忙しい休日

 本来は休むためにある休日であるが、必要品を揃えたりいろいろチェックしたいことをおこなったり、なかなか休めない。だが精神的にはゆとりがあるので、歩く速度をゆっくりとリラックスしながら買い物などおこなった。

 道着や作務衣を吊るすハンガーを自家製で作ってみた。丁度軽い木材で杖を加工した際の切れ端があったので、それらを利用し袖口の両側に長く水平に吊るすことが出来た。

 いろいろと予定しておいた用事を済ませたあと、次のあらたな活動の幅を広げるための準備を始める。またなにかと、用意するものや打ち合わせなど必要になってくるが、そういったことが一つ一つ積み重なっていくことが重要であり、その材料は気がつかないうちに揃い出している。

 今年も神無月が終わろうとしているが、今年ほどいろいろな人から一人では到底できないことをやらせてもらっている一年は記憶にない。何かを追究して覚悟をもって望むこと。これは、当時私が6年間務めた会社を辞める一番の理由であり、不器用な自分でも何か一つのことを生涯情熱を持ち続けて取り組むことが出来ないかと、そこに自分自身の夢を持とうと考えたのである。瑞々しく生きていくためにも夢は必要であり、壮大な夢でも些細な夢でも、その人にとって、生きがいになれるものであれば、そこに向かって行く一歩一歩が頑張れる明日へと繋がってゆく。

 私自身、どん底も味わってきたしいろんな人との出会いがあったが、武術と出会ったことで今まで悩んでいた自身の考え方や、選んできた方向性などに納得がいき、過去の自分から現在の自分となりそこから未来の自分へと、それらがどのように展開されていくのか、傍観的に感じる部分もある。出会いに身を委ね、力を引き出され、未来の自分へと変わっていくのであろう。私にできることはやるべきことを追究していくことである。


2013-10-29(Tue)
 

下体を練る

 本日はgold castle 殺陣&剣術スクールでの剣術指導であった。

 まず、殺陣クラスを見ながら、受講者の方に股関節を含めた下体を練る稽古をおこなおうと緊急に決めたのである。この稽古は、私が一人稽古でおこなっているもので、強烈なものであるが、今回の受講者を見ておこなうべきだと判断した。腰を落とす(重心を下げる)ためには、股関節の使い方が重要で、そこが働かなければ体軸が前後に傾き易くなってしまう。そのため、前後左右といった脚捌きの稽古では、体がフラついてしまう。こういった、受講生の身体的特徴を見ながら講習内容にピンポイントで取り入れていくのは、まだ少数でおこなわれているから可能なのであろう。

 剣術クラスでは、殺陣とは違う部分が出てくるとは思うが、殺陣に重要な体を練るための稽古はさまざまに見えてきた。そして、剣術クラスでは細かい技術を解り易く伝えることが出来ることも確信した。技術を身に付けるためには体が変わらなければならない。体が変わるためには、使い方を変えて、眠っていた脳の指令や、筋肉などの感覚を、呼び覚ます稽古が必要になってくる。それは、ハードな筋力トレーニングではなく、その逆で、疲れていたことを疲れないように工夫することから感覚が目覚めてくる。そういったさまざまな体の使い方を、杖や刀を通じて解り易く伝えたい。



 来週11月3日(日)は品川総合体育館でおこないます。時間は同じく18時30分~19時30分(殺陣クラス)19時30分~20時30分(剣術クラス)でおこないます。詳細はこちらのgold castle 殺陣&剣術スクールのホームページよりご参照下さい。

 次回の剣術クラスでは、趺踞(フキョ)をおこないます。極めて不安定な座り方で、バランスを取ろうと身体が小刻みに動くことから、なかなか鍛えられない内部の大きな筋肉(腸腰筋)などが刺激されます。杖術におきましては、次回も下体を練ることをテーマにおこなって参ります。


2013-10-28(Mon)
 

支えられているありがたさ

 もしも武術が出来なくなってしまう体になってしまったらと考えると、さまざまな人生経験から現在の道に辿りついた私にとってそれは、耐え難い苦しみである。

 武術の技が出来る出来ない以前に、体が動かせるかどうかということは、ふだん何の異常もなく過ごしていたら実感しにくいことだろう。

 身体を練りながら、感覚をコントロールする稽古というものは、実に刺激的であり、自身のカラダや相手のカラダとのコミュニケーションを、僅かな時間の間にはかっているのである。

 その武術稽古から得られる状況把握能力や管理コントロール能力は、武術が出来なくなっても次に活かされるものであろう。

 理想を追いかけすぎると不安や焦りに駆られて、現状を失いかけそうになりやすいが、視野を広げさまざまな価値観に照らし合わせることで、現状を打破できる余裕が生まれてくる。人間は一人ではどうにもならない。そんな思考を一発で吹き飛ばしてくれるのは、いろいろな方の支えである。何気ない連絡や新しい縁などが、今までにない閃きや新しい感覚を体内に注入してくれる。あらためて、人には感謝しなければならないと思う。いろんな情報が溢れる時代だが、せめて自分の心ぐらいは、人の良い部分を見ようとする目を失ってはならない。月並みであるが、思いやりを忘れてはならないと自分に言い聞かせたい。


2013-10-26(Sat)
 

2013年11月 武術稽古日程             (剣術・抜刀術・杖術・体術)

※高田馬場での(研究稽古&個人指導)に関する稽古見学、または参加希望の方はこちらの【お問い合わせ】よりご連絡下さい。

※(gold castle 殺陣&剣術スクール)の詳細につきましては、ホームページをご確認下さい。http://www.tate-ken.com/index.html





11月1日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


11月3日 (日曜日) 18時30分~20時30分 品川総合体育館                                  (gold castle 殺陣&剣術スクール)


11月4日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


11月8日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


11月10日 (日曜日) 18時30分~20時30分 品川総合体育館                                  (gold castle 殺陣&剣術スクール)


11月11日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


11月15日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


11月17日 (日曜日) 18時30分~20時30分 戸越体育館                                  (gold castle 殺陣&剣術スクール)


11月18日 (月曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)


11月22日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)                                

    
11月24日 (日曜日) 18時30分~20時30分 品川総合体育館                                  (gold castle 殺陣&剣術スクール)


11月29日 (金曜日) 17時00分~ 高田馬場 (研究稽古&個人指導)





※高田馬場での稽古時間は、17時00分~21時00分の間で調整いたします。
①17:00~19:00 ②18:00~20:00 ③19:00~21:00 いずれかの参加しやすい時間帯でお越し下さい。
前日までには希望日時をメールまたは、お問い合わせフォームよりお知らせ下さい。

※高田馬場での稽古参加費は1回2,000円です。gold castle 殺陣&剣術スクールにつきましては月謝4,000円(3回まで無料)となっております。

※稽古場所の詳細や稽古内容、稽古時間のご相談、道具類その他のご質問等につきましてはメールまたは【お問い合わせ】よりお受けいたします。

※都合により日程が変更となる場合がありますので御了承下さい。


2013-10-21(Mon)
 

gold castle 殺陣&剣術スクールが開講しました。

 2013年10月20日、本日からgold castle 殺陣&剣術スクールが開講した!

 生憎の雨で不安もあったが、参加者のみなさんには愉しんでいただけたのではないかと思う。私自身、武術を経験したことない方に、どのように武術的動作から、愉しく日常の動作においてもよりよいものになっていけるか。その方にあった、目的を導き出せるような講習になればと、その難しさを感じながらの講習であった。あらためて、武術稽古は「生もの」であると感じた。

 参加された方が言っていたように、「こんなに集中して教えて頂いていいんですか?」と、まだ知られていないこのスクールの環境に驚かれていた。殺陣と剣術では、身体の使い方に異なる部分があるが、殺陣は殺陣のカラダの使い方、剣術は剣術のカラダの使い方があり、どちらが正しいのかというふうに捉えられると、殺陣と剣術の本来の目的が異なるため、比べることはナンセンスである。そのため、受講者の方には、その方のレベルに応じて現在使えるカラダの使い方でいいと思う。そこから一つ一つ、レベルアップしていくことで、殺陣の面白さと、剣術の不思議さを実感できるのではないかと思う。

2013.10.20 第1回目 gold castle 殺陣&剣術スクール

 次回10月27日の講習は、杖の続きと納刀をやります。


2013-10-21(Mon)
 

絵画教室にて

 本日は、先週に引き続き、画家の増田佳子さんの絵画教室へモデルとして参加してきた。今回は前回と同じポーズを15分間ずづ5回おこうため、どのようなポーズでおこなうかを考えなくて良かったのだが、自分の中でポーズというか形というか、妙な「慣れ」が出てきていることを感じた。それは、ある意味「楽」ではあるのだが、果たしてそれでいいのか、前回のような鮮度は実感出来るのか、過去を探す感覚を求めるより、新しい「何か」を求めた方がいいのではないか、など、15分間身体に課せられた制限があるため、頭の中や身体の感覚などが、この制限(動けない、鮮度を落とさない)をどのように解決しようかと体内を駆け巡っている。

 このような時間の中で、私の脳裏に宮本武蔵の『五輪書』にある「兵法の身なりの事」が思い浮かんできた。
 引用すると、『身のかゝり、顔をうつむかず、あふのかず、かたむかず、ひずまず、目をみださず、ひたひにしわをよせず、まゆあひにしわをよせて、目の玉うごかざるやうにして、またゝきをせぬやうにおもひて、目をすこしすくめるやうにして、うらやかに見ゆるかほ、鼻すじ直(すぐ)にして、少しおとがひを出す心なり。くびはうしろのすぢを直に、うなじに力をいれて、肩より惣身(そうみ)はひとしく覚え、両のかたをさげ、背すぢをろくに、尻を出さず、ひざより足先まで力を入れて、腰のかヾまざるやうに腹をはり、くさびをしむるといふをしへあり。惣而(そうじて)兵法の身において、常の身を兵法の身とし、兵法の身をつねの身とする事肝要也。能々(よくよく)吟味すべし。』
 つまり、『体の姿勢は、顔はうつむかず、あおむかず、かたむかず、曲げず、目を動かさず、額にしわをよせず、眉の間にしわをよせ、目の玉を動かさないようにして、またたきをしないような気持ちで、目をやや細めるようにする。おだやかに見える顔つきで、鼻すじはまっすぐにして、やや、おとがいを出す気持で、くびはうしろの筋をまっすぐにして、うなじに力を入れて、肩から全身は同じものと考える。両肩を下げ、背筋をまっすぐにして、尻を出さず、ひざから足先まで力を入れて、腰がかがまぬように腹を出す。くさびをしめるといって、脇差のさやに腹をもたせて、帯がゆるまぬように、くさびをしめる教えがある。すべて兵法にあっては、平常の身体のこなし方を戦いのときの身のこなし方とし、戦いのときの身のこなし方を平常と同じ身のこなし方とすることが大切である。よくよく研究しなければならぬ。』(引用終わり)

 あらためて調べると体の姿勢や顔の表情に至るまで極めて詳細に記されている。もちろん何も判らないままこの一つ一つを真似しても何も実感出来ないだろう。しかし、この一文を取ってみても武蔵はある領域に達した際にこのような体の隅々の細部に至るまで、調和がとれるための実感があったのだろう。これは感覚というものが極めて研ぎ澄まされ操作出来る身体であったことが証明される内容であると思う。

 そのようなことを、15分間5セットの静止の中で考えていた。調和を実感できるのは、思考ではなく感情でもなく、ある目的のために体のさまざまな部分が極めて繊細に働くことで、意識が動かされるように感じる。この感覚は、抜刀術の刀を抜く寸前の状態にも近いが、今回の絵画モデルという普段の経験ではない静止状態という制限の中で、刀に手を掛けた状態から得られる情報は今後の稽古にも活きてくるものになったと思う。前回もそうであったが、新鮮な空間での愉しいひと時であった。画家の増田佳子さんには感謝の気持ちでいっぱいである。また機会があれば、今度は違った形で参加してみたいと思う。今回お世話になった皆様、ありがとうございました!


2013.10.19 絵画教室


2013-10-20(Sun)
 

今日明日明後日。

 とある用事で代官山へと行った。都内に住んで10年目になるが駅に降りたのは初めてである。渋谷から東横線に乗り換えるのだが、以前の東横線改札に比べ移動に時間が掛かってしまう。代官山で下車するもイメージしていた駅とは大違いであった。しかし、渋谷や恵比寿など、あの辺りはよく通っているので知っているつもりであったが、一本筋を入っただけでまだまだ知らない景色はあるものだと思い知らされた。

 明日は、前回おこなった絵画モデルの続きである。どのような作品になるのか私自身楽しみである。そして、武術としての新しい発見が見つかることも期待したい。

 明後日はいよいよ、gold castle 殺陣&剣術スクールの第一回目となる講習が始まる。私自身非常に楽しみであるが、割り当てられた時間は一時間しかないためやりたいことは沢山あっても、段階を踏まえ丁寧に伝えていくやり方で、誰でも愉しく出来るようになればと思う。とにかく、いろいろな環境が整ってきたので今後の出会いと、武術の進展に予想外の「何か」が起こることを期待したい!


2013-10-18(Fri)
 

絵画モデル

 今日は、私自身三回目となる絵画教室のモデルをおこなってきた。前回に続き、道着に袴姿、そして刀を帯刀しておこなった。今回は15分間ずつ5回同じポーズでおこなった。前回は、さまざまなポーズで描く時間もだんだん短くなってゆく手法であったのに対し、今回は、二週に分けて同じ姿勢をジックリと書き上げるというものである。

 今回のポーズは椅子に座った状態から鍔元を正中線より右側に、体内感覚としては、納刀時における鞘が鍔元へ迎えに行った際の体内感覚である。自然、顔の位置は僅かに左斜め下へと落ちてくる。

 今回も私自身得るものがあった。普段の武術稽古において、15分間同じ姿勢で留まる経験は無い。ポーズを作るのは私の場合、形から入るのでは無く、普段からおこなっている武術稽古での、全身の調和のとれた位置の中からポーズを決めていただいているのである。これは、前回も感じたことであるが、調和のとれた形というものは、見ている人にも伝わるということ。だから、モデルと武術によるカラダの使い方というものは、繋がっている部分があることに気がついたのである。前回は、武術的なカラダの使い方が、同じ姿勢で数分間留まっていることが不可能な姿勢でも可能になる場合があるということに気づかされ、今回得たものは、全身の調和がとれた瞬間というものは、見ている人にも感じるものがあり、それは写真では捉えにくい、人間同士の同空間で感じるものが絵に作用するということ。そしてその調和のとれた瞬間の形というのは、時間とともに萎(しぼ)んでゆき枯れていってしまうということ。これは、不思議な感覚で15分間同じ姿勢で留まるという条件であるからこそ気づけたことである。

 調和のとれた瞬間というのは、私の場合、刀の柄や鞘を握っている感覚というのが、全身に張り巡らされたネットワークみたいなものと連動していて、自然に整ってくる感じがある。そしてその瞬間に何か外に発していくものを感じたのである。それは、15分という時間を何度も体感したから気づいたことであり、モデルとして皆さんの集中力の高まりを感じながら、何度もその感覚を取り出すのだが、どうしても1分もしないうちに調和が乱れ、視界も変わり萎んでしまうのである。しかし、微妙な全身の調和をとることで、視界が明瞭となり満ちたものが外へ発する感覚はあるのだとその都度感じることが出来たのである。調和をとらず、意識や感情ではこのような感覚を得られることはなかった。そして、生き物である以上同じ状態が長続きしないことも理解した。常に変化しつづけるカラダである以上、調和をとり続けることが大切ではないかと思う。同じように見えても発するものがあるのかないのかで、旬でない状態は居着きとなり、死を意味しているのかもしれない。

 このように感じられたことからも、感覚を引き出し操作できる稽古というものを、常に高い目標をもって取り組まなければならないのだと感じる。それは武術のみに留まらずさまざまな環境や状況において重要ものになるだろう。次回は10月19日におこなわれる。この木炭で描かれた絵がどのように完成されるのか非常に楽しみである。


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2013-10-14(Mon)
 

十割の概念

 今日は定例の打ち合わせをおこなった。いつものお店であるがここはユッタリでき店員さんの対応も素晴らしく、いつもいいアイデアが浮かんでくる。空間というものは重要であるとあらためて感じた。

 先日gold castle 殺陣&剣術スクールのチラシが出来た。今日受け取ってみて材質の良さに驚いた!これをさまざまな形で撒くのだがもったいない気もする・・・・・・しかし、みな自分たちで作ったチラシには愛着が湧き、そのように感じるのかもしれない。

 以前にもブログで書いたが『十割を超える八割』というのがやはり重要であることが、今日の打ち合わせの中で話題となった。そもそも十割を出すというのはどういうことなのだろうか?「結果を出そうとするための、出せるものを全部出し尽くそうとする気持ちの持ち方というものなのか・・・・・・」

 問題はその「出せるもの」が果たして結果に結びつくものであるのかどうかということ。

 力を入れること、速さをだすこと、反応を早くしようとすることなど、目的に目が行き過ぎ、結果に即してない目的になっていないだろうか・・・・・・

 結果を考えるなら、目的を点検しなおし十割の概念を変える必要があるのかもしれない。そのためには、目的に八割、残りの二割は精度と情報を整理し改善する部分が必要になってくる。結果として十割の効果(さまざまなやり方の中でもっとも有効なもの)に繋がってくるのではないかと考える。

 もう少し具体的に言えば、現時点で持っている自身のカラダをより有効に使うために、理解できているカラダの構造を働かせるための感覚を繊細にし、元々持っているものをどのように自然に取り扱えるかではないだろうか。だからこそ、残りの二割が重要であり、練られることでその割合は変わってくるだろう。稽古でなにか実感できるものがあった時、新しい世界が見えてくるのだと思う。

【お知らせ】

 スクール開講まで10日を切りました。現在数名の参加が予定されております。現在検討中の方や、迷っておられる方がおりましたら、お気軽にご連絡いただけたらと思ってます。また、ご質問も受け付けておりますのでtate-ken.comよりご連絡下さい。


2013-10-12(Sat)
 

足元の大切さ

 最近は下駄か雪駄をよく履いている。朴歯の高下駄は足裏の感覚が敏感になり、膝や股関節が緩んでくる。アスファルトやタイルなどの硬い路面に被い尽くされた環境では、稽古目的でなければ高下駄で歩くのは大変である。特に現代の階段の幅は昔に比べて狭くなっているため、慣れてない内は緊張してしまう。逆に雨の日や路面がぬかるんでいる所などはいいのだが、音は響き、視線は注がれ、電車で掴むものが無いときはかなり緊張するだろう。だからこそ、稽古になっているのである。二本の歯がカランコロンとなるべく鳴らないように、足首は背屈を意識し、底面が硬いため、衝撃を吸収するのは、膝や股関節でおこなわざるを得ない。特に階段を降りる際には、否応なしに股関節の屈曲が求められる。

 そうしてしばらく歩いたのち、下駄を降りる(脱ぐ)と足裏の肉の柔らかさと、緩んだ膝と股関節の記憶した使い方が、とても滑らかな歩行になっていることに気づかされる。このことは、MATAWARI JAPAN代表、縁治療院院長の中村考宏先生がおこなわれている「ゆっくり走り」の効果に近いものがある。歩行や走る際に、股関節を使う感覚を身体に記憶させることで、元の状態に戻したときに、股関節の可動からなる滑らかな実感が得られるのだろう。

 すなわち高下駄(二本歯の場合)を履くことは、私の実感として真っ直ぐに立つバランスというのか、そのための上方向への引き上げが支えになっているのと、先ほども記した、足裏の情報感覚と、足首や膝さらには股関節が練られるため、移動中も具体的な稽古になっているという重要なものである。

 次に雪駄は、種類にもよるだろうが長距離移動するには大変楽なのである。足袋と雪駄のセットであれば、私がいままで履いてきたシューズやサンダルと比べても、まったくストレスにならない。これはやめられないと言った感じである。そしてこれも種類によるだろうが、耐久性も兼ね備えている。

 朴歯の高下駄と雪駄は、頂いたものなので大事に使いたい。だが、高下駄が普通の下駄の高さになるまでにはまだまだ程遠い。これからの人生で幾つの高下駄を履き潰せるだろうか。精進あるのみである。

 
 私自身、武術稽古を通じて学んできたものは、技や術理に捉われず、非常に大切な部分を身体を通して実感し、その武術の目指す位置と、当時の環境から見えてくるものの決定的な違いを感じている。私自身、このスクールを立ち上げるという情熱は何かに突き動かされているように感じてしまう。なにかの「流れ」というのか、全てがそうなってゆくために私に働きかけている気がしている。そうなった時に今まで経験したことが脳裏に蘇り、私に未知の道を示そうとしている。

 そして、この「流れの起爆剤」となった神社での演武撮影の企画をともにおこなった、フォトグラファーの尾崎誠さんである。実名記載の御了解をいただいたのでここに記したい。今思い返しても、どうして8月2日にこのような流れになったのか実に不思議であるが、おそらくファインダーを覗くプロのフォトグラファーから見た世界感やイメージといったものは、私には感じ取れない特別なものがあるのだろう。驚くべきことに撮影からわずか一ヶ月で、広告代理店の方からお仕事の話をいただいたのである。

 こういった流れから、これから出会う方々も増えてくるだろう。現在はまだ知り合えていないが、これから出会う人の中に重要な方が現れるかもしれない。なんだか最近フト予想したことが現実になってきているので、今後の展開が自分自身楽しみである。


2013-10-07(Mon)
 

今月開講いたします

 10月20日、gold castle 殺陣&剣術スクールを開講します。ホームページの方にも記していますが、第一回目の剣術講習内容は「杖に触れてみる」です。

 剣術において、手の内の感覚というのはきわめて重要な部分です。抜刀術や納刀におきましても、実にさまざまな手や指の使い方をしているのです。感のいい人は自然に出来たりする部分もありますが、多くの人は楽に動けるものをあえて難しくしてしまっています。

 そのため杖を使って、難しく考えてしまうものを、楽におこなえる手の内の使い方などを初回の講習で実践していきます。

 このスクールでは、運動が苦手な方でも愉しく受けられるように、その方にあった方法で進めて参ります。また、杖も何本か揃えてありますので、動きやすい格好と、着替えがあれば大丈夫です。殺陣クラスと合わせて気軽に参加してみてはいかがでしょうか。始めの3回は無料となっておりますので、興味のある方はお気軽にご連絡下さい。
tate-ken.com


2013-10-04(Fri)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなっている

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

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ご質問や、稽古参加希望の方はこちらの【 お問い合わせ 】よりご連絡下さい。

その他ジャンルを問わずお仕事のご依頼や『 剣技指導 』などのご依頼も受付けておりますのでこちらの【 お問い合わせ 】よりご連絡下さい。

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