中心視と催眠の関係

 先日は木曜日の稽古後に4~5年ぶりとなる友人との再会を果たした。私が就職して教育実習を受けていた前の席に居たのがその友人であり、私の青春時代を共に過ごした親友である。

 同級生であるが、一番上の子供が大学二年生と聞いて驚いた。会社ではバリバリに働きながら、15年程前から始めたフルコン系の空手で試合に出続けている。たまたまYOUTUBEで見つけてしまったが、ある団体の主催者の引退試合で、完全アウェイのリング上で勝利していた。ガタイもさらにでかくなっており、私の友人というのは、ボクシング時代もそうであったが体の大きいのとどうやら気が合うようだ。

 千葉に出張で来て、わざわざその日の夜に日本橋で宿を取ってくれて、五反田で何件かハシゴした。時が戻り、久しぶりに羽目を外して飲んでしまった。

 それにしても不思議なものである。過去の記憶は、半分ぐらい夢ではなかったのだろうかと思うほど現実感が無く、それはおそらくその時の自分が今はもう存在していないからそう思えるのかもしれないが、親友と会ってしまうと・・・・・・予想はしていたが、あの頃の自分が蘇ってきた。

 ああ、こういう自分を引き出す存在がいるのかと思うと、若かりし頃に、さんざん遊んで喧嘩もし、ここには書けないようなことも沢山やってきたので、夢ではなかったのだと、当たり前ではあるが、記憶が現実的なものとなった。

 親友というものが、年を重ねあらためて掛け替えの無い素晴らしいものであると身に染みて感じた。次は何年後になるか分からないが、それまでは互いに良い時間を重ねていきたいものである。「オレ」と「オマエ」そうした呼び方が出来ることに心地よさがあった。病気と怪我には気をつけて次はまたどこかで会おう。

 

 現実に戻って、本日は品川区総合体育館にてGold Castle 殺陣&剣術スクールの講習をおこないました。と、その前に先日NHKガッテン!という番組で「高速道路催眠現象」というものを取り上げていて、何気なく点けていたのですが、目の使い方によって催眠状態に陥り易くなってしまうことがあるということでした。

 それは視野の使い方に「中心視」と「周辺視」というものがあり、高速道路で前方の自動車を見続けていることで、中心視となり、そうなってくると、視野がその一点に絞られてしまい、周囲の景色がまるでスローモーションのように流れて見え、催眠状態に陥り易いということを検証していました。私は催眠術のことは詳しく知りませんが、中心視と何らかの関連が、無意識の内に自分の行動を把握出来ない状態にしてしまっているように思えます。

 その番組の運転シュミレーターでは、何人かの方は表情がトロンとして我を失っているような状態でした。そこで私は「ハッ!」と感じ、これはもしかして・・・・・・と思うことがありました。

 剣術稽古でも、たまに私が「モードに入らないでくださいね!」と言っている事がありますが、相手が付いて剣先に意識が向かうと、どういう訳か自分の速度、力加減、相手との距離、そうしたものが修正している様子が見られないことがしばしばあります。これは何名かいらっしゃいますが、そうしたときの表情が、やはり「モードに入った状態」=催眠状態に近いのではないかと感じたのです。この催眠というのは、時間を掛けてというものではなく、ある状況が揃うと一瞬でそうなってしまうことから、やはり、「眼の使い方」が非常に大事なことであると思えます。

 その眼の使い方として、番組でも剣道における「遠山の目付け」など、視点をあまり動かさずに、動かさなくても周辺視で視野全体に収めているので、動きに対する反応にも合わせ易く、眼の使い方と心の状態というのは、実に密接な関わりがあるからこそ、最初の内に癖を直しておく必要があります。

 剣先を中心視で見続けてしまっては「剣術催眠症候群」(と言えるべきか)に陥るかもしれませんので、なるべく全体を広く見るように周辺視を意識して、ピントを合わせない位の感覚で訓練していかれると、これまで変わらなかった部分に変化が見られるかもしれませんし、私といたしましても、眼の使い方と、心身の制御に関する一つの検証結果として得るものがありそうです。

 予断ですが、ここ数年アクセルとブレーキを間違えた事故が多発していますが、その大きな原因として、オートマチック車が全般を占めてきたことが大きな要因であると思います。昔はマニュアル車が圧倒的にシェアを占めており、運転する楽しさや技術というものが、クラッチ操作に表れていたものです。ところが現代では、アクセルとブレーキのみで、エンストする緊張感もなく、シフトダウンなどの際に回転数を上げてガクッとさせないコツや坂道発進での半クラ操作など、そうした操作が省かれた事で、ペダル操作の感覚が廃れてしまったのではないかと考えます。

 そうしたことからも、現在は自動運転技術が発達し、一般道路でもテスト走行をおこなっている段階ですが、果たしてこの技術が人間の運転技術をどこまで廃れさせてしまうかと考えると、アクセルとブレーキの間違いどころではなく、もはや危なくて人間に運転はさせられなくなってくるのではないかと思えてしまいます。

 何が良いのか悪いのか、それはどのような状況になっても必ず出てくるものですが、私としましてはいいものは、なるべく形を変えずに残って欲しいと思います。刀や、鞘に、装置が付いたようなものは絶対に出てきて欲しくはないですね。

 話を戻して・・・・・・

 今日の講習、まずは9時30分~11時過ぎまで柔道場で殺陣クラスの講習をおこないました。今日は初めての方もいらっしゃいましたが、前回混雑した中での体験参加だったお二方が、今日はかなりジックリと取り組むことが出来たのではないかと思われます。

 生徒のHさんとはほぼマンツーマンに近い形での稽古になりました。Hさんは夕方からの剣術クラスにも参加されました。

 その夕方からの剣術クラスに向かう前に、総合体育館の近くの路上で、年上の男性に声を掛けられ、人違いかな・・・?と思っておりましたところ、2~3年前に西葛西でおこなっていたイオンカルチャークラブの生徒さんのご主人でした。合気道をされていた方でしたのですぐに思い出し、こうした武道場のある施設ではいろいろな方とバッタリお会いする事も少なくありませんので、こうしたご縁というのは、武道、武術を続けていく上でずっと繋がっているものだなあと感じました。

 剣術クラスでは、「四人斬り」、「払い突き」をおこない、最後に私が講習会で初めておこなう「タオル抜刀」をおこないました。私自身、数年前から居合刀をそれまでの二尺四寸五分から二尺七寸に変えたので、もうこの長さと重さでは無理だろうと、やる気もおきなかったのですが、次回の講習でこれをやると決めたので、先日木曜日の稽古の際にひさしぶりにやってみたところ、タオルや日本手拭いなどであれば、ほぼ外す事は無く打ち飛ばすことは出来ました。

 そうしたこともあって、今日の剣術クラスでは最後に皆さんにもやっていただき、その難しさと、そこからどういうふうに近づいていけるかという、コツを細かくお伝えいたしました。居合刀を持っている生徒も増えてきましたが、この稽古は鞘や刀身を傷つけたりする可能性もありますので皆さんにはまずは、鞘付き木刀でおこなっていただきました。その結果今日は4名の方が当てることが出来ました。

 明日も剣術クラスでは最後にこれをおこないますので、タオルまたは日本手拭いを準備してきて下さい。

 気が付けば、ゴルデンウィークです。5月5日(金)に「立廻り特別講習会」をおこないます。第一部は12時00分~14時00分、こちらは基礎的な、足運びや剣の振り方、構え方を中心におこないますので、初心者の方にはお勧めです。第二部15時00分~17時00分は、昨年の12月~今年の2月までおこなった立廻りをおこないます。この立廻りは続く第三部18時00分~20時00分にも繋がりますので、この第三部でおこなっている、払いから巻き太刀までの展開を最後までおこないます。二部だけの参加、三部だけの参加でもそれぞれで出来るようにいたします。お申し込みは前日の4日まで受け付けておりますので、なるべくお早めにご連絡下さい。

 明日は「月末恒例立廻り講習」、「誘対稽古」、「鬼ごっこ」、「タオル抜刀」です。きっと面白い講習になるでしょう。それでは明日も皆様お待ちしております!


2017年5月5日 (金) こどもの日
『 立廻り特別講習会 』

(お申し込み受付中)

『 金山剣術稽古会 』 
(経験不問 御連絡お待ちしております)

2017年4月稽古日程

2017年5月稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-04-30(Sun)
 

少しだけ分かった歩き方

 気持ちのいい青空となった今日は「高齢者のための剣術教室」で講習をおこないました。今日は、約一ヶ月振りに白内障の手術を無事に終えられたNさんが参加され、体力面を心配しましたが最後までみなさんと共に楽しく運動する事ができました。

 楽しくと言えば、今月から新入生となられたHさんが最初から最後まで笑いっぱなしで、Hさんいわく「私、笑い上戸なんで恥ずかしいです・・・・・・」と仰っていましたが、場が明るくなる方に入っていただいて本当に良かったと思います。休憩中もSさんと一緒になって笑っていましたので、「どうなされましたか?」と様子を伺ってみたところ、「上手く出来ない自分が悲しくて可笑しいんです・・・・・・。」という、悲しいのか悲しくないのかよく判らないまま、私は講習を進行していきました。その笑いの印象が強かったせいか、今日は2~3回、Kさんの名前を間違えてHさんと呼んでしまいましたが、私にしてみれば名前を間違える事はめったに無い事なので、それほど今日のHさんの楽しげな印象が強かったということでした。

 この教室では笑いが原点ですので、これからもHさんを筆頭に(?)笑いが沸き起こる講習にしていきたいと思います。

 講習後はいつものようにレストランで皆さんと食事会。だいたいいつも1時間ほどゆったりとお話をして解散となります。2014年8月5日(火)に開講して、それから今日まで毎週火曜日は(火曜日が五週ある月は一週お休みとなります)こちらにお世話になっております。あと3ヶ月近くで丸三年となりますが、毎週通っている割にはそれほど実感が無いのが不思議です。楽しい時間はあっという間に過ぎていくと言いますが、こうした年月の早さも楽しい時間を過ごさせて頂いていますので、未だに新鮮な気持ちです。いろいろと体制を守って下さっているOさんにはいつも感謝しております。

 現在0時を回り、26日となりましたが、8年前の今日2009年4月26日に武術稽古を始めました。この8年間で人生が大きく変わりました。「出会う人」、「日々の考え方」、「自身の身体」、その間に紆余曲折ありましたが、2012年10月24日を境に私が選んだ道程はあての無い一人きりでの再出発でした。ですが、陰ながら支えて下さる方の存在があってこその歩みであったと思っております。そうした約一年程続いた孤独な時間が、実は孤独では無くなるための時間になっていることに随分あとから気が付きました。

 その間の私というのは、孤独な一人稽古の日々でした。しかし、その一人稽古というものが充実しだし、毎回予期せぬ発見の連続でした。他にやる事もありませんでしたから、自分のために全ての稽古時間を使う事が出来ました。その時に稽古の引き出しというものを知らず知らずの内に増やしていたのが今に貴重なものとして繋がっております。

 そうした、どう考えても自分が損をするという選択を自らおこなったわけですが、武術を通じて感覚もそうですが考え方や生き方に通じてくるものがありますので、そうなってきた時に、どうにも納得できない譲れないもの、譲ってしまうと稽古に対する自身の存在が嘘になってしまうという利害関係という支配から脱却せざるを得ませんでした。全てを失っても、生き方のためにこれまでいろいろな事をおこなってきた訳ですので、そうした自分を抑えて生きていくことは私の性分としましても元来無理がありました。

 利害関係というものが関わってきますと、どうしても私の場合、気持ちあっての武術稽古ですので、自分を認めない状況では技の進展など望めません。もちろん今の自分があるのは関わってきた全ての方の繋がりあっての事ですので素直に感謝しております。今後も私の選ぶ価値基準は、利害関係により稽古に対する情熱や向き合い方に影響が及ぼすような事態にならない方向に舵を切って行きます。そしてそうした同じ感覚を持った方とは末永くお付き合いしていきたいですし、共に発展できるアイデアを考えていきたいと思っております。※(ここで述べている利害関係とは、自分にとってプラスとなる金銭面や仕事面などの誘惑を優先し、嫌な事や納得出来ない事でも自分を曲げ得のために耐えていく事が暗黙の内に義務付けられている状況を差す)

 なればこそ結果として今の私がここに居るのだと思えますし、些細な事が、些細でないのだよと、感動できる日々をこうして一日の終わりに噛み締める事が出来る幸せが、私にとっての「生きている証」なのかもしれません。

 関わっている人がいること。いてくれること。そうした人達が笑い、喜び、真剣になってくれること。私は私の道を歩んで行きますが、ほんの少しだけ、歩き方が分かりはじめたような気がします。


2017年5月5日 (金) こどもの日
『 立廻り特別講習会 』

(お申し込み受付中)

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(経験不問 御連絡お待ちしております)

2017年4月稽古日程

2017年5月稽古日程

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2017-04-26(Wed)
 

周囲への思いが自身にめぐり全体が引き上がる

 記事の掲載が翌日となって安心された方もいらっしゃるかもしれませんが(笑)昨夜はK君の「生徒さんの声」を掲載して2時すぎに就寝いたしました。

 今日は第四月曜日ですので、私にしてみれば武道場での稽古が無い一日となります。

 昨日のGold Castle 殺陣&剣術スクールの講習では、夕方の部と夜間の部を品川区総合体育館でおこない、夕方の部では四名の体験参加の方がお越しになり、全体でも混雑した状況でしたので、もう少しジックリと見てあげることが出来ればと私の講師としての未熟さを感じました。講習会場のスペースと講習時間を考えますと、その中で出来る事は限られてきます。

 上達の早い方は、他の人に指導している部分も全て逃さずに遠くからでも聞き取っています。自分の動きを稽古しながらも、耳は自身に取り込むための教えとして私がいろいろな方にお伝えしている事を吸収しているのです。

 そういたしますと、同じ時間内で、私が一人ひとり同じ事を繰り返してお伝えしてしまうと、全体としても吸収出来る情報が少なくなってきます。出来ている方もいらっしゃいますが、だいたいのものは自身にも当てはまっていると思って耳を傾けていますと、マンツーマンとまではいきませんが、吸収出来るものは多くなるでしょう。私がこのところよく感じていることは、稽古では「周囲をいかに感じ取れるか」ということです。そこに目が向けられるようになると、自身の行動や発言、そうしたものが「その場において、その後においてどうであるのか」ということに少なからず感じる部分はあるでしょう。 

 表面と裏面がバランスよく整う事で空間は安定し発展していくものと考えています。つまり、楽しみながら成長していく事が継続できるには、周囲に気を配り、時間を無駄にしない意識が、気持ちの裏では働いている事が大切です。さりげないところに奥ゆかしさが見られる、そんな学び事の空間としてこの教室を育てていきたいものです。

 続く夜間の部では、めずらしく体験参加の女性が1名、その他は男性陣という、そういった状況でした。今回で三回目の体験受講となられたMさんは、一回目二回目ともに、混雑した中での受講となり、今日こそは・・・と人数に安心はしたものの、まさかの紅一点状態に、私もなんだか申し訳ない気持ちになってしまい、相手を務めながら全体を見て回りました。今日の講習では、昨日の特別講習会から五名の方がお越しになられ、また夕方と夜間のダブル受講には二名の方が参加され、熱のある方々が増えてきております。夕方の部で体験参加にいらしたNさんが、生徒の皆さんを見てかなりの経験を積んだ方々と思われていたようでしたが、大体の月日をお伝えしたところ、驚かれたのと同時に興味を持っていただけたのではないかと思います。体験参加が三回ありますので、混雑した中での講習や、土曜日の殺陣クラスのように僅か数名しかいない状況での講習もあります。その一回ではなかなか教室の中身を知る事は難しいかと思われますので、今年の四月から新たに追加した土曜日の殺陣クラスを体験参加の方にはお勧めしております。体験参加の方でなくとも、もっと基礎の基礎を何度もおこないたいという方もいらっしゃるかもしれませんので、そうした方にとっては、現在空いている土曜日殺陣クラスがよろしいかと思われます。時間は、会場予約の都合により、午前、昼間、夕方、夜間、とその週によって変わってしまいますので、ホームページなどでご確認下さい。

 昨日は今年高校一年生になったK君がホームページにある「生徒さんの声」を書いてきて下さいました。これまでにも十数名の方々に大変貴重な感想を記していただきました。そのたびに大きな励みとなって、私自身もっともっと成長しなければならない、毎度の講習毎に自問自答しながら修正点を探り反省しております。

 中学一年生の頃に参加され、早くも高校生になったK君が、現時点で最年少での百回生となり、気が付けば名簿にある彼の名前が上から数番目のところに上がってきております。いつも武道場の入り口で居心地が悪そうに緊張しながら開始時刻になるのを待っている様子が、私にしてみれば彼に対する好感が持てる部分でもあります。なぜなら、そうした大人だらけの周囲に溶け込む事が難しい年頃でも、なんとか頑張って武道場に一歩踏み入れ、その場の空間と闘いながら稽古で彼自身が感じている部分に納得が行くものを彼なりに探し続けているからです。

 今回の「生徒さんの声」は、そうした年代の方に記していただけたことに喜びを感じております。さらに大人として成長していく姿を楽しみに、この教室を皆の成長の場として、技術だけでなく心理面における発展も、私は見ていきながら、自身といたしましても学ばせていただきたいと思っております。


2017年5月5日 (金) こどもの日
『 立廻り特別講習会 』

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2017年4月稽古日程

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2017-04-24(Mon)
 

喜びを噛み締めて

 本日は品川区総合体育館剣道場にて、1月以来となる「杖術 特別講習会」を開催いたしました。今日はYさんのご両親も参加され2時間で時間通りに終了しようかと思っておりましたが、まだまだ行けそうなご様子でしたので、いつも通り20分ほど延長しておこないました。ご両親様ともに楽しんで頂けたことに、噛み締めるような喜びを覚えます。後でご連絡をいただき、杖を二本購入されることになりました。

 講習では、今回新たに「下段扇抜き」と「上段扇抜き」をおこないました。

 「合心之型」、「四天誕杖」はこれまでにもおこなってきましたが、下段扇抜きでは誘いの飛ばし方が重要なポイントです。飛ばし方と書いたように、杖を飛ばすように滑らせながら誘いを掛けます。そのあとの動きというのは意外と自動的に反応してくれます。如何に誘いを掛けられるかがこの稽古の意図しているところです。

 次に上段扇抜きでは、ほとんんどの方が最初に苦労するのは、下段で重ねた相手の杖を飛び越えて下から跳ね上げる際の〔当て角〕です。それほど力を入れなくとも杖の払いが精確におこなわれれば、相手の左手から杖が外れていきます。今日はFさんにその当て方を見せるために私がおこなったところ、Fさんの両手から杖が外れて大きく飛んで行ってしまいました。幸いにも大事には至りませんでしたが、今後この稽古では周囲に気を付けておこなう必要があります。

 懇親会の席で俳優のSさんや肩甲骨の内側にあったシコリが取れたというTさんが話されていた、手足の動きというのは、そうならければ出来ないタイミングがあり、そこに納得が出来るようになったと仰っていたことが印象的でした。

 そうした身体の調和の引き出しを増やしておくと、まるで何かの装置のように考えなくとも身体がそのように動けるようになり、それが細かく組み合わせられるようになれば、今まで考えられなかったような動きや、相手とのやり取りが出来るようになってくると思います。

 二十連円打では卒業組以外の方々に取り組んでいただきましたが、YさんSさんペアは最後まで出来るようになりました。杖が面白くなってきたと仰るNさんは十二番まで進みました。Yさんのお父様は初めてにも関わらず八番まで直ぐに出来るようになりました。運動不足解消のためにご参加いただいたようですが、かなりの運動になったのではないでしょうか。

 講習が終わり、会場を出ると本降りの雨・・・・・・予報では曇りでしたが一応、傘と雨用具を準備していましたので事無きを得ました。

 懇親会では楽しく盛り上がりました。歳をとったせいか、昔はビールはジョッキで、いわゆる生ビールでしたが、瓶ビールをコップに入れて飲む(自分で注ぐ)というその作業が、「ああ、これは違うなあ・・・」と思えるようになりました。一人で飲む事はありませんが、今年はアルコール摂取頻度が増えているかもしれません。来週は広島から私の親友が訪ねて来る予定ですので、その時には飲まないわけには行かないでしょうね。

 言葉にしなくとも、優しさや温かい想いというのは、それぞれにとっての乗り越えるべく力となるでしょう。人が真に想い感じていることというのはフトした瞬間に垣間見えるものです。

 今日もまた素晴らしい一日を過ごす事が出来ました。お越し下さった皆様、ありがとうございました。


2017年5月5日 (金) こどもの日
『 立廻り特別講習会 』

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2017年4月稽古日程

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2017-04-23(Sun)
 

表向きは虚であり裏側が実用とは身体のことなり

 昨日は午後から高田馬場でW氏と稽古をおこない、その中で抜刀術に若干の微調整があった。それは柄に手を掛けた場合と、掛けない場合、そして僅かに触れる程度の場合、それぞれ抜刀の技によっては異なってくるものであり、その辺りが昨日の稽古ではまだハッキリしなかった。ただ、柄に手を掛けると、右上腕部にあきらかな変化が表れるので、その辺りが初動にどう影響してくるか今後は見極めていきたい。

 昨日の剣術稽古では「止まらないように止まること」と思わず口走ってしまったが、まさに今思っていることを言葉に置き換えるとそういう言葉になるのかと自分で言っておきながら直ぐにメモにした。そのように意識すると雰囲気や間に誘われにくくなるのである。つまり止まっていないため(見た目には止まって見えるが)止まらなくて止まれるのである。なんだか、トンチのようになってきたが・・・・・・(笑)そうは言ってもまだたまに誘われてしまうので、その辺りの精度を稽古の中で掴んでいきたいところである。

 昨夜は帰宅後少し横になり、21時30分頃に起きて諸々の用事を済ませた後、0時から2時過ぎまでまるでリミッターが切れたのではと思うような、元気さと、なんだか若返ったような身体の状態と精神状態となり、部屋の中でひたすらに身体を動かして自身の身体を調整するような鍛練系の稽古をおこなっていた。

 2時過ぎに食事をし、この時間に食べる量ではないほどのものを食べ3時過ぎに眠りに付いた。身体に悪いと思われるが、昨夜はなぜだか身体と気持ちが若々しく感じられいてもたってもいられずに動いていた。

 そして本日は、クリーニングを受け取りに行ったり、夏用の袴の下に履くズボンの裾を落としたものを受け取りに行ったり、注文していた居合い帯を二本受け取りに行ったり、夕方までは受け取りに行ってばかりであった。

 17時から高田馬場でI君と稽古をおこなう。開始直後は武道場が空いていたので、端から端まで30メートルの距離を杖の「馬突き」と「四天誕杖」で往復した。この稽古は1時間ほどブッ通しでおこなってみたい気もするが、普通の稽古では無理なので、いつか合宿稽古のような機会が訪れたら、そうしたときに存分におこないたい。

 休憩中にI君が、先日学校で生徒それぞれが自分の持っている〔宝物〕を持って来るように先生から言われ、I君は以前私が差し上げた模造刀を持って行ったそうである。こうして自分の身の回りにあるものの中で一番の宝物として剣術稽古で使用している刀を持って行ったことは私としても嬉しいことであった。

 もし私が今身の回りにあるもので一番の宝物と言われれば、甲野先生からお借りしている真剣であろう。当然ではあるが刀剣登録証まで頂いており、年期のある刀なので、私自身で鮫皮を張り目貫を入れ柄糸を巻き直したので、さらに愛着が湧いている。

 今日もI君と二人充実した稽古が出来た。三月から四月に掛けて、春休みの間に四回分稽古を増やしたこともあり全体的に進展した。気持ちの面での成長も十分に感じている。このままの調子で武術稽古に向き合い彼自身にとっての大切なものを、この稽古の積み重ねから得られることを楽しみにしている。

 
 明日は、品川区総合体育館剣道場で、15時00分~17時00分 「杖術 特別講習会」をおこないます。丁度良い人数での講習となりそうです。明日はそれぞれおこなう内容を分けておこないますので、みなさまにとって集中的に楽しめる内容であると思います。

 18時00分からいつものように懇親会をおこないますので、お時間のある方お待ちしております。
 それでは明日も宜しくお願いいたします!


2017年4月22日 (土)
『 杖術 特別講習会 』

(受付は終了いたしました)

2017年5月5日 (金) こどもの日
『 立廻り特別講習会 』

(お申し込み受付中)

『 金山剣術稽古会 』 
(経験不問 御連絡お待ちしております)

2017年4月稽古日程

2017年5月稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2017-04-22(Sat)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなっている

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

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