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貴方のエネルギーは何に使われますか

 このところ急速に世の中が駄目になってきているような気がする。尤も、そうした情報に特化した記事ばかりを集めているとも思えるが、しかし世も末をとっくに通り過ぎている事態はまだ果てしなく突き進んでいる。

 何を希望にして生きていけばいいのか…そこに明確な道筋が見えてこなければ、人々のエネルギーは無駄なものに注がれ続けるだろう。人間の放つエネルギーは抑えられるものではないので、そのエネルギーをどこに向わせるかが世の中の舵取りである政治の役目である。しかしながら、利益の大きなものに靡くしか出来ない世の中は、もはやとっくに人が人間らしく生きて行ける世の中とは感じられない。勿論日本全国全てがそうではないと信じているが、そうした羨むような環境は表に出ないものである。

 解っちゃいるけど変えられない。そこが全ての原因であろう。そんな人間が人間から掛け離れていくような世の中に向うのであれば、人間がいつまでも生存するという執着も薄れてゆくものだ。

 少々過激な事を書いてしまったが、インターネットの副作用的世の乱れはこのままでは一向に治まる気配が無い。人に影響を与える仕事をおこなっている者は、世の中のこれからをどう捉えているのかを考えねばならないし、それが個人レベルで発信出来てしまうことに世の乱れの連鎖が続いている。結局のところ人類の行く末は自分達で決定し実行していると言うことだ。
 
 しかし、それでも生きている。精一杯生きている人も多くいる。生きるために今を凌いでいる。そこに楽しみを見出し、不安を払拭したいと生きている。皆がそうであろう。善意も悪も併せ持つのが人間。できることなら、もっと善意を人の生きるエネルギーに過ち無く向わせるよう大きな利益だけに靡かないで欲しい。


 昨夜は、Gold Castle 殺陣&剣術スクールのホームページをスマートフォン対応表示に設定を切り替えました。これにより、今まで一部の方にクリックしても反応しないページやURLなど不具合が生じておりましたが、設定を変えたことで見られるようになったと思われます。これまで見られなかった方やページが開けなかった皆様にはあらためてお詫び申し上げます。

 
 明後日土曜日は『抜刀術 特別講習会』を品川区総合体育館剣道場にて15時~17時まで開催いたします。お申し込みがまだの方はご連絡お待ちしております。
 

 ここからは稽古記事に入ります。

 本日木曜日は高田馬場で渡部氏とA氏と稽古。
 今日はA氏に合わせて1時間程基礎的な杖の打ち込みや突きなどをおこなった。この中で杖の打ち込みを波の高さで表現し、その威力と速さの丁度いいところを自分の中で探して杖を放つように伝える。Gold Castleとは異なり、ここでは余り細かく言わないため、私にとっても見て学ぶものに気が付かなければならない。

 今日の稽古でも少しでしたが、先日の稽古で実感した「解放による身体の働き」について得物でも同様であることが実感できた。
 無意識レベルで安心していた身体の状態というのは果たして安心なのか?という観点から疑いをもち、その安心と思っていた状態を止めて、不安な頼りない状態が実は働きを活かす状態であると信じられる実感があった。これは甲野先生の最新の術理である「完全武装解除の原理」がきっと影響していると思われるが、甲野先生の術理が出来るわけも無く、しかしその言葉のヒントにどこか身体の安心感に疑いを持つようになり、それを止めた事で強力になった身体の使い方があったことから得物における状態においても、これまで安心感にあった状態を外したのである。

 土曜日の抜刀術特別講習会では、この構えにおける安心感を止めること。無意識レベルでそれを頼りにしていたという事に気が付くだけでも収穫はあるかと思う。自らそうしようと思っていなくても、身体が手伝いにやって来てくれている、その部分に「もう、これまで沢山役に立ってくれたから、もういいですよ。好きなようにして行ってください。」というような心境で身体各部分を観て行くと、幾つか気が付ける部分がある。それを講習会でお伝えし、さらに変更が加わった抜刀術を幾つかおこなう予定。今回参加人数が少なければ、お越し頂いた方にはかなり集中的にお伝えすることが出来るだろう。

 このところ気温が下がってきたので風邪など引かないように、土曜日の抜刀術特別講習会、日曜日のGold Castle、月曜日と火曜日の関西特別講習会と講習会が続くので体調管理に気をつけたい。

 10月は世の流れから少し停滞感を感じますが、生きていくためのエネルギーをどのように使うかが自らの人生にも関わってくることですので、ご縁のある皆様と良い時間を過ごせるように務めて参りたいと思います。


 金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』


2019年10月19日(土)『抜刀術 特別講習会』

2019年10月21日(月)&22日(火)『関西特別講習会』

金山剣術稽古会ホームページ

2019年10月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-10-18(Fri)
 

新たな体使いの信頼

 台風19号が12日土曜日に関東接近上陸との予報を受け、安全を考慮し12日土曜日の講習を中止といたしました。Gold Castleのホームページや、休講中で無い生徒の皆様にご連絡いたしました。

 昨年の大阪、先月の千葉、今回はこれまでで最も備えが必要かと思われます。停電、断水、復旧までの水と食料は最低限確保しておいた方がよいでしょう。「何事も無く拍子抜けした」という感じでは無さそうなので、被害が少ないことを願うばかりです。

 
 気をとり直して稽古記事へ。

 昨日水曜日は戸越体育館で金山剣術稽古会の稽古。
 この日は渡部氏と体術の稽古をおこない一つ大きな発見があった。それは蠢動における身体の状態で、纏めてしまうと蠢動による働きが弱いという事が解った。そのことから、じゃあ逆に弛める(解放)するようなこれまで必要としていた実感を無くすようにおこなったところ、蠢動の利きが大きく向上したのであった。さまざまな体使いの組み合わせにより現時点における蠢動の働きを探ったが、弛めるというよりは解放するという、これまでずっと意識していない中で感じていたものを、意識出来たことでずっと従わせていたということに気が付き、これまでの体使いにおける蠢動と解放した蠢動と比べ、その利きの違いをいろんな条件でも検証することが出来た。

 お陰で一日経って両腕と背中がめずらしく筋肉痛となった。普段稽古しているし、体術の受けなどで激しくおこなっていることもあるが、余り経験したことの無い体術稽古での筋肉痛が私もそうであるが渡部氏も同様に筋肉痛になっていた。

 互いに解放した身体感覚での蠢動は、拮抗した状態ではかなり身体に負荷が掛かっているのだろう。これは今後の身体作りとして喜ばしい事である。なによりも、解放状態の身体に対する信頼が得られたことが大きな収穫であった。

 最後は四十分ほど杖整体操をおこなった。
 そうした力の拮抗をさまざまに検証したからか、昨日の杖整体操ではヨガの瞑想後に近い感覚で、全てが沈殿したような落ち着きと透明度の中で終える事が出来た。

 
 そして本日木曜日は高田馬場で金山剣術稽古会の稽古。
 渡部氏とA氏とともに、ほとんど貸し切りに近いような広い空間の中でそれに合う稽古をおこなった。杖術では「捧げ首潰し」を検討し、さらにその返し技を稽古。これは先日甲野先生に受けていただいた時の先生の対応から研究したもの。一度受けて頂いても、二度目には返し技が来ますのでその瞬間的な出来事に大変驚きました。

 出来ないときは出来ない、出来るときは出来る。それが稽古の通り道でもあり、近道は表面的な形の暗記になってしまう。かといって闇雲に稽古していても弊害が身についてしまう。だから心と身体の声を聴いて、興味のある実感を求めた稽古を、その人の状態に合わせておこなうことが辿り着くための道標となるのだろう。

 今日は渡部氏A氏共に、ある動きにおいて進んだ実感があったと思う。それは毎日同じ事をしていなくても、突如として訪れる場合も少なくない。無意識の思いがどういうものであるかが、稽古をしているしていないに関わらず進展に通じていると思われる。

 私としては、昨日の解放の体使いが、抜刀術でも有効であることが実感出来た。これまで肩の抜けとか溶けるような感覚というふうに調整していたものを、昨日の体術で得た解放の感覚にしてみたところ、居着きにくくかつ精度も安定していた。体術で検証した「このほうが纏めた状態よりも強力である」ということを脳が認識できたことが大きい。身体の細かい操作による働きを使うには身体が閉じこもって(纏まって)いてはならないような気がする。これはまだ解らないが、とりあえず今現在蠢動から知ることが出来た新たな身体の整え方について、さらなる稽古を重ねて研究したい。
 

 それにしても、最近のニュースはフェイクニュースのような実際の出来事が当たり前のように起き続けている。世も末を遥かに過ぎた感があるが、ニュースも・・・それを取上げる人々も・・・多くの人が関わっていることだと思われるが、出来ることならそうした情報とは一切遮断して生きて行きたいものである。もう本当に、身近な大切な人達とだけで生きて行きたい気分になるが、人間はもう終ってしまったのだろうか。せめて直接知り合う人とだけは人間らしく希望をもって生きて行きたいと願うばかりである。


 金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』


2019年10月14日(月/体育の日)『杖整体操』

2019年10月19日(土)『抜刀術 特別講習会』

2019年10月21日(月)&22日(火)『関西特別講習会』

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2019年10月 武術稽古日程

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2019-10-11(Fri)
 

身体を労う杖整体操

 本日は午後から高田馬場で渡部氏とA氏と稽古。

 今日は足の使い方を集中的に稽古しようと思っていたが、杖を掴まれての対応を渡部氏と行っているうちに、又新たな対応法が生まれ、結局その稽古が大半を占めた。A氏には杖の三十連円打を渡部氏に任せて十五番目までおこなっていただいた。

 全く以って稽古は小出しに小出しに動きが見えてくる。それはきっと小出しでなければ気が付けないからそうなのだろう。そうした毎回の稽古で得ていくこと、それが稽古の目的でもあり心と身体を考える時間となっている。

 稽古の最後はひさしぶりに杖整体操をおこなった。今日は行わなかったが杖乗解しは筋膜を解す効果があると思われる、陰陽のバランスを考えるなら、やはりこうした身体を解す体操を最後におこなうことも必要だろう。


 再来週10/14(月/祝)18時00分~19時30分 品川区総合体育館 柔道場にて「杖整体操」の講習会をおこないます。杖を使っての簡単な体操ですので、ご自宅でもおこなうことが出来ると思います。「杖乗解し」では、筋膜を解す作用があると思われますし、相手に引っ張ってもらう「両手持ち上げ」や「寝返し」では、神経に作用しているような独特の心地良さがあります。リラックスして身を委ねることで効果が変わってきますので、当日はリラクゼーション効果の高い音楽をかけながらゆったりとおこないます。ご興味のある方は一度参加されてみることをお勧めいたします。参加費も2.000円となっておりますので、お知り合いの方を誘ってお越しになられるのもいいかもしれません。高齢者の方でも体の硬い方でも、頭から決め付けずに気持ちを委ねておこなえば十分効果を感じられます。貸し出し用の杖も数本ご用意してありますので、三連休の最後に身体を癒しに来られてみてはいかがでしょうか。


 一昨日たまたまつけていたお昼のドラマ「やすらぎの刻~道」に生徒の佐藤誠さんがご出演されておりました。本当にたまたまでしたので驚きました!先日も「黒薔薇2」にご出演されておりましたが、ご活躍をテレビで拝見するのは本当に楽しみです。私と同じように何人かの生徒達も楽しみにされております。

 その佐藤さんが12/7(土)~12/22(日)に、KAAT神奈川芸術劇場<ホール>で「常陸坊海尊」という舞台にご出演されます。

 昨年もKAATで日韓合作の舞台に出演されましたが今回は大きいホールでの公演となるそうです。リンク先をクリックしていただきますと分かるかと思いますが、見応えのある舞台だと思われます。
 昨年同様、鑑賞後に近くの横浜中華街で食事会をおこないたいと思っております。全ての日程が14時の回となっておりますので、12/13(金)もしくは12/20(金)のどちらかで計画したいと思います。
 生徒の皆さんと一緒に観に行けるように近日中にホームページに掲載いたしますのでよろしくお願いいたします。

 
 もう一件、Gold Castleのホームページにある「映像記録+」から「動きの確認(受講生限定)」の項目をクリックしても画面が反応しない方がいらっしゃると伺いました。おそらくスマートフォンの機種などによる影響だと思われますが、パソコンでは大丈夫ですがお持ちで無い方は、直接YOUTUBEの限定公開用のURLをお伝えいたしますので、私にご連絡下さい。作品ではなく教室内の動きの確認用の映像ですので、生徒ご本人の視聴に留め、URLを外部に漏らさないようお願い申し上げます。


 金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』


2019年10月14日(月/体育の日)『杖整体操』

2019年10月19日(土)『抜刀術 特別講習会』

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2019-10-04(Fri)
 

飛んで火にいる夏の虫のような技

 9月最後の日、時間的には10月に入っているが、10月もまた一年の内で人が慌しく動いていく時期でもある。私の仕事も人と出会う仕事であるが、決して人が増え続けているわけでは無い。そうした均一の統計が保たれ月日が流れてゆく。だが、それに慣れないよう、心に余計なものを育ませないようその瞬間を大事にしたい。


 さて、本日は高田馬場で竹田氏と稽古。いろいろな会話を交えながらいつものように鍛練稽古から入り、杖術をおこなう。
 三十連円打では、二十番までをおこなう。元々八番までしかなかったものが、十一番まで増え、十五番に増え、二十番、そして一気に三十番まで増え続けた。だから昔は少しずつお伝えしていたものが、今は一気に二十番~三十番までお伝えするようになったので大変かと思う。

 昨年6月の講習後、生徒の希望で「映像で観られるように出来ませんか。」と申されたことから、その場で正面からと横からの映像をスマートフォンで撮っていただいたのが、今配信してある三十連円打の動画である。この三十連円打の映像は、私が配信している映像の中でも観ている人が多いようで、特に番号毎の技名を喋りながらゆっくりと一番から三十番までおこなっているものは、稽古の予習復習として使われているようだ。難しい動きのものよりも、こうした簡単にゆっくりと動いたものの方が反響があるというのは意外なものだと感じている。先日も記事に書いたが、この三十連円打も、「どう動くかではなく、どう動きたいか。」という観点から動きが導かれていったものであるため、考えに考え抜いたものではなく、降って来たような感覚でそれを吸収していったような記憶がある。

 今日の稽古で盛り上がったのは、先日の『杖術 特別講習会』の最後におこなった「捧げ首潰し」を竹田氏に受けて頂き、何度か潰した後に、今度は私が受けとして潰されるように、動きの手順をお伝えした。

 その際に、「ああ、これはまず呼雀(よびすずめ)をおこなわないと感覚的に解らないかもしれない。」と思い、たまに講習会で行う「呼雀」(腰を落として雀に引っ張ることで、相手も雀をさせられてしまうというもの。)をおこない、流れから「雀返し」(相手の呼雀の前に小さく雀を掛けることで呼ばれても行かない状態となる)をおこなった。知らない人には、これを読んでも「???」となるかと思うが、誰がやっても楽しめる内容の稽古であることは間違いない。

 そうした一連の雀の掛け方(正確には「浮き」の事なんですが、浮きにも色々あるかと思いますので、分かりやすく雀と表現しております。)をお伝えした中で、さっそく「捧げ首潰し」をおこなおうとしたのであるが、「まてよ、雀に前に出ながら杖を引き寄せていたが、呼雀のように相手を呼んでみるとどうなるだろうか・・・?」と思い、通常は互いに腰を落とした状態でおこなう「呼雀」を立った状態で「捧げ首潰し」の崩しの導入部分として用いてみたのである。

 すると、竹田氏が「わあ!」っとこちらに飛んできて、私が右手を持ち替え下方に下げたところ竹田氏がそのまま速やかに首を差し出す状態となるので造作も無くそこへ杖を掛けて潰すことが出来た。

 これはまさに「飛んで火に入る夏の虫」状態であり、差し出された杖をウッカリ掴んでしまったばっかりに、相手の呼雀に呼ばれその勢いが衰えぬ間に今度は首を差し出して潰されてしまうのである。

 これには、何度か潰された竹田氏も笑っていたし、私もその状態が可笑しくて笑ってしまった。これは他の人で試してみても同様に利くようであればこちらのバージョンでおこなう「捧げ首潰し」を採用としたい。関西の講習会でも「呼雀」「雀返し」と合わせておこなえば、浮き身を楽しく稽古出来るだろう。
 
 特別講習会が終って間もない頃にこうした気づきはよくあるものであるが、これも全ての流れとして繋がっているものなので、講習会でおこなった技も大いなる意味があったといえる。こうしたちょっとした事で技の利きが上がってくるから稽古は大事である。そして一人稽古や組稽古、それぞれにおける稽古から頂けるものをこれからも大事にしなければならない。


 今月から考えていますが、金山剣術稽古会の稽古日程を、月曜日、水曜日(隔週)、木曜日と、曜日を整理しようと思っています。

 これまで江東区スポーツセンターや金曜日の新宿スポーツセンターでの稽古を予定から外し、私の一人稽古やその他の作業などに当てる時間としたいと思っております。現行ほとんど誰にも影響がありませんので、今月からそのように変更したいと思います。しかし、場合によっては予定に記していなくてもそこで稽古をおこなう可能性もゼロではありませんので、その方の取り組み方に応じて決めていこうと思っております。


 金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』


2019年10月14日(月/体育の日)『杖整体操』

2019年10月19日(土)『抜刀術 特別講習会』

2019年10月21日(月)&22日(火)『関西特別講習会』

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2019年10月 武術稽古日程

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2019-10-01(Tue)
 

どう動くかではなく、どう動きたいかである

 今週も早いもので金曜日。秋の心地良さに精神的にも乱されることが少なくなってきたのを感じる。これまで動じていたものが動じなくなってきたのは少しばかりでも成長に関係しているのだろうか・・・


 さあ、水曜日の稽古記事から。

 水曜日は戸越体育館にて渡部氏と稽古。Gold Castleの殺陣クラスでおこなっている「一対四瞬殺」を少し変更。始めの一人目の切斬り方の体捌きを少し変更することが出来た。 これにより、一人目に斬り掛かる間が短くなり、さらに二人目三人目との間合いが広がり過ぎないようになった。

 体術稽古では、いつもの座り稽古。この稽古は所謂無意識での身体の使い方の基盤を練るためのもので、分かりやすく例えるなら、箸の使い方を丁寧に意識しておこなっているようなもの。箸の扱いが未熟であれば、料理によって行儀の悪い使い方になったり、食材を落としたりしてしまう。基礎的な箸の使い方が身についてこそ、さまざまな食材を綺麗に口に運ぶことが出来る。だから、無意識レベルで相手の動きに対応できる稽古法が求められ、それを予定に無いいくつかの動きの中で瞬時に対応できることを目的として現在おこなっている。何度も転がしたり転がされるが、座りのため衝撃は少ないもののそれなりに転がっては元に戻る稽古というのは、身体作りとしても良い稽古になっている。基盤なくして技法育たず。

 翌日木曜日は高田馬場で渡部氏とA氏との稽古。

 稽古前に、頭の中で考えていた「斬突き返し」の左足の使い方を渡部氏が来たところで早速試みる。
 視覚的には左足の動きが捉え難いが、全体的なものとして想像通りに変化が分かり辛くなるか少々不安であった。
 しかし、渡部氏曰く、「打ち込んだと思ったら抜かれています。」という感想から、以前の左足の使いより有効であることが検証できた。

 渡部氏は私を立てるような嘘を言わないし、寧ろ遠慮なく言ってくれるのでこうした実際の検証ができる貴重な存在である。腕を大きく使って抜き技をおこなうのではなく、身体全体を少しだけ動かして解らないように抜くこの技は、今後より精度を上げて稽古することで、別の技に発展するかもしれない。しかし、体術同様、基盤を作る身体運用の無意識レベルでの働きを練る稽古はあまり複雑でないほうが良い。そうした動きの応用が複雑な動きを可能としているため。

 勿論、無意識レベルでの体捌きが身につけば、より条件を厳しくしておこなえるように変えて行かなくてはならない。そこに基盤があるならば、変更した厳しい条件の動きでもいずれ乗り越えられる筈である。そしてそこからさらなる厳しさに向って行かなくてはならない。稽古とは常にそういう条件が求められる。

 本日金曜日は高田馬場で一人稽古をおこなった。

 このところ金曜日は私の一人稽古の日程となっているが、お陰で感覚的なものがこうした稽古でなければ育たないことがしみじみと解った。杖術では、動きの中で杖を扱う身体に変わってくることが感じられる。これは一人稽古をおこなわなければ忘れられていく感覚でもある。抜刀術も同様に、身体からの教えが「抽象的な的確さ」の中で稽古が進んで行くのであるが、一人稽古を欠かしてしまってはならない。

 「鷲眼一閃」では、鞘引きをせずに抜き打ちに身体ごと鋒を奔らせるのであるがこれには、さまざまな身体の手続きが求められる。が、しかし、幾つか抜いた中で「どう動くのかではなく、どう動きたいか。」そこを忘れていることに気が付き、そうした感覚の中で構えが少し変わり、さまざまな手順よりもどう動きたいかの方に意識が注がれ、動きの中で感じた実感から働きを精査していく。実感はこれまでにないほどのものでも、どう動いたのかはハッキリしていないことがある。その曖昧さの感覚はそのままに保存しておき、詳しく調べるという野暮なことをしてしまうと、「動きたいかが、動くか。」に戻ってしまう恐れがある。

 今日はその事が解っただけでも大きな収穫であったが、こうした感覚は一人稽古のような状態でなければ気が付かないもの。無いものを手に入れるには、改めて「今を否定すること」を忘れてはならないと自分に気付かされた。

 その「鷲眼一閃」では、これまでは抜き打ちで終っていたが、動きの中で二之太刀に正面斬りが入ることとなった。

 「津波返し」では、鞘引きと沈み込みに微細な手順の変更があり、それにより、詰まることなく鞘引きと沈み込みが居着くことなくおこなえるようになった。尤もこれは私の感覚なので他の人にはあまり参考にならないだろう。

 これまでの抜刀術の中で変化があった技を記すとなると
「懐月」…鞘出しからの鞘引き (近年は突きが加わり納刀が変更となった)
「稲妻抜き」(近年は斬り落とさず、昔のように籠手に付けることとし、両膝の抜き方が変わる)
「飛燕」・・・前足指の抜きと全体的な動きが小さくなる
「逆手前方抜き」・・・足が横に並んだ構えとなる
「鷲眼一閃」・・・二之太刀が入る
「津波返し」・・・鞘引き後に當を打たないように戻す(足の甲を地に付けたさらに低い形もある)
「隅返し」・・・鋒が奔るように振りを小さく重心を使う
「天神抜き」・・・右手を下げた状態で構える、振り上げたのち正面斬りに振り下ろす

このほかにも細かく変更のあった技もあったと思うが、今後も気付きの中で変わってくるだろう。


 今夜は明日の『杖術 特別講習会』のお申し込みが三件ありました。明日は久し振りにかなり少ない状況ですが、集中的にお伝えして参りたいと思います。お伝えする部分と、自身で考える部分、そうした呼吸の中で得られるものがあればと思います。勿論私自身にとっても!


 金山孝之 指導・監修 DVD
『古武術は速い~“型の手続き”を追求した剣・杖の実践的な体使い~』


2019年09月28日(土) 『杖術 特別講習会』

2019年10月14日(月/体育の日)『杖整体操』

2019年10月19日(土)『抜刀術 特別講習会』

2019年10月21日(月)&22日(火)『関西特別講習会』

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2019年09月 武術稽古日程

2019年10月 武術稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-09-28(Sat)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


1975年生まれ
福岡県北九州市出身
東京都世田谷区在住

松聲館技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより映画に出演。そのほかマンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などをおこなう

2006年
小林照子先生とのご縁から
「からだ化粧」のモデルを務める

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し「抜刀術」「剣術」「杖術」「体術」などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく「Gold Castle 殺陣&剣術スクール」を発足

2014年
甲野善紀先生より
「松聲館技法研究員」を拝命
自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている
 
シニア住宅にて
「高齢者のための剣術教室」をおこなっている

日信工業株式会社の製品
「SAMURAI BRAKE」のプロモーション活動に携わる

2015年
「金山剣術稽古会」を発足
現代における武術稽古の必要性を身体と心で学べる場として活動している

2018年
「関西特別講習会」として定期的に関西地域での講習会を開催

2019年
BABジャパンよりDVD『古武術は速い』刊行

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