海外からの稽古参加者

 昨日は高田馬場にて、以前から連絡をいただいていた加藤氏が稽古を受けに来られた。アメリカに渡って十数年になり、向こうで剣術稽古をされている方である。昨年甲野先生がアメリカで講習をおこなわれ、その関係で私の動画を見て連絡をいただいたのである。

 『抜刀術その壱』 2013.8.13 収録
http://www.youtube.com/watch?v=-6QBUBSTwbM

 『抜刀術 金山孝之』 2012.12.28 収録
http://www.youtube.com/watch?v=Z-MO8C5gJzQ&feature=player_embedded

 今年の8月13日に撮影した「抜刀術その壱」は、まだその弐とその参が残っているが、事情によりまだ配信出来ないでいる。私自身まだ見ていないので待ち遠しいところであるが、準備が整い次第順次配信したい。杖術もいくつか撮ってあるので、分けて配信する予定である。

 海外からと言えば、以前にもアイルランドから一日参加された方がいた。キッカケは、今は配信されていないが、youtubeにアップしていた私の当時の「稲妻抜き」と「潜龍出池」の抜刀とタオル抜刀(抜刀yasai斬りのタオル版)さらに趺踞からのタオル抜刀(趺踞の姿勢から頭が一ミリも上に上がることなく抜刀する)という内容が収録されており、それを見たアイルランド人の方が、日本での仕事のために来日されたその日に成田空港から直接高田馬場の道場に来られたのであった。今回はその日以来の出来事である。

 さて、昨日の個人稽古は、やはりあらためて「向かえ身の剣術」とはどのような身体操法になるのかということを説明するとともに、それにともなう身体の使い方、主に脚足中心の指導をおこなった。

 そのなかでも、『踵が上体を引っ張る』ということに、操法として具体的な原理が見えた。これは、歩法や体術系の身体の使い方としては以前から意識していたものであるが、加藤氏から抜刀術の「稲妻抜き」の際に初動における重心移動の身体の使い方の御質問に対して、「右前足の踵から動かす」という説明に自分自身が納得したのであった。これは、本日の稽古で検証した、壁に背中を付けた状態から半歩前に出て、そこから壁に肩の部分と頭部を持たれ掛けさせ、頭を下げず、上体を曲げず反動を使わずに身体を前方へ起こしていくには、踵から伝わる大腿部の緊張が、持たれ掛かった上体を前方へと引っ張っていく。これを、爪先を開いた状態で同様におこなっても、踵からの入力が前方への引き寄せにならず、どんなに頑張っても前へと身体を起こせないのである。こういうことから、ソ之字立ちは、可動域を使うには有効であるが、身体を纏めて移動させるには難しいと言える。

 この脚足の使い方は、杖術、剣術、抜刀術全てに当てはまり、本日は加藤氏に、杖での打ち、抜刀での初動、剣術での抜きながら、または押さえながらの前方への移動など、さまざまにおこなった。私自身剣術は久しぶりであったが、やはり、以前よりも精度という点では進展していた。これは杖術や抜刀術の稽古法の方向性が剣術にも繋がっていることを実感したのである。

 私とは初稽古の加藤氏であるが、海外から日本に帰国した僅かな日程を選んで来られたので、難しいと思われる内容でもどんどん伝えていった。予定を一時間過ぎて、三時間を超える個人稽古となったが、加藤氏の集中力と、分からない部分をそのままにしない姿勢には、私も大いに刺激された。一呼吸入れるための合間に、私がタオル抜刀をおこない、成功するための重要な部分を伝え加藤氏にやっていただいた。やや左半身になる体の癖が見られたが、少し説明しただけで、見事成功した。このタオル抜刀は、抜刀術で練られた身体感覚を、検証するために稀におこなっているもので、この練習を繰り返すことは逆に抜刀術の進展を妨げる懸念がある。だが、柄に手を掛けない状態から抜刀をおこなう術者にとっては、「柄に触れた瞬間に抜く手之内の感覚」が養われるだろう。
 次回も稽古をおこなう予定であるが、どのような進展が見られるのか楽しみである。


2013-11-30(Sat)
 

2013年12月 武術稽古日程             (剣術・抜刀術・杖術・体術)

※高田馬場での(研究稽古&個人指導)に関する稽古見学、または参加希望の方はこちらの【お問い合わせ】よりご連絡下さい。

※(gold castle 殺陣&剣術スクール)の詳細につきましては、ホームページをご確認下さい。http://www.tate-ken.com





12月1日 (日曜日) 18時30分~20時30分 品川総合体育館
              (gold castle 殺陣&剣術スクール)


12月2日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)                                


12月6日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


12月8日 (日曜日) 18時30分~20時30分 品川総合体育館
              (gold castle 殺陣&剣術スクール)
 

12月9日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)                                


12月13日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


12月15日 (日曜日) 12時30分~14時30分 戸越体育館 
                (gold castle 殺陣&剣術スクール)


12月16日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)                   
            

12月20日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


12月22日 (日曜日) 18時30分~20時30分 品川総合体育館
               (gold castle 殺陣&剣術スクール)

    
12月23日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)                                


12月27日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)





※高田馬場での稽古時間は、17時00分~21時00分の間で調整いたします。
①17:00~19:00 ②18:00~20:00 ③19:00~21:00 いずれかの参加しやすい時間帯でお越し下さい。
前日までには希望日時をメールまたは、お問い合わせフォームよりお知らせ下さい。

※高田馬場での稽古参加費は1回2,000円です。gold castle 殺陣&剣術スクールにつきましては月謝4,000円(3回まで無料)となっております。

※稽古場所の詳細や稽古内容、稽古時間のご相談、道具類その他のご質問等につきましてはメールまたは【お問い合わせ】よりお受けいたします。

※都合により日程が変更となる場合がありますので御了承下さい。


2013-11-28(Thu)
 

それぞれの進展

 昨日はgold castle 殺陣&剣術教室の講習をおこなった。最近はこの日曜日が待ち遠しくて、どのような内容にしようかと思案しながら自身の研究稽古をおこなっている。

 合間の時間帯に生徒さんの動きを見たり、見学されてる生徒さんに、杖の指導をおこなっている。今回もリハビリを兼ねて来られた生徒さんに、『歩きながらの杖の持ち替え』をやっていただいた。手の感覚がだいぶ掴めてきたようなので、歩く調子を変えないということを最優先に杖の持ち替えをおこなっていただいたのである。

 これは良い意味で私の予想を裏切られてしまった。なんと、一度も止まったりスピードを緩めることなく同じ調子で進みながら杖の持ち替えがスムーズにおこなえたのである。まだ三回目である。

 一回目は、座りながらの杖の持ち替えの手順を5、6回に分けておこなった。二回目は、立って目を瞑っておこなう。これでかなり杖の中心の感覚を掴むことが出来たのではないかと思う。三回目は、歩きながらおこない、持ち替えの手順の分割も、最終的には1回でおこなえるようになった。この身体全体を使った動きをしばらくは丁寧におこない身に付けていただきたいと思う。ご婦人から、感覚を忘れないためにも家で杖の練習をおこないたいと仰られたため、自作した軽い杖をお渡しした。この杖の稽古と同時に、真っ直ぐに立つ姿勢、膝を伸ばしきらない進み方など、不安定になりづらい姿勢というものが自然と身に付いてくれば転倒防止にも繋がるだろう。あらためて、杖という道具は極めてシンプルであるが、シンプルゆえに感覚に気づきやすい道具である。

 剣術クラスでは、抜刀術と納刀をメインにおこなった。私としても、抜刀をジックリと指導する機会は久しぶりなので、楽しみな反面、何か責任のようなものを感じる。特に抜刀術に関してはそう感じるのである。

 肩が上がり力んでしまう癖がある役者の生徒さんが、昨日は一つ前に進んだ。それは私もそうであったから良く分かるのだが、どうすれば肩が上がらずにすむのか、どうすれば力まずにすむのか、手掛かりが分からなかったのである。力を抜いたつもりでも動きの中で勝手に力が入ってしまう。彼の場合もこの癖は初めて見た時から分かっていたが、昨日の抜刀術での、『柄を握らずに手之内を外すことで、肘の可動域が増し、肩が上がらず刀の重さを軽減出来る位置を感じたこと』である。肩が上がると、刀の重さを感じ表情も辛そうになっていたが、その後何度か、楽に扱っていたのが見て取れた。

 講習後、「今まで自分の身体(肩のあたり)ばかりに意識がいっていましたが、抜刀術の稽古で、柄に掛けている手のことに意識が集中したことで、肩の力が抜けてきました」という感想であった。まさに道具が身体の使い方を導いてくれるというのはこういうことであると思う。道具を使うことで実感でき、その感覚を身体が覚え、整えることが出来るようになる。最近は杖の講習が多かったが、やはり私の中でも特別である抜刀術は、縁のある方には伝えていきたいと思う。

 最後に、映像を見て勉強したいという方から、杖の基本的な操法を幾つか動画で撮影した。映像で見ると、手順は早く覚えられるだろう。熱心な方なので進展は早いかもしれない。




 次回の剣術クラスの講習は、引き続き『抜刀術&納刀』特集です。

12月1日 日曜日 品川区総合体育館剣道場
18時30分~19時30分(殺陣クラス)
19時30分~20時30分(剣術クラス)
初回から3回は無料ですので、お気軽に御参加下さい。
ご連絡はhttp://www.tate-ken.com/より承っております。


2013-11-25(Mon)
 

身体の変化と心の変化

 昨日は6年か7年振りだろうか、当時『からだ化粧』という体に絵を描いて撮影するアート作品に何度かモデルとしてお世話になったことがある。その「美・ファイン研究所」でお世話になった方から連絡をいただいた。モデルのお仕事の件であったが、身体的条件が合わず今回は残念ながら近況報告のみとなってしまった。しかし、こうして何年も経っているのに、直接ご連絡をいただけるのは有難いことである。『からだ化粧』では何度か描いていただいたが、中でもメーキャップ界の第一人者とも言える小林照子先生に睡蓮を私の体全身に描いていただいたことは、私の人生の中でも宝物と言える経験であった。その作品は『森羅』というアルバムに収められている。

 今日は杖術の研究稽古で得るものがあった。まず、今日は午前中にフト「杖の稽古における体の筋肉の付きかたや骨格構造を整える働き」があるのではないかということが思い浮かんだのである。大きな筋肉は、ある一定方向の力には強いが可動域を狭め取り回し辛く、肉離れなどのケガに陥りやすいのではないかということ。そして感覚という面においても、主張しすぎている分、他の情報が聞き取りにくくなり鈍くなってしまうのではないだろうか。

 こういうことから、杖は軽く、手之内を始め身体のさまざまな部分が、微妙に感じ取りながら動き続けている。日常生活では、意識して動かない、杖とカラダの感覚のキャッチボールが、普段主張出来ずにおとなしくしている身体のある部分を目覚めさせているのではないだろうか。そうなってくると、主張しすぎていた大きな筋肉の存在感は薄れ、連動し続ける複雑な動きの中で、必要とされる筋肉が呼び起こされるのではないだろうか。おそらく、そのような身体に切り替わると、脳に感じる感覚は、情報量、質、精度、など格段に向上してくるのではないだろうか。重たい木刀を力いっぱい握り締めて、単純動作で回数を目標にやっていては、このような身体を手に入れることは出来ないだろう。感覚を目覚めさせる方法として、杖は何より優れた得物であると思う。

 今日は杖の稽古中に、右手手之内が、新しい操作方法を教えてくれた。これが本日一番の収穫であった。

 これはおそらく、杖の稽古における手之内の馴染みがそのように教えてくれたのだろう。だが左手ではまだ扱い辛く、やはり右手の馴染みがなければ気づかなかっただろう。それともう一つは、上体における実感出来る筋肉の収縮はいわゆる「詰まり」であり、身体の通りが悪くなり、怪我の要因にもなる。近年プロ野球のピッチャーが投球する際に、振りかぶってリリースする直前まで力を入れない投げ方をしている選手が増えてきているのも、この「詰まり」を起こさないことと、筋肉の収縮による骨格可動域の磨耗による損傷を軽減させる効果があるからではないだろうか。専門家ではないので全ては予測であるが、ただ、筋肉の収縮はそのエネルギーが強くなるほど、損傷リスクが高まると思う。

 具体的な杖の稽古の目標が出来たことはまた一つ情熱の温度が高まっていくだろう。「肉体が変わることで身体感覚が変わり操法が変わり技が進展する」そういった流れをもった稽古でなければならないであろう。

 稽古の後半、木刀を振っていた際に、周囲の音などが耳に入り、全く関係も無くフト頭に浮かんできた。「人生は善いも悪いも己の好き嫌いによる部分が多くを占めている。日常が試され日常が修行であり、それが己の現時点での結果である。」つまり、人間とはなんという自分勝手な生き物なんだと、己の心の感じ方から、無駄にエネルギーを使っていることに、身体の方から教えられたような気がする。自分という人間の心の慣れみたいなものから、安易な反応であり、纏まりがないのである。それはまさしく武術と同じで、繋がっているものである。だからこそ、出来ていない自分自身に、日常から突きつけられてくる状況をいかに対応出来るかが、もっとも難しいテーマであるが、私がもうひとりの私から試されているのである


2013-11-23(Sat)
 

視界を閉ざして内部を観る

 昨日は高田の馬場での研究稽古であった。睡眠不足と疲労が重なりフラフラで向かったが、先日戸越体育館で講習をおこなった際に、目を瞑ることで視覚に頼らず、顔が動かないことで身体がブレず、頼るべき箇所は、杖を持っている手の感覚となってくることに気が付いた点であった。

 個人稽古としては、以前から部屋を真っ暗にして真剣を振ったりしていたが、指導としてこのような方法をとったのは初めてであった。無意識でおこなっているものとすれば、「納刀」も視覚に頼らず、全て体中の感覚でおこなっている。

 私自身以前は、さまざまな組太刀や対人稽古をメインにおこなってきたが、現在は一人稽古における感覚の追究と、身体を練る稽古に特化している。主な稽古法は、杖と抜刀そして、特殊な剣の振りである。連絡をして対人稽古に集中することも出来なくはないのだが、一人稽古の重要性を掴み始めた現在は、まだまだこの部分で学ぶべきものが沢山あり、方向性としては間違っていないと思う。この稽古法はこれから一番重要なものとして続いていくが、どこかのタイミングで道具の購入とともに、対人稽古における研究に入るかもしれない。それは体術への追究の始まりかもしれないが、そこに関しては絶対的な何かを持って入って行かなければ意味が無いので流れのままに任せたい。

 さて、昨日の稽古であるが、そのような体の状況であるため、目を瞑り意識が薄れかかっていく中で真剣を振ったり重い木刀を振ったりしながら、身体の感覚を探していた。やはり目を瞑ると意識していなかった動きの荒さが目立つ。『纏まりを作る構造と伝達ロスを無くす操法』を追求するためには身体の内部を感じる感覚が必要になってくる。目を瞑る稽古法も有効であるが、その感覚を目を開けている時でも同様に得られるようにしなければならない。そういった意味でもこの目を瞑る方法は、非常に分かり易い方法である。これは体術など対人稽古でも、接触面の感覚が敏感になり、力の通りやぶつかりを感じるには有効な手段だろう。身体のどこかに制限をかけることで引き出されるものがあるが、なにか感覚的に大きな進展があればと願う。


2013-11-19(Tue)
 

感覚の可能性

 本日は戸越体育館にて、gold castle 殺陣&剣術スクールの講習をおこなった。

 講習は剣道場にておこなっているが、隣が柔道場であり、毎回同時間帯には合気道の団体が稽古をされている。入り口が一つであるため、いつも剣道場の端を通って柔道場へと向かわれているが、こちらの団体の方々は皆、挨拶が丁寧で、壁一枚を隔てた剣道場と柔道場であるが、私としては気持ちよく講習を進められる。戸越体育館は、今のところ品川総合体育館に比べて使用回数は少ないが、隣の合気道の団体であれば安心して、良い空間での講習となる。私の場合、この「空間」というのは重要で、その人によって自然とつくられるものであるが、武術の質や品格という意味において、その団体から発生する雰囲気は極めて重要である。

 さて、今回の剣術クラスでは重心をテーマに、歩く、走る、後退する、をおこなった。重心を動かす際の、身体の操作もなるべく、小さくおこなうために、上体が折れないことを説明した。そうすることで、僅かな操作で倒れそうになるのを防ぐために脚が出ざるを得ない。上体をキープすれば、脚はパタパタと出てくる。この上体の角度を折れずにより、倒していけば前に出る脚は自然と速くなってくる。今回皆さんにやっていただいたのを見ていると、蹴らずに移動しているため、骨盤の左右のブレが少なく、いわゆる「ナンバ」と言われる走り方になっていた。

 参加者の方で、ナンバ走りを普段から実践されているらしく、ある映像の仕事の際に、万引き犯の役で催涙スプレーをかけて逃走するシーンがあったのだが、監督から「走り方がオカシイ」とNGが続いたらしい。次回はぜひ時代劇にチャレンジして頂きたい。

 また、本日舞台の千秋楽を終えたばかりで参加された若い役者さんもいる。若い方のエネルギーとさまざまな葛藤には、私も良い影響を受けている。武術を通じて何かキッカケが生まれればと思う。その体から感じ取れる何かをどう導いていけるかが、今後の私の課題でもある。

 前回に続いて御参加いただいたシニアのご婦人も、杖の持ち替えがスムーズにおこなえるようになった。発見があったのは、目をつむっておこなうことで、視覚に頼らず、より手先の感覚が引き出され、杖の持ち替えの際におこっていた支点のブレが無くなり、杖がピタっと水平に保てるようになった。そこから一気に、杖の打ち込みから、回収し、左右に持ち替え、さらに打ち込み回収するという、二回目にしてこのような難しいことをおこなえるようになった。これは、私にとっても大きな体験であり、人間の手先の感覚の学習能力というのは、やり方次第では、ドンドン引き出せるものであるということだ。しかしなにより大きいのはご婦人が「剣術が好きである」ということだろう。



 次回の講習はは品川総合体育館でおこないます。詳細はこちらhttp://www.tate-ken.com/よりご確認下さい。次回の剣術クラスは『抜刀術』&『納刀』特集です。

 三回まで無料でおこなっておりますので、どなたでもお気軽にご参加下さい!!
 ご連絡お待ちしております。


2013-11-18(Mon)
 

生活のリズム

 今日は一日中、調べごとや雑用のため出かけたりで、細々とした用事を沢山済ませた。

 休日には、こういったさまざまな用事をおこなう習慣となっているが、自分で決めた要件は特に期限が決まっているものではないので詰め込んでやる必要はないのだが、時間をさばいていけるためには、何事も早めに対処しておいた方がいい。そのため休日の内に段取りを作っておく生活になってきた。

 まだまだであるが、生活全般に『リズム』がとれるようにしたい。べつに、音楽にノリながら食事や洗濯などをおこなうのではなくて、時間の流れと生活の流れが、安定的にまた流動的にも対応出来る懐の深さを持ちつつ、生産的な積み重ねが出来ること。その人の「性格」「欲求」「ストレス」「趣味」などからバランスよく最適な時間の使い方が出来れば、日々の効率は格段に上がり、程よい忙しさのなかで、今やることと、次にこなすための段取りを同時進行でおこなえる。

 シンプルイズベストを実行に移すには、自分の生き方に決意を持ち、余計な贅肉をそぎ落として、身動きの取りやすい状態になっていなければならない。そこから初めて『リズム』が持てるのではないだろうか。

 難しいことではあるが、自分に合った環境を探し、または作り、その中でその時間を本気で生きていく。そういった時間を増やすことが、私の生活の『リズム』の先にあるのかもしれない。


2013-11-15(Fri)
 

抜刀術での新たな感覚

 昨日は高田馬場での研究稽古であった。抜刀術の初動における感覚が、現在おこなっている真剣や重たい木刀での初動の入り方と少しリンクできる可能性を感じた。感覚的な部分を言葉にするとこのように分かりにくい表現となってしまう。つまり、今までずっと信じてきた抜刀術の初動のエネルギーというものの、エネルギーロスを無くしていくことで起こりを消し、物理的な速さより、結果として速い、対人における反射的反応を殺していけるかというテーマである。

 そのためには、下体からなる身体のアソビをとり、上体は手之内を決め、肘、肩、胸椎は、構造を信じ、詰まりと衝撃を受けないために柔らかくしておかなければならない。(柔らかくというのは私個人の感覚で、人によりニュアンスは違うかもしれない。アソビ無く柔らかく。)そして、真剣や重たい木刀を袈裟に振り下ろすのとは違い、抜刀術では、鞘から抜き、移動しながら斬り付けるのである。その斬り付けるまでの手順をいかに小さくおこなえるかという点がこれからの研究稽古のテーマになってくるだろう。

 これは、ソ之字立ちからの抜刀術が、真っ直ぐか或いはハ之字立ちに変わった変化に次ぐ、大きな変化になるかもしれない。だが、ソ之字立ちの操法で体に染み付いていたものを変えていくのと同じように、抜刀の初動に最大のエネルギーを使っていた操法を新たに変えていくのは大変である。これが稽古として新たな道に入っていいのか、また元の道に戻った方がいいのか、まだ何とも言えないが、昨日初めておこなってみた実感としては悪くない。これは、ソ之字立ちだと気づかない感覚であり、「より速く」「より精度を上げる」ためには、通らなければならない道なのかもしれない。非常に高い壁が迫ってきたが、同時に稽古の楽しみが出来た。抜刀術は使えないと感じていた初動の柔和な感覚が、もしかしたら使えるかもしれない。これは、ケガをしたことで「構造の信頼」と「筋肉を収縮させない効果」に気づけたことが非常に大きい。

 昨夜は稽古熱の高まっている内に記事を書くつもりだったが、うたた寝してしまい、気が付いたら深夜の三時と三時間以上もうたた寝してしまった。

 今日は今日で、稽古道具の手入れに始まり、衣替え、着なくなった衣服の処分(この整理にかなり時間が掛かってしまった)夜は、渋谷Bunkamuraにて画家の増田佳子さんの展覧会を観に行き、抽象画の新作などを観ながら、感覚から何かを生み出すという、武術稽古にも共通する部分を感じながら、「美術と武術」に感じる、何かを観るというのもいい勉強になると思うのであった。

 
2013-11-13(Wed)
 

杖術特集

 日曜日の夜は、gold castle 殺陣&剣術スクールの講師である。今夜は天気が崩れるという予報であったが、なんとか無事にもってくれた。ホームページに書いてあるように、当スクールの目指すところは「どのような方でも、愉しんでいただける空間にしたい」というものである。そのために、さまざまな方にお越しいただいて、その方に合った講習内容を提供できるように考えている。

 第四回目であるが、すでにさまざまな方が参加されている。やはり私が思い描いていたことは、さまざまな方が、さまざまな時間の中で都合を付けて殺陣や剣術といった稽古空間を共にし、次回の講習までそれぞれの生活に戻り何かを感じながら生きていく。人それぞれに思いは違うが、私はこの空間が何よりも素晴らしく大事なものでありたいと願う。

 身体を通してのコミュニケーション。その情報量は言葉だけのものや、負荷を掛けた単純動作に比べると、中身の濃いものである。相手に対して、または自分自身に対して、身体と脳が情報を探っているのである。科学的に言えば全て脳の中でのことなのかも知れないが、感覚的には、身体と脳が互いにコミュニケーションを測っている感じがするのである。それは、動きの中で状況の変化にどのように身体を使わなければならないか、常に感じ取っていかなければならない。そのため、感覚的なものが目覚め出し、興味という喜びが湧いてくる。そうなると時間が経つのがあっという間になってくる。人間の身体はやはり良く出来ていて、自分の意思とは関係なく良い感覚を吸収しようとする働きがあるように思う。例えば、食べたものが勝手に消化され栄養が吸収されていくように、あるいは、ケガをしても、少々のキズであれば自然治癒力で勝手に治っていく。そのように、良い感覚というものは、どこかで勝手に吸収して記憶しているものだと経験上思うのである。自転車に一度乗れてしまえば、もう全く乗れなくなることは無いように、思考だけでは計り知れない部分が人間にはあるのだと思う。

 本日は予定通り『杖術特集』であった。今日はシニア世代の女性の方が参加された。この方に合った講習内容を数日前から考えていたが、やはり杖が最適であった。軽くて、握らずに、指先を使うことから、「ハマりそう!」と夢中になられていたが、是非ともハマっていただきたい!次回が楽しみである。

 その他には、男性の方に杖の打ち方、突き方などを教え、「水車」「裏車」「巴」「回し打ち」などをおこなった。今日は、一部であるが、こういったものがあるということが体感していただけただけで十分である。そこから段階的に、状態を見ながら教えていきたいと思う。熱意のある方々は、覚えるのも早いだろう。そして何より、その場の空間が良いものになっていくのである。

2013.11.10 品川②
2013.11.10 品川①


2013-11-11(Mon)
 

展覧会のおしらせ

 私のブログにリンクさせていただいている、画家の増田佳子さんの展覧会が11月9日(土)~11月18日(月)の期間『渋谷Bunkamura Wall Gallery』にて開催中です!

詳細はhttp://www.bunkamura.co.jp/gallery/exhibition/wall_131109masuda.htmlよりご確認下さい!


2013-11-10(Sun)
 

刃音の影響

 真剣や居合い刀を振った際に刃音がするが、これが実に邪魔をするのである。現在は慣れたせいか操法にほとんど影響しなくなったが、本来刃筋を通すための音であるのが、大きく鳴らせるがために大回りに投げ出すように振っている操法をよく目にする。手首や肩を痛めないか心配だが、私は刃音に対しては確認程度に留めるように気をつけている。

 しかし、刃音により小袈裟に斬る際の手之内の僅かな返しが必要であることが分かるし、初動のエネルギー伝達が上手くいったか否か確認も出来る。決して加速度的に力を込めて振り終えて固まるようであってはならない。

 そういう意味では刃筋というものは刀の操法において極めて繊細である。私が凄い技術だと思うのは、テレビなどで有名な町井勲師範が刃筋を通す技術においては信じられないほどの精密さであらゆるものを厳しい条件の中で切断している。日本刀の切れ味に注目しがちであるが、ミリ単位での刃筋の合わせ方の技術の方が興味深い。

 現在私は、上体の力をいかに抜いたまま刀をするどく振り下ろせるかということを研究している。これは、夜中に部屋の電気を真っ暗にして真剣を振ったり、感覚を研ぎ澄ますような状況下でおこなうと何か引っ掛かるものが見つかってくる。これは、私がケガをしたことから気がついたのだが、筋肉が収縮すると、そこに詰まりや引っ掛かりや衝撃が発生してしまう。そのため、筋肉が収縮しない構えから、下体の纏まりからなる初動でおこなうと、なんともあっけなく切っ先が移動するのである。ただし、身体的注意点が幾つもあるのでそれらをチェックしながらおこなうため、現時点での私ではチェックに時間が掛かるので安易に沢山振れるものではない。しかし、この振り方はおそらくそのまま体術にも関わってくると確信している。起こり、気配の消し方、身体的構造の纏め方から、下体の強さに対する上体の柔らかさなど、数年前までは気づきもしなかった、刀を振ることから得られる身体的感覚の重要性についてである。

 剣術の身体の使い方が体術においても有効でなければならないし、その方向性はやはり失われた古の武術を探究してゆくにはもっとも重要な部分である。身体の使い方において何が重要で、何のためにその稽古をおこなっているのか、失ってゆくものよりも得られるための稽古にしていかなければならない。


2013-11-10(Sun)
 

自然に。ナチュラルに。

 何かを生み出すときというのはいったい何処から生まれてくるのだろう。

 その生まれる瞬間というのは、確かに形あるものとして整理がついている。しかし、それを待たずして出そうとすると上手くいかない。

 自然。ナチュラルであること。本質的なものがブレないことで、生まれてくるものは自然に降りてくる。

 人と空間、組織と環境、誰しも生きていく中でさまざまな空間や環境に身を預けなければならない。それがその人の人格形成に大きく関係してくる。いろんな意味で人生に影響ある決断でもあろう。

 自分のやりたいことを選んだ人生なら、まだまだやれること、考えられることはあるだろう。しかし、それを待たずして出そうとすると上手くいかない。

 人と空間、組織と環境、学び吸収し思考から行動までが自然になるように、自分の生き方をしていかなければならない。それはこれからどのようなものになっていくのか判らないが、私のこれまでの経験と、これから生まれてくるかも知れないさまざまななにかが形となってくるような予感がする。そのためには、時間を大切に使っていかなければならない。

 そういったエネルギーというか、なんの確約もないものに対し、情熱というのは全く衰えることはない。これはなぜだか自分でも判らないが、変わらないものは昔からナチュラルでいたいということ。楽しいものは楽しい。悲しいものは悲しい。そういった人間の持っている喜怒哀楽をいかに受け止め、感じ、発信していけるか。役者というカテゴリーでなくとも、そこにやるべき道はあると思う。


2013-11-08(Fri)
 

柔和の意識

 本日の研究稽古では、先日気が付いた剣を握った際に肘をやや開くと肩が落ち、筋肉への疲労が圧倒的に変わることを再確認しながら、上体と下体とのバランスを研究していた。『無住心剣術』に「柔和無拍子打ち」と言われている操法があるが、その身体の使い方はどういったものなのか分からない。

 だが、実感できることは初動においてエネルギーが漏れないように柔らかくおこなうことにより、起こりは格段に無くなり、自身の感覚においても不思議なスーっと通っていくような感じがある。もちろん私の感覚など、柔和無拍子打ちとは、全く次元の違うものである。

 その柔らかい初動のためには、身体のアソビをとっておかなければならない。そして今日感じたことは、下体の使い方によって、上体はもっと柔らかく使えるのではないかということ。実感なく重い木刀や真剣が振り下ろした位置にいっていたのは果たして起こりなく威力を兼ね備えた打ちになっているのか、積み上げていかなければならない稽古のひとつである。

 昨日の剣術クラスの講習でおこなった体軸を真っ直ぐにすることが、今日の研究稽古にも活きてきた。体軸がブレてしまうということは、身体にアソビが生まれ初動にロスが出てしまう。これは、木刀や真剣での素振りもそうであるし、杖での連動した動きにおいても重要である。目的によっては重心移動の際に体軸を傾けることがあるが、用途によって真っ直ぐに立てる稽古は積んでおきたい。

 フト考えたことで、どうして人は不安や緊張ストレスなどがかかると、表情筋を始め身体各部において、筋肉が収縮していくのだろうか。逆に、心地良い気分や楽しい時には表情筋や身体各部の筋肉がリラックスしていくのか・・・・・・
 人間が持っている本能や神経系との関連があるのかもしれないが、何気なくおこなっている収縮系の働きは点検し見直していくことが必要なことなのかもしれない。心の操作で身体が変わるか、身体の操作で心が変わるか、どちらにしても、コントロールすることで、社会生活においても、武術稽古においても進展に結びついてくる気がする。柔和な感覚を求めてこれからも精進していかなければならない。


2013-11-04(Mon)
 

骨盤角度と股関節の関係

 本日日曜日は品川総合体育館でgold castle 殺陣&剣術スクールの指導であった。参加された皆さんはそれぞれに目的が異なり、縁があって同じ空間で身体の使い方を稽古している。まだ開講して三回目であるが、参加された方々の思いを感じると、その方にとってプラスになる発見であったり、体が使えるようになったりと、いかに導いていけるか私自身強く思っている部分である。

 今日は参加者の傾向をみて、股関節を深く屈曲させる運動を多めに取り入れた。これは、低い姿勢での作業や、さまざまな動きの中で重心が安定するための下半身の使い方を身に付けたほうがいいと思ったからである。しかし、本日は少々取り入れ過ぎた気もする。だが重要な部分を伝えることは出来たので、日常の動作や歩き方の中で少しずつ、体の感覚とともに可動域が増えてくれば、今日の講習は意味のあるものであったと思う。次回はもっと体に負担の少ない方法で解り易く進めていきたい。

 しかし、私は終わってからも「もっと伝えたい!」という思いが沸き起こってしまうため、参加者の皆さんは終わっているのか終わってないのか不思議な表情で話を聞いていただいている。これは、始まる前もそうなのだが、やはり武術のことでスゥーっと始まってしまう。この癖が直るかどうか判らないが、限られた時間内で上手く伝えられるようにはしたい。




 次回の講習内容は、『杖術特集』です。杖の打ち、突きによる手之内の使い方、そして「水車」「裏車」「回し打ち」「巴」ぐらいまでをやります。貸し出ししている杖は、通常の杖よりも軽いものでおこなってますので、力がなくても大丈夫です。運動不足の方には、各身体の関節部位をほぐす効果もあります。運動経験の無い方でも丁寧に教えていきますので興味のある方はホームページのhttp://www.tate-ken.com/よりご連絡下さい。


2013-11-04(Mon)
 
プロフィール

金山孝之


       金山 孝之
   Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『Gold Castle 殺陣&剣術スクール』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動をおこなっている

2015年
『 GM happy コラボレーション 』と題し、ジャンルを問わず定期的にゲスト講師をお招きし、特別共同講習会を開催している

『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

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