこなわれるため、効果的であった。

 剣術稽古に入ると、高田馬場での道場は個人解放でさまざまな団体や個人が稽古をされており、フト気がつくと周囲には50人程の人数がひしめき合って稽古しており、私のすぐ傍では高校生ぐらいの剣道青年達10人ぐらいがおこなっており、ここでは、大きな声を出しておこなわないようにしているせいか、全く稽古のジャマにならず、場所は大変狭いのであるが、私はこの環境を利用して、視野におさめた剣道青年達の打ち込みの起こりを捉え、刀での斬りや、下段からの発剣、同じく下段から潰して喉元へ斬り込む動きなど良い稽古になった。さらには、抜刀術も同じように、視野に入った起こりを捉え、後の先、または先の先による、抜刀感覚の稽古にもなった。

 来週には六尺棒が二本届くので、槍術稽古や薙刀稽古に入っていく予定である。そして長物による一人稽古もどのようなものになるのか楽しみである。おそらく、体幹でいかに棒を操るか、その感覚と新たに作られる身体が、杖術や、剣術、抜刀術などにおいて、さまざまに有効な発見を与えてくれるように思う。こうなってくると、今まで通りの剣術稽古の日と、六尺棒を使った長物稽古の日と分けなくてはならないため、新たに稽古日程を増やそうかと考えている。袋竹刀も二本発注済みなので、やはり来月の稽古日程は目まぐるしいものになっていくかもしれない。





 度々お知らせしておりますが、4月19日土曜日、18時30分~19時30分の間、イオンカルチャークラブ葛西店で、私がおこなう剣術教室の体験会をおこないます。料金は1.080円です。剣術に興味のある方や、体の姿勢を整えたい方、時代劇が好きな方など、激しい動きは一切おこないません。分かりやすく技術を楽しくお伝えしていきます。最寄り駅は東京メトロ東西線西葛西駅から徒歩10分ぐらいです。数に限りがございますが武道具類の貸し出しもしております。

 ご興味のある方は、お気軽にこちらのホームページよりご連絡下さい。
 http://www.aeonculture.jp/products/detail.php?product_id=3746

 質問やお問い合わせもこちらで承っております。
 03-5679-6091(受付時間9:00~20:00)


2014-04-12(Sat)
 

濃密な一日

 今日は昨日と打って変わって心地よい快晴であった。そんななか今日は雪駄を買いに三軒茶屋にある玉川屋はきもの店にて雪駄を買いに行って来た。現在は一本歯の高下駄と、二本歯の高下駄、雪駄があるがすべて頂いたものなので、自分で買うとなるとどこで買おうかと考えていたところである。たまたま通りかかって見かけた玉川屋はきもの店には、一本歯や二本歯の高下駄もあり、雪駄もいろいろな種類があり、このお店をずっと記憶に残していた。無事に現在履いているものと同じ雪駄を購入し、現在三代目となる老舗のお店を後にした。私の購入した雪駄は、1.500円以下のスポンジ底のものであるが、雪駄や下駄の良い所は、左右を入れ替えて履けることである。そのため片減りしても入れ替えることにより、長持ちするのである。足が雪駄から少しはみ出る位のサイズがベストで、鼻緒が緩んでくると非常に履きやすくなり、そのスポンジからの柔らかさと、フィット感は、健康サンダルや、ビリケンシュトックのサンダルよりも快適で、長距離を歩くのにも疲れにくい。足袋を履くことで擦れて足が痛くなることも無い。なんだか宣伝しているようだが、全くそのつもりは無く、ただ、こういったお店が段々と無くなっていく寂しさがあり、下駄や雪駄を履くようになって、あらためてその体への効果と、デザインのインパクトと美しさに、時代が変わってもずっと残されて欲しいと願うのである。そして、前回フラッと立ち寄った時もそうであったが、お店のご夫婦の奥様には、質問にもいろいろと丁寧に答えていただき、良いお店だと思ったのである。

 夕方からは、久しぶりにIさんと研究稽古をおこなった。前日にIさんから連絡をいただき本日17時より、剣術、杖術、体術をおこない気がつけば、予定を1時間近くオーバーし20時近くまでおこなった。Iさんとは甲野先生を通じてよく稽古をさせていただいているが、とにかく、体術に関する独特な感覚の引き出しは相当なものがあり、今回も私は唸りっぱなしであった。あらためて武術の奥の深さを教えていただいた。次回稽古する機会があれば、体術を中心に、一つでも吸収できるものを学びたいと思う。二人での研究稽古で、休憩無くあっという間に3時間が経とうとしていたことに驚いた。今日は遠い海老名から足を運んでいただいたIさんに感謝したい。

 帰宅後、足袋を手洗いしたり、いろいろ片付けたりしながら、フト体重を測ってみると、体重が55.2㎏であった。稽古前にはしっかり食べたのであるが、今日のIさんとの濃密な稽古で、体重が1.5㎏~2.0㎏程落ちたのだろう。しかし、激しく汗をかくような稽古ではなく、脳と身体を繋ぐ感覚を研ぎ澄ましおこなうことで、体の代謝は上がるのかもしれない。

 接触面の意識の捉え方、接触面を支点にする身体各部の使いかた、上腕筋を使わないことの重要性など、それらの有効性を実感する事が出来た。しかし、これらの稽古は剣術と同様に、頭だけでなく、触れた身体と身体の感覚が導いてくれることで見につくものであると思うので、やはり実践する機会が重要である。筋肉を収縮させないように、効率よく、さらには、相手との接触からの重心も含めた、一体感をどのように使いこなすことが出来るか。刀に身を任せる感覚と同様に、相手の動きに身を任せる感覚が見につけば、一気にいろんなことが解ってくるのかもしれない。この体術系の感覚の世界は、本当に世の中にはどれほど凄い人が存在しているのだろうかと思わずにはいられない。


2014-04-08(Tue)
 

雨に降られぬ gold castle

 さすがに今日日中の天気では、夕方から夜にかけてこのまま雨が降り続けるのであろうと予想していたのであるが、先週と同様、そろそろ出発しようかなと思ったときには、さっきまでの本降りが嘘のように空が晴れていて、それから一粒の雨も無く、狐につままれたような気分というのはこのような心境なのかと思うのであった。

 gold castle 殺陣&剣術スクールが開講して今月で半年となる。その間道中で雨に降られたのは僅か2回だけである。そんななか今日は新しく4人の男性参加者が体験講習に来られた。やはり4月となると何かを始めるタイミングとしては丁度いいのだろう。今年1月の稽古初めには、同時に3名の女性の方が参加され、現在もみなさん頑張って講習に参加されている。僅か半年足らずであるが、少しずつ確実に生徒さんが増え始め、今日などは私自身どこか別の教室に紛れ込んだ気分であった。参加される方との縁や、人と人との結びつきにより、まるで生き物のように、この空間は変化し成長してゆく。来週、再来週と、どのような状況になるのか分からないが、シッカリと舵を取りながら、時化の日も穏やかな日も、転覆することなく遭難することなく、皆とともに新たな世界を見に行けたらと思う。

 今日の剣術クラスのテーマは「左で刀を抜く」である。そのため、「後方突き」と「抜付け」をおこない、合わせて「横納刀」と「縦納刀」をおこなった。今日のご婦人との集中稽古でも確認出来たが、やはりこの後方突きでは、左足で鯉口に残った残り一寸の刃先を抜き出すのに非常にいい稽古である。後方を突くには、身体が後ろに向き変わらなければならず、必然的に、左足が回りきらなければならず、それにともない鞘も反時計回りに開いていく。右腕で抜かずに、この左足の開きにともなう、180度の回転で刀を抜くのである。その間右手の仕事は、柄を握らず手之内で締めるように挟むことである。

 この「後方突き」による左半身の使い方を身体に記憶させることで、さまざまな抜刀術において大きく変わってくるものと思う。無意識の内につい右で抜いてしまう方は、壁に柄頭を当てておこなうといいだろう。

 もうひとつ、縦納刀や、逆手からの納刀の際に、切っ先で鯉口を握っている自らの左手を切ってしまうという問題に遭遇されている方が最近増え始めている。これは私が刀身を真っ直ぐにした状態でおこなうように指導しているもので、手之内に繋がる、肘、肩、そして前脚の股関節の屈曲を促しているもので、抜刀における身体を練っているのである。この、鯉口に切っ先を入れる際に、鯉口を握った手を自らの切っ先で斬ってしまっている方は、鞘と、刀身とのアングルに気をつけるといいだろう。つまり、右肩を上げることなく刀身がやや下方向に下がっていくようにおこない、鯉口を握っている左半身は、下げてしまってはいけない。すなわち後ろ重心になってはいけないのである。前脚に重心を残し、左半身は開きながら重心を後ろに移さないことが大切である。前脚の大腿部の付け根を深く屈曲するので、股関節の硬い方にはよいリハビリとなるだろう。


 次回の剣術クラスの講習内容は、杖術である。最近配信したYOUTUBEの動画『杖術 個人演武』を見て、今日参加された方もいらした。杖の講習では、基本的な打ち方や突き方をおこない、身体を練るための基本技を幾つかおこない、一通り出来たかたには、杖の型稽古をおこなう。膝の抜きや水鳥の足は、このクラスでは、まだ難しいので、私がおこなっている高田馬場での個人稽古か、イオンカルチャークラブ剣術教室のほうで、集中的におこなえたらと思う。

 ※イオンカルチャークラブ剣術教室では、4月19日に1日体験会をおこないます。費用は1.080円です。18時30分~19時30分の間イオン葛西店にておこないます。最寄り駅は東西線西葛西駅から徒歩10分位です。お問い合わせは【03-5679-6091】(受付時間9:00~20:00)より承っております。


2014-04-07(Mon)
 

『杖術 個人演武』についての解説

 2013年8月13日に撮影した今回の杖術の演武映像であるが、抜刀術も含め今まで配信したこのシリーズの一番最初に収録したのが、この 『杖術 個人演武』である。

 夏真っ盛りの時期であったが、この神社の境内に入ると不思議なほど涼しかったのを覚えている。以前にもこの境内では、許可をいただき何度か剣術稽古をおこなったことがあるのだが、この場所は空気が違うのを感じていた。私にとってこの場所は落ち着くのである。

 撮影用のカメラを2ヶ所セットし、手持ちカメラを合わせると計3台での撮影となった。今回の映像は、正面からの固定カメラと、手持ちカメラによる映像をシンクロさせて収録してある。

 8時過ぎに撮影開始。この、杖の個人演武映像は一番初めに撮ったもので、やり直し無しの一発撮りであった。所々にミスはあるのだが、最初におこなった緊張感をそのまま残しておきたかったのでアッサリとOKにしてしまったのである。全体的にやり直しは少なかったと思うが、一発撮りはこの杖の個人演武と、抜刀術『趺踞(フキョ)からの抜刀』と、『抜刀yasai斬り』である。野菜斬りでは、当初汚れてもいい刀を使う予定であったが、使い慣れていないせいかどうも上手くいかなかったため、ふだん使っている刀に変えたところ、全て一発で斬り終えることが出来た。※撮り直しは、カメラアングルと、間合いを映像でチェックして、より良い映像になるようにおこなったものである。

 2012年12月28日に撮影した杖術映像から8ヶ月近くになるが、前回は大きくゆっくり途切れずに動くことを意識していた。さらにこの時は、ソ之字立ちを意識し、身体の纏まりよりも可動域に意識を主としていた。今回は、許可をいただいた境内の中で、カメラに収まる範囲の中で自由に動いておこなった。前回の演武映像もそうであるが、型を決めず、その時の身体の反応に任せて動くことを心がけている。型を決めずに動くには、手元の動きだけでなく、重要なのは脚足である。抜刀術もそうであるが、つい手元に目がいってしまうが、重要なのは脚足であり、その動きに自動的に手元の操作が連動している感覚である。その場でおこなう基本技がある程度出来るようになったら、その場でおこなう動きは捨てなければならない。とは言っても「その場で覚えた動き」を、「その場でやらないこと」というのは大変なように感じるかもしれないが、右手右足、左手左足の動きの連動が自然に身に付いてくれば、どのような形からでも身体が動いてくれる。だからこそ、ひとつひとつの基本技のなかで、手と足がどのように連動して動くのかをゆっくりと確認しておこなうことが重要である。

 雪駄での演武は足袋や素足と同様、滑りやすい足場であったが、何の問題も無く違和感は全く無かった。むしろこのようにある程度滑りやすい場所の方が動きやすい。だが、地を蹴ったり踏ん張ったりするような脚足の使い方ではこのような場所と履物では難しいかもしれない。

 このように、杖の技法における脚足との関係は、剣術にも大いに関係している。先を急がずにゆっくりと手足の連動に注意しおこなうことが大切であり、間違った覚え方をしてしまうとその癖が動作の邪魔をし、修正するのに時間がかかってしまうだろう。



  今月の19日に『イオン葛西店』にて剣術教室体験会がおこなわれます。費用は1.080円です。まだまだ参加人数が少ないということらしいので、もしかするとほぼ個人指導に近い状況で集中的に伝えられるかもしれません。4月19日土曜日、18時30分~19時30分の間でおこなっております。数に限りがありますが、武道具の貸し出しもおこなっております。体験会ですのでどうぞお気軽にお越し下さい。詳細につきましては、【イオンカルチャークラブ葛西店】http://www.aeonculture.jp/products/detail.php?product_id=3746こちらよりご連絡下さい。


2014-04-06(Sun)
 

払い続けてゆくもの

 4月1日から4月4日まで実家である北九州の門司に3泊4日で行って来た。兄弟親戚合わせて総勢16名と思いもよらない賑わいをみせた。私にとっては、世代が繰り上がった中で記念を残すことが目的であった。これで悔いは無いと思う。

 だが、志を持って己の人生を選んだのであれば、それは脱藩して己の志のために国を捨てたかつての先人達の覚悟というものについて考えさせられたのも事実である。

 今回の3泊4日のなかで私は、かつての私にタイムスリップした気がした。それは、私が家を出て私の道を歩まなければならないように、幼い頃から人生の税金を私が私に払い続けていたことがよく分かったのであった。そして、その税金は、私がいろいろな方に出会い短い期間の中でさまざまな進展や出来事が私の想像を超えて進んでいるように、この税金は生涯払い続けていかなければならないものであろう。これは、私にしか分からない問題であるが非常に納得したことである。

 さて、気が付けば4月も4日が過ぎてしまった。gold castle 殺陣&剣術スクールでのお問い合わせも幾つか頂いており、新たな出会いも増えてきそうである。その方に適した稽古法を見つめ全体を引き上げていきたいと思う。

 さらに、4月19日土曜日の18時30分~19時30分の間、イオン葛西店にて剣術教室の体験会をおこないます。体験会費用は1.080円です。稽古道具の貸し出しもおこなっていますので(数に限りがありますが)運動着であればご参加出来ます。(足袋か靴下が必要です)運動不足の方や、興味はあるけど敷居が高いと思われている方、お気軽に参加できますのでご連絡下さい。

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2014-04-05(Sat)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなっている

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

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その他ジャンルを問わずお仕事のご依頼や『 剣技指導 』などのご依頼も受付けておりますのでこちらの【 お問い合わせ 】よりご連絡下さい。

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