崩しの見栄え

 今日は6月最後のGold Castle 殺陣&剣術スクールの講習となりました。ここ最近、袴を購入される方が増えてきており、より充実感を持って取り組まれている感じがいたします。武道具に関しましても、最近の生徒になられた方は徐々に揃えるようになり、貸し出し用の武道具の不安が少なくなってきております。ですが、10月中旬から来月の3月一杯位まで、江東区の会場を使うこともあり、その際は貸し出し用の武道具が諸事情により今よりも少なくなってしまいます。おそらく私が持ち運びますので、木刀、杖、それぞれ3本ずつ位になるかもしれません。体験参加の方に優先してお貸しいたしておりますので、数が足りなくなってしまった場合は、それに応じた内容をおこないます。

 昨日は剣術クラスでひさしぶりに「蛙」をおこないましたが、今日辺り筋肉痛になった方もいらっしゃったのではないかと思われます。やはり、私もひさしぶりにおこなってみて、短時間で身体に効いてきますので、これは土曜日の講習で毎回ではないかもしれませんがおこなおうと思います。

 そして本日の講習は殺陣クラスでは「月末恒例立廻り講習」ということで、昼間の部、夕方の部ともに程よい人数の中集中的におこなうことが出来ました。構成など立廻りの動き考えますが、実際に人数が揃って動くのを見るのは、講習で初めてとなりますので、そのあたりで細かい修正が必要となります。

 今日はそうした中で、最後の最後でおこなった、絡み四人のジリジリとした間詰めが、場の起こりを予想させるものとして効果的になりました。そして三番目の絡みの間のとり方、ここがこの場面での難しい部分でもあります。芯に対してそれ以上近寄ってはいけない距離感を知ること。そうした中で払いやすい角度とタイミングを身につけていただくことがこの日の集中的におこなう内容としての重要なポイントです。あまりにも払いやすくするための剣の出し方は、私は好きではありませんので、そのあたりの振り方と止め方というものを、通常の稽古で相手を意識しておこなうことです。

 芯の決めの瞬間の形は、剣を少し斜めに変更いたしましたが、この場合真っ直ぐでも構いません。体の向きと肘の角度が見栄えと言う点ではポイントになります。

 絡み役の立ち方、構え方、というのも芯を引き立てるものとして重要になってきます。つまり、芯を引き立たせるには、微妙な崩しが立ち方、構え方に求められます。通常の稽古ではこうした崩した構えをおこなっていませんので、通常の構えからどのように崩していけばいいのかと言う点では、身体面と心理面の両方から「崩しの見栄え」というものを作っていかなくてはなりません。

 今日は受講五回目のKさんが初めてこの立廻り講習を体験され、今後慣れてくればかなり動けるようになる気がいたしました。ダブル受講の方も、やはり二回目は良くなってきておりますので、全体としてもこの序盤シーンを丁寧におこなっていきたいと思います。

 剣術クラスの前半は、正面斬り、斬割、胴斬りをおこないました。立廻りに比べますと地味な稽古と言えますが、こうした技術の習得のための感覚を探し求める集中した時間というものが、殺陣にも大きく関係してくることが受講されている生徒の皆さんにも伝わっているものと思われます。

 後半は、鹿威しと抜刀からの鹿威しをおこないました。鹿威しでは、剣の振り方というものを、対象物の前でも崩れないようにおこなうことが重要です。当てることに捉われて自分の動きが見えなくなってしまってはなりません。地面を打つ方も結構いらっしゃいますので、当てることだけが目的ではありませんので、姿勢、剣の軌道、そういったものを崩さぬようにおこないます。

 抜刀からの鹿威しでは、三歩進みながらの斬りですので、ブレない足運びと正中線の合わせ方、そして背中が前に引っ張られない剣の振り方、そういったものを身につけるための稽古としておこなっております。成果が分かりやすく、真芯で捉えたときの驚きと快感がこの稽古の特徴でもあります。

 次回は7月になりますが、しばらくお休みされていた方々も復帰されるかと思われます。7月はどのような一ヶ月のなるのか分かりませんが、また楽しみなひと月となりそうです。気温もまだまだ上がってくるでしょうが、良い夏となるように過ごしたいと思います。

 7月22日(土)の「杖術 特別講習会」もお申し込みを受け付けておりますので、初めての方もご参加お待ちしております。ひさしぶりに懇親会もおこないますので、また盛り上がる一日となればと思っております。


2017年7月22日 「杖術 特別講習会」
(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会  

2017年6月 稽古日程

2017年7月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-06-26(Mon)
 

愛あるひとに

 梅雨らしからぬ梅雨。そんな今日は午前中にパンを2個食べてから先ほど深夜0時まで何も食べないまま過ごしていた。落ち着いて食べられるまでの時間の使い方がどうにも下手なのである。

 瞬く間に一週間が経過していくが、嫌とか不安とかそんな気持ちではなく、この一週間でどのぐらい進めたのだろうかということに意識が向かう。人生何を学ぶのかそれぞれであるが、私が思うことは直ぐに活かせるものを学び実践したい。それは生きていくための手段であり、私にとって必要なことは、もちろん身体のことやそれに関した知識もそうであるが、やはり日々の人との出会いの中から何を感じどういう時間を生きたかが即実践になる学びとして振り返ることが多い。

 まだまだ自分自身の知らない私という人間について、これから知っていかなければならないし、知った上で見えてくる次なるテーマが訪れるのだろう。気がつけば、そうしたことと私がおこなっている講習会や稽古会が徐々に結びついてきているように感じる。なんというか、例えば「こういう方法があって人と接し結果を知る。」というよりも、「人と出会いどのように接したかで結果から学ばせられる。」ということだと思う。

 人とのやりとりというのは、生ものであり、その時その瞬間に感じるものが自然と発せられるからこそ、温かみや感情が伝わるものであり、その時その瞬間というものは、準備しておこなうべきものではないと思っている。その時その瞬間にどうあるべきか、ということが武術稽古から学んだ教訓でもあり、自然と人との間についてもそうした答えを求めていくことになる。

 こういうことは、これまで武術稽古をやっていなかったら気が付きもしないし、きっと言われても理解できなかった筈である。こうした経験の積み重ねが、今後の私にどういう生き方を求めるものとなるのか今は未だ分からないが、気づかぬうちにそうしたことの下地が無意識の内に作られているようにも思えるのである。


 さて、本日土曜日の講習は、2013年に開講してから最も体験初参加の方が多くお越しになられました。そのため、いつもは空いている土曜日の殺陣クラスが定員となり、そのあとの剣術クラスに移っていただいた方もいらっしゃいました。明日の月末恒例立廻り講習が体験初参加の方は外していただくようにお願いしていたことも要因として挙げられるでしょう。

 このところは俳優さんの参加が増えてきました。世界は狭いもので、この教室で偶然バッタリ再会することも何度か見てきました。今日もそうした事例が起こりましたが、この教室の空間がまた新たな出会いや再会の場として、「知る人ぞ知る教室」となっていくことを楽しみに皆と共に学び育てて行きたいものと思います。

 この教室には、いろんな年齢層の方がいらっしゃいますし、いろいろな個性の方もいらっしゃいます。土曜日日曜日と4コマ開催しておりますと、そうしたいろいろな方とお会いでき、笑ったり心配になったりいろいろですが、生徒の皆さんでこの教室の空間をよりよいバランスにしてくださっていることを感じております。技術を身につけるためには、自然とそういった空間になっていくものと思いますし、そこには純粋に自分が出来るようになったかそうでないかということしかありませんので、余計な心理状態に持っていかれることも無く、そうしたことが私と皆さんとの繋がりにおいて「学ぶ」、「伝える」といった、ただそれだけのことに深く追求できるのだと思うのです。だからこそ私も、変わることなく飽きることなく、気持ちを込めてそれが当たり前のこととして取り組めているのだと思います。

 そうした循環作用が今の教室には働いているものと思われます。

 ただ純粋に、そのことに向き合える心理状態というのは健全なものです。そうした状態になんら疑う余地も無く取り組んでいけることが当たり前に思えているということは凄く幸せなことなんじゃないかと思います。

 人生いつ何が起こるか分かりません。その時まで今を活き活きと生きて行ける時間が掛け替えの無いものであると、愛という言葉を使うのは恥ずかしいですが、愛を無くした生き方というのはやはり、寂しいものです。愛せる日々を生きて行けるように、そのために自分を見つめ、自分を愛せる状態で人を愛せるように、そのなかに強さと覚悟を秘め、新たな明日へと向かっていきたいものです。

 明日もみなさま、お待ちしております。


2017年7月22日 「杖術 特別講習会」
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2017年6月 稽古日程

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2017-06-25(Sun)
 

今週も有り難い日曜日となりました。

 本日は生憎の雨となってしまいましたが、夕方の部&夜間の部ともに賑わう講習となりました。

 私としましては土日計4コマをほぼ毎週おこなっておりますので、この日曜日が終わって深夜の時刻にしみじみとこの二日間を振り返ることが何ともいえない時間であります。

 今日の講習では脇構えからの払いをおこないました。私の場合峰を上向きに下からから摺り上げる方法よりも、刃を向けて払う直前に鎬を当てる方法でおこないます。払うための払いではなく、斬る過程においての払いということです。もちろんこの方が難しくなりますが、私の払い方は総じて直前に回転させますのでこの動きに慣れてくれば問題はないでしょう。

 斬られ方のリアクションも真っ向斬りに対する場合や袈裟斬りに対する場合をおこないました。これまでに見てきた中で、芯が斬って残心をとっても、絡みの斬られ方がそこに合っていなければ、やはり台無しになってしまいます。その斬った瞬間、斬られた瞬間の互いの反応を身体で表現することが、殺陣の面白さでもあり難しさでもあります。そうしたことが、複数の相手に対して手順よくおこなっていくには稽古が重要です。

 今日の夜間の部で最後に、一対四でおこなった稽古では、始めの二人の間合いが広がり過ぎてしまうと、芯の体捌きが活きて来ないため、間合いを詰めておこなったところこれまでと比べて迫力度が全く変わってきました。そうしたことからも、間合いというのはその状況を緊迫感に演出したり、または一呼吸置いて次のための間と繋いだりする効果が、ちょっとした距離感で変わってきます。

 もちろん間合いが近すぎてしまうと体に当たってしまったり、動きが小さくなてしまいます。その状況に応じて広すぎず狭すぎない間合いというものを普段の合わせ稽古の中で掴んでいただきたいと思います。

 次に絡みが斬りかかっていくタイミングというのは、芯の斬り掛かるリズム例えば「タン・タン・・タタン」などそのリズムを崩さないように芯のどの動きで斬り掛かって行けばいいのかを、掴んでいくことが大切です。

 つまり殺陣は、自分の動きだけでは成立しないものですので、全体の求められているリズムや間を皆が共通認識し、相手を見てタイミングであったり間合い、残心を引き立たせる斬られ方など、進んでいる方が遅れている方をフォローしながら調整し、稽古の中で互いに向上していくようにそのポイントを稽古いたします。

 今日はそういった意味で、杖の「二十連円打」を夕方の部&夜間の部ともに、敢えて進んでいる方と経験の少ない方を組ませて、その様子をそれぞれ見ておりました。

 いざ人に伝えるとなりますと、責任が生じあやふやな状態では伝えられないため、そこで初めて自分はどこまで理解していたのかということに気が付きます。そして人に伝えるということは、その先、その前を読み解く思考も働かせられます。相手を見る稽古にもなりますので、たまにはこうした組み合わせも、コミュニケーションという意味でも必要かと思っております。

 それにしましても、生徒さん達によりこの教室の空間というのは嫌な感情の入る余地の無い場所となっております。少なくとも私はそのように感じております。

 この教室を開講してこれまでに多くの方と出会ってきました。毎週のように体験参加の方が訪れ、いろいろな方とのご縁も繋がり深まってきております。やはり思うことは、人間と人間が直に出会い共に励む環境というのは素晴らしいものであるということです。

 そこから何を得て、どう活かしていくのかは人それぞれにあると思われます。主宰しているものとして、この教室で生徒同士の和が広がっていくことも嬉しい事ですし、若い中学生や高校生の生徒達の心身の成長を感じることが出来るのも嬉しい事です。ご年配の方々も活き活きと楽しんで笑顔で帰られていくことに感動いたします。殺陣や剣術というのは、もちろんこの教室の第一の目的としておこなっておりますが、それは手段でもあり、本当に大事なことは人の輪であったり、些細なことの喜びを感じられる心の状態であったり、純粋にその目的のために皆が共通して取り組める一体感の中に、何か学ぶべきことが含まれているように感じます。

 だからこそ、モヤモヤしていたり身体の状態がいまいちな時にこそ、この教室の講習に参加されたほうが前に向かって行けるように思えます。生徒一人ひとりの状態というのは気になるものです。これは私の昔からの性分かもしれませんが、受付の作業や講習内容の進め方などを思案しているときでも、同時に今来ている生徒と体験参加の方の事はチラッと見ただけでも変化を感じております。同じ場所で同じようにお待ちしておりますと、分かるようになるものです。

 そうした色々な方々がお越しいただける環境に巡り合えてほんとうに有り難い気持ちです。これからも私自身成長しながら、人を大事に生きて行きたいと思います。本日もみなさま、ありがとうございました!


(深川での講習風景の一コマ)

2017.5.14 Gold Castle ⑭


2017.5.14 Gold Castle ⑮


2017年7月22日 「杖術 特別講習会」
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2017年6月 稽古日程

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2017-06-19(Mon)
 

ありのままを磨く

 今日も快晴で爽やかな風が気持ちよかった。明日頃からようやく梅雨らしくなりそうな気配。そういえば、クラーチ剣術教室の生徒さんであるKさんの健康診断の結果が向上したとOさんから伺いました。毎週元気に皆さんと身体を動かして、手順を覚えるために脳が活性化し、稽古が前に進むことを喜びながら、上手くいかない時は悔しさとともに集中して取り組まれている85歳の方です。

 身体を動かすことよりも、参加することのほうが難しい場合が多く、その第一歩を踏み出された方の多くは、毎週活き活きと出来ることと出来ないことの中で楽しさを見つけ、始めのころの不安な気持ちは何処へやら・・・・・・という状況です。

 さて、本題に戻り、今日は品川区総合体育館剣道場で昼間の部と夜間の部の講習をおこないました。

 本日は剣術(杖術)クラスの方から先に開催いたしました。会場と時間帯により順番が変わる場合がありますので、申し訳御座いませんが、ご確認をお願いいたします。基本的には、人数の割合から同日開催場所が異なった場合、五反田の総合体育館を剣術クラス、戸越体育館を殺陣クラスとし、時間帯ですと午前の部と夜間の部を殺陣クラス、それ以外を剣術クラスとしております。あくまでも現在のクラス状況での判断としておりますので状況によっては変更する場合も御座います。

 今日は男性のKさんが生徒となられました。ご出身が私と同じ福岡県ということを伺い、この教室に私の知ってるだけでも数名の方が福岡県出身、もしくはゆかりの地であることがわかりました。私は数年に一回位しか彼の地を訪れなくなりましたが、記憶のなかで遥か遠い昔の出来事が、当時の記憶は夢だったのではないかと思える危うさも感じはじめてきますが、こうして福岡ご出身の方とお会いすると、懐かしい感じが記憶とともに、その方を通じて蘇ってきます。

 私も立場上いろいろな情報が入ってきますが、関わっている分野というものの世界は狭いということを感じることはよくあります。SNSが主流の現代では、良い情報も悪い情報もすぐに(SNSを通じた口コミで)伝わります。ですから、これからの時代は、見た目や口先だけでは通用しなくなってくるのは言うまでも無く、自身の中身を育てていけるかが、一部の限られた方だけでなく、全ての方が対象になってくるでしょう。直接関わらなくともかなりの所まで具体的な情報が相手に伝わる時代だからこそ、何を学び何を育てるかが、これからは真に大事なことであると思います。

 策を講じるよりも、ありのままで生きて行ける強さを求めたいものです。だからこそ、ありのままを磨いて行かなければならないのでしょう。我々はそういう時代を生きているということです。

 剣術クラスでは、それぞれの伸びを感じてきております。逞しくなられた方、身体のヨレが無くなった方、動きの習得が早くなった方、余裕を持って相手を観られるようになった方、それぞれに課題はあるかと思いますが、興味や関心のあることからドンドンやっていって下さい。

 殺陣クラスでは、初参加の方が三名集中して取り組まれました。生徒の方々も今日はジックリと真っ向に対するリアクションと袈裟に対するリアクションをおこないました。体がバウンドする感じで魅せ方を研究しながらおこなっております。こうした動きのバリエーションが身体に馴染み、新しくおこなう立廻りの中で理解とともに動けるようになれば大きな前進となるでしょう。台詞もそうですがこうした殺陣というものも、リズムと間が実際のリアルとは異なり、構成の中で求められているものと思われます。これは私の実感で、やはりそこを無視してリアルなものをその場の継ぎ足しでおこなってしまうと、なんとも観てられないものとなるように思えます。もちろん、私が言うのも甚だおこがましい部分もありますが、そこを踏まえて今後の立廻りを構成し、そこにいかに武術としての身体使いを皆さんが身につけられるものとして取り入れていけるかにこれからの私が試されております。

 明日は、品川区総合体育館柔道場にて15時00分から17時00分まで(おそらく多少延長いたします)講習をおこない、続いて隣の剣道場に移り18時30分から20時30分まで(同じく多少延長いたします)講習をおこないます。明日の殺陣クラスでは新たに払いからの真っ向と袈裟をおこないます。明日はあいにくの雨となりそうですが、みなさまお気をつけてお越し下さい。


2017年7月22日 「杖術 特別講習会」
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2017年6月 稽古日程

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2017-06-18(Sun)
 

本当の意味で身につけたいもの

 梅雨入りしてからあまりまとまった雨が降っていないが、今夜も綺麗なお月様がよく見える。そういえば昨年の6月は利根川水系ダムの合計貯水率がかなり低下していた。そちら側にまとまった雨が降らなかったということだろう。雨は移動が憂鬱になるが、降らなければ困るもの。まあ、私がこんなことを言っても始らないが・・・・・・

 さて本日は品川区総合体育館武道場にて、昼間の部と夜間の部を続けて開催いたしました。土曜日殺陣クラスしか受けたことのない方も今日は初めて日曜日の講習に参加され、またいつもと違った雰囲気を感じられたのではないかと思います。

 6月はイベントが多いせいか、お休みされる方が結構いらっしゃいますので、今月は人数的に空いている状態となっております。そうしたなか本日は二名の方が新たに正規受講生となられ、またこれからの講習に新しいメンバーが加わることになりました。講習内容も、とくに殺陣クラスに関しましてはかなり変わってきたように思います。私がまず押さえておきたかったことは、「走る」「止まる」「構える」「斬る」そうしたことが最低限できるようにしていくことでした。生徒のみなさまも少しずつ身についてきておりますので、現在はリアクションなど互いに間を合わせることを大事にすすめております。

 あらためて思うことは、「相手を見る」ことの重要性です。言葉では分かっていてもいざ動くとなるとコントロール出来ないものです。それと同様になかなか出来ないのは「ゆっくり動く」ということです。先に進むには、そうした基礎的な部分を心が動じない冷静な状態でおこなえるように稽古していくことが今は大事な時期であると思っております。

 稽古を続けていきますとそうした部分は次第に「見えてくる」ように、または「調整できる」ようになってきます。そうなりますと、自分より経験の浅い人の動きや考えが読めてきます。そこで肝心なことは、今すぐにできるように求めてしまわないことです。経験をしてきたなかで、個人差はありますが進むための葛藤という道程がありますので、そのあたりの指示や誘導は私の役目でもあります。指導者には指導者の経験と葛藤があり、そのひとそれぞれの気持ちを酌みながら甘く辛くしていかなくてはなりません。

 これからは実力が目に見えて上がった生徒も増えてくるでしょう。そうした中で、この教室の空間が現在のようなバランスで保たれていくには、「相手を見ること」「動きを調整できること」そうしたことが殺陣や剣術だけでなく、人として活かしていくことが本当の意味で身につけていただきたいものであると思っております。向上心とは、大人になり、ある程度自由な時間が持てる今だからこそ、その心持ちを大事にしたいものです。

 今日は高校一年生のK君に全体的な変化を感じることが出来ました。百回生でもあるK君は中学一年生のときに、この教室に参加されました。そのときからずっと見て来ておりますので、身体の成長と心の成長を見ていられることは、こうした年代の生徒さんであるから尚更嬉しいものです。私もたまに厳しく言えるようになったのは、互いの信頼関係があるからだと思います。しっかりと武道場の入り口で挨拶をして帰られる姿は、彼の成長と、また次回お願いしますという気持ちが十分に伝わってきますので、これからもちゃんと見ていきたいと思います。

 夕方の部では、四名の方がダブルヘッダーでの受講をされ、合計四時間+延長15分+15分の四時間半受けて行かれました。昨日に続き奈良県のKさんもダブル受講され、いろいろと不安を抱えながらも皆と元気に取り組んでいました。フカフカの妹さんも、ずいぶん逞しくなってきました。今後がますます楽しみです。

 ご婦人Oさんも昨日に続き今日も参加されました。ホームページの生徒さんの声の写真にあるように、初めのころは椅子に座って簡単な稽古をおこなっておりましたが、徐々に徐々に出来ることが増え始め、今では多いときで火曜日、木曜日、土曜日、日曜日と稽古されています。Oさんの御年齢と身体の状態を思えば、並大抵ではないことを「剣術にたいする情熱のちから」でものともせずに活き活きと過ごされております。夕方の部でのYさんとTさんのリアクションを付けた払いからの胴斬りでは、俳優さんでもある二人の迫力に見学しながら感動されておりました。

 あらためて思うことは、目先の物事で、つまり何かの欲のためにおこなうものというのは、いい環境にはなりにくく、それは表面的なものを磨くことと同時に裏の顔を育ててしまうことになり、そうしたことはすぐに見破られるものだと思うのです。不器用でも、その方々の心持ちが目先のものなどチラつかせない環境であれば、何かを得るのは自分次第であり、そこに感じるものや、ありがたさなど、生きていく中で心が養われていくものであります。

 こうしたことは、なかな言葉には出しづらいですし、文字にもし難いものですが、私自身にとりましても追い込んでいることになりますので、これからも考えていく中でもっと自分らしさというものを見つけて発信していけるようになれればと思います。

 本日もみなさま、ありがとうございました。


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2017年6月 稽古日程

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2017-06-12(Mon)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなっている

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

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