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ルーツから今を考える

 この一週間は信じられないほど早かった。月曜日におこなった立廻り特別講習会が終わり、それからあっという間という感じだ。

 とにかく今年は自分の身体ともっと向き合いもっと知りたいという欲求が強いので、これまで以上に自分に対する優先順位を変えていかなければならない。

 さて本日のGold Castleは、とその前に昨日の記事を忘れていた。昨日は土曜日の講習としては記録的に少ない人数の中、来て下さった方々に、より集中的な稽古をおこないたいという私の気持ちが若干から回り気味であったような気がしております。少人数となると自然と私のモードが稽古会モードに切り替わりやすくなってしまい、心理面にまで踏み入ってしまうことがありますので、そうした自分の手綱を引きながらもなかなか言う事を聞いてくれない自分に苦労しておりました。私も反面教師から学んだものをそのまま自分がやってしまわないように気をつけたいところです。

 本日は打って変わって殺陣クラス剣術クラスともに賑わう講習会となりました。殺陣クラスにつきましては、先日の特別講習会で立廻りに一区切り付け、基礎的な払いや胴斬り、袈裟斬り、真っ向斬り、突きなどを分けておこないました。

 その人それぞれの癖を直し、シンプルな動きを見直し、その動きの癖を修正し、応用に備える事が次への準備です。

 胸が潰れる人、肩が上がる人、振りが小さくなってしまう人、腰が高い人や低い人、下を向く人、身体の姿勢だけでも直せる箇所はまだまだあります。顎の角度一つとってみてもその人の印象は変わりますので、芯の姿勢と絡みの姿勢、そうしたものも芯を引き立てるという観点からどのようにおこなうとそれぞれいいのか考えて行かなければなりません。見ている人が共感しやすい姿の中で、自由に大胆かつ繊細におこなうことを目指したいものです。

 剣術クラスでは、ダブル受講の方も多く今日の参加者に合わせて少し内容を変更しておこないました。

 殺陣と剣術の違いを今日も訊かれましたが、剣技をお芝居用にアレンジするのが殺陣であり、その剣技とは剣術ということになります。時代を遡れば剣舞が今でいうところの殺陣のような役割があったのだと思われます。

 剣舞の成り立ちについて、日本吟剣詩舞振興会のサイトから引用させていただきますと、

  広義の剣舞の起源は古く、奈良・平安時代には舞楽(ぶがく)や神社の神楽(かぐら)があり、中国(漢代)にも剣を持った舞があったことが伝えられています。
 吟詠によって演じる現代の剣舞は、明治維新後に剣士・榊原健吉が始めたというのが定説です。当時、武芸者たちが剣術試合を行っており、その余興として剣舞を披露したところ好評を得たといいます。
 その後、鹿児島出身の日比野正吉と高知出身の長宗我部親が剣舞を芸道としてまとめたことから、さまざまな流派が生まれました。
 戦後は舞台芸術としてその芸術性を追究し、現代剣舞として優れた演技を生み出しています。


 もちろん歌舞伎も殺陣のルーツとして大きな役割を担ってきました。

 これは以前私が調べたものですが、1899年に現存する最古のフィルムが9代目團十郎と五代目菊五郎の演じる『紅葉狩』であったと言われております。

 初期の日本映画は、歌舞伎からの影響が濃く、まさに歌舞伎の模倣としてはじまったそうです。

 そうした当時の一流舞台俳優は、映画に対して無関心であり、映画には二流三流または地方の役者が出演していました。

 やがて、歌舞伎の改革運動として、近代化された日本を舞台とする「新派」が演劇界に登場し、その映画化がメロドラマとして話題を呼ぶようになると、歌舞伎を題材とした映画は「旧劇」と呼びならわされるようになりました。

 1912年に日本で最初の本格的な映画会社として日本活動写真株式会社(日活)が誕生しました。日活は東京向島の撮影所で「新派」を、京都二条城西櫓下で「旧劇」を制作するようになりました。東京は現代劇、京都は時代劇という区分が成立したのはこのときと言われております。

 1920年代に入り、牧野省三氏がこれまでに協力関係にあった、日活と歌舞伎俳優尾上松之助と決別ししマキノ映画を設立します。そこから多くの、監督、脚本家、俳優が輩出し、スター俳優達が独立プロを擁護するようになりました。

 そうした流れから、時代劇というものが歌舞伎から徐々に独立したものとして、受け入れられるようになってきました。
 「旧劇」から「時代劇」という言葉に替わったのは1920年代からです。

 殺陣における改革がおこなわれたのは、澤田正二郎主宰の新国劇の殺陣であります。優雅で緩慢とした様式美的歌舞伎の立廻りを替えた事が脚光を浴びる事になりました。このあたりから、竹光や模擬刀が使われるようになります。(それまでの歌舞伎の立廻りでは真剣を使っていました。)

 1920年代にそうした時代劇における土台が作られ、1930年代になると時代劇の黄金時代を迎えます。

 しかし、第二次世界大戦後、CIE(民間情報教育局)による検閲が厳しくなり、時代劇に冬の時代が訪れます。

 1952年に日本が独立を回復し、CIEによる検閲が撤廃されると、その反動であるかのように、空前の時代劇ブームが到来したのです。1950年代の戦後はいわゆる、日本映画でもっとも時代劇が盛んになった頃と言われております。

 1960年代に入ると、テレビが家庭に普及されるようになり、それにともない、時代劇映画の本数も少なくなっていきます。
 そうして、映画からテレビへと時代劇の制作が移り変わっていくのでした。


 こうしたルーツがあり、殺陣はさまざまに現代へと繋がってきております。

 これからの時代、殺陣というものを考えましたときに、新たな可能性を感じることが出来ます。それは、誰でも映像を配信できる時代の中で、優れた剣技を持つ人物を探すことはそう難しいことではないと思われます。そうした中で、オーディションをおこない、これまでにないレベルの中での立廻りを低予算で制作することで、新たな殺陣の可能性を世の中に問うことが出来るのかもしれません。新たな可能性とは、原点回帰でもあり、生身の動きの凄さに魅入られるものを表現できるかということです。300万円の予算で30億円以上の興行収入を上げた作品もあるように、派手なパフォーマンスを押し付けるように見せるものではなく、日本人的な美学の中で、さりげなく凄まじい動きをおこなうことに、そしてそのおこなえる人物が増えることに、制約もしがらみもない環境の中だからこそ出来るものがあるように感じます。

 全体の底上げを図るような作品が登場すると世の中面白くなりそうなんですが…

 
 話は大きく脱線してしまいましたが、そうした時代の流れを引き継いで現代でも刀の使い方や体捌きというものを研究しお伝えしております。教室が一年また一年と続いていきますと、生徒の実力もそれにつれて上がった方が増えてきます。そうした事を感じられるのは私としては嬉しい事でありますし、益々自分自身が成長してもっともっと良いものをお伝えしていかなくてはならないと刺激にもなっております。

 新しい生徒さんや体験参加の方も増え始めましたので、今年はもっともっと活気付いていければと思います。そうした良い方が今後もお越しいただけるように、私も自身の活動を引き締めて取り組んでいこうと思います。

 今日も一日ありがとうございました。


2019年2月09日(土)「剣術 特別講習会」のお知らせ(お申し込み受付中)

2019年2月16日(土)「杖整体操」のお知らせ(お申し込み受付中)

金山剣術稽古会HP

2019年1月 稽古日程

2019年2月 稽古日程

甲野善紀先生からの紹介文


2019-01-21(Mon)
 

良い一日

 年末年始に引いた風邪をぶり返してしまい、今度はやや熱が上がり咳が出て厄介であった。昨日がピークであったが、そんななか昨日水曜日は品川区総合体育館にて渡部氏と稽古をおこなった。

 偶然にも渡部氏も体調が悪くともにマスクを掛けて稽古。

 久しぶりに立廻りタイプMの確認や、体術、それから杖整体操にて終了。体調が悪いと身体も硬くいつもの心地良さが得られなかった。やはり風邪のときはおとなしく寝ているのが身体にとっては自然なことなのだろう。

 しかしながら、立廻りにしても体術にしてもそれなりに得られるものはあったので稽古をやって良かった。体調の悪い中来て下さった渡部氏に感謝したい。

 
 帰宅後は早めの就寝。昼近くまで寝た。おかげで咳が止まり熱も二℃ほど下がった。


 本日木曜日、パソコンをつけると「かざあな。剣術編」の映像が送られてきておりさっそく確認。

 かなり間が空いたが、その分の苦心が伝わってくる映像であり、自らの映像に励まされた感じがした。それはやはり音楽のチカラなのだと思う。この剣術編は、杖術編と違う雰囲気の音楽であり、あらためてこの作品はプロのミュージシャンが音を担当してくださっていることを痛感。イヤホンもしくはヘッドホンでまだ聴いていない方は、是非とも装着して聴いていただきたい。

 映像の流れはこれでOKとなったので、後は細かい部分の手入れをおこなったのち、プロである音屋さんにバトンタッチとなります。サクサクっと進んで早々に公開したい。

 さらに、先日14日におこなった「立廻り特別講習会」の映像をNさんから送っていただき、それぞれ一人ずつのカットを繋げたものを観ることが出来た。稽古風景の映像であるが、それなりに生徒達の成長の姿が伺えるものとなっている。これに音楽と効果音など合わせ参加された皆さんに喜んでもらえるような映像としてお渡ししたい。

 
 そして夜からは住吉にてI氏と稽古をおこなった。

 熱が下がったものの倦怠感があり、少し汗をかこうとI氏が訪れるまで短い時間であったが杖を稽古した。そうした体調の悪さからか力の入らなさからか、これまでにない杖の動きが出たのは興味深かった。より自由に振られるままに動けたような気がした。

 I氏が訪れ、少しお話をし稽古に入る。今日は鍛練稽古は私は見るだけにしようと思っていたが、不思議なものでI氏が訪れた途端に調子が良くなり、ともに鍛練稽古をおこなった。

 I氏との稽古は会話も稽古となっている。それは人生観であったり生き方やそれぞれの職業に通じる共感性のある言葉にある。

 I氏もそれなりの立場にある人であるが、ここでは私を信頼してくださり隠すことなく想いを言葉にして下さっております。私もこの自分の名を冠した稽古会では、そうした日々の生き方の中で、武道場という稽古場で話す内容に値する会話をしたいとずっと思い続けていたものです。

 そうした時にどんな言葉が出てくるのかは、話しやすい話し難いという事もありますが、その人の普段が透けて見えてしまうものです。嘘も本音も品性も、私のテリトリーの中では見えてしまうものですので、稽古といえる会話が出来る方との時間はとても有意義で貴重な時間です。


 今日も良い稽古であった。


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2019-01-18(Fri)
 

2019年 クラーチ剣術教室 新年会

 天気雨がパラついた本日は「クラーチ剣術教室」で講習をおこなってきました。

 一昨日から急に咳が出始め、昨年は二ヶ月近く咳が止まらなかったこともあり今回は出来る限り養生したいと思います。

 今年八十八歳になられるKさんが検査のためお休みされ、残りの九名が元気に参加されました。八十歳代が半数を占め、みなさんから「社長」と呼ばれて可愛がられているIさんが八十六歳となられていたことにあらためて驚きました。「今の人は、昔に比べて十歳若い。」なんてよく聞いたりしますが、十歳どころじゃなく十五歳位は若いような気がいたします。

 今日も安定して白熱した講習となりました。


 講習後はレストラン別室のラウンジで新年会。例年は車で移動して溝の口駅前にある中華料理のお店を予約していたのですが、今回は出来るだけみんなが参加しやすい新年会にしたいという考えもあり、その結果、講習に出られたみなさん全員参加となり賑やかなひと時となりました。

 美味しいご馳走を食べきれないほど、皆さんの分までいただき「もう帰るのが面倒くさいです。」と言ってしまうほどお腹一杯になりました。

 みなさんが元気で仲良く続けられていることがこの教室にとっては一番のことですので、毎週一回を疎かにせず、私も楽しく笑いながらいつまでも続けていければと思います。

 
 話は変わりますが昨日、品川区の団体登録の更新が無事に終了いたしました。ご協力いただいた皆様には心からお礼申し上げます。現在四月末までの会場は確保出来ております。四月からは戸越体育館も改修工事が終わり利用できるようになりますので、会場も確保しやすくなると思います。
 
 そうこうしているうちに、今度は江東区での団体登録更新が訪れますので、それに向けてのご協力をお願いしたいと考えている次第です。お陰様で安定開催が出来ているのも生徒のみなさまのご協力あってのことですので、一人で運営をおこなうのは大変な部分もありますが、自分がしっかりしておけば間違いが起きませんのでそのあたりのリスクは避けられます。最近のニュースも紅白以降ずっと繰り返されておりますが、やはり人は限られる部分があるのだと思います。そうした生存競争の闘いは日頃の日常にありますので、そのことに気がつき、その居場所へシフトしたことで私自身としましては人生観が大きく変わりました。早いか遅いか、何れにせよ芯を持って生きるということが自らを救うことに繋がっているのだと思います。


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2019-01-15(Tue)
 

全員に楽しんでいただけた立廻りの撮影

 本日は品川区総合体育館にて「立廻り特別講習会」を開催いたしました。

 今回は撮影を目的としておこないましたので、Gold Castle の生徒限定とさせていただきました。一番の功労者は撮影と記録を一人でおこなってくださった生徒のNさんです。手持ちで追いかけるのはなかなか難しいのですが、後半は安定しアングルや間合い等ベストな位置取りでおこなって下さいました。この立廻り特別講習会はNさんありきでの開催でしたので、役者さんが半数を占めた今回の撮影ではみなさん最後まで楽しんで下さったように手応えを感じております。

 OKテイクの映像を皆でチェックしながら進めていきましたので、全体的な動きが具体的に理解出来るようになり、撮影しながらも全員の上達を感じました。

 映像というのはアングルにより見栄えは大きく変わっていきます。そうした芯と絡みと撮影者の動きが一体となってワンカットが収められていきます。

 今日の実戦的な講習でそれぞれレベルアップした箇所はあったように思います。相手の動きは勿論のこと、カメラから見える映りの意識、視野の片隅で捉える撮影者の移動に合わせる動き、そうしたものを撮影のなかで監督やカメラマンに「ああ、この役者は解っているな。」と、現場での理解力を養う稽古にもなっております。

 しかしながらこうした事は、最低限必要な動きが身に備わり集中の余力が他に持っていける段階になって初めて意識し実行できるものであります。つまり、役者さんにとっては初めての現場でも、動きにおける基礎的な剣の操作、身のこなし方というのは既に考えなくても動ける状態にあることが条件としては必須であり、そうした前提条件の中でカメラアングルの意識であったり、監督に求められる動き方の要求に答えることが出来るのです。

 つまり殺陣クラスで学ぶことというのは、さまざまなパターンにおける動き方をこれまでの引き出しの中から調整していくものであり、そうした引き出しを増やすことが毎回の稽古で大事になってきます。より早く成長されたい方は、その具体的な引き出しについてノートを取っておくといいでしょう。それについては立廻りの動きの中で自ら課題となる動きを記入し、その動きのポイントを掴み身体に習得させていきながらさらに次の課題へと進んで行くと上達は早いでしょう。もっとも、これはお仕事に必要なスキルを求められる俳優さんにとってのアドバイスですので、皆がノートを取って上達を急ぐ必要はありません。私としても楽しんでいただける講習が一番望ましいと思っておりますので。

 今日は私もそうですが皆さんにとりましても楽しみな映像が撮れたと思います。勿論素人の制作ですので、それなりの映像となりますが、大事なことは作品としての完成度ではなく、普段の講習の雰囲気の中でどれほど動けているかを伝えられることが大事なのではないかと思います。私の教室は、イベントや作品作りはしておりませんが、生徒の技量を伸ばすことを最優先しておこなっておりますので、そういった意味からもこの映像は生徒一人ひとりの技量を見せるものになったと思います。そしてその映像を、出来る範囲で見栄え良く撮れるように労力を惜しみなく発揮してくださったNさんにはあらためてお礼申し上げます。

 後日編集して皆様へデータをお渡ししたいと思っておりますので、しばらくの間お待ち下さいませ。そして完成後はGold Castle のホームページに一般公開用として動画を掲載する予定です。

 別段アクションが好きな人達が参加している訳でもなく、イベントに出るためにチームで活動している訳でもなく、俳優や学生、会社員の方々の映像であることが興味深いところです。
 
 本日はみなさま、長い時間にも関わらず最後まで集中し怪我無く良い映像を撮りきることができ誠にありがとうございました!ここで達成感を持ってしまってはいけませんので、次なる引き出しを増やす内容にシフトしていきます。講習に参加できなかった皆様も、次の立廻りで少し速度を落としジックリ進めていきますのでよろしくお願いいたします。


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2019-01-14(Mon)
 

深川はやっぱり好きだなあ

 深川は時代小説などにもよく出てくる地名である。とくに作家池波正太郎の「鬼平犯科帳」には嬉しくなるほどその場所が登場する。

 深川飯や根深汁そうしたものが何故だか美味しそうで食べてみたくなる。しかし、柳川鍋、どぜう鍋は一瞬興味をそそられたものの、写真を見てしまうと私には無理だった。

 土曜日や日曜日に通っている深川スポーツセンターは、門前仲町駅から徒歩五分ほどで、近くには深川不動尊があり、ここは是非行っておきたい場所である。隣の富岡八幡宮は数年前に行った事があるが、今はこの場所については触れないほうがいいだろう。

 火曜日や木曜日の夜に通っている江東区スポーツ会館は、住吉駅から徒歩十二分ほどで、小名木川の遊歩道を歩き、クローバー橋から二駅先にある大きなスカイツリーを眺めながら通っている。この遊歩道を稽古帰りに門人と歩いて帰るのも定番となった。
 普段はあまり一緒に歩くことはないが、ここは人通りが少なく用心のため遅い時間は一緒に駅まで帰る事にしている。

 こうして日々移動していると自然外食が増えてくる。雰囲気のいいお店は何度も通ってしまい、気が付くと「本年もよろしくお願いいたします。」などと、常連の一人になってしまっている。

 自分の行動が定期的に安定しているのなら、そのなかで心落ち着ける場所を探したいし、そこに人生の時間の一部を残したい。そういうふうな事を考え始めた私も歳を取ったということなのだろう。

 
 さて、本日の講習では中学二年生のT君が袴を購入され初めての着付けに一緒に手伝いながらおこないました。こうした生徒が初めて袴や稽古着を身に付けた日というのは、ご本人もそうだと思いますが私にとりましても大変嬉しいものであります。それは、この教室を一人で運営し、お問い合わせ連絡を受けた段階から今日に至るまでの過程をすべて見てきているからであります。体験参加にお越しいただいた方々も、傍でおこなっている生徒達の迫力に驚かれたかもしれません。このところよく講習後に訊かれることは「みなさん、何年ぐらいやられているんですか?」というお言葉です。この言葉は私にとって嬉しく感じるものであり、みな体験参加を受けそこから生徒となり、二年~三年程で今日のような立廻りが出来るようになりました。

 基礎稽古ばかりを体系化しておこなう教室とは違い、私は基礎的な部分は必要最小限におこない、直ぐに相手を付けてさまざまな動きをその人に合わせておこないます。そのなかで動きのクセなどが見受けられましたら、基礎的な動きの中でその部分を集中的に直せるものをおこなうようにしており、基礎稽古だけに時間を掛ける雰囲気だけの空間にはしたくないという思いもあります。

 早く伸ばすためには、包み隠さず全てを教えることが出来るかにあります。そのためには、指導者は成長し続けていかなければなりませんので、誰よりも稽古をしていなければなりません。それが出来ない環境にあると、自らが指導者としての威厳を守るがために、伸ばせるものを伸ばさないようにしても不思議ではありません。ですから他の教室などで、どうも納得がいかないと感じ始めている人は、そうした部分が多分にあるのではないかと思うのです。

 つまり、指導者は生徒の誰よりもそのことに時間を費やし、技量を伸ばし続けていかなくては、全てを包み隠さずに伝えることは出来ません。ですから指導者というのは常に自らを観察し、身体のこと心のこと言葉のこと、さまざまな事を無意識にでも身体が整えてくれるまでにやっていなくてはならないものだと思います。


 それにいたしましても、今日の殺陣クラスの講習は覇気を感じるものでした。明日の「立廻り特別講習会」が影響していることは言うまでもありません。みな、それぞれの想いの中で明日の講習を受けられると思います。その想いを受け止めながら明日の撮影を無事に時間のなかで撮り終えたいと思います。

 続く杖術クラスでは、こちらも体験初参加の方がお越し下さいました。昨日に続き「蟹雀」をおこないましたが、やはりキツイもので頭上に差し出された杖に頭が当たらないようにそれぞれの組で楽しんで取り組まれておりました。

 脚部の使い方による力の実感を検証したり、払い突きを上下にランダムにおこなってみたり、最後はひさしぶりに三十連円打をおこないました。初めての方やあまりおこなっていない方にはお伝えする時間が残っておりませんでしたので申し訳なく思いますが、この三十連円打は長く残っていくものですので、ジックリと取り組んでいただければと思います。

 
 今日で体験参加を終え生徒となられた役者のMさん、同じく知り合い同士の役者のMさんとともに切磋琢磨して、役者さんには珍しく杖術に興味を持たれておりますので、そうした人と違う特技といいますか、ちょっと驚かれるような動きが出来るようになることは身を助けてくれることにもなりますので、またそうした特技としてだけでなく、自在に動ける身体の感覚を養うには杖は最適な得物であると断言いたします。左右上下が目まぐるしく入れ替わるなかで、手足得物が始終一致の中で動き続けていかなくてはなりません。大変な部分もありますが、そこには「心地良さ」という道標がありますので、その道標を自らの身体感のなかで育てながら、同時に育まれている事はじつに大事な部分であったりいたします。その辺りが感覚的に鋭い役者さんにとっては、客観性を持って自らと向き合うことが出来ますので励んでいただきたいと思います。

 体験参加の方も殺陣クラス、杖術クラス共にお越しいただきました。この一月という年初めに来られる方は生徒になる前提で来られている方が多いので、今日の講習では納得していただけるものがあったのではないかと感じております。生徒のみなさんも、今日の感じでみな親切な方ばかりですので、上下関係を嫌う私は、みな同様に丁寧であることが皆のためであると思っておりますので、シニアもジュニアも認め合って稽古しております。

 さあ、明日の成人の日は品川区総合体育館剣道場で「立廻り特別講習会」を開催いたします。みな、怪我の無いようにこれまで身に付けたものを後悔無く残せるようにおこなってください。私も大いに期待し楽しみにしております。力みが出ないようにそのあたりの精神的な部分のコントロールも明日は大事になってくるでしょう。どうぞ、よろしくお願いいたします!


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2019-01-14(Mon)
 
プロフィール

金山孝之


     金山 孝之
  Takayuki Kanayama


松聲館 剣術技法研究員

金山剣術稽古会主宰

Gold Castle
殺陣&剣術スクール主宰

高齢者のための剣術教室
クラーチ剣術教室講師


――――――――――――――

1975年生まれ
福岡県 北九州市出身
東京都 世田谷区在住

1999年
映画監督中田秀夫氏との出会いにより俳優デビュー。他分野では、マンダムのモデルや舞台のプロデュース公演などの活動をおこなってきた。

2006年
小林照子先生とのご縁から  『 からだ化粧 』のモデルを務める。

2009年
武術の道を志しそれまでの活動を一新し武術稽古と研究に励む。

2011年
武術研究家甲野善紀先生に師事し身体の使い方を研究しながら、『 抜刀術 』『 剣術 』『 杖術 』『 体術 』などの稽古と研究に取り組んでいる。また、先生の書籍、番組撮影、記録映像、その他演武等における打太刀や受けを務めている。

2013年
刀と身体操作の技術向上を目指し裾野を広げるべく
『 Gold Castle 殺陣&剣術スクール 』を立ち上げる。

2014年
甲野善紀先生より
『 松聲館 剣術技法研究員 』という名称を頂き、自身の経験を活かした指導法を各道場等でおこなっている。
 
高齢者向け住宅にて
『 高齢者のための剣術教室 』をおこなっている。

日信工業株式会社の製品『 SAMURAI BRAKE 』のプロモーション活動をおこなう。

2015年
『 金山剣術稽古会 』を立ち上げ、現代における武術稽古の必要性を、身体と心で学べる場として活動している。

2018年
『 関西特別講習会 』として人との繋がりを大事に遠方での講習会もおこなっている。

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