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苦しまされずに生きる道

 自宅から最寄り駅まで五分ほどであるが、自宅から徒歩三十秒ぐらいのところにつがいのキジバトを最近見かけるようになった。道路にトコトコと仲良く歩いて出てくるが、人に慣れているのか飛んで逃げることも無く私のほうが驚かせないように逸れて歩く。トバトと違い集団で無くつがいで過ごしているのは見ていて和むものだ。「デーデー、ポッポー」「デーデー、ポッポー」

 昨日は、高田馬場にて渡部氏と稽古。
 その前に四十分ほど一人稽古をおこなった際にフト「斬割り返し」という動きが生まれた。つまり、打太刀が先行して正面斬りをおこなうのであるが、それに対する仕太刀の斬割りを抜き相手の籠手に物打ちを付けるというもの。
 打太刀が誘いとなり、型としては打太刀仕太刀が入れ替わる事になる。実際に誘いからの抜きにともなう実感と、交代してもらい私が抜かれた際の感触から技として成立していると判断。しかしながら、もう一つ考えていた相手と斬り結んでからの対応は素振りでおこなうのと、実際に打ち付けて行うのとでは感触が変わってしまい技としては成り立たなかった。長く続ければそれなりに器用には出来るだろうが、技でないものを技にしようとしても無理がある。あらためて稽古相手が居るという事のありがたさを痛感。

 続いて袋竹刀による稽古。
 やはり袋竹刀による稽古は体術的要素が濃い。中心をズラして崩しながら竹刀のもっとも良い箇所に位置取り、かつ構造を整えぶつからずに崩す。むかしはかなり力技でおこなっていたが、表面的な見た目の崩し方では本来の稽古になっていないため、一連の流れの中で、何をどうしていくのか、そこに対して常に探し求めている。むかしは気付く余地のなかった、これまでの稽古における実感がそれを教えてくれている。だが、袋竹刀の稽古はしばらく離れていたためそうは言っても荒い(粗い)稽古になってしまう。私も渡部氏も籠手はアザだらけとなってしまったが、こうした稽古で上手く行っても上手くいかなくても得られるものはあるのだ。例え今は感じなくても、いずれそのことに気が付く瞬間が訪れる。そうした厳しさを全く経験しないで武術の道を進むのと、アザを作り涙を流してでも得られた苦悩の時間というのは、これからの自身の向き合い方と後輩への向き合い方などに生きてくる。優しさを感じる稽古は背景に厳しさがあってのもの。究極は出来るか出来ないかが問われてしまうが、出来ないままでは優しさを味わえない。袋竹刀による稽古はより情報伝達の密度が濃いものであり、木刀とは明らかに異なるものを身に宿す稽古法であり、この繊細さは袋竹刀でなければ得られないであろう。あらためて袋竹刀による稽古の重要性を感じた。

 
 私もこれまでに、鹿島神流の組太刀「裏太刀」「実戦組太刀」「合戦組太刀」「相心組太刀」そのほか槍術や薙刀術など当時の師範と共に研究しながらおこなったり、ポルトガルでそれらの型稽古をおこない、スペインのマドリードにあるスタジオで、S師範とポルトガル人のカルロスと私の三名で武術雑誌の撮影とDVDの収録をおこなった。当時私は武術を初めてまだ八ヶ月だったので怖いもの知らずというか、しかし何の違和感も感じずに情熱の中で過ごした10日間だった。

 それと同時に示現流を学んでいた時期もあった。「燕飛之型」を学び、イスノキの原木をそのまま木刀にしたようなもので、相手の籠手や胴を寸止めではなく打つのである。もちろん加減はしているが、全力で振ったものを当てるように止めるのであるから、その一打一打は真剣そのもので、その当時相手をして下さっていたのはWEB動画「かざあな。」三部作でお世話になった青木賢治さんであった。彼も役者活動を背景に武術の道に入られ、剣術では剣体研究会にずっと参加されており、現在は武蔵円明流を学ばれており本業はライターである。これまでにも殺陣と剣術とのコラボ企画や、システマでは素手で殴り合って互いに顔をパンパンに腫らしたりと所々で御縁を感じる間柄である。

 示現流といえば「立木打ち」が有名であるが、これは私以外に学ぶ者はいなかった。
 まず、「立木打ち」に関してはさまざまな弊害がある。一つには、丸太を固定できる設備がない、または常設できる場所がない、自然組み立て式となるが、イスノキで全力で打ち付けるものに対して固定でき、しかも持ち運びが可能なものは容易に見つからないのであった。

 そのため、河原であったり、公園の端の方であったり、訳の分からない人の入ってこなさそうな場所であったり、流浪の稽古人となってしまうのだが、 示現流には激しい打ち込みだけでなく猿叫と呼ばれる発声がある。これは私の場合、そのようにするつもりは無くても、声が枯れ、次第に通り良く抜けるために自然と猿叫になっていったように記憶している。それを人通りがある河原などでおこなっていたのであるが、恥ずかしさはものの数分で消えてしまい、疲労と手に伝わる衝撃の痛みに精神が試される。道場とは違い足場も悪く平地ではない。そうした石ころや凸凹した地面の上で地下足袋を履いておこなうのは大変稽古になった。二~三年前一本歯の高下駄を履いて高尾山を登ったが、何一つやって良かったという実感は感じられなかった。しかし、河原での地下足袋で二.五歩の足運びで三間ほど先にある立木を打ちつけていた。木刀の長さ分距離は縮まるが、それでも二歩と半歩ではなかなか届かない。足場の悪い地面でも片足を滑らせながら最後は両足を同時に滑らせながら同時に打ち込んで行かなければならず、実はこの脚足の使い方が、非常に重要であるのだ。両足が滑りながらも木刀を振り、それに身体が持っていかれる事無く留まるには、自然と浮き身が掛かる。全身が整っていなければとても一声で十打は打てない。後半は元の位置に戻って、次に打ち込むまで置き蜻蛉の形で呼吸を整えるのであるが、「整えついでに一発打って来い!」というのがいかにも薩摩の気風であり、私もそれにならって、疲れている自分に気合いを入れるためにもその怒りを一発にぶつけたものであった。

 それと同時期に甲野善紀先生の講習会等にも足を運ぶようになり「松聲館」の技法をこの目で知ることになった。
 これまで学んできたものと根本的に違うことを痛感し、初めの頃は講習会が終ってしばらく呆然と頭の中の整理が付かず、ショックと感動が入り混じった状態でそのような状態が冷めずに家路に着き数日間を過ごした記憶があります。(先生に直接お会いしたのは遡る事一年程前でしたが、その時は私が胡瓜を斬っただけでしたので映像でしか先生の技は拝見しておりませんでした。)

 今思えば、稽古法そのものが違っていたのです。人は最初に学んだものを基準に物事を考えてしまいがちですが、そうした信仰があっては絶対に超えられないものがあるという現実にショックを受けたのかもしれません。そうした現実を受け止めることが先ずは第一歩であり、そこから全てを組み立てなおしていかなくてはなりません。これまで学んだ時間を無駄にしたくないと現実逃避をしてしまっては生き方そのものに関わってきます。どのような時間の過ごし方であれ、無駄にはなっていないと思いますので、考え方をどうするかによって、今までの事もこれからの事も認めて前に進めるものだと私は思います。

 8/16に発売される月刊秘伝9月号に、先に述べた事柄が「各流の木刀それぞれの効用」(8月号のお知らせより引用)として特集ページを組んで下さっております。流派に所属していない私がどのようにこれまで剣術をおこなってきたのかその一面が数ページに渡って掲載される予定です。「一人稽古は一人に非ず。」とはこれまで幾度と無く発言してきましたが、一人であれ二人であれ、重要なことは内容です。そこにこれからのご縁が繋がってきますので、今の今おこなっている稽古内容を大切に、何のために現代において武術稽古をおこなうのかということを、今の時代に求められているものとして置き換えて考え実践されると、素晴らしい稽古と人材に出会えることと思います。

 
 話は変わりますが、鹿島神宮は武の神様であることは周知の如くですが、じつは雷の神様でもあるということを先日教えていただきました。雷の後には雨が降り、その雨が畑を実らせ生命を育むのだと。何かを始める際には鹿島神宮を訪れると良いと伺いました。私は武術を始めた年に鹿島神宮に行きましたが、学んでいた剣術が鹿島神流だったこともあり思い入れの深い神社であります。あれから十年、先日動画配信をおこなった「かざあな。抜刀術編」では、後半に遠雷が轟き豪雨が降り注ぎ、そこに祝詞が入る効果音をMariさんが作って下さったのも必然性のある偶然だったと思います。雷と豪雨のイメージがどうしても拭いきれなくて、無理を言ってお願いしたのですが、そこにMariさんのアイデアで素晴らしい祝詞を重ねてくださり、さまざまなタイミングや音量バランスなどプロのMariさんやUちゃんそしてTakaさんに仕上げていただくことが出来たのは感謝でしかありません。

 冒頭で記事にしたハトも、この動画にはSEとして挿入して下さっております。平和の象徴でもある鳩、鳩以外にも猫や犬などさまざまな動物たちは生きるために一生懸命です。人間も一生懸命になるのは何のためなのか・・・動物達を見てフト立ち止まって考えてみるのも良いのかもしれません。躓いている感が拭えませんが、令和からは変わっていきたいものです。


 金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』

(2019年5月20日より発売中)

2019年8月12日(月/祝日)『杖整体操』(お申し込み受付中)

2019年8月24日(土)『剣術 特別講習会』(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会ホームページ(お問い合わせ受付中)

2019年7月 武術稽古日程

2019年8月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-07-26(Fri)
 

こんな時代を生き抜くために

 数年前に電車内のスマホを眺める光景が世の中のスタンダードになると書いた記憶があるが、もはや違和感を感じる事も無くなるほど当たり前になってしまった。自分の閲覧情報から関連する内容が自動的に目に留まるようになれば、依存症にならざるを得ないのも頷ける。今は歩きスマホも普通になってきたし、階段でもスマホを覗きながらゆっくりと降りている人も多い。この流れからすると、益々歩きスマホが増え、もはや「歩きスマホはやめましょう。」から「歩きスマホは迷惑にならないように気をつけましょう。」に変わるのではないだろうか。そうした世の中の光景は、人間がモルモットのように支配されてしまっているように思える。そうした哀れな世の姿にだけはスタンダードにならないことを祈る。

 私の携帯は3G型であるが(先日の懇親会で教えていただきました。)とにかくネット回線を携帯したくないので、そろそろ今の携帯もバッテリーが危ないため、いちど携帯ショップに行って見ようかとも考えている。

 おそらく私の場合は特殊なのかもしれないが(いやいやそんな事は無いはず)、自分の発想と行動で生き抜いて行かなければならないため、情報を強制的に与えられる事に強く危機感を覚えるのである。歳をとって機器が使えなくなることに不安は全く無く、むしろ使えないようになりたい。しかしパソコンは仕事柄向き合わなくてはならないので別段困ることは無い。時間の使い方が重要になってくる世の中といえるだろう。


 そんな時間の使い方であるが、今日一日は家の掃除関係や特別講習会の告知、お問い合わせの返信など、有意義に時間が使えた。昨夜は居合刀二振分の鯉口の緩みを補修した。夕方走りに出かけ身体の状態を整える。先月痛めた脹脛を徐々に慣らしている段階。常に動ける身体を向上させたいという思いは失わせてはならない。淡々としたことに感謝したい。

 ここ最近は、Gold Castleに若い世代のお申し込みが増えている。当然ご本人からではなく、親御様からのご連絡を頂いているのであるが、こうした教室の情報というのはなかなかインターネットだけでは分かりにくいものがあるので、こうした流れはありがたいことである。もしかすると猫の絵が招き猫となっているのかもしれないが、少しずつ少しずつおこなってきていることの結果が信頼となり、さらに何かを繋いでくれる良い循環がこの教室には流れている。

 先日はR君のお父様から近況報告をいただき、私としても本当に教室を開講して良かったと心から思える瞬間でありました。さらに本日はI君のお母様から久しぶりにご連絡を頂きました。これは先月、先々月と某出版社のYさんと打ち合わせをした際に、「今の世の中は数字に捉われすぎていますので、そうした表面的なものへの対応にばかり目が向いてしまっています。数字に表れないものへの意識や目先の対応に捉われないことが長い眼で見たときに重要になってくるのではないでしょうか。」というようなお話をいたしましたが、今の時代を生きている我々は完全にインターネットに支配されてしまっています。その支配からどう生き抜いていくのかが陰に隠れた重要な現代のテーマであります。

 社会に出るまでは、守られた環境で数字に立ち向かって行きます。社会に出て、数字以外のものにどう対応していくのか、そのことは同時に経験させておくことが重要です。これまで築き上げて来たものを捨てる事ができるのか、それとも築き上げてきたものを崩さずに耐え凌いでいくのか。何れにいたしましても心が強くなければ難しい局面に押し潰されてしまいかねません。

 生きることの価値観。お金?長生き?幸せな家庭?仕事?人間の欲は煽りに乗じていつの世も争いが絶えません。人として生まれ、人としてどうあるのか、地球に住む生き物の一員として人間という種はどう生きた方が良いのかを考えるには人間は大きくなり過ぎてしまったのかもしれません。

 武術稽古を通じて学ぶものは非常に大きいものと思われます。しかしその武術の体系がどういった精神の下おこなわれているかで、逆効果といえるものもあるでしょう。金銭や名誉、そうしたものとは無縁でなければ人の精神は養われません。勉強とは、求められた数字を達成するだけでなく、精神性というものも併せ持ってなければなりませんし、気合いや根性といった偏りの精神ではなく、総合的な判断力を持ち、誰が見ても良い心の配分力を持った人に育てる必要があります。つまりはすべてに対して気が配れる観察力洞察力をもち、それを瞬時に実行できる技量の持ち主ということです。

 自分さえ良ければ良い。自分達の組織だけよければ良い。そうした思考の育ち方では、いずれ苦しい状況に陥るものと思われます。見極め力は、純粋であるという心の純度も関係してきますし、大人になってからの経験もあります。心の純度が落ちてしまえば、求める体系はその状態に見合った精神の下へ向かい易くなるでしょう。ですから、自らと向き合える稽古が必要であり、そのなかで気が付けるもの、工夫して実感出来ることが生き方としての体系にも通じてきます。そうして純度を上げながら、出会いの中で体系を整え、そうした環境で「生きることの価値観」について再び考えてみてもいいかと思います。

 明日は、戸越体育館で講習をおこない、夜からは浜松町にある「カラバッシュ」というお店で催されるセネガルのトップアーティスト達のライブを観に行く予定です。


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2019年7月 武術稽古日程

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2019-07-19(Fri)
 

今週はかざあな編集にエネルギーを注ぐ

 明日から世間は三連休。私にとっては三連続講習会の日となる。今週は水木金と、私にしては珍しく他の予定などのため稽古をしていない。三日も間が空くと普段は気がつかないような不安感が訪れる。おそらく周期的な意識と無意識のリズムが変わってしまうためであろう。


 今週はWEB動画『かざあな。抜刀術編』の音楽制作にかなり集中して取り組むことができました。先日の記事にも書きましたが、昨年10月に配信した「杖術編」と今年2月に配信した「剣術編」は先に音楽を制作していただき、それに映像編集を加えたものでした。去年の春ごろには私のイメージする音楽と楽器の種類構成などをMariさんにお伝えし、早々に仕上がってきました。今回最後となる「抜刀術編」では先に映像を編集していただき、それが今月に仕上がりましたので、早速Mariさんへ映像を送りTakaさんに曲と自然音のミックスしたデータを送っていただきました。その間わずか三日!その早さに驚きました。

 その映像と音楽を拝見し、映像の時間とメロディの雰囲気から、当初イメージしていた「四季の移り変わり」を変更し、「生き物達の生き様」をイメージすべく自然音を満載に使っていただきました。この音のアイデアのセッションといいますかMariさん達とのやりとりは非常に楽しいもので時間が経つのを忘れるほどその映像と音との流れ、伝わってくるもものに神経を集中し、作業終了時には脳が活性化し過ぎて床に入るも朝まで四時間近く寝れない日もありました。

 MariさんUちゃん組のお仕事はきめ細かく、素人の私の想いを拙いメール分から汲み取ってくださります。こうした作業を経験しないと解らない経験があり、ものづくりにおける総合的な対応力のバランスにプロの力量を感動的に痛感いたしました。

 あらためて、僕はスペシャルな方々にお願いしてしまったのだということを知りました。とくにMariさんやTakaさんはTAMTAMというメジャーデビューされているユニットのミュージシャンであり、Takaさんのメロディーセンスや編集技術には素人の僕でも驚かされます。Mariさんは、さまざまなものを引き出してくれる才能があり、よいものを作っていく影のプロデューサーともいえます。そして影の必殺仕事人であるUちゃんが(ほんとにUちゃんとか書いてすみません…)完璧な問題解決を魂を込めてやり遂げてくださいます。これは本当に感動的であり、スペシャルなことです。作品が完成するのはもちろん楽しいのですが、作品以上に楽しいのは、この瞬間毎をやりとりしている今なのかもしれません。これは、文章でのやりとりなのですが、そこに伝わるものが不思議と直接会っているかのような感覚で言葉に無い部分まで伝わって来ます。

 今回のかざあなプロジェクトが、すんなり去年の夏頃に終っていればおそらく自然音のアイデアに辿り着く事無く、三作品共にメロディー先行の編集となっていたでしょう。時間は掛かってしまいましたが、その分アイデアが浮ぶまでの時間となりました。配信まで順調に行けば今月中には間に合うかと思います。

 昨年2月にこの「かざあな。」の撮影をおこない、その間に私の状況も少しずつ風が吹き込んで参りました。今度は、その入り込んだ風が一体どのような空気に変えていくのか、これまでの混沌としたものから一つの道が拓け、時代の後押しとともに澄んだものとして淀みを無くして息がしやすいようにしていかなくてはなりません。それには私一人では何も出来ませんので、プロフェッショナルな方々とのセッションが(あえて仕事とは言いません)生きていくその瞬間を輝かせるものとしてそこに価値のある時間を費やしていきたいと思うのです。

 
 そして本日金曜日は、「月刊秘伝」や5月に刊行したDVD「古武術は速い」を制作して下さった出版社であるBABジャパンに行ってきました。

 毎月月刊誌として武道武術の特集記事などを刊行されている出版社はおそらく他には無いと思います。武道武術をおこなっていても、実際に他流のことやそうした系譜について知らない方も多いものと思われます。今学んでいる事を知るには他を知ることも重要です。私もかつては短い期間ではありましたが、形意拳やアルニスにシステマなどを講習会や少人数での集中稽古でマンツーマンに近い形でおこなったこともありました。剣術では鹿島神流に示現流をおこないました。そうした経験をしたことで、今自分がおこなっている武術というものに迷うことの無い眼を持つことが出来ていると思います。身体の使い方にはそれぞれの流儀がありますが、その流儀には深いところで精神性の在り方が関わっているものと思いますので、そのなかで私が選んだ剣術、中でも松聲館の剣術や杖術に抜刀術などそうした身体と精神のつながりが、稽古をしていて当初は知る良しも在りませんでしたが、私がこれにしかピンと来るものがなかったのは今にして思えばそういうことだったのかと納得できます。

 月刊秘伝を読んでいますと、既に良くご存知の方も多く登場されておりますが、講習会や稽古会などで会場を利用しておりますと、他団体で面識がなくても良く知っていることがあります。そして、こうした世界に関わっていますと、本とは関係なく自然と耳にはいってくる情報もありますので、相手は知る良しもないけどもこちらはさまざまなことまで知ってしまっているというようなことも稀にあります。気がつけば色々と分かってくるようになりますので、そうした中で自分がおこなっている稽古がどういう稽古であるのかということまで目が向けられるようになればよろしいかと思います。

 日々稽古をおこなう生活が当たり前の日常になっておりますが、どの会場で誰とあっても堂々と稽古が出来るということは大事なことです。稽古に対し真摯に向き合い、そうした自分の姿勢を貫き通すことで完全なる自分の空間が整います。それもまた戦いなのかもしれませんが、嘘をついたり人を利用しようとすればいずれ居場所が無くなって行きますし、そんな感情を隠しながら稽古会場に赴いても良い稽古にはならないでしょう。最終的には精神性が時間と共になんらかの答えを証明してくれますので、そこを誤る事無く進んでいくことも重要な稽古の一つです。


 明日は戸越体育館で12時30分~14時00分(30分延長予定)までGold Castleの講習をおこないます。続く15時00分~17時00分まで金山剣術稽古会の稽古をおこないます。土曜日稽古会は単発参加型の稽古会ですので、三連休の初日ですので予定の空いている人はお待ちしております。初めての方でも大丈夫です。むしろ土曜日はそういった方のために開催しております。
 
 7/15(月)『抜刀術 特別講習会』のお申し込みもまだまだ余裕が御座いますのでお申し込みお待ちしております。


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(2019年5月20日より発売中)

2019年7月15日(月/海の日)『抜刀術 特別講習会』(お申し込み受付中)

2019年8月12日(月/祝日)『杖整体操』(お申し込み受付中)

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2019年7月 武術稽古日程

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2019-07-13(Sat)
 

劇団そとばこまち『のうみん~三人の天草四郎~』を観に

 本日金曜日は、池袋にある劇場「あうるすぽっと」にて、劇団そとばこまちさんの舞台『のうみん~三人の天草四郎~』を観て来ました。今回は舞台鑑賞会&食事会としましてGold Castle 殺陣&剣術スクールのホームページでもお知らせしておりました。

 舞台はとにかく圧巻でした!

 劇団そとばこまち殺陣師の井本涼太さんが私の稽古会に参加され、その姿と稽古後のお人柄のギャップに深く感じ入り今回の鑑賞会を計画いたしました。

 大阪から、単身東京の殺陣指導者や剣術指導者を訪ねて回り、そうした行動力とエネルギーのある23歳の殺陣師のエネルギーは応援したくなります。私も大阪に二十代の頃住んでいた時期がありましたので、そとばこまちさんのお名前は当時から知っておりました。そうした関西の劇団さんが東京でよしもととタッグを組んで公演されるとなれば、勢いのある舞台であると想像しておりましたが、その想像をはるかに超えるパワーと三十名以上が舞台上で乱舞する様は圧巻の一言で絵になるものでした。一人ひとりのモチベーションが高く、3.500円のチケットはかなりお得で、前売り4.500円/当日5.000円でも元は十分に取れます。

 あうるすぽっとには初めて行きましたが、座席も窮屈でなく、空間的にもかなり良い劇場でした。規模といたしましては小劇場ということになるのでしょうか、この中であれだけの動きをこなしたキャストの皆様には本当に稽古を重ねて準備したのだと思います。すばらしかったです!

 公演は7/7(日)までですが、あれだけのエネルギーのある作品は近年観た記憶がありません。これから東京でもドンドン活躍して行くと思われる劇団そとばこまちさんの舞台を私はお勧めいたします。

http://sotobakomachi.com/


2019.07.05 劇団そとばこまち『のうみん』

2019.07.05 劇団そとばこまち 殺陣師の井本涼太さん


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2019-07-06(Sat)
 

意識していないことに任せられるか

 食事に睡眠、いずれも健康に生きていくには欠かせないものであるが、その欠かせないものの働きを身体がやってくれていることの感謝は忘れがちになってしまうもの。私たちが意識的におこなうことは、「何を食べるか」「いつ寝るか」ということであり、どのように消化して栄養を吸収し分配するのかは身体に任せるより仕方がない。睡眠も然り。

 そんな凄いことをやってくれているのであるが、当たり前の事としてそれ以上の詮索は無い。然し、その生きるために与えられた「無意識のあいだに行われている能力の凄さ。」ここに、食事や、睡眠以外の人間の持っている無意識のあいだの可能性に気が付くことが出来れば、意識の在り方を見直し、本来備わっている無意識の能力を引き出せることが出来るのかもしれない。

 このことは以前何度か「潜在意識の中に宿る優秀な編集者」という表現を用いているが、その編集者が仕事をしやすいように、意識が邪魔をしない事。もちろん、潜在意識に宿るべく想いの深さが条件として求められるが、「遣りたい事をやる」その事で飛躍するのは、常にその事を意識していようといなくとも考え続けているので、そこに対する時間の掛け方というものは「遣りたくない事をやる」ものと比べて圧倒的に違うことからも、成果が得られるのは当然といえる。

 脱サラをして自分の夢を追いかけたり、遣りたい事を始めた途端に偶然の出会いがあったり、ご縁が急速に広がっていくこともそうした「無意識のあいだに行われている能力の凄さ。」が影響しているのかもしれない。

 
 プロのスポーツ選手の場合、学生時代からスカウトなどその実力がそのまま仕事として役に立たせられるから能力の見極めとしては分り易い。芸能界ではスカウトもあるが、オーデションなどで事務所に所属する際には、先天的、後天的な能力が求められる。では、一般の会社ではどうだろうか。入る方も受け入れる方も、その能力をどう活かせるのか、その能力はいつからどのようにして身につけなければならないのか、もちろん、厳しい環境のプロスポーツ選手や芸能人のような世界とは違い、能力一貫主義ではなくある程度守られていなければ世の中上手く回って行かないが、能力と仕事が合致することが適材適所であり、人の存在が仕事を生み出すのであればそれに適った仕事に就けた人は生きていることに対して少なからず活きていられる筈である。

 仕事内容がテストで高得点を取ることなら、簡単に能力の高い者はスカウティングされるだろう。勿論そんなことがある筈も無いが、能力を活かせる事に気が付ける環境、会社に即した能力を探す雇用の在り方。人口が減少していく中で人材の発掘が求められる。その辺の合致がもっともっと早い段階から成されていれば、無駄なお金と時間は掛けなくて済むし、本当に社会に出て必要な学びに時間が掛けられるのではなかろうか。ネット社会の発達において、そうした人材の発掘も今後進んでいくような気がしている。

 
 BABジャパンから5/20に発売となったDVD『【古武術は速い】~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』の紹介動画や紹介記事が更新されております。こうした撮影、編集、販売における一貫した密なご対応には大変感謝しております。
 金山剣術稽古会のホームページやGold Castle 殺陣&剣術スクールのホームページに更新いただいた動画や記事をリンクいたしております。


  金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』

(2019年5月20日より発売中)

2019年6月15日(土)『杖術 特別講習会』のお知らせ
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金山剣術稽古会ホームページ
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2019年5月 武術稽古日程

2019年6月 武術稽古日程

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2019-05-30(Thu)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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